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2010年12月29日 (水)

給食費情報、「中傷」を恐れて非公開に

 毎日新聞(12/28)から、
 東京都渋谷区教育委員会が、市民団体メンバーの情報公開請求に対し「文書を開示した場合、ブログやメディアで『中傷』される恐れがある」として非公開の決定をしていたことが分かった。専門家からは「誰にでも情報を公開するという制度の趣旨に反している」との指摘が出ている。

《これを、「隠すほどに現れる」という。みずから中傷を受けることが予想される内容であることを告白したことになる。》

 請求したのは「渋谷オンブズマン」の堀切事務局長(42)。氏によると同オンブズマンは、区立中学1校の給食に関し、「給食費に比べて食材が粗末だ」などとして、会計に不透明な点があるとみて調査を進めている。この問題に関する会合があったとみられる、昨年9〜12月の区教委職員、全区立中校長・副校長らの「旅行命令簿」など出張の記録を9月8日に情報公開請求したが、今月16日にすべて非公開との決定が出た。

 区教委の通知書は、「請求人所属団体のブログは、保護者、教職員など関係者の個人名を挙げて、誹謗中傷する記事及びコメントが掲載されている」などと指摘。公開請求の権利乱用を戒め、得た情報の適正使用を定めた区情報公開条例に違反するとして、非公開にしたと説明している。

 さらに、「一部メディア」に同様の記事が掲載され、学校現場が混乱し、「正常な学校運営に支障を及ぼす」ことなども理由にあげている。

《上は国会議員からしても、旅行といわれるものは立場を利用した物見遊山が多く、その内容など書くこともできない観光地廻りのような空疎なものだ。レポートなどとても書けるような代物ではないだろう。》

 同オンブズマンのブログには、保護者や卒業生と学校側のやり取りが校長、教諭らの実名をあげて記載されている。また、子の経緯を週刊誌「週間金曜日」が記事にした。

 堀切事務局長は「ブログに書いたのは調査の結果であり、誹謗中傷ではない。別件で区は旅行命令簿を開示しており、区教委は都合の悪い事実を隠そうとしているとしか思えない」と話しており、非公開決定取り消しを求めて提訴する考えを示した。

 区教委は「通知書に書いた通り。あくまでも条例に適合するかどうかで判断した」(庶務課)と説明している。

 山田専修大准教授(言論法)は「どんな人に対しても、請求の目的を問わずに開示するのが情報公開制度の原則だ。目的を理由に非公開とするのは制度の本旨に反している。個別の情報を審査せずに全体を非公開とするのもおかしい。(区教委は)精度をよく理解していないと思わざるを得ない」と話している。

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2010年12月28日 (火)

群馬小6自殺、両親が県と市を提訴

 毎日新聞(12/28)から、
 群馬県桐生市立新里東小6年、上村明子(12)が自殺したのは担任教諭らがいじめを放置したことが原因として、両親が27日、市と県とに計3200万円の損害賠償を求め、前橋地裁に提訴した。

 訴状によると、上村明子は10月23日に首吊り自殺するまで、悪口を言われたり、無視されるなどのいじめを受けていた。当時の担任教諭はいじめの存在を認識していたにも拘わらず改善策をとらず、いじめ防止義務と自殺回避義務に違反していると主張。学校を管理する市と県に責任があるとしている。

《何か違う。提訴するのは市や県ではなく、いじめを実行した人間と、その親でなけれならない。昔なら、この程度のいじめは自殺など起らず簡単になくなった。教師はいじめた生徒と親を呼びつけ、厳しく叱り親への勧告と2度と他人をいじめないことを約束させる対策がとれた。残念ながら現在の教師たちには、その基本的な人間指導すら禁止されている。メディアのペンの暴力とも言える学校たたき、教師たたきがあって以来、後ろ盾を得たように、モンスター親やバカ親の跳梁が始まり、教師はたしなめる言葉さえ取り上げられ、両手をもがれたように身動き取れない地位に貶められている。たとえ、いじめを知り得たとしても、いじめは本質的に教師の目の届かないところから発生するため、教師の耳に入るころには抜き差しならないところまで来ているのが実態だろう。また、見て見ぬ振りするのは大人と同じ、周りの子どもたちも余程のことがないかぎり触らぬ神に祟りなしを決め込む。》

《問題の核心を取り違えるから、提訴する対象を誤るのだ。市や県に損害賠償させても、次のいじめも自殺もなくならない。》

 市は第三者委員会を設置していじめと自殺の因果関係を再検証しているが、会見した父(51)は「第三委は非公開で信用できない」と話した。

 福島金夫県教委長は「訴状が届いていないので、コメントを差し控えたい」、高橋清晴市教育長は「市や県教委と協議し対応したい」とコメントした。

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2010年12月27日 (月)

公立校教員 精神疾患で休職5458人

 毎日新聞(12/25)から、
《昨年の新聞見出しは数字のところに「増加」と入っているだけだ(参照 公立校教員 精神疾患で休職蔵増加 09/12 )。見出しが変わらないのと同様、相変わらず来る年も来る年もデータを集めて増えた増えた、17年連続で増えた、と表現するだけだ。要因となる問題点も相変わらず列記するだけで、どのように対策をとった結果がそうなったのか、分析作業が全く見えない。データを集めて分類するだけなら小・中学生でもできる。少なくとも将来に向かって役に立つデータ集めと問題点の抽出、その分析と建策くらいできないのか。》

Th_ 09年度に鬱病などの精神疾患で休職した公立学校の教員が過去最多の5458人に上ることが文部科学省の調査で分かった。17年連続の増加で、00年度(2262人)の2・4倍になった。病気休職者に占める割合も63・3%で15年連続の増加。文科省は08年、教員の仕事量についての調査、検討を都道府県教育委員会に通知したが、増加に歯止めがかからず、「長時間労働や保護者からの要望の多様化など、複数の原因が絡み合っていると推測される」と分析した。

《長時間労働になる要因分析はしているのだろうか。どのような内容に特に時間が割かれるのか。受け持つ学年によっても異なるだろうし、地域によっても違いはあるはずだ。全国平均のデータだけでは分析したとは言えず、結局、「複数の原因が絡み合っている」の表現で逃げる以外になくなる。長時間労働といえば、戦後復興期の労働者たちは、どの職場も100時間残業など普通だった。平均睡眠時間4〜5時間で10年以上は働いていたものだ。考えれば現在の教員たちの精神疾患の殆どは、「モンスター」や「ヘリコプター」で表されるバカ親相手に、通知表の所見欄一つとっても、真実を書くこともできず、お世辞言葉で埋め尽くさなければならないような気苦労がついて回るところから来ているといっても過言ではなかろう。》

 全国の公立小中高や
 特別支援学校の教員約91万6000人を対象に調査。
 病気休職は8627人で、うち精神疾患が5458人といずれも過去最多となった。精神疾患の多くは鬱病とみられ、パニック障害や統合失調症も含まれる。

 精神疾患者の年代別内訳は
   世代(比率/全教員)   人数(比率)
  20代(9・6%)     364人(6・7%)
  30代(22・4%)   1048人(19・2%)
  40代(36・0%)   1926人(35・3%)
  50代以上(32%)   2120人(38・8%)

 文科省は「職責が重くなることに加え、体力の低下から自信をなくす例が多かった」と説明した。
  発症原因は
 1)長時間労働
 2)多様化する保護者の要望への対応
 3)複雑化する児童、生徒指導
 4)職場の人間関係 などとなっている。

 文科省は増加する精神疾患対策として、08年に教員の事務負担を軽減するための実態調査を行なうよう各教委に通知を出したが、今回の調査では市区町村教委の43・2%が調査をしていないことも判明した。文科省は「この結果を教委に戻し、調査をするように呼び掛ける」としている。

《文科省も暢気なものだ。ただ呼び掛けるだけでは責務を果たしたとは言えまい。現場の実態を吸い上げてこそ対策もたてられるのだ。通達だけでは、これほど教員が苦境にあるのをただ見ているに過ぎないことになる。逆に、教委の側も通達の内容が、学校現場で実践されているかどうかの状況を見定める責任はあるだろう。》

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2010年12月26日 (日)

母親の不安は登下校時の安全

 毎日新聞(12/25)から、
 来春小学校に入学する子の母親が最も不安に感じるのは「いじめ」や「学校に馴染めるか」よりも「登下校時の安全」。小学館の学年誌「小学一年生」編集部の調査でこんな実態が浮かんだ。
 重要性を感じる入学準備品のトップは「防犯グッズ」だった。わが子が犯罪や事故に巻き込まれる不安に敏感な意識が、世相を反映した結果といえそうだ。

 調査は11月13〜17日、11年4月に小学一年生となる子どもの母親(20〜40歳代)を対象にインターネットで実施し、計500人が回答。母親がわが子の入学で最も心配や不安に思うのは、登下校時の安全21%、いじめ15%、犯罪や事件に巻き込まれること14%、以下、交通事故に遭うこと8%、学校に馴染めるかどうか8%、と続いた。

 「最も」かどうかを抜きにして、不安を訴えた割合は、交通事故95%、犯罪や事件94%、登下校時の安全89%と、安全・防犯関係が上位3項目に集中した。

 入学時に買いそろえる準備品で、母親自身や上の子の時よりも重要性を感じるのは、防犯ブザーや防犯機能付き携帯電話など防犯グッズ69%、ランドセル52%、学習机36%の順。防犯グッズを「持たせたい」「どちらかといえば持たせたい」と答えたのは9割近くに上った。「既に持たせた」(7%)と合わせると、ほぼ全員に行きわたる計算になる。

 「小学一年生」の塚原編集長は「悲しい事件や事故の報道があらたびに親の心は痛む。子どもに防犯グッズを持たせる家庭が多いのは不安の証し」とコメントしている。

《防犯機能付き携帯電話が、子どもがらみの事件で事前に役立ち、犯罪の発生を防止したケースが実際にあったのかどうかのデータはあるのだろうか。逆に子どもが犯罪に巻き込まれた事件は、携帯電話不所持の子どもたちばかりなのだろうか。携帯電話の防犯機能が安全神話のように浸透しているようだが、大人と子どものあいだで事件が発生したその時、本当に大人から身を守るに役立つ利用法があるのだろうか。子どもの居場所(嘘も混じる)が確認できると信じて安心している親がほとんどの使われ方で、親は子の命が守れるのだろうか。旅行中のイタリアで、朝の通学時間、幼い子が母親の手に引かれ、続々と正門をくぐる風景に出会ったことがある。詳しい政府や学校の規則は分からなかったが、幼い子の身を守るには、親やそれに代わる大人が付き添うことが望ましい。が、両親が共稼ぎ、核家族の日本では望んでも無理なことだろう。》

《防犯グッズに気を遣うより、椅子に座ってせんせいのお話を静かに聞けるような躾をしただろうか、おしゃべりをしたり、歩き回ったりしないような躾けはきちんとしただろうか、お友達をいじめたりしないで仲良くできているだろうか、親の責任として恥ずかしくない躾けはしただろうか、などに心を配る保護者であって欲しいものだ。》

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2010年12月25日 (土)

熱しやすく,冷めやすい

 毎日新聞(12/24)から、要約と 《 》内は私見。
 「JAXAi」(宇宙航空研究開発機構広告施設)が28日午後8時に閉館する。4月の行政刷新会議の事業仕分けで廃止と判定されたのを受けた措置だが、「仕分け効果」で来館者が急増し、今年度は過去最高の約24万人(09年17万7926人)に達する皮肉な結果になった。館内の自由ノートには、閉館を惜しむ声が溢れている。

