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2010年12月24日 (金)

早稲田大の就活学生、親は口出しせずに、金出して・・・

 毎日新聞(12/24)から、要約と 《 》内は私見。
 流石私大の雄、早稲田だ、苦しいとはいいながら、子どもたちは親に頼れる余裕がある。

 大学生の就活シーズンが本格的に訪れる。厳しい就職事情を背景に、最近では親が就活に参加するというケースが増えている。早稲田大学の父母向け種勝ガイダンスを、一橋大学の菅原亮介なる男が取材した。

《私たち世代にはとても考えられない風景だ。子どもの就職に親が血眼になって動き回るなど、仲間に知れれば顔向けできないほど恥ずかしいことだった。それもやむを得ないのだろうが、ヘリコプターペアレンツの存在や、成人式に親同伴の多いことなど見ていれば、親の過保護もあろうが、現代の若者たちの親への甘えが如何に根強いものか分かろうと言うものだ。》

 18日の土曜日、早稲田大学(東京都新宿区)のキャンパスで、父母向けの就職ガイダンスが開催された。早大キャリアセンターの主宰で、子ども就職を心配する保護者の声に応える形で始まり、今年で四回目を迎える。今回は約200人が来場し、真剣な表情で耳を傾けた。

 ガイダンスでは就活について、親子間の認識の差を埋めることに主眼が置かれている。まず行なわれるのは、現在の就活の流れについての説明。インターネットの普及で就活の方法が大きく変化したことを知ってもらう。パソコンに向かってばかりいる息子を叱ったら、実は会社説明会の申し込みをしているところだったという話には、多くの保護者の苦笑いを誘っていた。

 続いて、就活中、親が子ども対して取るべきスタンスが紹介される。激励やアドバイスのつもりが却って子どものやる気を削いだり、選択の幅を狭めてしまうこともあるという。大切なのは「子ども信頼し、一歩引いて見守る」ことだという。

《親が子どもに対して取るべき姿勢などと取り上げることか。怖いものに触るようなふれ合いで、親と子の間に何が生まれるのか。子どもの就活に親が指図の口を挟むことは、子どもの自立の障害となるだけでなく益はない。口出し自体が不必要なことだ。》

 しかし、分かってはいても口を挟みたくなるのが親心。「親として求めることで得られる安心感と、(静かに見守って)やりたいことをやらせてあげたい思いとの間に葛藤がある」と、三年生の娘を持つ夫婦は漏らす。

《18日にブログで書いた専門学校に再入学した後就職が叶った女が、在学中(早大)に大学側の配慮がなかったから最初の就職に失敗した、と甘えたことを話したことに、自ら当たってチャレンジする気迫のなさを指摘した。言われないとできない、言われたことしかできない、自ら考えることをしない、できない、例えこのような人間では企業に入っても使いものにはならない。若者の甘えは、親の側のガラス細工でも触るような子どもへの接し方にも問題はあるようだ。》

 さらに、子ども側が親に何を期待しているのかについての調査結果も紹介された。それによると第1位は「金銭的支援」。就活には企業、説明会廻りの交通費、リクルートスーツなどの衣服大、資料代などが以外に掛かる。本格的な就活が始まると、アルバイトもなかなかできないのが実情だ。

《四年間、遊べるだけ遊んで着るものに化粧に、ケータイに浪費した挙げ句、就活を理由に金をせびる。もしもアルバイトをしていたのなら、スーツぐらいは準備できたはずだろう。考えればケータイなど本当に必要なものだったか。また、ねだれば出資できる親の懐具合も早稲田ならではなのだろうか。》

 第2位は「そっとしておいてほしい」だという。口は出してほしくないが援助はしてほしい、という相反する気持ちが垣間見える。「(下宿させている)息子がどう思っているか、分からないから不安」だという四年生の母親からは、就活で苦労している子どもへの接し方に悩む親の様子がうかがえる。

《「黙って金だけ出してくれ」ということだ。この考えがこれからの子どもの生き方だ。どうせ親は捨てられることを覚悟せねばならない。それでも生んだ子だ、最後には田畑売り払っても金を作る。》

 ガイダンス終了後、参加した保護者からは「(子どもへの)アプローチの仕方が分かった」「(親の)意識改革が必要だと思った」などのコメントを聞くことができた。

《無縁仏になる位牌の増える時代だ、親は子どもとの断絶を覚悟しなければならないだろう。》

 キャリアセンター課長の西尾は、ガイダンスの内容について「基本的なことしか話していない。あくまでも親子を一緒に就活のスタートラインに立たせることが目標」と語る。底から先は各家庭の努力に期待したいということだろう。

《親が子どもの就活に首を突っ込むことはない。親の役目は子どもが間違った道を選ばないよう指導し、見極めればそれでよい。大卒といえば全員すでに大人だ。いつまでも親が口出しすることではない。》

 わたしたち学生(レポーターも)にとって親は、一番の理解者であると同時に煙たい存在でもある。しかし、時には親に助言を求めることも必要なのだとガイダンスに参加して感じた。「人生の先輩」に相談すれば、必ず手を差し伸べてくれるだろう。親子が二人三脚で臨めば、就職というゴールへの視界が開けてくるかもしれない、と結ぶ。

《親が目を通すであろうレポートで最後は「よいしょ」だ。しかし、就活は親と子の二人三脚でするものではない。あくまでも子1人の問題だ。そして就職はゴールではなく、スタートだということを自覚した上の就活でなければ、企業が必要とされる企業人にはなれないと知るべきだ。》

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