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2010年7月31日 (土)

全国学力テスト結果

 毎日新聞(7/31)から、要約と、《 》内は私見。
 30日に公表された今年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)。4回目を迎え、小中両方の調査を経験する初めての世代となった中学3年の調査結果が注目されたが、小学6年当時に指摘された課題の一部が依然として改善されないままだった。一方、学校を対象とした調査からは、宿題や放課後学習など学力向上に向けた取り組みが年々増えている状況が分かった。

 全体として、論理・記述に関しては依然弱さが目立ち、算数においては前回調査をやや下回った。中学3年は全国学力テストが始まった3年前に小学6年対象の調査を経験しており、小中両方のテストを受ける初めての世代となった。このため、小6時に見られた課題が改善されたかを確認する出題が今回の調査の特徴だ。

 そのうちの一つが、円柱の体積を求める数学Aの問題。体積を求める際には、まず底面積(半径×半径×円周率)を求める必要があるが間違えて円周の長さ(直径×円周率)を求めた生徒が11・9%いた。円の面積を求めさせた小6時の調査でも、9・3%が円周の長さと混同するなど、課題が残ったままだった。

《算数や数学、国語など設問ごとの解析よりも、私の目を引いたのは、就学前の生活習慣や学習環境について尋ねるアンケートに、今年度は初めて幼児教育の経験の有無が加えられたが、その集計のあり方やまとめ方に疑問を抱いたことだ。幼児教育を保育所と幼稚園の2者の比較で“保育所より幼稚園”と書いて曰く、「就学前環境が正答率に差をつけた」と。》

《70年以上も前の幼稚園との比較は無謀と知った上だが、私の記憶の中では幼稚園で今回のような調査で高得点を得られるようなことを学んだことは何もなかったと思う。ただ、遊んでいた。誕生のおよそ2カ月前に勃発した満州事変、生後2カ月後の第1次上海事変を経て、日本軍部の台頭が目立ち初めた最中(さなか)にあったが、幼稚園は平和だった。それでも、今でもはっきりと覚えている遊びの中でも、男の子ばかりで砂山めがけて我れ先によじ上り、『お山の大将おれ一人、後からくるもの突き落とせ』と、歌いながら力比べをしたことは印象深く覚えている。そして、1年生になった時には、自分のなまえだけはカタカナ(当時小1の国語はカタカナで学んだ)で書くことが出来ていた。それだけでもほかの人間よりも賢いとうぬぼれるレベルだった。》

 全国学力テストでは、小中の国語、算数、数学すべての教科で、保育所よりも幼稚園に通っていた小中学生の正答率が3・3〜6・3ポイント上回った。幼児教育関係者の間では、「どちらに通ったかだけによる学力差を示すことは、保護者らに誤解や不安を与えないか」などと、戸惑いや疑問の声が広がっている。

《幼稚園での教育がどの程度のものか分からないが、ブログでも何度も取り上げているが、我が身を思い返しても、『天才と評判の子でも、大人になれば只の人』は掃いて捨てるほどいる。すべては、うぬぼれのなせる技だが、学力テストの集計項目に取り上げて、学力差として集計するようなものではない。》

 1歳児を保育所に通わせている東京都文京区の会社員女性(26)は「幼稚園に通わせている親と比べ、子どもの勉強を見る時間が少ないのかもしれない」と分析。保育所に5年間通い、現在小学6年の娘を持つ大阪府内の公務員の母親(37)は「保育所しか選べない家庭もある。点数が低いというなら、保育所の何がダメなのか、どうしたらいいのか、合わせて示してほしい」と語った。

《ムキになって向き合うことはない。調査した方も、何をどう集計したらいいのか理解できないままに抽出しただけだ。》

 今回の調査では、養育環境や保護者の経済状況の違いなどは調べていない。全国の保育所が加盟する全国保育協議会の小川益丸会長は「子どもを取り巻く環境の違いに触れず、どこに通ったかということだけで学力差を示すのは、保護者に誤解と不安を与えるのでは」と疑問を呈する。