《事業仕分けでもないと見向かれもしない広告塔だった。広告施設の維持に年間1億円も掛けることはない、日本科学未来館との統合や筑波宇宙センターに行けばいい,との理由からだ。》

 JAXAiは04年9月に開館。燃焼試験に使った本物のロケットエンジンなどが展示され、JR東京駅前の好立地や入館無料も相まって、「ふらりと立ち寄って宇宙に触れられる」人気スポットに。だが、事業仕分けでは「箱物を持つ必要性が感じられない」など年間の運営費や広報効果が問題視され、廃止と判定された。

 仕分け直後から来館者が急増し、5月は前年同月の3倍近い約4万人、6月は同2,5倍の約2万5000人が訪れた。小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルを特別展示した8月には、月間最高の6万1000人を記録。開館以来の総入館者数は延べ約120万人に上った。

《〔閉館決定」は百貨店やスーパーの閉店大売り出しと同じ宣伝効果が生まれただけだ。瞬間的な現象の人数が増えたことを数え上げることもない。そして、いつまでも続く現象でもない。》

 来館者が感想などを自由に書き込むノートには「宇宙を身近に感じさせてくれる施設として大好きだった」「もっと宇宙好きや科学好きを増やせるような場所がたくさんあるべき」「ここを仕分けるなんて間違っている」など、閉館を惜しむ記述が目立つ。

 JAXAiの田中学芸員は「子の場所だからこそ、全国から人が来てくれた。その絆が途絶えないか心配」と話す。

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2010年12月24日 (金)

早稲田大の就活学生、親は口出しせずに、金出して・・・

 毎日新聞(12/24)から、要約と 《 》内は私見。
 流石私大の雄、早稲田だ、苦しいとはいいながら、子どもたちは親に頼れる余裕がある。

 大学生の就活シーズンが本格的に訪れる。厳しい就職事情を背景に、最近では親が就活に参加するというケースが増えている。早稲田大学の父母向け種勝ガイダンスを、一橋大学の菅原亮介なる男が取材した。

《私たち世代にはとても考えられない風景だ。子どもの就職に親が血眼になって動き回るなど、仲間に知れれば顔向けできないほど恥ずかしいことだった。それもやむを得ないのだろうが、ヘリコプターペアレンツの存在や、成人式に親同伴の多いことなど見ていれば、親の過保護もあろうが、現代の若者たちの親への甘えが如何に根強いものか分かろうと言うものだ。》

 18日の土曜日、早稲田大学(東京都新宿区)のキャンパスで、父母向けの就職ガイダンスが開催された。早大キャリアセンターの主宰で、子ども就職を心配する保護者の声に応える形で始まり、今年で四回目を迎える。今回は約200人が来場し、真剣な表情で耳を傾けた。

 ガイダンスでは就活について、親子間の認識の差を埋めることに主眼が置かれている。まず行なわれるのは、現在の就活の流れについての説明。インターネットの普及で就活の方法が大きく変化したことを知ってもらう。パソコンに向かってばかりいる息子を叱ったら、実は会社説明会の申し込みをしているところだったという話には、多くの保護者の苦笑いを誘っていた。

 続いて、就活中、親が子ども対して取るべきスタンスが紹介される。激励やアドバイスのつもりが却って子どものやる気を削いだり、選択の幅を狭めてしまうこともあるという。大切なのは「子ども信頼し、一歩引いて見守る」ことだという。

《親が子どもに対して取るべき姿勢などと取り上げることか。怖いものに触るようなふれ合いで、親と子の間に何が生まれるのか。子どもの就活に親が指図の口を挟むことは、子どもの自立の障害となるだけでなく益はない。口出し自体が不必要なことだ。》

 しかし、分かってはいても口を挟みたくなるのが親心。「親として求めることで得られる安心感と、(静かに見守って)やりたいことをやらせてあげたい思いとの間に葛藤がある」と、三年生の娘を持つ夫婦は漏らす。

《18日にブログで書いた専門学校に再入学した後就職が叶った女が、在学中(早大)に大学側の配慮がなかったから最初の就職に失敗した、と甘えたことを話したことに、自ら当たってチャレンジする気迫のなさを指摘した。言われないとできない、言われたことしかできない、自ら考えることをしない、できない、例えこのような人間では企業に入っても使いものにはならない。若者の甘えは、親の側のガラス細工でも触るような子どもへの接し方にも問題はあるようだ。》

 さらに、子ども側が親に何を期待しているのかについての調査結果も紹介された。それによると第1位は「金銭的支援」。就活には企業、説明会廻りの交通費、リクルートスーツなどの衣服大、資料代などが以外に掛かる。本格的な就活が始まると、アルバイトもなかなかできないのが実情だ。

《四年間、遊べるだけ遊んで着るものに化粧に、ケータイに浪費した挙げ句、就活を理由に金をせびる。もしもアルバイトをしていたのなら、スーツぐらいは準備できたはずだろう。考えればケータイなど本当に必要なものだったか。また、ねだれば出資できる親の懐具合も早稲田ならではなのだろうか。》

 第2位は「そっとしておいてほしい」だという。口は出してほしくないが援助はしてほしい、という相反する気持ちが垣間見える。「(下宿させている)息子がどう思っているか、分からないから不安」だという四年生の母親からは、就活で苦労している子どもへの接し方に悩む親の様子がうかがえる。

《「黙って金だけ出してくれ」ということだ。この考えがこれからの子どもの生き方だ。どうせ親は捨てられることを覚悟せねばならない。それでも生んだ子だ、最後には田畑売り払っても金を作る。》

 ガイダンス終了後、参加した保護者からは「(子どもへの)アプローチの仕方が分かった」「(親の)意識改革が必要だと思った」などのコメントを聞くことができた。

《無縁仏になる位牌の増える時代だ、親は子どもとの断絶を覚悟しなければならないだろう。》

 キャリアセンター課長の西尾は、ガイダンスの内容について「基本的なことしか話していない。あくまでも親子を一緒に就活のスタートラインに立たせることが目標」と語る。底から先は各家庭の努力に期待したいということだろう。

《親が子どもの就活に首を突っ込むことはない。親の役目は子どもが間違った道を選ばないよう指導し、見極めればそれでよい。大卒といえば全員すでに大人だ。いつまでも親が口出しすることではない。》

 わたしたち学生(レポーターも)にとって親は、一番の理解者であると同時に煙たい存在でもある。しかし、時には親に助言を求めることも必要なのだとガイダンスに参加して感じた。「人生の先輩」に相談すれば、必ず手を差し伸べてくれるだろう。親子が二人三脚で臨めば、就職というゴールへの視界が開けてくるかもしれない、と結ぶ。

《親が目を通すであろうレポートで最後は「よいしょ」だ。しかし、就活は親と子の二人三脚でするものではない。あくまでも子1人の問題だ。そして就職はゴールではなく、スタートだということを自覚した上の就活でなければ、企業が必要とされる企業人にはなれないと知るべきだ。》

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2010年12月23日 (木)

交流サイトの「なりすまし」排除連携

 毎日新聞(12/16)から、
 携帯電話の交流サイト(SNS)で、未成年を装った大人が中高生に接近し、犯罪に巻き込むなどの「なりすまし」被害を防ぐため、SNS各社と携帯電話大手が連携して対策に乗り出す。契約時に身分証明書による年齢確認を求めている携帯電話会社の加入情報を活用。SNSでの「なりすまし」を排除する。年開け以降、実施に移す計画だ。

《フィルタリングと同じことで、親が無責任に携帯を買い与えている間は、厳しい罰則でも設けなければ焼け石に水で全く効果はないだろう。一方、出会い喫茶同様、好奇心で覗きたがる側が存在する限り、「なりすまし」の餌食になる子どもも後を断たないだろう。要は核心は、親、保護者がわが子をどのように管理監督するかに左右される問題だからだ。》

 SNSへの加入はオンライン登録が主流で、年齢確認の徹底が難しかった。これを悪用し、大人がこどもを装ったり、18歳未満の青少年が大人を装って年齢制限のあるサービスを利用するケースが続出した。警察庁の調査では、SNSなど交流サイトを悪用した性犯罪などの容疑者のうち約半数が、年齢などサイト上の経歴を偽っていた。

 【SNS】
 会員にならないと参加できないインターネット上のサービス。プロフィルや日記を公開したり、掲示板機能を利用して共通の趣味について情報を交換するなど、新たな交流の場として急速に普及している。

 SNSを舞台にした犯罪が広がれば、規制強化を求める声が高まるのは必至だ。そのため、ディー・エヌ・エーやグリー、ミクシィなどSNS大手と、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなど携帯大手は9月から共同で、対策を検討していた。

 このほどまとまった具体策によると、SNS加入の際、申請者が利用している携帯電話会社に対し、SNSが年齢を照会。携帯電話会社は加入情報に基づき、18歳以上か、18歳未満かを回答する。「なりすまし」が判明した場合、SNSは加入拒否や利用サービスの制限を行なう。プライバシー保護の観点から、生年月日や住所など個人の特定につながる情報のやり取りはしない。

 SNS側と携帯電話各社が個別に契約を結び、来月以降、順次情報の照会を始める。同時にSNSのサイト上で照会開始を告知し、利用者の理解を求める。既に加入している利用者についても、SNS側が携帯電話会社に年齢を照会し、「なりすまし」が判明したら利用制限などの対応を取ることを検討する。

 だが、親が契約者となって携帯電話を入手し、子どもが使用している場合、なりすましを見破るのは難しい。このため、SNS各社などが加盟する民間団体「安心ネットづくり促進協議会」が中心となり、サイト内の監視強化などの総合対策を年度内にも打出す方針だという。

《倫理など無いに等しい携帯電話の世界だ。結局は「なりすまし」も親の責任問題だということをもっと積極的に打出し、啓蒙するべきだ。》

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2010年12月22日 (水)

万引き繰り返す高齢者

 毎日新聞(12/16)から、
 万引き事件を繰り返す高齢者の3分の2が「生き甲斐がない」と感じていることが警視庁の実態調査で分かった。万引き容疑で摘発される高齢者が10年で9倍以上に激増する中、こうした分析は初の試みだ。警視庁は「孤立感の解消が高齢者の再犯防止の鍵になる」とみて、事件で摘発された容疑者に就労を促すなど、社会参加への取り組みを充実させる方針だ。

 調査は4〜10月、東京都内で万引き(窃盗容疑)で摘発・補導された容疑者の取り調べなどの際、各警察署が実施した。6〜92歳の男女1070人から回答が得られた。65歳以上の高齢者は119人(初犯61人、再犯58人)だった。

 容疑者らに生き甲斐が何かを聞くと「なし」と答えた人の割合は年齢が上がるほど増える傾向にあり、再犯高齢者の「なし」は67・2%と飛び抜けて多く、次に多い「家族」(10・3%)を大きく上回った。初犯高齢者の「なし」は39・3%だった。再犯少年は23・5%、64歳以下の再犯成人は45・3%だった。

 「普段から相談できる人がいるか」という質問には、再犯高齢者の55・2%が「いない」と答え、事件を繰り返す背景に孤独な状況があることを窺わせた。再犯少年は18・8%、再犯成人は41・5%だった。

 警視庁によると、09年に都内で万引き事件で摘発・補導された1万4819人のうち高齢者は3110人と21%を占め、99年の336人(6%)から9倍以上増えた。3110人のうち、警察署の調査に回答した204人についてみると、72人(35・3%)が過去にも万引きで摘発されていた。

 万引きで摘発される高齢者の割合は全国的にも同じ傾向で、09年は10万5228人のうち25・7%が高齢者だった。

 警視庁幹部は今回の調査結果について「高齢者は、一度摘発されてもまた万引きしてしまう傾向がある。働いたりして生き甲斐を見つけてもらうことが万引き防止にもつながる」と指摘。摘発された高齢者に対し、警察署が行なう防犯活動や地域のボランティア活動への参加を促す考えだ。

《苦しい生活で、これといった生き甲斐を見出し得ない高齢者はいくらでもいる。だからといって彼ら彼女らが揃って万引きを始めたら堪ったものではない。だれでも1年過ぎれば1歳の加齢がある。だから「若さ」を誇り驕ったこともない。万引きをする老爺に老婆たち、若いころからの人生設計をどのように考え、歩んで来たのか。退職を目の前にしておろおろするのもそうだ、高齢を理由にした「甘え」を許すことは要らない。かくいう私も来る年は80歳になる。若いころから周りがどのように受け取ろうが「死ぬまで勉強」を口癖に生きてきた。万引きなどしている暇などない。》

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2010年12月21日 (火)

クリスマス どう迎える?

