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2010年10月27日 (水)

吐き捨てガム

 毎日新聞(10/27)から、《》内は私見。
 《敗戦後と言っても既に60年以上になる。それまで道徳心に溢れ、マナーを守ることにかけては世界でも屈指の国民と思われていた。だがしかし、あの汚らしいガムという奴がアメリカGIとともに日本にやってきて以来、これほど日本人を道徳心のかけらも持たない民族に貶めたものはないだろう。道を歩きながら、乗物の中、ベンチの上、コンビニやスーパーの出入り口、昔は電柱の根本は犬が掛ける小便で汚れる場所だったが、現在は人を待つ間のタバコの吸い殻と、ガムの吐き捨ての場所となった。日本中の駅の階段を上下したわけではないが、少なくともこの年までに上り下りした駅の階段やホームには、踏みにじられて黒くなった吐き捨てられたガムがへばりついていない駅に出会ったことがない。おそらく日本中の駅の階段や線路上、駅舎内には、ところかまわずに吐き捨てられたガムは、至る所にへばりつき、見事なまでのまだら模様を見せつけているだろう。或いはシーズンになれば各地で行なわれるプロ野球、あのベンチでの選手たちのくちゃくちゃと動かす口と同時に音まで響いてくるようで吐き気を催す(アメリカ大リーグのベンチ内のくちゃくちゃ、ぺっ、ぺっ、は噛みタバコらしい)。私はもう30年以上も一粒、一枚のガムも口にしたことはないが、このように書く私とて、ガムを口にしたことがない訳ではない。初めて口にした時から最後に噛んだ時まで、1度も吐き捨てた記憶はない。包み紙をポケットに入れ、噛み終わると必ずそれに包んでゴミ箱に入れた。》

 《ガムを口にするまでの日本人は、歩きながら物を口にすることを恥ずべきこととして、ほとんどしていなかった。もちろん飲み物とて同じこと、公然とやっていたことといえば、歩きたばこぐらいだったろう。今ではパンあり、コロッケあり、アイスあり、果物ありで口に入れられる物は何でもありに近い状態だ。》

 この吐き捨てガムには数え切れないほどの細菌が含まれている、という記事が目についた。

 つくば国際大医療保健学部の熊田薫教授(食品衛生学)らが路上に吐き捨てられたガムを調べたところ、1グラム当り100万〜1000万個の細菌が検出された。28日の日本公衆衛生学会で発表し、マナー向上の啓発に役立てる。

 ガムはがしのボランティア活動をするNPO「環境まちづくりネット」(東京都新宿区、荻野善昭理事長)が共同調査した。ネットのメンバーは昨年5月以降、週1回、新宿・歌舞伎町の歩道でガムを採取。平均309個、198グラム採れたガムのうち、毎月5個のサンプルを食用油で溶かし培養して調べた。

 熊田教授によると、同量の唾液には通常、1億個前後の細菌が存在するため、ほとんどは捨てた人の口内にあった菌と見られる。熊田教授は「気温に関係なく毎回必ず細菌が確認された。細菌は路上では紫外線のため死滅するはず。ガムが紫外線を防いだのでは」と推定。「今後は菌の特定にも取り組みたい」としている。

 荻野理事長は「たばこの値上げに伴って禁煙のためガムを噛む人が増えているようだ。歩道の清掃は行政が関与しないケースがほとんど。公衆衛生上も問題と分かったからには、行政も対策に取り組むべきだ」と話している。

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