 教育・育児が専門の汐見稔幸・白梅学園大学長は「調査結果を安直に、幼稚園と保育園の教育内容の差と結びつけて考えるのは避けるべきだ」と訴えた。耳塚寛明・お茶の水女子大副学長(教育社会学)も「幼稚園の子の親の方が、比較的裕福で高学歴者が多かった可能性があるが、データの背景を精査する必要がある」と語る。

《「裕福で高学歴の可能性があるが」と先入観で推察していること自体、おかしな話だが、それにしても、余りにも安易な集計作業をしたものだ。》

 一方、全日本私立幼稚園教育研究機構の田中雅道理事長は「幼児教育には豊かな環境が必要。多くの保育所に比べて幼稚園は、一定の広さの運動場や部屋を確保している」と、保育所との違いを説明した。文部科学省は「家庭環境や家計などの背景事情も考えられ、追加分析が必要だ」と説明している。

《田中理事長、「運動場の広さ、部屋の広さ」など環境の面積が、どのように学力差として表れるのか、調査でもしたことがあるのだろうか。それにしても、世間騒がせな項目を取り上げて一方的な判断を下したものだ。》

 他方で気になるのが、「児童・生徒が授業中の私語が少なく、落ち着いているか」という質問に、小学校の9・3%、中学の9・0%が「そう思わない」「どちらかと言えばそう思わない」と回答していることだ。この割合は4年間でわずかに減ったものの、依然として一部の学校で授業が成り立たなくなる「学級崩壊」に苦慮している様子がうかがえる、という。

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2010年7月30日 (金)

千葉法相 死刑立ち会い

 毎日新聞(7/28)29の『社説』から、
 千葉景子法相が民主党政権になって初めての死刑執行を命じ、2人が東京拘置所で執行された。かつて、「死刑廃止を推進する議員連盟」のメンバーだった千葉法相の執行命令について、関係者からいぶかる声が出ている。だが、法相として初めて執行に立ち会った千葉法相は「死刑に関する根本からの議論が必要だと改めて感じた」と会見で述べた。

 執行されたのは尾形英紀(33)、篠沢一男(59)=いずれも東京拘置所収容=の2死刑囚。確定判決などによると、尾形死刑囚は03年8月、交際していた当時16歳の無職少女を巡ってトラブルになった飲食店従業員の男性(当時28歳)を刺殺。様子を見に来た同じアパートの住人(同21歳)も絞殺し、他の2人にも重傷を負わせた。

 篠沢死刑囚は借金苦から強盗殺人を計画。00年6月、宇都宮市の宝石店を訪れ宝石を用意させ、6人を縛って休憩室に押し込み、ガソリンを撒いて放火。全員を殺害し、指輪など293点(時価合計1億4025万円相当)を奪った。

 死刑確定から執行までの期間は尾形死刑囚が3年、篠沢死刑囚が3年4カ月。

 秘密のベール*に包まれた執行の現場はどうだったのか。直接見た実態について、千葉法相が国民に率直に語るのが議論の出発点である。

 《* -- 映画でしか知ることはないが、アメリカでは死刑の執行には死刑囚の家族の立ち会いも許されているようだが、日本の死刑の特徴として、秘密主義が上げられる。マスコミや被害者の家族などを死刑の執行に立ち会わせることはない。死刑の執行予定が公表されないことに加え、従来は執行後も死刑確定者の氏名や罪状等、多くの情報が公表されなかった。最近国会議員に刑場見学が許可されるまでは、国会議員や学者による要請であっても刑場の見学等は一律に許可されていなかった。
 2007年12月7日、臨時国会開会中に死刑が執行され、ここで日本国憲法下の法務大臣の命令によるものとしては初めて死刑被執行者の名前、犯罪事実、執行場所が公表された。》

 仙谷由人官房長官は28日午前の記者会見で、法相が死刑囚2人の死刑執行命令を下したことについて「千葉法相が法治主義の下で自らの職責を全うした。これ以上でも以下でもない」と述べた。また、同日夜、菅直人首相は首相官邸で「まさに法令に沿って適正な判断をされたと認識している」と述べた。

