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2010年7月31日 (土)

全国学力テスト結果

 毎日新聞(7/31)から、要約と、《 》内は私見。
 30日に公表された今年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)。4回目を迎え、小中両方の調査を経験する初めての世代となった中学3年の調査結果が注目されたが、小学6年当時に指摘された課題の一部が依然として改善されないままだった。一方、学校を対象とした調査からは、宿題や放課後学習など学力向上に向けた取り組みが年々増えている状況が分かった。

 全体として、論理・記述に関しては依然弱さが目立ち、算数においては前回調査をやや下回った。中学3年は全国学力テストが始まった3年前に小学6年対象の調査を経験しており、小中両方のテストを受ける初めての世代となった。このため、小6時に見られた課題が改善されたかを確認する出題が今回の調査の特徴だ。

 そのうちの一つが、円柱の体積を求める数学Aの問題。体積を求める際には、まず底面積(半径×半径×円周率)を求める必要があるが間違えて円周の長さ(直径×円周率)を求めた生徒が11・9%いた。円の面積を求めさせた小6時の調査でも、9・3%が円周の長さと混同するなど、課題が残ったままだった。

《算数や数学、国語など設問ごとの解析よりも、私の目を引いたのは、就学前の生活習慣や学習環境について尋ねるアンケートに、今年度は初めて幼児教育の経験の有無が加えられたが、その集計のあり方やまとめ方に疑問を抱いたことだ。幼児教育を保育所と幼稚園の2者の比較で“保育所より幼稚園”と書いて曰く、「就学前環境が正答率に差をつけた」と。》

《70年以上も前の幼稚園との比較は無謀と知った上だが、私の記憶の中では幼稚園で今回のような調査で高得点を得られるようなことを学んだことは何もなかったと思う。ただ、遊んでいた。誕生のおよそ2カ月前に勃発した満州事変、生後2カ月後の第1次上海事変を経て、日本軍部の台頭が目立ち初めた最中(さなか)にあったが、幼稚園は平和だった。それでも、今でもはっきりと覚えている遊びの中でも、男の子ばかりで砂山めがけて我れ先によじ上り、『お山の大将おれ一人、後からくるもの突き落とせ』と、歌いながら力比べをしたことは印象深く覚えている。そして、1年生になった時には、自分のなまえだけはカタカナ(当時小1の国語はカタカナで学んだ)で書くことが出来ていた。それだけでもほかの人間よりも賢いとうぬぼれるレベルだった。》

 全国学力テストでは、小中の国語、算数、数学すべての教科で、保育所よりも幼稚園に通っていた小中学生の正答率が3・3〜6・3ポイント上回った。幼児教育関係者の間では、「どちらに通ったかだけによる学力差を示すことは、保護者らに誤解や不安を与えないか」などと、戸惑いや疑問の声が広がっている。

《幼稚園での教育がどの程度のものか分からないが、ブログでも何度も取り上げているが、我が身を思い返しても、『天才と評判の子でも、大人になれば只の人』は掃いて捨てるほどいる。すべては、うぬぼれのなせる技だが、学力テストの集計項目に取り上げて、学力差として集計するようなものではない。》

 1歳児を保育所に通わせている東京都文京区の会社員女性(26)は「幼稚園に通わせている親と比べ、子どもの勉強を見る時間が少ないのかもしれない」と分析。保育所に5年間通い、現在小学6年の娘を持つ大阪府内の公務員の母親(37)は「保育所しか選べない家庭もある。点数が低いというなら、保育所の何がダメなのか、どうしたらいいのか、合わせて示してほしい」と語った。

《ムキになって向き合うことはない。調査した方も、何をどう集計したらいいのか理解できないままに抽出しただけだ。》

 今回の調査では、養育環境や保護者の経済状況の違いなどは調べていない。全国の保育所が加盟する全国保育協議会の小川益丸会長は「子どもを取り巻く環境の違いに触れず、どこに通ったかということだけで学力差を示すのは、保護者に誤解と不安を与えるのでは」と疑問を呈する。

 教育・育児が専門の汐見稔幸・白梅学園大学長は「調査結果を安直に、幼稚園と保育園の教育内容の差と結びつけて考えるのは避けるべきだ」と訴えた。耳塚寛明・お茶の水女子大副学長(教育社会学)も「幼稚園の子の親の方が、比較的裕福で高学歴者が多かった可能性があるが、データの背景を精査する必要がある」と語る。

《「裕福で高学歴の可能性があるが」と先入観で推察していること自体、おかしな話だが、それにしても、余りにも安易な集計作業をしたものだ。》

 一方、全日本私立幼稚園教育研究機構の田中雅道理事長は「幼児教育には豊かな環境が必要。多くの保育所に比べて幼稚園は、一定の広さの運動場や部屋を確保している」と、保育所との違いを説明した。文部科学省は「家庭環境や家計などの背景事情も考えられ、追加分析が必要だ」と説明している。

《田中理事長、「運動場の広さ、部屋の広さ」など環境の面積が、どのように学力差として表れるのか、調査でもしたことがあるのだろうか。それにしても、世間騒がせな項目を取り上げて一方的な判断を下したものだ。》

 他方で気になるのが、「児童・生徒が授業中の私語が少なく、落ち着いているか」という質問に、小学校の9・3%、中学の9・0%が「そう思わない」「どちらかと言えばそう思わない」と回答していることだ。この割合は4年間でわずかに減ったものの、依然として一部の学校で授業が成り立たなくなる「学級崩壊」に苦慮している様子がうかがえる、という。

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