 毎日新聞(12/18)から、
 《敗戦から9年目の暮れの12月14日、今はない夜の数寄屋橋を行き交う人の流れを呆然として眺めていた記憶がある。この年関西から出てきた田舎者の最初の夜の銀座風景だった。街の中にはまだ、戦火の跡も生々しい白衣姿の隻腕、片足に松葉杖の傷痍軍人や、赤線、売春宿、空き地、迷彩に塗られた建造物などが随所に残っている時代だった。》

《ところが数寄屋橋の目の前には日劇、朝日新聞社などが立ち並び、クリスマスソングが鳴り響き、夜の銀座は今ほどではないが電飾が照り、酒臭い男どもが何列にも肩を組み、今は布が主流だが、当時、頭には紙で拵えた赤いサンタ帽を被り、天辺には金、銀のモールを結んだ飾りをつけて、歌いながら、或いは大声で怒鳴り合いながらの千鳥足で橋上を占拠していた。敗戦後9年は経過していたが、日本の景気はまだまだ復興にはほど遠く、それまで日本の風習にはなかった正月前に飲める言い訳の日が生まれたことを機に、苦しい生活の憂さを晴らす行事になった草創期だったのだろう。》

《それから半世紀以上が経過したが,日本のクリスマスはキリストがらみの宗教行事には関係なく、街なかも、至る所からクリスマスソングが鳴り響き、当時は飲んべえは男性に限られたものだが、今では、メス虎も混じる社会現象となり、若いカップルは期待を込めてホテルを予約し、1夜のアバンチュールを計画する。また、子どもたちは日本古来の正月よりも、プレゼントが期待できる日となった。長い間神仏を敬う国だった日本もすでに大多数の国民は無宗教で生活し、神仏とかかわり合うのは殆ど慶弔だけだが、これとても宗教とは関係なく、ただの風俗と化した観がある。》

【閑話休題】
 クリスマスは12月25日のイエス・キリストの誕生を祝う日で、「キリストのミサ」が語源だ。その前日(イブ)の24日を祝うのは、第二次世界大戦後に平和になった米国で広まった新しい習慣だ。

 ニューヨークではこの時期、街のあちこちでイルミネーションを見ることができる。有名なのはロックフェラーセンターのツリーで、今年は高さ23メートルの木に約3万個のライトを飾っている。

 郊外の一戸建て住宅では、競うように自宅の周りや庭を飾り付け、夜に住宅街を歩くだけで童話の世界を楽しめる。クリスマスに飾り付けをしたいため戸建て住宅を買う人もいるほどだ。

《日本でも真似をする人間がおり、街の名物になる家もあるようだ。》

 アメリカのクリスマスは家族と過ごす時間で、日本のように恋人同士がデートすることはなく、ケーキを食べる習慣もない。プレゼントは家族全員で交換するのが普通で、クリスマス前のデパートはプレゼントを抱えた人たちでごった返す。

《ヴァレンタイン、ホワイトデーと同様、付和雷同の波に乗りやすい日本人の性格を見越し、宗教などどうでもいい製菓業界が仕掛けた罠に落ちたのが、日本に定着したお祭り騒ぎの行事になった。》

 一方、カトリックの総本山バチカン(サンピエトロ大聖堂)のあるローマでは、人々は24日夜をとても静かに過ごす。あくまでキリスト誕生の前日ということで祝うことはなく、自宅で質素な食事を取って過ごす。街は極めて静かで、厳粛な空気が漂う。はしゃいでいるのは外国人観光客だけだ。

 そして、25日の午前0時からバチカンでミサが行なわれ、昼にはローマ法王自らがスピーチを行なう。プレゼント交換の習慣はなく、あくまで宗教行事の日という意味合いが強い。

 イスラム教徒が多いカイロの街が飾り付けられるのは断食月(ラマダン)であり、クリスマスを祝う雰囲気はほとんどない。ホテルの玄関にツリーが置かれる程度だ。ユダヤ人の多いイスラエルでも、驚くほどクリスマスのお祝いはない。

 中国でも最近は外国の影響で、ホテルなどでツリーを置くようだが、旧正月(1月後半から2月前半ごろ)に向けた飾り付けといった意味合いが強く、クリスマスが過ぎても続いている。

 オーストラリアなど南半球では真夏なので、プールでパーティーをする人もいる。

 この時期、アメリカの家庭では「サンタクロースはいるのか」ということをよく話題にするようだ。答えとして有名なのは1897年9月21日にニューヨーク・サンという新聞の1面に載った社説だ。8歳の少女、バージニアが「サンタクロースはいるのでしょうか」と聞いた手紙に答えたものだ。

 「じつはね、バージニア、サンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとか労りがちゃんとあるように」。目に見えないものを信じることの素晴らしさを説いた社説だった。バージニアはその後、学校の教師になり、子どもたちにサンタクロースの話をしたようだ、という。

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2010年12月19日 (日)

子ども手当から、給食費、保育料天引きの政府方針

 毎日新聞(12/19)から、
 政府は18日、11年度以降の手ども手当から給食費や保育料の滞納分を差し引くことができる仕組みを導入する方針を固めた。20日にも開く閣僚会合で正式に決め来年の通常国会に提出する子ども手当法案に盛り込む方針だ。

《2007年1月、給食費滞納総額22億円(05年度)がセンセーショナルに報道されて国民は、学校給食に食い逃げが発生していることを知った。同時に議論百出で意見が出た。▽未納は全児童の1%に過ぎない、給食費の0・5%に過ぎない、▽義務教育だから払わなくてもよい、▽それよりも将来に向けて塾にお金をかけた方が良い、▽格差拡大のせいだ、▽払わなくても時効は2年だ、▽未納の児童には食べさせなくても良い、▽食堂を設けて買って食べるようにすれば、金銭感覚が身につく、▽中でも多かったのは、払えるのに払わない保護者のモラル喪失、などなど・・・。》

 11年度の子ども手当支給額(月額)について、政府は既に3歳未満の子どものいる世帯のみ1人当たり7000円上積みして2万円とし、3歳から中学生は10年度の1万3000円で据え置く方針を決めている。

 今年度の子ども手当の財源には地方自治体が児童手当で負担した約6000億円が含まれるが、11年度の財源を巡っては地方負担分継続を求める政府に対し、地方側は全額国費負担を主張している。政府は自治体から要望の強い滞納問題に対応することで財源負担の理解を得たい考えだ。

《いずれにしても継ぎ接ぎだらけの対応で、あちら立てればこちらが立たないその場凌ぎの対応に追われているのが実態だ。》

 一方、公立保育所の保育料は強制徴収できるが、給食費は財産権の関係上、保護者の同意が必要になる。また現在の子ども手当法は、第三者による差し押さえを認めていない。保育料滞納額は約83億円(06年度、厚生労働省調べ)給食費滞納額は約26億円(09年度、文部科学省調べ)となっている。

《給食費、保育料ともに、社会不況、生活困窮のエクスキューズに正当性が罷り通り、「子どもが可哀そう」で対応に尻込みする傾向がある。しかし、払わなければ食べさせなければいいし、保育所は退所させればいい。食い逃げや、逃げ得を許すことはない。それが民主主義の公平性というものだ。そこで発生する問題の解決策が、子ども手当からの天引きなら、それはやむを得ないことだろう。》

 参照 「子ども手当」将来課税も考えられる 10/02/

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2010年12月18日 (土)

就職「超氷河期」、大学を出て専門学校に

 毎日新聞(12/18)から、
 《超氷河期といいながら、やることは随分余裕のあるのんびりした様子に見える。留年もそうだが、別の学校に再入学するのは留年以上に金が掛かるだろう。働かないで入学金から卒業までの授業料などの工面はどうするのだろうか。ここでも親の細い脛を期待し、親は親でせっせと仕送りすることになるのだろうか。ひょっとして将来、その子どもからも見捨てられ、引き取り手のない無縁仏になる身になることもあるのだが・・・・。せめて子は、必要のない携帯などに掛かる経費や娯楽費などをゼロにして、親の負担を軽くすることにつとめる人間でもいればいいが。》

 就職活動で企業の内定を得られなかった大学生が卒業後、専門学校で「就活」に再挑戦するケースが増えている、という。文部科学省の調査では今年度、大学卒業後に専門学校に入学した学生は約2万人で、前年度に比べ4000人近く増加した。専門学校に進むことで、「既卒」ではなく、「新卒」扱いとなり、有利に働くのではとの思惑も背景にはあるという。超氷河期の中で就職先を探す大卒者らを対象に、新コースを設ける専門学校も出てきた。

《専門学校にすれば良いお客さんだ。就職に落ちた普通レベルの元大学生だが、金儲けにはなる。彼らに何らかの手につく職を与えてやれば、新コース設置も役には立つだろう。景気の好転する気配はない。これから大学進学を希望する若者たちも、先を見通せば大学へ進むよりも、優先順位として専門学校を第1志望校に置く方が就職には早道だし、いつまでも親の脛をかじらなくてもいいと思えるが。》

 学校法人「大原学園」(東京都千代田区)は今年度から、大原書記学校東京水道橋校(同)で、1年制の「ビジネス専攻コース」を設置した。対象は大学、短大などで就職が決まらなかった学生。再チャレンジを支援しながら、内定後を見据えて、職種別に専門知識やスキルを磨く内容だ。個人面談を重ね、エントリーシート(応募書類)の書き方指導や自己分析、面接練習を繰り返す。

 この数年、就活に失敗した学生が専門学校に入学するケースが増えてきたため、開設に踏み切った。17日現在、37人中、35人が内定を得たという。

 今春に早稲田大学を卒業後入学し、貿易関連の会社に内定した女子学生(22)は「就活の個別指導が手厚く、役立った。大学ももっと充実した指導をしてほしい」と話す。

《この女、何か勘違いしていないか。就職に失敗したのは大学に責任があるような言いぐさだ。早稲田大学は就職するためのノウハウを教える学校なのか。四年間、何をのんべんだらりと授業を受けてきたのか。大隈重信の建学の精神、学問の独立、学問の活用とはそんなものだったのか。》

 同学園によると今年度、首都圏で運営している専門学校17校には大学・短大の卒業生や中退者計1662人が入学(ビジネス専攻コース含む)。14校だった06年度(792人)の2倍を超えた。

 堤敦」・広報営業本部長は「『大学の後になぜ?』という声もあるだろうが、学生の評判は良く『手に職を』という専門学校本来の役割に期待が高まった結果だと思う」という。

 マスコミやペットビジネス志望者らが集う専門学校「東京スクール・オブ・ビジネス」(東京都渋谷区)でも、今年度の新入生約600人のうち41人が大卒者だった。「例年は20人前後で、就職難の影響だろう。この傾向が続けば、コース新設も検討したい」(事務局)という。