 「立ち会いは執行命令を下したものの責務」と述べた千葉法相に関して、自民党の大島理森寛恕長は「異常だ。どういう心境で何のために行ったのか問いただしたい」と述べた。

《従来の法相の中には、個人的には死刑反対論者であったとしても、法治国の法相として、職責としての死刑執行を命じられなかった人たちが多くいる。法相の職務にてらせば職務怠慢と言われても仕方なかろう。》

 千葉法相は、死刑制度の存廃を含めて議論する勉強会の設置や、東京拘置所の刑場の報道機関への公開も法務省に指示した。

 民主党は、昨年公開した政策集で「死刑の存廃問題だけでなく当面の執行停止や死刑の告知、執行方法などをも含めて国会内外で幅広く議論を継続する」と、うたった。千葉法相の方針は、党の方向性とも合致する。ただし、勉強会は、法務官僚だけで構成するのではなく、外部の第三者も加えて、幅広く議論する機会を作るべきである。

 死刑の執行命令は、法相の任務だが、千葉法相の就任後1年近く執行がなく、持論を貫いて執行せずに退任するとの憶測も出ていた。また、参院選で落選し、25日で参院議員の任期が切れていた。執行命令書へのサインは24日だが、野党からは「国民からノーといわれた人が執行のサインをした」との批判がでている。

 なぜ、この時期に執行したのかについても、疑問の声がある。30日召集の臨時国会では、野党の追及も予想される。千葉法相には、今回決断した理由について説明責任を果たしてもらいたい。

 世界の3分お2を超える国が法律上、または事実上の死刑廃止国だ。先進国で死刑を存置しているのは、日本と米国である。

 07年12月の国連総会で、欧州連合(EU)などが提出した死刑執行の一時停止(モラトリアム)を求める決議案が104カ国の賛成で初めて採択された。決議は拘束力がなく、自民党中心の政権下では、厳罰化の流れに沿う形で執行を続けてきた。08年にも、国際人権規約委員会が、人道的見地から死刑確定社の処遇を見直したり、精神的苦痛を軽減するため死刑囚に執行日時を事前に告知するよう日本政府に勧告した。

《死刑囚に情けをかける必要などない。精神的苦痛とは言うが、被害者に家族がいれば、その人たちへの苦痛に比べれば斟酌することなどさらさらない。》

 司法制度や刑罰は、それぞれの国が決めるのは言うまでもない。だが、国際社会の声に全く耳をかさないという姿勢は通るまい。実態がほとんど明らかにされていない死刑囚の処遇や執行の実態について公の場で議論を始めるのは当然である。

《国際社会の声に耳をかすことは、死刑制度を廃止したり、死刑囚を甘やかすことではない。議論に議論を重ね、現状より一層厳しい制度になることだってあり得ないことではない。私は死刑制度は存続させるべき、と考えるものだ。》

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2010年7月29日 (木)

スペイン・カタルーニャ州、闘牛を禁止

 毎日新聞(7/29)から、
 《今までにも動物虐待、残酷などと、禁止を呼びかける活動はあったが、その国の長い歴史が育んできたもので、批判は当たらないとした意見が圧倒的だと思っていた。しかし、今回の「動物虐待」と断じる闘牛禁止法案が、スペイン人自身の手で議会にかけられ、可決したとは驚きのニュースだ。》

 スペイン北東部のカタルーニャ州(州都バルセロナ)議会は28日、同州での闘牛を12年から禁止する法案を可決した。同国では一部の島部が闘牛を禁止していたが、本土での禁止は初めて。動物愛護の高まりのほか、同州に分離・独立志向が強い事情も背景にある、という。

 動物虐待を禁じた州法は闘牛を適用外と規定していたが、動物愛護団体が約18万人の署名を集め、適用外規定削除を請願。法案が州議会に提出された。

 闘牛禁止については右派の国民党は「中央に反発する政治的な動きだ」と批判。同国の有名闘牛士もAFP通信に、「スペイン文化や統合の象徴への反逆だ」と指摘した。

 同国の世論調査では4分の3が闘牛に「関心がない」とするなど人気が低落していた。

《まれに牛ではなくて闘牛士が死ぬこともあるが、9分9厘の確率で死ぬのは牛の方だ。異文化に初めて接する人たちには目の前で展開する行為に、残酷な動物虐待を見せ物にしている、と思うだろう。しかし、目には見えないところで流れ作業で殺されて行く動物を哀れむ心は持ち合わせているのだろうか。続いて殺された牛たちが皮を剥がれ、チェーンに吊るされ、解体されてただの肉片となり、食卓にのぼればナイフとフォークを動かし、舌鼓を打つ。或いは剥がされた皮で作るジャンパーや靴、カバンや手袋から、動物たちが命を奪われる瞬間を想像してみることはあるのだろうか。「動物愛護」など思い上がった自己満足の、動物蔑視の言葉でしかないのに。》

