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2010年9月 7日 (火)

大学生の就職活動を考える 3.

 3人目は、日本経団連常務理事・川本裕康(55)。

 近年の就職活動の早期化・長期化の傾向については、経済界としても問題意識を持っている。日本経団連では、97年から「大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章」(以下、倫理憲章)を発表して周知徹底を図っており、毎年、必要な見直しを行っている。

《13年も前に発表してから今日まで、何をどう広報してきたのか。憲章の手直しだけで趨勢が動くとでも考えているのか。単なる錦の御旗をかざしているだけで、今時、「御旗」を眺めて恐れ伏す企業があるわけではないだろうに。》

 一般的に、就職活動というと会社説明会やインターンシップまで含めてとらえられる傾向があるが、「倫理憲章」は、採用選考活動を「広報活動」と「選考活動」の二つに分けている。

 選考活動は、学生を選抜することを目的としたもので、卒業・修了学年に達しない学生に対して行うことに点いては「厳に慎む」と明記している。学生が勉強する環境を十分に確保するには、企業が面接など選考活動の早期開始を自粛する必要があるからだ。

言ったから,やらねばならない、やってくれるだろうはお上意識と変わらない発想だ。》

 ただ、インターネット上のWEBテストの受験やエントリーシート提出など、学生が日程や場所に縛られないものは、学事日程に影響しないことも考えられる。このため、「倫理憲章」の趣旨を十分に踏まえ、各企業が採用選考活動の実態に合わせて適切に判断することとしている。

 一方、広報活動は、企業情報や採用情報を学生に対して発信するもので、可能な限り速やかに行うことが望ましい。十分な時間をかけて広報を行うことで、学生側も志望する企業を吟味でき、入社後のミスマッチ防止に役立つ。

《「倫理憲章」の周知徹底は企業の責任か。官報に載せておしまいの公法ではないはずだ。川本が言う広報活動こそ経団連自身の運動ではないのか。年を逐っての手直しで済むデータを蓄積するだけのものではないだろう。》

 この広報活動を選考活動の一環ととらえてしまうと、会社説明会やインターンシップなどに参加しないと、その後の選考活動に影響するのではないかとの誤解が生じる。その誤解を解いて行く努力が必要と痛感し、昨年の「倫理憲章」の見直しでは、企業が広報活動を行う際に、その後の選考活動に影響しないことを明示するよう努める旨を加えた。企業説明会などが平日の授業時間帯に行われるケースもあり、今後さらに改善の余地があると考えている。

 【日本経団連】
 その使命は、「民主導・自律型の経済社会」の実現に向け、企業の価値創造力の強化を図るとともに、個人や地域の活力の向上を促し、わが国経済ならびに世界経済の発展を促進することになります。

 このために、経済界が直面する内外の広範な重要課題について、経済界の意見を取りまとめ、着実かつ迅速な実現を働きかけています。同時に、政治、行政、労働組合、市民を含む幅広い関係者との対話を進めています。さらに、会員企業⦅代表的な企業1281社、製造業やサービス業等の主要な業種別全国団体129団体、地方別経済団体47団体(いずれも2010年6月15日現在)⦆に対し「企業行動憲章」「地球環境憲章」の遵守の働き掛け、企業への信頼の確立に努めるとともに、各国の政府・経済団体ならびに国際機関との対話を通じて、国際的な問題の解決と諸外国との経済関係の緊密化を図っています。

《志やよし、とするところだが、ただの大風呂敷にならないよう、自らの広報活動に努力する必要があるだろう。》

 「倫理憲章」では拘束力が弱いとして、一部には、かつての就職協定のような企業の早期採用活動を禁じる強制的な仕組みが必要との指摘もある。しかし、協定が形骸化した過去の道のりを振り返れば、復活は現実的ではない。採用選考活動は、企業の自己責任に基づいて、自主的に行われるべきで、罰則等をかけることは馴染まない。現在、「倫理憲章」に賛同する企業は925社だが、経団連としては、経済界への周知拡大と趣旨の徹底を一層図っていきたい。

《13年かけて尚、何ら効果を上げていない。大・小さまざまにある企業だけにモラルを期待しても効果はないだろう。抜け駆けの「掟破り」は人の世の習いだ。罰則をかけることに二の足を踏むようだが、過去の形骸化した要因を一つずつ解決して行くことで道は開けるのではないか。その努力すらしていないのだろうか。未だに「趣旨の徹底を図って行きたい」の初期段階にとどまったままなのか。》

 わが国経済は緩やかに回復しつつあるが、先行きの不透明感が強く、新卒者の就職は厳しい状況が続いている。状況改善には、何より持続的な経済成長の実現が不可欠だ。

《これでは高校生の夏休みの宿題の論文程度の月並みの内容だ。「先行きの不透明感」などは何年も前に使い古された黴の生えた表現だ。経済成長がなければ経団連としも手の打ちようがないと匙を投げるのか。現状で、現在抱えている問題をどのように打開して行けばいのか、少しは知恵を絞ることもしないのか。》

 一方で、経済界としても、既卒者も含めた若者の就職機会の拡大に向けて、通年採用や中途採用など多様な採用形態の自主的な導入・整備を一層進めていくことが重要だ。企業は先入観を持たず、人物本位の採用を徹底していく必要がある。

《三者三様に背後霊のように「不況」がつきまとう。就職戦線に明るさが戻るにはまだまだ道は遠いようだ。》

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