 文科省の学校基本調査(速報値)によると今年度、専門学校入学者は26万7077人。うち大卒者は1万9503人で全体の7・3%を占めた。01〜08年度は5%台で推移しており、増加傾向を示している。

 全国専修学校各種学校総連合会(事務局・東京都)の菊田薫事務局長は「厳しい雇用情勢が続けば、今後も更に増えるだろう」と話している。

《希望職種は一般事務、と言っておれば何とか就職できた時代ではなくなっている。氷河期と言われて4年、5年年経つ、今年の卒業生の入学したころには厳しい就職難は予測されていた。その間には準備する時間は十分にあったはずだ。ファッションや流行を追いかけるには敏感だが、将来の人生設計には鈍感だ。》

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2010年12月17日 (金)

硫黄島遺骨収集

 毎日新聞(12/16)『「社説」国の責務として推進を』から、
 《何を今更、としか言いようがない。メディアは戦争協力した過去がなかったかのような書き方をする。その協力に対して総括を何もしないままでだ。すくなくとも、戦争賛美に走った過去を清算していればまだしもだが、口を拭って現在まで碌な反省もない。せめて敗戦後半世紀を越える時間の中で、メディアは外地戦場での「戦没者遺骨収集」推進のキャンペーンでも行なっておれば、「国の責務として」と大口をたたくのもいいが、国もまた、歴史を教えず、遺骨収集には途中放棄したように、60年以上経っても遅々として作業は進んでいない。》

 参照 硫黄島 06/11/18

 太平洋戦争の激戦地、硫黄島(東京都小笠原村)で戦死した日本兵の遺骨収集に菅直人首相が力を入れている。首相は現職首相として5年ぶりに同島を訪ね、現地の状況を刺殺した。

 戦後処理をめぐってはシベリア抑留者に特別給金を支払う特別措置法がようやく成立したが、同島や在外戦没者の遺骨収集も大きな残された課題だ。遺族の高齢化も進んでいる。与野党も後押しする形で収集作業を急いでほしい。

 硫黄島ではさきの大戦の末期には日米両軍の間で激しい戦闘が行なわれ、日本側はおよそ2万2000人が戦死した。米国から同島が返還されて以来遺骨の収集作業が行われ、これまでに8700柱以上が収集された。だが、なお約1万3000柱が残っている。

 首相は以前から同島での遺骨収集に強い関心を示し、首相就任間もない8月、政府による特命チームを発足させた。米国立公文書館から資料の提供を受け集団埋葬地とみられる区域2カ所を確認、調査や発掘を進めている。政府が調査を初めて以降、同地点で収容された遺骨は298柱にのぼる。

 首相は視察後の追悼式で「遺骨を家族の待つ地に返すのは国の責務。一粒一粒の砂まで確かめ、一人でも多く帰還できるよう全力を尽くす」と語った。政府が戦没者への弔意を示すうえで、遺骨収集は将(まさ)に基本的な行為だ。首相が「国の責務」と言い切る姿勢には賛成だ。

《メディアが遺骨収集について、今頃になって上から目線で論じる資格などない。国にもの申すのは、メディアの責務であったろうことを忘れるな。》

 首都・東京都にありながら遺骨収集がなかなか進まなかったのは埋葬地点の特定が難しいことに加え、関係する省庁による縦割りの弊害もあったとされる。政府は来年度予算案の概算要求に硫黄島の遺骨収集経費15・6億円を盛り込み、レーダー探査なども予定する。現在の自衛隊滑走路の下に遺骨が埋葬されている可能性も指摘されている。さまざまな情報を冷静に分析し、速やかに作業を進めてほしい。

《硫黄島の玉砕の後、米軍はサイパンと合流し、日本本土爆撃の基地とするため、従来の日本軍の基地を整備し、南方の島でも同様だったが、浜辺に散乱する日本軍の戦死者たちは砂浜に穴を掘り、かき集めるようにして放り込んだ。硫黄島も戦死者たちはブルドーザーで寄せ集め、或いは散らして滑走路の下に敷き詰めた。戦闘中に敵兵を、遺族を忖度して新聞が書くような「埋葬」などする訳がない。ただ片付ける作業だ。》

 遺族の高齢化が進む中、収集作業は時間との闘いでもある。沖縄と硫黄島を含む在外戦没者約240万人のうち、約114万人の遺骨がなお戦地に眠る。フィリピンで遺骨収集を委託されたNPO法人が集めた骨に現地のの人の遺骨がまざっている疑惑が指摘され、厚生労働省が検証に乗り出すなど、戦後65年を経ての作業は並大抵ではない。だが、決して放置できない課題として、政府は直視すべきではないか。

 首相の独り相撲に終わらぬよう、むしろ党派を越え、与野党が力を合わせるべきである。

《努力して故郷や同胞の地に戻ることができる遺骨があればまだいい。例えば私の母の実家のように、海戦で海の藻屑と消え、何の遺品もない人たちはただ、忘れろというだけなのだろうか。いずれにしてももう一度言っておこう「何を今更」。》

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2010年12月16日 (木)

バカ親がやりそうなことだ

 毎日新聞(12/16)から、
 大阪府の事業で、グラウンドを全面芝生にした岸和田市松原町の市立春木中学校(高天裕博校長)で、野球部やソフトボール部の生徒の保護者が学校の許可なく芝生の一部を剥がしたことがわかった。

 保護者は「でこぼこがあり練習ができない」と抗議をしていたという。学校は「住民からの寄付も受けて芝生化した。保護者側に復旧を求める」としている。

 春木中は昨年6月、グラウンド9000平方メートルを全面芝生にした。今年11月5日、野球部の生徒の保護者から「自然に剥がれたりしてでこぼこしており、練習しやすいようすべて剥がしてほしい」と講義を受け、同12日の話し合いで「学校としてできることはやるが、芝生は剥がせない」と説明。同27日に学校側が費用を負担し、土砂を16トン購入して整備した。

 しかし、保護者から「今月4日にグラウンドを整備する。更に土を用意してほしい」と要求を受け、18トンを追加購入。4日朝に野球部やソフトボール部の生徒保護者数十人が訪れ、パワーショベルなどを使って両部が練習で使っている3000平方メートル分の芝生を剥がしたという。

 グラウンドの芝生化は府の補助金300万円の他、地域住民からの寄付約500万円で賄っており、元の状態に戻すよう保護者側に弁護士を通じて通告する方針。被害者届けの提出などは見送るという。高間校長は「なぜこんなことをするのか分からない。地域の方や他の生徒にも申し訳ない」と話した。

《とかくスポーツに熱を上げる生徒たちは、運動場が生徒全員のものであることを失念し、スポーツに優先権でもあるかのように思い勝ちで、その生徒の保護者たちも子ども同様に熱中しやすい。たしかに、冷静に周りを見る目もない保護者にしてみれば、わが子が名が知られる選手にでも成長してくれれば、金のなる木を手にした気分にもなれるのだろう。後先も考えることもできず、わが子可愛さに目がくらみ、迷惑をこうむる人がいることに配慮できず、我が侭勝手な行動をすることになる。それにしても、よくもまあここまで親ばかちゃんりんになれるものだ。》

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2010年12月15日 (水)

携帯フィルタリング 警察庁が覆面調査

 毎日新聞(12/14)から、
 東京都青少年条例案が委員会可決された。過激な性的描写がある漫画の販売規制を強化する青少年健全育成条例の改正案が13日の、東京都議会総務委員会で、民主、自民、公明の3会派の賛成多数で可決した。漫画家や出版業界に強い反対の声があることから、付帯決議で都に慎重な運用を求めた。15日の本会議で成立し、来年7月1日以降発行の漫画本から適用される。

 改正案は強姦など刑罰法規に触れる性的な行為や、親子など近親者間の性行為を「不当に賛美、誇張」して描いた漫画やアニメを18歳未満に販売することを規制する。

《海外では高く評価されている日本の漫画。その漫画の分野に、日本の書店の店頭で、子どもたちの目につく場所に広げられて売られているように、海外の書店にも同じように並べられて、露骨な性描写や、強姦や近親相姦を賛美したり、誇張するものも含まれて広げられているのだろうか。》

《青少年に有害な図書の規制をケータイに置き換えれば、フィルタリングだ。業者任せのフィルタリングが何の枷にもなっていないのと同様、出版社や作家任せでは、大混乱した敗戦直後のエロ・グロの再現となるだけだろう。子どもたちに情報の選択ができる知恵が備わっていればまだしもだが、店頭に置かれる俗悪で卑猥な雑誌や女性誌、漫画を規制しなければ現実の乱れた性風俗が示すように、若年層の売買春、妊娠、堕胎がこれからもまだまだ蔓延る原因となる。》

《一方、保護者の側に子どもを監督指導する力でもあれば歯止めはできるが、現在の保護者には子どもが何をしていようと働くことにしか頭が回らない。面倒なことは学校任せ。先生任せだ。加えて一方では、逃げ道のような「子どもは社会が育てる」などと無責任スローガンが喧伝される。》

 【閑話休題】 《 》内は私見。
 携帯電話の販売店で、有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングが適切に説明されているかを把握するため、警察庁は今週から全国の販売店で覆面方式の実態調査を行なうことを決めた。都道府県警の職員が店を訪問し、身分や目的を伏せて店員の説明を聞き、子どもの携帯利用には加入が原則であることを明確に伝えているかをチェックする。調査結果は公表し、フィルタリングの普及に活かす。

《身分や目的を伏せるといいながら、メディアを通して「今週から調査をするゾ!」と始める週まで告知して宣伝している。ハッタリ効果を狙ったことかも知れないが、今までだらだらと調査、調査を繰り返してきたように、データを集め、数字を発表するだけの公費の無駄使いになるだけだ。もともとフィルタリングが浸透しないのは、販売店の責任ではない。ケータイを与える親の側に問題意識がなさ過ぎることが原因であることをもっともっと強く啓蒙しないからだ。 フィルタリングが普及しないことについては10月のブログでも取り上げた。「携帯フィルタリング普及 停滞」10/10 

 調査は携帯の専売店や家電量販店が対象で、年末のかけて行なう。都道府県ごとに少なくとも30店舗で実施し、全国では1500店舗ほどになる見通し。

 調査員は子ども用の購入客を装って店を訪れ、18歳未満が利用する場合の「原則加入」など、フィルタリングに関する制度や機能の説明が適切に行なわれるかに重点を置いて、店員に質問する。聞き取り後に身分と目的を明らかにし、フィルタリングの普及への協力を要請する。

 警視庁はすでにNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなど携帯事業者5社に調査への協力を依頼した。ただし、どこの店を対象にするかは伝えていないため、店側が調査員が来るのを事前に知ることはない。

 青少年インターネット環境整備法は、18歳未満へのインターネットサービスの提供について、保護者が「加入しない」と申し出た場合を除き、フィルタリングの加入を条件にすることを携帯事業者に義務づけている。

 しかし、内閣府が4月に公表した調査ではフィルタリング利用率は小学生61・7%、中学生54・7%、高校生38・7%だった。また、「非出会い系」サイトの利用をきっかけに性的犯罪などに舞い込まれた子どもの9割以上がフィルタリングに未加入だったことが今秋の警察庁の分析で判明している。同庁は、子どもの安全な携帯利用にはフィルタリングの普及が不可欠とみて対策を検討していた。