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2010年7月28日 (水)

硫黄島の遺骨調査を本格化

 敗戦の日が近づいてくる。メディアもしきりに戦争に関わる記事を取り上げ始めた。年に1回の回顧録も混じる申し訳の記事になって。戦争の傷跡は、南方の島や海底に、或いは北方に、未だ帰還できずに遺骨のとなって日本に、故郷の家に、帰る日を待ち侘びて眠り続けている。恐らく彼らが一番会いたかった父や母の多くは、もうこの世にいない鬼籍の人になっているだろう。それでも待ちわびる兄弟姉妹(はらから)には、敗戦から65年以上経っても戦争は忘れようもなく、まだ終わっていないのだ。

 参照 硫黄島の遺骨収集は 09/07

 毎日新聞(7/28)から、
 硫黄島(東京都小笠原村)の旧日本軍兵士の遺骨収集に関する予備調査のため訪米している阿久津幸彦首相補佐官は27日、米国の専門家から遺骨の埋められた場所を示す新証言が得られたことを記者団に明らかにした。菅直人首相に報告後、厚生労働省や防衛省などで構成する特命チームで調査を本格化させる。

 菅首相は今月中旬、硫黄島の遺骨収集に向けた調査を指示。阿久津氏の訪米はこれを受けたもので、国防総省の捕虜行方不明者調査局の担当者や国立公文書館の戦史専門家らと面会。これまで調査対象となっていなかった場所に多くの遺骨が埋められている可能性が高まったという。

  硫黄島では、約1万3000人の旧日本軍兵士の遺骨が未発見のままだ。菅首相は野党時代から国会で遺骨収集の責任を政府側に追究したり、質問主意書を提出するなど高い関心を示していた。
 

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2010年7月27日 (火)

平均寿命、4年連続過去最高

 毎日新聞(7/27)から、
 厚生労働省は26日、09年の日本人の平均寿命を公表した。
      09年    前年
 男性  79・59歳  79・29歳
 女性  86・44   86・05歳
 と男女ともに延び、4年連続で過去最高を更新した。女性は25年連続で世界1位、男性は前年の4位から5位となった。

 前年からの延びは男性 0・30歳(前年は0・10歳)、
         女性 0・39歳(同  0・06歳】。
 医療技術の進歩で癌、心疾患、脳血管疾患の「3大死因」による死亡率が改善していることに加え、肺炎で亡くなる人が減少したことが平均寿命の延びにつながったとみられる。

《4月に開かれた第84回日本感染症学会総会で、国立病院機構三重病院呼吸器内科の丸山貴也氏が、高齢者施設入所者(平均年齢84・7歳)1006人を対象にした無作為比較試験で、23価肺炎球菌ワクチンの接種が、高齢入所者の肺炎の発症を抑制し、死亡率を低下させると、発表した。》

 平均寿命は現在の死亡率で推移した場合、0歳児が平均で何歳まで生きるかを予測した数値。09年生まれの子どもが90歳まで生きる確率は男性22・2%、女性46・4%で女性の半数近くが90歳まで生きると予想されている。

 【平均寿命の長い国・地域】
♢女性
 1、日  本  86・44歳
 2、香  港  86・1 歳
 3、フランス  84・ 5 歳
 4、ス イ ス   84・ 4 歳
 5、スペイン  84・27歳
♢男性
 1、カタール  81・0 歳
 2、香  港  79・8 歳
 3、アイスランド   79・7 歳
 4、ス イ ス   79・7 歳
 5、日  本  79・59歳

《苦しむために生きているようなことの多くある世の中、長生きする(できる)ことが人間の幸せなのかどうか、考えたくなる。》

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2010年7月26日 (月)

メタボと腹囲は無関係?

