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2010年12月11日 (土)

子ども手当、なぜもめるのか?

 毎日新聞(12/9)『なるほドリ』欄から、
 何故って、つまりはバラまき財源が足りない、いや、ないからだ。国民のおねだりも日に日に激しくなってくる。不況不況の後押しもあって、納めるものも納めない者がいる中、欲しがるあれもこれもの財源は、底をついているからだ。そしていま、子ども手当を巡って騒がしく揉めている。

 政府は来年度予算から3歳未満、つまり0歳から2歳の乳幼児がいる家庭に限って、子ども手当を月額7000円増やし月2万円にする方針だ。それには2400億円が新たに必要になる。政府内では、財源として「配偶者控除の見直しなどの税制改正」と、一定の高所得者には増額しない「所得制限」の2案が検討されている。それぞれの案の背景にある考え方が対立し合って、調整がついていないからだ。

 Q 国におカネがないのに、所得の多い人にも増額するのはおかしくないのか。所得制限の方が分かりやすい気がするが。

 A 自公政権時代に設けられた児童手当には確かに所得制限があった。今回もそうすべきだと考える人は少なくない。しかし、民主党は子ども手当の創設に当たって「子どもを社会全体で育てる」という理念を掲げた。この考え方に基づいて、収入の多寡に拘わらず、子どもいる家庭すべてを応援しようと主張してきた。だから、民主党内には所得制限に否定的な意見が多いのだ。

 Q じゃあ、もう一つの「配偶者控除」って何?

 A 私たちの収入には全部税金が掛かっているわけではない。さまざまな名目で一定の額が「必要経費」として認められ、課税の対象外になっている。これを「控除」という。配偶者控除というのは、専業主婦(夫)かそれに類した配偶者を持つ人の収入から、配偶者の生活費などを「必要経費」として認め、非課税にする制度だ。具体的には所得税で38万円、住民税で33万円(70歳未満で障害のない場合)が非課税になっていて、所得に応じて払い過ぎた税金が還付される。

 Q それを見直すと、財源が産まれるのか

 A 政府は高所得者に限って配偶者控除の廃止を検討している。廃止されると、課税対象が広がるので、その分税収は増える。もともと、民主党は高所得者に有利とされる控除をやめて、その増収分を中・低所得者向けの手当に振り分けるよう求めていた。「控除から手当へ」というスローガンだ。控除問題の根底には、専業主婦のいる家庭を標準的とみるか、そうじゃないかという家族観の違いも横たわっている。

 Q 子どもがいないのに、子ども手当のために増税になる人は納得できないのでは?

 A そいう不満はあるだろう。でも、急速に高齢化する日本で子どもを健全に育てていかなければ、社会保障の担い手がどんどん細っていく。現金給付が妥当かどうかはともかく、社会が子育てを応援する意識を持つことは大切だろう。

《「子どもは社会が育てる」というのは旗指物で、具体的な内容は空疎なままだ。乏しい懐具合をどう弄ってみても、どこかに歪みが現れるのは必至だ。財布の中身を増やす対策を具体的に示さない限り、納得できる解決策は見つからないだろう。》

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