《販売店の適切な説明がフィルタリングの普及につながるとは思わない。説明を聞く保護者側に危機意識がないことには馬の耳に念仏、馬耳東風だ。そして、日本の保護者たちにはその危機意識はないに等しい。子どもに望まれ、裏切らないことの約束をさせるだけで、持たせた後の大事な親の責任として必要な厳しい監督(約束を守っているかどうか交信先のチェック、内容閲覧は、低学年には欠かしてはならない)ができない。結果、手遅れで事件に巻き込まれてからでないと、理解しない。責任を販売店に押し付けるのではなく、「わが子の問題」として親、保護者に理解させる以外に徹底させることは不可能だ。》

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2010年12月14日 (火)

窃盗癖、背景に過食症

 毎日新聞(12/14)から、
 今日は、徒党を組んだ47人の浪人たちが、吉良邸で上野(こうずけ)を殺してから307年目に当たる。人よんで「赤穂浪士の仇討ち」という。

 《タイトルから気になることが連想される。これから女性の窃盗の言い訳は、「盗人(ぬすっと)にも三分の理」から「病気のせい」として同情的に大目に見られるケースが増えていくことだろう。横文字をカタカナでクレプトマニアという病名まで準備されている。》

 衝動的な万引き行為をやめられない「窃盗癖」(クレプトマニア)と過食症との関係が注目されている。アルコール依存症などを専門に治療する精神科病院「赤城高原ホスピタル」(群馬県渋川市)の調査では、窃盗癖で受診した女性の7割以上が過食症などの摂食障害だった。ホスピタルの竹村道夫院長は「万引きは犯罪に違いないが、こうしたケースでは再犯を防ぐための治療が必要だ」と話している。

 【クレプトマニア】kleptomania
 米国の精神医学会が定めたガイドラインで「他のどこにも分類されない衝動制禦の障害」の章に分類されている疾患。診断基準として「物を盗もうとする衝動に抵抗できなくなることが繰り返される」「窃盗直前の緊張の高まり」「窃盗を犯すときの快感、満足、開放感」など5項目が挙げられている。日本では、「窃盗癖」と訳されるが、金銭目的の単純な常習犯窃盗と区別するため「病的な窃盗癖」と訳すべきだとの考えもある。

 竹村院長らが08年1月〜09年7月にホスピタルと東京都内にある関連の精神科クリニックで診察した窃盗癖のある男女132人を調査したところ、女性92人のうち68人(74%)が摂食障害を患っていた。男性患者で同様のケースは40人中4人(10%)で、女性に顕著な傾向だった。

《昔は女性の窃盗はだいたいが、生理の周期で見られていたものだったが、大変だ。遂に痩せたい癒せたいの流行に乗って好きで勝手に始めた結果の摂食症(過食。拒食)も精神疾患だ。その上にクレプトマニアだって。二重の精神疾患だ、それはそれは女性の方々の窃盗は大目に見てあげなきゃね。》

 神奈川県の女性(21)は高校3年の時、ダイエット感覚で食事制限を始め、拒食症に。大学入学後、飲み会が続き「会費を払っているのにもったいない」と考えているうちに逆に過食症になった。

《欲の皮の打算に釣られた行動が左右する典型的な「皆が、皆が」の付和雷同型日本人だ。》

 食費に困り、スーパーの試食品を大量に食べて紛らわしたが、店員や他の客から白い目で見られていることに気付き、万引きに走った。「食べたい衝動だけが頭を支配して、お金を払うという考えがなくなった。いつも吐いてから我に返るが、繰り返してしまう」という。逮捕は3回。現在、大学を休学して治療に専念している。

《こんなの病気じゃない。同情することでもない、社会性、単なるモラルの欠除だ。》

 関東地方のパートの女性(42)は2人目の子どもを妊娠した29歳の時、ストレスから過食して吐くようになった。節約のために食品を万引きするようになったが、洋服や雑貨まで盗むようになった。「買い物袋がいっぱいになるほど盗まないと機がすまなくなっていた。万引きするときは、いつも意識が飛んでいた」。3度目の刑事裁判で実刑判決を受け、1年間服役。出所後、夫や2人の子どもと別居した。「二度としないと決意しても万引きをやめられなかった。服役までしたのに、今もまたやってしまわないか不安にさいなまれている」という。

 女たちは、入院して医師のカウンセリングを受けたり、患者同士で生い立ちや経験を告白する治療を続けているが、専門的な治療ができる医療機関はほとんどないという。

 治療を受けストレスから解放された結果、窃盗癖や過食症が治ったケースもあるといい、竹村院長は「刑務所より病院で適切な治療を行なう方が有効なケースもある」と話している。

《刑務所と病院、その振り分けの基準はどうする、同情だけではモラルの欠除を補うことはできないだろうに。》

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2010年12月13日 (月)

日本の「草食系」よりも、中国人学生を

 毎日新聞(12/9)から、
 日本企業が中国の大学新卒者採用に力を入れている。中国にビジネス拡大の思惑に加え、最近は「草食系と言われる日本人大学生より優秀な中国人大学生を取り込み、アジアなどグローバル展開に活かしたい」(衣料品大手)と考える日本企業が増えている。中国人新卒者の国有企業や欧米企業志向は依然根強いが、日本企業は「幹部候補生の本社採用」をアピールし、人材獲得に躍起だ。

 《男尊女卑の過去も、今では反動のように女尊男卑となった。男の萎縮は酷いものだ。道行く人間も、テレビの画面の中もオカマや動作、衣装、髪型まで性別不明のなよなよした人間が盛り沢山だ。09年の人口動態統計でも表れているように、草食系男子に対して恋愛に関しても女性を言うには肉欲系女(肉食ではない)と呼ぶに相応しい女が増えた。そのくせDVという言葉は何事にも「女性はか弱い」に置き換えるためにあるようなものだ。だが実際は、現在、ほんとうに弱いのは男の方だ。男が優しいことは良いことだと幼いころから育てられるのはいいが、優しいことを通り越して引っ込み思案で弱々しく、女々しく臆病で、ただただ脆弱になっていく。就職しても3年そこそこで弱音を吐いて多くが辞めていく。》

 「中国以外の海外事業の展開をどう考えているのか」「本社幹部候補生としてどんな研修をしてくれるのか」。人材大手、リクルートが11月上旬、中国の有力大学新卒者を対象に北京と上海で開いた日本企業の集団就職面接会。会場の高級ホテルにはスーツ姿の北京大や清華大などの4年生や大学院生が詰めかけ、企業の採用担当者に熱心な質問を飛ばした。

 面接会には、インターネットで中国の有力大の学生約1万人が応募。適性テストなどで選抜された1000人(上海と北京各500人)が日本企業の面接に臨んだ。11月6日の北京での面接会にはダイキン工業やカゴメ、豊田通商、みずほフィナンシャルグループなど日本の大手企業17社が参加。「日本人大学生と比べて、チャレンジ精神にあふれた学生が多い」と企業側の手応えは上々だ。コニカミノルタホールディングスの吉田一・人材採用グループリーダー(部長)は「中国市場開拓に加え、将来的には本社の幹部としてグローバル経営を支える人材に育ってほしい」と期待する。

 法務省によると日本企業の外国人留学生採用は00年代半ばから急増。中国人は7割程度を占める。ここ1〜2年は留学生だけでなく、直接中国の大学から採用するケースが増えている。

 日本本社の採用は、初任給で現地採用の6〜7倍と待遇が良く、将来の幹部登用の道があることから、学生側も意欲的だ。毎年600万人超の新卒者が出る中国では、国有企業や欧米企業志向は相変わらず強いが、最近は雇用や待遇が安定し、研究開発に打ち込める日本企業への就職も見直されているという。

 面接会に参加し、情報管理を学ぶ北京大4年生の男性、朱京野(22)は「日本企業は研修制度がしっかりし、社員の質が高い」と志望動機を説明。メディア経営学を専攻する清華大大学院の女性、雛晶(23)は「中国の国有企業は待遇はいいが、人間関係が大変。大学で学んだ日本語を仕事に生かしたいが、日本企業は女性の登用が遅れ、昇進できるのか少し心配」と早くも将来を思っていた。リクルートによると北京と上海の面接会で計60〜70人の内定が決まった。

Photo_3 「お辞儀の角度はこのくらいで」。東京都港区の日本語学校では10月、有力企業に就職が内定した約60人の中国人の大卒エリートたちが早朝から夕方まで日本語やマナーの講習を受けていた。11月から早速、IT(情報技術)や製薬関連会社での勤務に就いた。

 7月に北京大大学院でIT関連の修士号を取得したばかりの楊(仮名:25)は、携帯端末向けコンテンツを開発する大手IT企業(東京都渋谷区)に就職した。大学院在学中、中国の検索サービス最大手「百度(バイドゥ)」でインターンシップを受け、「ゲームやネットオークションなど携帯向けコンテンツは日本が最先端」と実感したからだ。同級生の多くは国有企業に就職したが、楊は「日本で経験を積んで、中国でITベンチャーを起こす」と語る。

 楊ら6人は、「リンクアンドモチベーション」(同中央区)など複数の人材コンサルティング会社が中国の有力大学卒業社約8000人から選抜。日本企業約20社に採用された。採用実績は選抜事業を始めた08年が22人、09年は37人、来年は今年の倍の120人を見込む。

 中国人新卒者の本社採用のさきがけはソニー。「成長期待が高い中国で消費者に受ける商品を開発する」(関係者)狙いから03年に有名大大学院生らを対象に選抜試験を実施。50人超を採用した。その後も毎年10〜30人の中国人大学生を本社で定期採用している。

 当時のソニーの人事担当幹部で現在は人材コンサルタント会社を経営する中田研一郎イノベーションズ社長は「日本は理系大学生が減り、質も低下している。対照的に中国の有名大学の学生は各省から選抜された秀才で、1日10時間は勉強している。入社時から能力の差は歴然」と話す。

 90年代後半から00年代始めの「氷河期」以上とされる厳しい就職状況に苦しむ日本人大学生を尻目に、日本企業の熱い視線を浴びる中国人大学生。その様子は中国への依存度を高める日本経済の姿も写し出している。

《勉強するのは大学合格までで、その後はキャンパスライフを謳歌するだけのような日本の大学生の在り方とは随分違っているようだ。》

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2010年12月12日 (日)

リボ払いトラブル増加

 毎日新聞(12/10)から、
 クレジットカードで買い物をする際、利用金額にかかわらず毎月一定額を支払う「リボルビング払い(リボ払い)」を巡るトラブルが増えているという。6月の改正貸金業法の完全施行で借り入れが規制されたことを受け、月々の出費を抑えられ、同法の対象外である買い物のリボ払いの利用が増加していることが背景にある。カード業界はリボ払いの知識普及など初めて本格的な啓発活動に乗り出す。

 リボ払いは、毎月の支払い負担が軽い反面、利用を重ねると元金がなかなか減らず、支払い期間が長引く恐れがある。30万円の買い物を手数料率15%、月5000円のリボ払いで行なうと、支払い期間は5年間に及び、総額41万498円が必要になる計算だ。

【リボ払い】
 「リボルビング払い」の略で、クレジットカードによる買い物の額や件数にかかわらず、一定額の支払いを毎月繰り返す。英語の「revolve(繰り返す)」が由来。店頭で支払い回数を決める分割払いより毎月の支払い額を低く抑えられる場合が多い一方、利用総額が増えても毎月の支払い額が変わらないため、借金をしている感覚が薄れて残高が膨らんだり、支払い期間が長期化して手数料(年15%程度)の負担が重くなる問題点が指摘されている。