 毎日新聞(7/20)から 要約と,《 》内は私見。
 メタボリックシンドローム(内蔵脂肪症候群)の診断基準となる血圧などの検査値の多くは、日本人男性の場合、腹囲(腹部肥満の有無)に関係なく体重が増えれば悪化する傾向が強いことが、立川メディカルセンター(新潟県長岡市)の調査で分かった。3月には厚生労働省研究班の大規模調査で、女性の腹囲と循環器疾患発症の関連性が低いとの傾向も明らかになり、腹囲を必須とする現在の特定健診のあり方も問われそうだ。今月号の米糖尿病学会誌「ダイアベティス・ケア」に発表した。

《実施されるまでには、諸外国の学説も紹介され、日本の腹囲を基準とする考えには異論もあったが、半ば強引とも思われる導入に踏み切ったのが実際だった。》

 調査は同センターの人間ドックを08〜09年に受診し、風邪などをひいていない1271人(平均年齢51・6歳)を対象にした。メタボ診断基準の血圧、血糖値、中性脂肪、HDL(善玉)コレステロールと、体重変化との関係を、国内でメタボの主因と位置づける腹部肥満がある群とない群でそれぞれ分析した。

 その結果、血圧と血糖値は、腹部肥満の有無に関係なく、体重が増加すれば悪化した。HDLコレステロールは、腹部肥満がない群だけが体重増加によって悪化し、いずれも腹部肥満との関係は見出せなかった。中性脂肪は、腹部肥満がある群で体重増加との関係があった。

 世界では、メタボ診断基準づくりの中心になってきた国際糖尿病連合などが昨年、腹囲を必須とせず、他の血液検査などと同列に扱う統一基準を発表した。一方、日本の診断基準は、腹囲が必須条件になっている。

 分析にあたった小田栄司・同センターたちかわ総合検診センター長は「腹部肥満がなくても、体重が増えれば検査値が悪化することが分かった。腹部肥満を必須条件に生活指導を実施する現在の特定健診は合理的とは言えず、早急に見直すべきだ」と話す。

 参照 メタボリック症候群、腹囲は基準にならず 08/08

 【解説】
 日本のメタボ診断基準が腹囲を必須とするのは、腹部に蓄積する内蔵脂肪が心筋梗塞などの循環器疾患を引き起こす主因との考え方に基づいてきたからだ。ところが、日本人の循環器疾患発症の傾向を調べた解析によると、内蔵脂肪の蓄積だけではなく、血糖値など一部の血液検査値の悪化や食生活によっても危険性が高まる。

 このため、腹囲を必須とする現在の特定健診は、痩せていて循環器疾患の危険性のある人を見落とす恐れがあると指摘されてきた。

 男性は40〜50歳代の比較的若い世代で腹部肥満が増えており、現在の健診に意味があるとみられていた。だが、今回の研究成果では50歳前後の男性も腹部肥満の有無と検査値悪化の明確な関係を見出せなかった。

 これらの調査結果は、内蔵脂肪の蓄積が循環器疾患の原因の一つにすぎないことを示しており、それ以外の要因についても等しくチェックする健診体制の検討が求められることになりそうだ。

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2010年7月25日 (日)

国民年金第3号被保険者(サラリーマンの妻)

 毎日新聞(7/20)から、要約と、《 》内は私見。
 サラリーマンの妻などが加入する国民年金の第3号被保険者制度を巡り、配偶者が会社を退職して資格を失ったのに3号のままとなっているなど年金記録が実態と食い違う人が推計約45万人に達することが、日本年金機構の調査で分かった。届け出が必要なことを知らない人が少なくないためとみられ、払うべき国民年金保険料が未納だったり、年金の受給額が本来より多くなっている人が多数にのぼる可能性が高い。「宙に浮いた年金」などと同様、実態とのずれが放置されてきた膨大な記録の存在が浮かんだ。

