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2010年10月25日 (月)

奨学金貸与基準を厳格化

 毎日新聞(10/25)から、
 文部科学省は日本学生支援機構を通じて行なっている大学・大学院の奨学金事業の貸与基準を、12年度をめどに厳格化する方針を決めた。家庭の實収入を貸与の判断材料とし、審査基準となる家庭の収入を「主たる家計支持者の所得」から「父母の総所得」に変更。不適切な申請を防止することで、学費負担に苦しんでいる学生に優先的に好条件の奨学金が渡るようにする。

 支援機構の奨学金には無利子の第1種と上限3%の有利子第2種があり、すべて貸与型。第2種は原則基準を満たす希望者全員に貸与されるが、第1種は貸与額が限定されている。10年度は全大学・大学院生292万7000人のうち118万人が貸与を受けた。09年度の総貸付金残高は6兆2337億円。要返還債権は4兆140億円に上っている。

 現在は主たる家計支持者の年間所得が、
   第1種は   951万円(私立大998万円)
   第2種は  1292万円( 同 1344万円)以下なら、
各校に割り当てられた定数内で貸与を受けられる。主たる家計支持者は父、母など所得のある家族1人を指定すればよい。

 しかし昨今の不況の影響もあり、奨学金を住宅ローン返済に回す保護者が確認され、父に貸与基準以上の所得があるにも拘らず低所得の母を家計支持者として貸与を受けるなど、「学問を志す苦学生に支援」という本来の趣旨を逸脱する事例が見られるようになった。文科省や支援機構にも苦情が寄せられ、厳格化を迫られた。

 資格審査が主たる家計支持者となったのは99年度。日本育英会(現日本学生支援機構)が原則、基準を満たす希望者全員に貸与するとしたため、申請者が急増。審査簡素化に迫られ、審査基準を家庭の総収入から1人の所得だけに緩和した。

 この結果、10年度の第2種の貸与者数は83万5000人で、98年度の約8倍に。貸与枠を拡大していない第1種は39万3000人から34万9000人とほぼ横這いだった。

 多くの申請者はまずは条件のいい第1種に申請するため、実際は基準を超える所得のある家庭の子どもが無利子で貸与を受けているケースがあるという。文科相省は新基準で実態に即した貸与を目指す。

《乏しい仕送りに、食うものもろくに食えず、働きながら下宿生活を支えて学んだ敗戦後の苦学生。もともとは彼らのような学生たちへの貸与が目的だった。時々故郷の母から送られてくる差し入れを手にし、公衆電話や寮の電話機に向かう。月に何度かの家族との会話だった。時代こそ移り変わったが、現在はそれぞれが携帯を手にし、ケータイがなければ「生きていけない」などと言い切る。そしてお茶をしながら、友人とのおしゃべりに、無駄話にと、どうでもいいような用途に貸付金が利用されるのだ。今時、苦学生の名に値するような学生がいるとは思えない。その上、借りたものを返さないリスクさえ発生している。この際だ、審査は厳格の上にも厳格にすればよい。》

 参照 奨学金延滞に回収強化 10/02

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