 Photo 国民生活センターによると、リボ払いのトラブル相談は04年度の75件から増加傾向にあり、10年度は12月9日現在で314件。前年度同月比で約1・5倍に増えた。「10年以上、生活必需品をリボ払いで購入し、多重債務に陥った」(50代女性)、「リボ払いを滞納し、一括返済を迫られているが、無職で支払えない」(30代女性)といった内容が目立つ。

 背景には、借り入れ規制でカード会社の収益の柱である個人向けローン(キャッシング)が縮小する中、「手数料収入が長期間得られるリボ払いショッピングを推進したい」(カード大手)との思惑もある。高めのポイントをつけるなど得点をアピールし、カード大手各社の4〜9月のリボ払い取扱高は、前年同期比で最大約4割増加した。

 《カード嫌いの私は取引先の銀行発行のカードが1枚きりだ。通常の買い物はすべて現金買い。インターネット上での買い物も、すべて配達時に現金支払いでする。だからリボ払いのトラブルは個人的には未知の問題だが、妻はカードを集めるのが趣味かと思うほどたくさん抱えている。しかし、リボ払いは近所のスーパーの1枚のみだ。その1枚で2年ほど前にトラブルが発生したことがあった。レジでのカード読み取りの際、残高不足で「使用不能」だと。妻の銀行口座には十分の残高がある。しかし、その日は現金で精算した。翌日カード会社に入金した数日後、同じことがレジで発生した。その時もレジでその日の買い物は現金で済ました。スーパー内の担当に問い質して、リボ払いの限度額との関係で、起ることを聴いた。このことがあってから、妻は一切リボ払いを中止し、すべてを1回払いで処理している。》

 ただ、リボ払いの無計画な利用が増えれば、カード会社にも焦げ付きのリスクが高まる。日本クレジットカード協会は来年1〜3月、インターネットを利用して啓発活動を実施する。リボ払いの利用頻度が高い20〜30代を主に想定して、協会のサイトでクイズ形式でリボ払いの仕組みを学べる。月間30万人の利用を目標に業界の対応をアピールする考えだ。

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2010年12月11日 (土)

子ども手当、なぜもめるのか?

 毎日新聞(12/9)『なるほドリ』欄から、
 何故って、つまりはバラまき財源が足りない、いや、ないからだ。国民のおねだりも日に日に激しくなってくる。不況不況の後押しもあって、納めるものも納めない者がいる中、欲しがるあれもこれもの財源は、底をついているからだ。そしていま、子ども手当を巡って騒がしく揉めている。

 政府は来年度予算から3歳未満、つまり0歳から2歳の乳幼児がいる家庭に限って、子ども手当を月額7000円増やし月2万円にする方針だ。それには2400億円が新たに必要になる。政府内では、財源として「配偶者控除の見直しなどの税制改正」と、一定の高所得者には増額しない「所得制限」の2案が検討されている。それぞれの案の背景にある考え方が対立し合って、調整がついていないからだ。

 Q 国におカネがないのに、所得の多い人にも増額するのはおかしくないのか。所得制限の方が分かりやすい気がするが。

 A 自公政権時代に設けられた児童手当には確かに所得制限があった。今回もそうすべきだと考える人は少なくない。しかし、民主党は子ども手当の創設に当たって「子どもを社会全体で育てる」という理念を掲げた。この考え方に基づいて、収入の多寡に拘わらず、子どもいる家庭すべてを応援しようと主張してきた。だから、民主党内には所得制限に否定的な意見が多いのだ。

 Q じゃあ、もう一つの「配偶者控除」って何?

 A 私たちの収入には全部税金が掛かっているわけではない。さまざまな名目で一定の額が「必要経費」として認められ、課税の対象外になっている。これを「控除」という。配偶者控除というのは、専業主婦(夫)かそれに類した配偶者を持つ人の収入から、配偶者の生活費などを「必要経費」として認め、非課税にする制度だ。具体的には所得税で38万円、住民税で33万円(70歳未満で障害のない場合)が非課税になっていて、所得に応じて払い過ぎた税金が還付される。

 Q それを見直すと、財源が産まれるのか

 A 政府は高所得者に限って配偶者控除の廃止を検討している。廃止されると、課税対象が広がるので、その分税収は増える。もともと、民主党は高所得者に有利とされる控除をやめて、その増収分を中・低所得者向けの手当に振り分けるよう求めていた。「控除から手当へ」というスローガンだ。控除問題の根底には、専業主婦のいる家庭を標準的とみるか、そうじゃないかという家族観の違いも横たわっている。

 Q 子どもがいないのに、子ども手当のために増税になる人は納得できないのでは?

 A そいう不満はあるだろう。でも、急速に高齢化する日本で子どもを健全に育てていかなければ、社会保障の担い手がどんどん細っていく。現金給付が妥当かどうかはともかく、社会が子育てを応援する意識を持つことは大切だろう。

《「子どもは社会が育てる」というのは旗指物で、具体的な内容は空疎なままだ。乏しい懐具合をどう弄ってみても、どこかに歪みが現れるのは必至だ。財布の中身を増やす対策を具体的に示さない限り、納得できる解決策は見つからないだろう。》

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2010年12月10日 (金)

09年 人口動態統計

 毎日新聞(12/10)から、
 09年中に第1子を産んだ4人に1人が結婚前に妊娠する「できちゃった婚」で、15〜19歳では8割に上ったことが9日、厚生労働省の人口動態統計特殊報告で分かった。第二次ベビーブーム期(71〜74年)以降に生まれた女性の約半数が30歳の時点で赤ちゃんを産んでいないことも判明。晩産化の一方、年齢が若いほど妊娠を機に結婚する割合が高いことが浮き彫りになった。

《町や家庭内に溢れるセックス関係の情報、幼い年ごろから目に触れ、耳にし、知らなくてもいい知識が情報が、どんどん低年層に浸透していく。性の目覚めが早まるのは社会の動きと言っていい。東京都知事・石原慎太郎が1人、なんとか歯止めをかけようともがいているが、チャタレー裁判の時代と違って「人間の劣情」で議論しても暖簾に腕押しで効き目がない時代に突入している。ここまで性モラルが失われる以前には、PTAなどでもお母様たちが悪書追放を叫んだこともあった。しかしその運動も女性の職場進出につれて難しいことは皆、学校に押し付けて、顧みられなくなったのが実態だ。》

《15〜19歳の妊娠とは、彼女らは皆未成年なのだ。15歳に至っては親の同意があっても婚姻は認められない年齢だ。人格形成も未熟な侭、頭でっかちの知識だけで興味と勢いに任せて妊娠に至る。これがまた、勢いに任せて離婚になる大きな要因だ。DVなどは後から付ける屁理屈に過ぎない。母子家庭になって生活が苦しい、子どもが可哀相だ援助が必要だ、手当が必要だ、もっとよこせ、となる。現政権も、前の政権から続くいろんなところへのバラまきでやっと人気を保ち、足りない予算は、紙くず同然の国際を刷って帳尻合わせをする。現在の日本の性道徳の乱れはとどまるところを知らない。》

 特殊報告によると、「でき婚」は、統計を取り始めた95年は18・0%だったが徐々に増えて06年(25・6%)をピークにほぼ横這いとなり、09年は前年より0・2%減り、25・3%だった。09年の10代以外では、20〜24歳で6割、25〜29歳で2割、30歳以降で1割。

 都道府県別では、沖縄38・2%が最も割合が高く、次いで佐賀33・3%、青森32・4%。低い県は滋賀21・6%、愛知22・2%、神奈川22・7%の順だった。

 30歳までに子どもを産んでいない女性の割合は、53年生まれで18・0%。その後、年ごとに増加、73年生まれで51・0%と初めて半数を越え、79年生まれは53・9%に上った。

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2010年12月 9日 (木)

駅ホーム転落、6割は酔っぱらいが絡む

 毎日新聞(12/9)から、
 年の瀬が近づき、どこの駅にも酔っぱらいの数が増してくる。 ホームからの転落や電車との接触による死傷事故が過去最悪のペースで増えている。事故の根絶には「可動式ホーム柵」や「ホームドア」の設置拡大が求められるが、費用負担など課題も多く、整備が進んでいない。

 国土交通省が今月2日に発表した統計によると、今年度上半期(4〜9月)に駅のホームから転落したり、電車と接触して起きた死傷事故は117件。統計を取り始めた02年度以降、最悪のペースになっている。転落事故32件、電車との接触事故85件で、全体の約6割は酔った客が絡む。今年8月には京王線新宿駅のホームから押し出された男性が電車との間に挟まれて死亡した。

《基本的に酒は麻薬と変わらない、或いはそれ以上に依存性の強い薬物といっていい。また、日本人は西洋人に比べ、アルコールに弱い体質の民族だ。それをこれからのシーズン、馬鹿な上司やアホな先輩の無理強いもあって深酒する人間が増えてくる。百薬の長でもなく、適量といわれる量でも、毒薬と変わらない人間もいるのだが。》

 忘年会や新年会シーズンを控え、事故の増加が懸念され、国交省と鉄道各社は今月10日から約1カ月間「プラットホーム事故ゼロ運動」を展開する。竹村勝人同省安全企画係長は「最近は路線も増えていないし、混雑率もほぼ変わらず、事故増の理由がわからない。ぶつかってくる人が増えたとか、以前は酔った人を介抱したが今はさっさと帰ってしまうなどと話す人もおり、考えられるとしたらマナーの問題があるが、根拠はない」と話す。

 究極の対策はホーム柵・ドアの設置だ。首都圏では地下鉄の東京メトロ南北線が91年に設置。02年に千代田線、04年に丸ノ内線などにできた。国交省と都が大株主の東京メトロや、公営地下鉄は、設置のための公的な支援を受けやすいからだ。

 さらに06年施行の「バリアフリー新法」は新設の駅にホーム柵などの転落防止設備の設置を義務づけた。

 しかし、既存駅の場合、多額のコストがネックになり設置は「努力目標」だ。例えば100%自己負担で、18年春までに山手線全29駅にホーム柵を設置することを決めたJR東日本。JR在来線では初の試みで、6月に恵比寿駅、8月に目黒駅で運用を始めたが、総額約500億円かかるとみる。開業が古く土盛りで作られたホームもあり、土台から改修する必要があるからだ。12年に完成を目指す東京メトロ有楽町線のホームの多くはコンクリート製だが、コストは23駅で計90億円。

 また、車輛の編成、扉数、ホームの幅などで柵やドアは形状が一律ではない。ドアの開け閉めで停車時間が長引くため、ダイヤを編成し直す必要もある。

 他の大手私鉄などは「自己負担で設置できるのは経営体力のあるJRだけ。乗客や収入増につながらないホーム柵設置を民間側の努力だけで進めるのは難しい」と本音を漏らす。

 設置コスト対策がない訳ではない。国と自治体、事業者が3分の1ずつ負担する制度で、JR西日本は今年5月,初めて活用。東西線北新地駅へのホーム柵設置(総事業費3・5億円)を決めた。

 ところがこの制度は費用負担する3者が協議に合意しなければならない。東京では地元自治体負担分の半分を都が分担する仕組みのため、3者と都の合意が必要だが、都が「乗客の安全対策は鉄道事業社が主導するのが筋」(安部文洋交通企画課長)としてきたことも影響し、活用が進まなかった。近年の事故の多発も受け、都は来年度予算要求でホーム柵設置補助の予算として6400万円を計上した。だが設置には、少なくとも1駅3億円以上の費用がかかる。