 【国民年金の第3号被保険者】
 厚生年金や共済年金に加入する会社員や公務員の配偶者は、86年4月以降の機関について、自らは保険料を払わなくても国民年金の受給資格機関として合算でき、年金額にも反映される。働く妻の扶養を受ける男性の場合も同様で男女の別はない。保険料は配偶者の厚生年金や共済組合の制度で支える仕組みで、正確な届け出と加入記録への反映が制度の前提とされる。

 厚生労働省は、こうした人の未納保険料について、時効とならない過去2年分の支払いを求める方針を決めた。今秋以降、該当者に通知する。一方、受給者については混乱回避のため、多く支払われた返金の返還や、今後の年金額の変更につながる記録の訂正は求めない方針。

《交通規制と同じで、見なかった分の違反は仕方ないということと同じだ。まして貰い得まで出たのはこれまでの政権のやったことで、後始末までの面倒は見切れないということだろうか。》

 3号被保険者は、扶養者である配偶者が会社員や公務員を辞めて厚生、共済年金から抜ける場合、3号の資格が失われるため国民年金第1号に加入する届けが必要。離婚した場合も同様だ。届け出漏れの存在は制度発足時(86年度)から指摘されてきた。日本年金機構は今年1月、3号の加入者や受給者について、オンラインデータ上で調査。配偶者の記録と照合したところ、配偶者の厚生、共済年金の加入期間と食い違いのあった人が103万人に上った。

 この中には近く届ける予定の人も含まれるため、約2カ月後に100人を抽出したところ、加入期間のずれが解消されるなど問題のなかった人が56人いたが、44人はそのままだった。このうち13人は年金を既に受給していた。全体では受給者が約13万人、加入者が約32万人の計約45万人が食い違ったままと推計され、年金額に影響する恐れがある。

 離婚した人については、年金事務所に届け出ないと年金のオンラインデータに反映されないため、実際には届け出漏れの人がさらに多い可能性が高い。

 3号制度を巡っては、扶養者の退職時に知らされず、本人が届け出の義務に気づかない場合も多く、制度の不備も指摘される。厚労省は「最近では、受給申請時などに配偶者の記録と照合し、矛盾があれば日本年金機構が職権で訂正している。しかし、矛盾の全容はわからない」としている。

《国民年金制度は1959年の国会で審議成立し、61年4月から施行された法だ。私はまだ独身時代で妻は関西に住んでいた。彼女の父親という人が大学で保険法を教えていたその道の専門家で、国民年金法の施行と同時に子ども全員の加入手続きをし、妻も最初の月額保険料100円の納入から始まっていた。その後、縁あって私と生活するようになった頃はまだ、保険料は加入者本人の直接納入のシステムであった。1967年に結婚したが、当時の保険料は200円になっていたが、やはり本人の直接納入には変わりなかった。領収には証明印紙が渡され、年金手帖に毎月貼っていった。》

《84年に年金法が改正され、サラリーマンの妻の保険料の本人負担はなくなり(第3号被保険者となる)、夫たる2号被保険者の年金制度が保険料を負担することになった。私の定年退職する2年前のことだ。この改正を境に、妻が毎月納入するために通った市役所の年金課通いがなくなった。この時には保険料は毎月、6220円にまで上がっていた。》

《55歳定年が来て、再就職までの期間、私も妻もすぐに国民年金に切り替える手続きを済ませた。年金を手にするための有資格期間を満たすための保険料だった。私たち現役サラリーマン時代に法改正を経てきた人間には、何でもない手続きだが、84年の改正後のサラリーマン世帯で、当初から妻が3号被保険者として扱われていれば、夫の定年、或いは退職、また離婚で生じる届け出の義務を、知らないこともやむを得ないことだろう。》

《55歳半ばに再就職が叶い、私は再び厚生年金に戻り、妻も3号被保険者扱いに戻った。そして61歳の時、会社の合併劇が出来した。この時の相手企業が60歳定年制であったため、61歳の私は不要となり失職した。自己都合の退職でないため、失業保険取得の権利が発生し、すぐに今に続く年金生活者となった。妻は制度発足時から1カ月も欠かさない保険金の納入があり、その時点で満額の年金受給資格が発生していた。》

