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2010年12月21日 (火)

クリスマス どう迎える?

 毎日新聞(12/18)から、
 《敗戦から9年目の暮れの12月14日、今はない夜の数寄屋橋を行き交う人の流れを呆然として眺めていた記憶がある。この年関西から出てきた田舎者の最初の夜の銀座風景だった。街の中にはまだ、戦火の跡も生々しい白衣姿の隻腕、片足に松葉杖の傷痍軍人や、赤線、売春宿、空き地、迷彩に塗られた建造物などが随所に残っている時代だった。》

《ところが数寄屋橋の目の前には日劇、朝日新聞社などが立ち並び、クリスマスソングが鳴り響き、夜の銀座は今ほどではないが電飾が照り、酒臭い男どもが何列にも肩を組み、今は布が主流だが、当時、頭には紙で拵えた赤いサンタ帽を被り、天辺には金、銀のモールを結んだ飾りをつけて、歌いながら、或いは大声で怒鳴り合いながらの千鳥足で橋上を占拠していた。敗戦後9年は経過していたが、日本の景気はまだまだ復興にはほど遠く、それまで日本の風習にはなかった正月前に飲める言い訳の日が生まれたことを機に、苦しい生活の憂さを晴らす行事になった草創期だったのだろう。》

《それから半世紀以上が経過したが,日本のクリスマスはキリストがらみの宗教行事には関係なく、街なかも、至る所からクリスマスソングが鳴り響き、当時は飲んべえは男性に限られたものだが、今では、メス虎も混じる社会現象となり、若いカップルは期待を込めてホテルを予約し、1夜のアバンチュールを計画する。また、子どもたちは日本古来の正月よりも、プレゼントが期待できる日となった。長い間神仏を敬う国だった日本もすでに大多数の国民は無宗教で生活し、神仏とかかわり合うのは殆ど慶弔だけだが、これとても宗教とは関係なく、ただの風俗と化した観がある。》

【閑話休題】
 クリスマスは12月25日のイエス・キリストの誕生を祝う日で、「キリストのミサ」が語源だ。その前日(イブ)の24日を祝うのは、第二次世界大戦後に平和になった米国で広まった新しい習慣だ。

 ニューヨークではこの時期、街のあちこちでイルミネーションを見ることができる。有名なのはロックフェラーセンターのツリーで、今年は高さ23メートルの木に約3万個のライトを飾っている。

 郊外の一戸建て住宅では、競うように自宅の周りや庭を飾り付け、夜に住宅街を歩くだけで童話の世界を楽しめる。クリスマスに飾り付けをしたいため戸建て住宅を買う人もいるほどだ。

《日本でも真似をする人間がおり、街の名物になる家もあるようだ。》

 アメリカのクリスマスは家族と過ごす時間で、日本のように恋人同士がデートすることはなく、ケーキを食べる習慣もない。プレゼントは家族全員で交換するのが普通で、クリスマス前のデパートはプレゼントを抱えた人たちでごった返す。

《ヴァレンタイン、ホワイトデーと同様、付和雷同の波に乗りやすい日本人の性格を見越し、宗教などどうでもいい製菓業界が仕掛けた罠に落ちたのが、日本に定着したお祭り騒ぎの行事になった。》

 一方、カトリックの総本山バチカン(サンピエトロ大聖堂)のあるローマでは、人々は24日夜をとても静かに過ごす。あくまでキリスト誕生の前日ということで祝うことはなく、自宅で質素な食事を取って過ごす。街は極めて静かで、厳粛な空気が漂う。はしゃいでいるのは外国人観光客だけだ。

 そして、25日の午前0時からバチカンでミサが行なわれ、昼にはローマ法王自らがスピーチを行なう。プレゼント交換の習慣はなく、あくまで宗教行事の日という意味合いが強い。

 イスラム教徒が多いカイロの街が飾り付けられるのは断食月(ラマダン)であり、クリスマスを祝う雰囲気はほとんどない。ホテルの玄関にツリーが置かれる程度だ。ユダヤ人の多いイスラエルでも、驚くほどクリスマスのお祝いはない。

 中国でも最近は外国の影響で、ホテルなどでツリーを置くようだが、旧正月(1月後半から2月前半ごろ)に向けた飾り付けといった意味合いが強く、クリスマスが過ぎても続いている。

 オーストラリアなど南半球では真夏なので、プールでパーティーをする人もいる。

 この時期、アメリカの家庭では「サンタクロースはいるのか」ということをよく話題にするようだ。答えとして有名なのは1897年9月21日にニューヨーク・サンという新聞の1面に載った社説だ。8歳の少女、バージニアが「サンタクロースはいるのでしょうか」と聞いた手紙に答えたものだ。

 「じつはね、バージニア、サンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとか労りがちゃんとあるように」。目に見えないものを信じることの素晴らしさを説いた社説だった。バージニアはその後、学校の教師になり、子どもたちにサンタクロースの話をしたようだ、という。

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