 国交省によると、安全対策が必要とされる1日5000人以上利用がある駅は全国に約2800。首都圏の駅の大半が該当するが、ホーム柵・ドアの設置(10年3月末現在)は449駅にとどまる。韓国・ソウルではホーム柵に広告を募って設置費用の一部を賄う工夫もされており、日本も知恵が必要だ。

《酒飲みの酔っぱらいが酔いつぶれてホームで事故に遭っても、ホーム柵・ドアが不備だからではない。自業自得というもので同情も哀れとも思わないが、駅のホームに限らない、赤の他人を巻き込むことだけは避けてくれ。そして、酒のせいにしないでくれ。》

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2010年12月 8日 (水)

「男子の本懐でした」

 毎日新聞(12/8)から、《 》内は私見。
 《69年前の本日早朝、日本軍は真珠湾に停泊中のアメリカ太平洋艦隊に奇襲攻撃をかけた。赫々(かくかく)たる戦果を上げた記事は、日本中のメディアが狂喜して報道した。日本国民はその武勲を我がことのように喜び、酔いしれた。

 その時の真珠湾の奇襲に参加した戦闘機乗りが生存している。1人は私よりも一回り上の城武夫・91(当時22)歳、もう1人は原田要・94(当時25)歳。最近のこの時期、12月8日の記憶を追想するような記事がしばしばメディアに掲載される。話したり、記事にする皆が、決まったように21世紀の現在の立場に立った「想い出」のような過去の戦争を否定的に見た文章で飾られている。それらに目を通すが、どこか違和感が残る。当時生きていた人たちの多くはすでに黄泉の国にいる。生存して語れる人たちは「あの戦争はいけなかった」と話し、それ風の作文を綴り、自分は決して手を汚すことはなかったかのように主張する。しかし当時、あの戦争を否定的に見る人は殆どいなかったのが事実だ。真珠湾以降、毎日配達される新聞には、日本軍の戦勝記事が満載されていた。日本中に万歳万歳が轟き、祝賀の提灯行列が催されもした。当時の日本人は日本を「神の国」「万世一系の天皇が治める国」と信じて疑わなかった。一旦緩急の出来事には「神風」が吹いて何があっても戦争には負けない国と教えられ、信じてもいた。それを増幅するようにメディアは当初の連戦連勝を賛美して報道した。

 真珠湾攻撃に参加したパイロットの生存者2人が、現在の平和の尊さを知る心境に至る心の動きを静かに語っている。時の攻撃の戦果と、その報道に酔った軍国少年であった私の心の中に生じたときめきをまざまざと思い出した。》

 ▽海面すれすれに飛行して魚雷を発射し、97式艦上攻撃機(観攻)は右に急旋回した。直後、戦艦ウェストバージニアに水柱が上がった。真珠湾攻撃に、空母「飛龍」の艦攻隊の隊長機偵察員として参加した城(高松市)は、「男子の本懐でした」と語る。米兵が逃げ惑うのを見て「これが戦争」と実感する一瞬だったという。

《国のために敵を殺して手柄を立てること、当時、これこそが軍人たる「男子の本懐」だったのだ。この日から3年8カ月後の広島、長崎への原爆投下は、米兵にしてみれば「男子の本懐」であったろう。当時10歳だった私の胸に、同じような「お国のために」が、男として生まれた身に震えるような感動を受けたのを覚えている。》

 城は香川県立香川農業高校(現香川南高)在学中の34(昭和9)年、旧海軍飛行予科練習生(予科練)に応募し、40年10月、飛龍に乗り込む。翌年11月22日、飛龍は北方領土・択捉島の単冠湾に入った。空母「赤城」で「日米交渉が決裂すれば、真珠湾を攻撃する」と上官が説明した。武者震いした。

 12月8日早朝、第1陣として飛び立った。約1時間40分後、雲の下から敵艦が見えた。先陣を切る喜びが全親に満ちたという。艦上爆撃機が急降下爆撃し、猛煙が上がった。

 その後、42年4月のインド洋攻撃で英戦闘機の反撃を受けた。頭部からどろりと血が流れた。飛龍の近くで燃料が切れ、海に不時着。3人乗りの最後部の電信員は死亡した。右目の視力を失った城は教官に転じ、「教え子」の多くを特別攻撃隊に送り出した。そして迎えた終戦。開戦時108人いた飛龍搭載飛行機乗員のうち生き残ったのは城ら11人だけだった。戦後、城は故郷の町の教育長として「戦争を二度と起こさないためには、自分を大事にすること。人の気持ちがわかる人であってほしい」と強く願っている心を若者教育に注いだ。

 ▽元零戦パイロット、原田(長野市)は、日米開戦を「米軍は軍事、経済大国で不安もあった」と振り返る。

 真珠湾攻撃時は空母蒼龍に乗船し、上空を零戦で守る任務に就いた。「なぜ攻撃に行かせてくれないのか」と隊長に食い下がった。「手柄を立てたいというのが職業軍人としての思いだった」。悔しくて真珠湾に向かう攻撃隊に途中までついていった。返りの船内は酒盛りに。攻撃に成功したものは雄弁で、そうでないものは沈んでいた。

 戦後、幼稚園長になったが、撃墜した敵兵の苦しむ顔が浮かぶ悪夢でうなされた時期もあったという。91年の湾岸戦争では「テレビゲームのような戦争」との報道に、「戦争はゲームとは全く違う。残酷ですべてを奪い、取り返しがつかない」と平和を語る尊さを痛感した。今は、小中学校などで証言する活動も続けている。「戦争の罪悪感、人道の尊重を訴えたい」と、静かに話した。

《69年前の開戦時、日本国中が戦争熱にうかれ、地球上からアメリカの抹殺を願っていたが、原子爆弾が落ちた途端に、その被害がクローズアップされると、一気に日本は加害の部分を忘れたように被害国意識に染まっていく。》

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2010年12月 7日 (火)

「分煙」職場、飲食店にも義務化を

 毎日新聞(12/7)から、
 職場の受動喫煙対策を議論している厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会分科会は6日「全面禁煙」か一定の要件を満たす喫煙室を設置する「空間分煙」を事業者の義務とする報告書の骨子をまとめた。飲食店なども規制対象とされたが「営業上の支障」を主張するのに配慮し、当面は「可能な限り受動喫煙の機会を低減させることを事業者の義務」とし、換気設備を設置し有害物質濃度を低減することとした。

《肺癌で死亡した人の何割が疑いもなく受動喫煙が原因である、とのデータなどない。殆どは複合的な要因だがたばこにしておくのが都合いいからに過ぎないだろう。だからという訳ではないだろうが、取締りも中途半端なものにならざるを得ないのが実態だ。本当に有害で肺癌にかかり死亡のリスクが高いものなら、これまで繰り返し述べてきたように、根本のたばこ葉の栽培から加工、製造販売までを禁止するべきなのだ。ここでは禁煙だ、いやここは分煙でいいなどということが変だ。当然だが、罰則さえも科さないことで落ち着くことになる。》

 上部組織の審議会が年内にも報告書をまとめ、同省は11年の通常国会に労働安全衛生法改正案提出を目指す。

 骨子では、一般の事務所や工場だけでなく顧客が喫煙する飲食店やホテル、旅館などについても労働者の受動喫煙防止の観点から全面禁煙や空間分煙を事業者の義務とした。しかし営業への影響が大きいため、当面は換気設備の設置により、
 ▽浮遊粉塵濃度を0.15㍉㌘以下/1立方㍍当り
 ▽この濃度基準に見合った換気量の達成
のいずれかを満たせばよいとした。

 規則の導入に当たっては喫煙室の設置費用の財政的支援や、有害物質濃度を測定する粉塵計の貸与など技術的支援も行なうべきだとしている。

 厚労省は「現在、職場の受動喫煙対策は指針による努力義務に過ぎないが(職場環境の最低基準などを定める)労働安全衛生法で義務に格上げされれば労基署の是正指導などが可能になり、効果がある」と話す。

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2010年12月 4日 (土)

高校の英語での会話授業、実施率2割足らず

 毎日新聞(12/4)から、《 》内は私見。
 2013年度から授業中の会話を英語だけに限定することが決まっている高校の教科「オーラルコミュニケーション(OC)」を、10年度に大筋で実施している高校が19・6%(速報値)にとどまっていることが、文部科学省の調査で分かった。07年度の前回調査20・7%を下回る数値で、文科省は約2年後に迫った「英語限定授業」の実施に向けて危機感を強めている。

《私の世代が英語は敵国語として学ばず、英語に盲目なのは当然として、小学校からの英語授業や、高校の授業中は英語以外使えない会話授業までして、英語を学ばなければならない理由が未だに理解できない。英語が使えないと国際人ではない、ような劣等意識をベースにした授業など何の益も無い。サンフランシスコ条約締結の折り、時の総理吉田茂は、駐英大使まで勤めた英語には不自由しない人間でありながら、国連の会議場では堂々と日本古来の巻物状の原稿を、日本語で読み上げた。英語を喋ることができるから国際人とはお笑いのセンスだ。百歩譲ってもいい。高校での会話で取り上げるテーマは何を目的としているのか。まさか、おはよう、こんにちは、わたしの名前は、あなたのお名前は、で済ますつもりか。少なくとも文科省がいう国際人に値するためには、例えば自国の歴史でもいい。対等に海外の人たちと、特に近現代史が話し合える力を持たなければ却って蔑まれるだけで終わるのがおちだろう。》

《しかし、悲しいかな日本の学校教育は自国の歴史を教えないことでは世界でも例がないほどだ。単純な語呂合わせの時系列での事件、人物、出来事は唱えられても、それが日本の歴史のうえでどのような役割を果たし、どのように日本を動かしてきたのかを他国の人と自国語でさえ論じ合えるレベルに到底太刀打ちできないのが実態だろう。大学を出ても小中学レベルが多い現実では多くを求めるのは無理としても、せめて高校英語で何かを学ぶのなら、自国の歴史が語れるぐらいのテーマに取り組んでほしいものだ。》

 OCは、英語の文法が理解できても会話が苦手とされる日本の学生のコミュニケーション能力を培うために1994年度から高校で導入された。09年の改定学習指導要領では、更に英会話能力を高めることを目的に「13年度からOCを必須単位とし、授業はすべて英語で行なう」と明記された。

 文科省が全国約3600校の公立高校を対象に実施したOCについての調査(国際関係の学科以外)では、07年度の授業を「大半は英語で行なった」が20・7%、「半分以上は英語で行なった」が33/9%だったが、学習要領改定後の10年度の速報値では19・6%と32・8%となり、いずれも前回調査を下回る見込みとなった。

 また、OCを担当できる英語力として文科省が設定した「英語検定準一級もしくはTOEIC730点以上など」の資格を持っている教員も、08年度の50・6%から10年度は48・9%に落ち込んだ。文科省はOC英語化を視野に08年、都道府県教育委員会に「英語教諭の採用試験では英語などの成績も考慮すること」との通知を出したが、義務化しなかったこともあり、有資格者が増加する兆しは見えていない。

 文科省国際教育課は「13年度からのOC英語化の導入を危惧する声はあるが、学習指導要領は守らなければならない。モデル授業などを通じて英語化と英語教諭の能力向上を進めるよう各教委に要望するしかない」としている。

