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2010年8月 9日 (月)

大学生 8人に1人中退

 毎日新聞(8/5)から、要約と、《 》内は私見。
 大学や専門学校など高等教育機関からの中退が深刻化している。NPO法人が調べたところ、大学生の8人に1人が中退していることが分かった。人間関係のつまずきなどから卒業資格を得られなくなり、社会に出て不安定雇用を余儀なくされる若者も後を絶たない。NPOは「中退を社会問題ととらえる時期にきている」と訴えている。

 調査をしたのはニート・フリーターの若者を支援する「NEWVERY](ニューベリー、東京都豊島区)。中退者の101人にインタビューし、今年6月「中退白書2010」にまとめた。

 「あのままだったら、ずっと家に引きこもって命も絶っていたかもしれない」。インタビューを受けた千葉県の会社員(24)は振り返る。彼は高校卒業後、東京都内の私立大の工学部に進んだ。浪人していたので合格できることを最優先して志望校を決め、学校の内容を詳しく調べることもしなかった。

 入学直後「雰囲気に馴染めない」と気づいた。自分は活発で外向的だが、おとなしいタイプの学生ばかり。サークルに入っても友だちはできなかった。授業も難しくてついて行けず、キャンパスからは足が遠のいた。誰かに相談したり先を考えることもないまま、その年の7月に退学した。「何をしたいのか自分でも分からなかった」。アルバイトもやめて部屋にこもり、誰とも口をきかない日が続くうちに、自殺を考えるようになった。「誰かが本気になって止めてくれたら、やめずに済んだかもしれない」と彼は言う。経験を基に「ただ『大学が合わないから』では、やめてから苦労する。卒業して悪いことは一つもない。まず誰かと話し、気持ちを整理しては」とアドバイスする。

P8090253_2 《ここまで読んできて、若者の甘えと無気力には言葉も出ない。表の中退の理由を見ても、そのほとんどは大学へ行くことの意味を理解できていない。勉強もそれなりにしておけば誰でも入れる大学が増え、日本人の好きな『皆が』行くから俺も私も、で門をくぐる。どうせ最初から知的向上心など持ち合わせていない。中には妊娠してやめて行くのも混じっている。》

《何を学びたいのかも分からずに漠然と大学に行き、これまた漠然とした不安を抱いてやめてみる。そして、誰かが本気で止めてくれたら、やめずに済んだかも、と余りに自分勝手な泣き言をいう。自分が本気で接した相手でなければ、誰が好き好んでノホホンと大学に来ている奴に意見なんかしてくれるものか。真剣に悩みを相談してこそ相手もその真剣さに応えてくれるのだ。自殺も本気で考えていたら、彼は今ごろはこの世にはいないだろう。流行のような自殺を口にすることで自分は苦しんだんだ、と周りの共感をあてにしているだけだ。》

 彼はその後「このままではだめになる」と一念発起し、今度は志望校を入念に調べた上で別の私立大に合格した。だがこうした例は多くない。

 労働政策研究・研修機構の06年の調査によると、中退直後、約6割の人が非正規雇用に、約15%が失業・無職状態にある。さらに最終学歴が「高等教育中退」の人の約5割が中退直後から継続して非正規雇用となっている。また、日本生産性本部の07年の調査では、全国に63万人(厚生労働省推計)いるニートのうち3割が高校、大学などの中退者とされた。

 ニューベリーの山本繁代表は「ニートになってから支援する対症療法ではなく、どうすればニートになるのを防げるか考えたかった。中退者の増加は納税できない人や生活保護受給者を増やすことになりかねず、本人にも社会にも大きなリスクにつながる」と、語る。

 国は高等教育機関全体の退学者数を把握していない。そこで山本らが文部科学省や日本私立学校振興・共済事業団などの調査を基に試算した結果、毎年約11万人が退学、大学では入学からの4年間で8人に1人が中退している計算になった。

 中退経験者101人へのアンケートでは、中退の3大理由は
 1、学習意欲の喪失
 2、人間関係
 3、関心の移行(グラフ参照)
一つの理由でやめるやめる例は少なく「授業がつまらない」「友人がいない」などが複数重なった退学者が多い。経済的理由は一割程度で、奨学金制度などを知らずに退学している例もあった。

《もともと青雲の志を持ち、将来に何かを志して大学に行くのではない。小さい頃から親が敷いてくれるレールの上を転がってきた若者たちだ。自らが志向する力も育まれていない。奨学金制度など高校生でも知っていておかしくない知識だ。貧乏人の子沢山の家庭に生まれた私は親に黙って担任と話し合い、60数年前になるが奨学金の世話になっている。高校生でもそれくらいの知恵はあるものだ。》

 山本は「多くが誰にも相談せず、何とかなるだろうと安易に中退を決めている。大学中退者は高校の新卒者より就職が厳しい。本人も周囲もリスクを理解した上で、やめるかどうか判断して」と呼びかける。同時に学校側にも「授業や学校生活の充実と、相談機能の整備を進めるべきだ」と注文している。

《相談する働きかけもできない。何とかなるだろう、となる先で待っているのがニートだ。このような無気力が、今、社会の中にも企業の中にも充満してきている。》

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