暴走 違法競技用自転車
毎日新聞(9/9)から、
参照 自転車衝突死 08/01 (これは、競輪選手の起こしたものだが、危険きわまりない競技用自転車の公道走行を即座に禁止するべきだと書いたものだ。)
「ピスト」と呼ばれる競技用自転車にブレーキを装備せず、公道を走る愛好家が増えている。しかし今年に入り、ピストにはねられた歩行者が死亡したり重傷を負ったりする事故も相次いで発生している。ブレーキなしの自転車が公道を走るのは道交法違反なうえ、事故にもつながりかねないため、警察は交通違反切符を切るなどして取締りを強化している。
【ピスト】
トラック競技用で、ペダルと後輪の動きが一致する固定ギアを採用。ペダルを止めれば車体は止まり、後に踏めば後退する。停止には相当な脚力が必要となる。整備し易いことなどから、00年代に入って東京を中心に全国に広まったとされる。道交法は時速10キロで走行中、3メートル以内で停止できるブレーキを前後輪に備えるよう規定されている。ペダルでの停止はブレーキとして認められていない。
東京都渋谷区で今年2月、歩行中の60代女性が30代男性会社員運転のピストにはねられ、一週間後に死亡した。同区では5月にも自宅前を掃除中の90代女性に20代の男性会社員運転のピストが後からぶつかり、女性が肩を骨折した。警視庁原宿署が、それぞれ重過失致死と重過失傷害の容疑で捜査中。また、福岡県警は7〜8月、福岡市中央区・天神など中心街で取り締まりを強化し、制動装置不良で4人に5万円以下の罰金となる切符を切った。
ブレーキなしのピストは、主に競輪選手や部活動向けに専門店で販売さQれている。インターネット上のオークションでは、中古品が3万円程度で買え、選手以外尾でも購入可能。ブレーキなしで販売しても違法性はない。ブレーキ付きで販売している自転車店もあるが、「ワイヤがスタイリッシュでない」として取り外す愛好家も少なくない。
《違法性はない、として販売しながら、道交法で違反切符が切られるとは矛盾している。切符を切る警察官だけが得点になるのも頷けないことだ。その間には死亡者や重軽傷者が数を増して行くことになるだけだ。》
人気は全国でもじわじわと拡大している。京都市中京区の繁華街でブレーキなしでピストに乗っていた20代男性は、「事故も多いと聞くが、普段から練習しているから大丈夫。扱えない人は乗らなければいい」と話す。しかし警察庁は「制動装置が備えられていない以上、道路上での使用は原則として違反」との見解だ。
自転車メーカーの「ブリジストンサイクル」(埼玉県)は危険で違法であることを注意書きしているが、「お客さんが自分で外してしまうとどうにもならない」(広報担当者)と困惑している。自転車協会(東京都港区)も、「競輪選手でも公道の練習には前後にブレーキをつけている。ブレーキなしでの公道走行は大変危険」と警鐘を鳴らしている。
《「危険で違法であることを注意書きしているが」とはメーカーの気休めと責任逃れでしかない。世の中、電気製品にしろ、食品にしろ、薬品にしろ、あらゆるものに付けられる「取説」に目を通し、それが守られるケースは先ずないと考えた方がよい。その中で、人間生活に危険や害の恐れがあるものは法規制して行くしかないだろう。人まねで流行に乗るのは勝手だが、事故まで流行のように惹起されてははたまらない。自動車に変わって走る凶器で終わらせないで、「ピスト」は公道での走行を禁止として早急に法整備を進めるべきだ。》
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