《卑近な例だが、私たち世代の英語嫌いはさておいて、敗戦後、海外からの映画や音楽(特にジャズは敵国の音楽)の輸入が解禁され、次々に目や耳にする海外の文化から受けるカルチャーショックは現在の若者たちには想像もできないだろう。ジャズもそうだったが,それ以上に私はシャンソンに惹かれた。最初に手にしたのが、当時まだ新人だったジュリエット・グレコのSPレコードだった。蓄音機から流れ出た女性らしからぬ声の魅力に取り憑かれ、どうしても歌詞を原語で歌いたくて、たまらず書店に飛び込み仏語辞典と手引き書を買い求め、フランス語に取り組んだ。外国語なんて学校で習わなくても、興味が湧けば独学でも取りかかる。すでに何度も書いてきたが、真っ先に西洋史の教科書からカルチャーショックを受けたのがギリシャの文化だった。こちらは退職後の楽しみに、現地を踏むためにも、引退時までにギリシャ語を覚えることを心に決めた。実際に退職前5年間、週1で語学学校に学び、現地で死なないで済む程度の力をつけた。》

《必要があればだれでも勉学心は生まれる。日本語もままならない人間が、無理に国際人にならなくてもいいし、なれっこない。》

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2010年12月 3日 (金)

携帯無料ゲームの裏

 毎日新聞(12/3)から、
 乗物でのマナーモードという言葉が理解できず、なぜ、電源を切っているのにあれほどのにんげんたちが不健康な姿勢でケータイと睨めっこしているのか分からなかった。「電源を切ってマナモードにして下さい」とは受信音を鳴らさないだけのものと知ったのはつい最近のことだ。

 その程度の知識なのだが、メディアが態々、無料ゲームの市場が1000億円を突破したカラクリを取り上げているのは、日頃ゲームで遊んでいる人間どもも迂闊にも知らないことなのだろうか。ついつい記事に目を通してみたくなった。

 「モバゲー」「グリー」など、携帯電話の無料ゲームのテレビCMが、最近特に目立つ。不況の折、携帯無料ゲームは、年間数百億円単位で売り上げを伸ばしているという。無料のゲームで、どうしてそんなに儲かるのか。なぜCMがあんなに多いのか。

《興味がないせいだろうか、テレビCMで携帯電話のゲームなど目にしたことがない。NHKに限らず話の種には民法も結構見ているのだが一度として見ていない。》

 東京六本木ヒルズにある交流サイト運営会社、グリー本社。巨大フロアにパソコン数百台が並び、20〜30代の社員がキーボードを叩く。主力の釣りゲーム「釣り★スタ」の開発チームの男性社員(27)は「どうしたら釣りたくなるかといつも考えている」と画面を見つめる。

 04年創設のグリーは「釣り」を始めた07年ごろから会員数が急増。08年春からのテレビCMもあって10年6月には2000万人を突破した。06年に3億円の売り上げは、今期は540億〜600億円を予想している。

 ライバルの交流サイト「モバゲータウン」を運営するのはディー.エヌ・エー(デ社、東京都渋谷区)だ。昨年10月、敵を倒しながら仲間を増やしていく「怪盗ロワイヤル」を開始し、売り上げが急増。昨期の481億円が今期は上半期だけで500億円を超えている。会員数もグリーとほぼ並ぶ。

 CMデータを扱っているゼータ・ブリッジ(品川区)によると、10月の関東民放5社のCM放送回数は、グリーが2806本で最多、モバゲータウンのデ社が1501本で2位。2社は今年に入ってCM放送回数上位を独占している。

《なぜだろう、関東に住んでいるのに私の目には全く触れたことがない。》

 「釣り」も「怪盗」も、交流サイトの会員同士がコミュニケーションをとったり、助け合いながら進めるゲーム。いずれも無料で始められ、操作は簡単だ。ゲームを進めると道具(アイテム)を買いたくなる仕掛けがミソだ。

 例えば「釣り」では、仲間と一緒に釣り大会に参加する一方、竿は使い込むと折れる。無料のを竿を続けるか、より釣りやすい竿(100円〜)を買うかを選べる。道具には大物が釣れるルアー(疑似餌)1000円、究極の釣り竿2000円などもある。

 ただ、アイテムを購入するゲームはパソコンにもあった。何が違うのか。

 記者も3週間ほど利用してみた。最初は何が面白いのか分からなかったが、仲間ができ、短い挨拶文を送るようになると、通勤中の電車でも携帯をつい開いてしまう。

《私には考えられない時間の利用の仕方だ。もっとも現役当時利用していた朝の地下鉄は、両手でしっかりと吊り革か手すりを握っていないと体が維持できなかった。当時はソニーのカセットテープを使ったウォークマンが流行しており、通勤中のサラリーマンの多くは目を瞑っていても、耳からの音で癒されていた。時には、イヤホンから漏れてくる音がうるさくて、トラブルは絶えず起っていたが。ただ、活字好きの私は片手が空いていれば、出勤或いは帰宅時間こそ読書の時間(片道ほぼ2時間弱)で、多くの本は電車の中で読破していた。》

 3年前にモバゲーを始め、毎日、仕事の合間にゲームをする板橋区の男性社員(27)は「一言で言えば暇つぶし」と話す。非常に手軽なのだ。デ社の広報担当は「隙間時間で使える新しいエンターテインメント」と言う。

《「仕事の合間」とはどんな時間のことだろうか。私たち世代には「合間」という考え自体が存在しなかった。遊び時間があるなんて随分のんびりした暇で楽な職場のイメージしか湧かない。》

 ゲームを続けるにつれて、有料の道具の方がうまくいく場面が多くなった。道具を買う人がより有利になる仕組みで、無料の道具を使う会員に対して“優越感”に浸れる。

《「皆と同じ」付和雷同が一変して「俺は違う」に取って代わる。幼いときからお手てつないで横一線のゴールインで、勝負を無いものとして育てられる教育だが、やはり人間の抜け駆けの心だけは放っておいても育つもののようだ。ゲームは巧にその大衆心理を利用して巨大利益を生むためにより面白いものに作り替えられていくのだ。》

 ゲーム産業に詳しい新清士・立命館大非常勤講師は「利用者の5〜10%が有料の道具を買っているといわれており、利用者数が大きいので集まるお金も増える。デ社やグリーは今後、スマートフォン(多機能携帯電話)に拡大し、海外にも進出していくだろう」と指摘している。

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2010年12月 2日 (木)

海老蔵、泥酔の果て

 毎日新聞(12/2)から、
 先月29日、法務省による「断酒」の愚かしい記事を書いたばかりだ。それに輪をかけた愚かしい酒飲みが、泥酔して仕掛けたいたずらの仕返しで、顔が歪むほどの暴力沙汰に見舞われて入院した。

 先にモンゴルから出てきて横綱まで張った男が、角界のしきたりを無視し、体調不良の理由で帰国したにも拘わらず、サッカー競技に興じていたことが報じられ、一気に横綱の品格問題が表面化したことがあった。この元横綱も無類の酒飲みで、ある日、酔ったあげくの争いで暴力沙汰を起こし、引退にいたった先例がある。

 かぶき界のプリンスなどと呼ばれ、目ん玉をひん剥く芸が受けているこの男、日頃から酒ぐせの悪い風評が面白可笑しく暴かれている。現時点では殴った男の居所が不明のため、詳しいいきさつは分からないが、いずれにしても、莫迦な酒飲み仲間同士の暴力沙汰のようだ。狭い梨園の世界の中で、無難に所作さえこなせば殆どは名優の名が冠せられ、末は文化勲章がほぼ約束される家系に生まれ、常に話の中心に居座り、周りからは一目置かれて扱われる。若い並みの役者でも有頂天になっていくのは当然のことだろう。梨園とばれる世界そのものも、その昔、出雲阿国が苦労した河原乞食の精神など、疾うに忘れ去った贅沢三昧のきらびやかなうわべの見せ物になり下がったのが、現在のかぶきだ。そこに西洋人の目で世界遺産などというレッテルを貼ってもらって、一層、庶民の文化とはかけ離れた世界になっていくのが現在のかぶきだ。

参照 歌舞伎が世界遺産に登録 05/11/27

 海老蔵は悪評高かった元横綱と良く似ている。体調不良を理由に記者会見を中止し、その夜に仲間内と飲みに出かけているのだ。若手のホープと言われてはいても、年齢はすでに32歳、分別があって当然のオッサンだ。一昨日の「断酒」でも書いたが、この男は今後も酒のことで世間を騒がす事件を繰り返すだろう。

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2010年12月 1日 (水)

年金の財源不足

 毎日新聞(12/1)『社説』から、
 突然起きた危機ではない。消費税引き上げ論議を避けてきた政治家の先送り体質が招いたものだ。その場しのぎの財源が底を尽き、基礎年金の国庫負担率50%が来年度は維持できなくなる見通しとなった。責任は与野党ともにある。これまでの無策を猛省し、社会保障制度の抜本改革と安定財源確保に全力を挙げなければならない。

《猛省しなければならないのは、ひとり政治家だけではない。メディアが危機は突然起きたものではないことが分っていたのなら、もっと早くに問題指摘と対応を取り上げるべきだったろう。政治家が票数だけを数えて党利党略に走っていたというのなら、それを糾し、所得税引き上げに論陣をはるべきだったろう。権力におもね、傍観しているのがメディアではあるまい。私は高福祉を羨ましがるだけのレポートや学者たちの論文のまやかしについても取り上げてきた。浅学素人の私でさえ、消費税引き上げの必要性は3,4年も前からこのブログでも書いてきた。》

 基礎年金の給付費は保険料と国庫(税金)で支えられている。少子高齢化が進めば現役世代の保険料負担が重くなることから、2004年の年金制度改革で09年度までに国庫負担率を5割に引き上げることが決まった。消費税増税などで安定財源を得ることが前提になっていた。

 ところが、当時の自公政権は財源の改革を先送りする一方、国庫負担率は、36・5%から50%に引き上げた。財源不足は、財政投融資特別会計の積立金という埋蔵金に頼った。

 その埋蔵金も底を尽き、50%の国庫負担を続けようとすれば、11年度は約2・5兆円が不足するという。国債の増発による穴埋めは、新規発行額を10年度並みの44兆円以内に抑えるという閣議決定があるため容易ではない。

 そこで財務種が提起しているのが、安定財源確保までいったん36・5%に戻す案だ。ただ、保険料や給付金に影響が及ばないよう年金特別会計の積立金を取り崩して穴埋めするのだという。取り崩した分は、消費税増税後に補填するから問題ないとの理屈らしい。

 しかし、積立金は将来の年金給付に充てる貴重な財源だ。新しい制度や財源確保の展望もないまま、「後で返すから」と手を付けることは非常に危険である。後で何とかするという無責任な発想の結末が今の事態であることを忘れてはならない。積み立て金の取り崩しが何年も続くようだと年金制度への信頼が決定的に揺らぎ、成り立たなくなる恐れさえある。

《過去の無策は、「後でなんとかする」ではなく「後は何とかなる」だった。今回は過去の反省からで、少なくとも先の轍を踏むことではないことに期待するよりない。》

 国庫負担率の引き下げは、11年度予編成にからみ、財務省と厚生労働省の間で議論されているが、日本の将来にかかわる大きな問題だ。2省庁間で決着を図るような話ではない。菅政権が最優先で取り組むべき課題なのだ。

 年金制度の抜本改革を唱えながら政権交替を果たした民主党である。野党に協力を呼び掛ける前に、まず自分たちがどのような制度をいつ実施したいのか、一刻も早く具体的な計画をまとめる責任がある。自民、公明両党も、自らの無責任が引き起こした危機だということを十分認識しなければいけない。

 団塊世代への年金給付が間もなく本格化する。政治の駆け引きに時間とエネルギーを浪費している余裕などないはずだ。

《最近の国会中継をみていると、小学生のクラス会でもこれよりはマシと思えるような低次元の応酬で、こんな人間を選んだのも国民か、の思いもあって、無駄に時間が流れていく。》

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