《新聞記事のように、2号、或いは3号被保険者について無知であることが、棚からぼた餅のような結果が生まれ、真面目に手続きを繰り返す人間に不利益が生じては、ますます年金制度への不信が募ることになるのではないか。》

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2010年7月24日 (土)

後期高齢者医療

 毎日新聞(7/24)「社説」から、
 「75歳以上という年齢で医療制度を分けるのは差別だ」などと批判されていた後期高齢者医療制度の廃止は政権交代の旗印の一つだった。しかし、廃止はできても、どんな代替案を示せるのかを危ぶむ声も強かった。

 民主党政権が発表した新制度の骨子案によると、現在約1400万人いる後期高齢者の8割が国民健康保険(国保)へ、会社員と家族は勤務先の被用者保険へ移る。市町村が運営する国保は今も財政が危機的なため、高齢者は別勘定にして都道府県単位で運営する、というものだ。

 年齢での区別をやめるという公約を守り、当面の国保財政の維持を図る点においては前進といえる。ただ、日本の高齢化は猛烈な勢いで進んでおり、75歳以上だけでも毎年50万人以上増え、この世代の医療費は毎年4500億円ずつ増えていくのだ。膨れ上がる医療費そのものをどうするかという恒久的な処方箋を示してはいない。

《私は来年には80歳になるが、特別に頑健でもない我が身を考えても、高齢者にそれほどの医療費が必要であることが理解に苦しむことだ。貧乏な家庭に育ち、粗末な食べ物で成長期を過ごした痩身をこの年齢まで生きてきた。ブログでも幾度も書いてきたが、幼児期のハシカ以外の病気をせず、細身の体ながら戦後の復興期の苦しい労働環境の中を生き抜き、55歳定年、61歳と、2度の退職を経験し、今に至るが、現役時代のサービス残業や有給未消化は当たり前、100時間残業や夜勤、休日出勤などは企業の望むまま(それでも、残業代を手にした経験がないことは折りに触れて書いてきた)であったことも度々触れた。》

《私には妙に意地っ張りなところがあり、生身の体がどこまで辛いことや苦しいことに耐えられるのかやってやろうじゃないか、と考えた。「お前たち、おかずにコロッケしか食えない給料で、生意気に肉なんか食えば苦しくなるぞ」と言われながら歯を食いしばって耐えた。「貧乏人は麦を食え」と言った大臣のいた時代だ。両親からは『この子は誕生日までは生きるまい』と言われて生まれた体だった。しかし、どうだろう、退職したころのベスト体重は49・5キロ(±0・5キロ)だった。》

《両親の思惑に反して丈夫で生きていた。会社での健康診断にはわざと未参加を通した。只1度、2度目の企業で健診を受けさせられ、そこで誤診された。「肺に影あり」と。数ヶ月の治療を続けたが、レントゲン技師の曰く、「若い頃の自然治癒した跡らしい、全く変化ありません」、で済んだ。それから20年に近い。61歳での網膜剥離以外、ただの1度も医者の世話にはなっていない。市からも毎年、無料の健診案内が送付されてくる。無視していかないことに決めている。毎年来るものと言えば後期高齢者医療保険料徴収だ。今年も約11万5000円が僅かな年金から天引きされる、否応無しにだ。若い頃からそうだが、健康保険料は納めるが、医療費はほとんど使わない後期高齢者もいるのだ。》

 高齢者の保険料負担を軽減するのであれば、公費(税)で賄うか、現役世代からの拠出金で賄うしかない。現行制度も50%が公費、10%が高齢者自身の保険料、残りの40%は健保と協会けんぽからの拠出金で運営されている。このまま消費税論議が進まず、事業仕分けや予算の組み替えでも財源が出て来なければ、これまで以上に現役世代の拠出金で支えざるを得ない。しかし、被用者保険も赤字だらけで、解散する健保組合も続出しているのが現状だ。

 八方塞がりの中で誰がどのように負担するかを巡って制度変更を繰り返してきたのが高齢者医療問題なのである。この堂々巡りを解消するもう一つの方法は、高齢者医療の内容を見直し、医療費の支出を減らすことである。

 後期高齢者医療制度で当初盛り込まれた「主治医」制度は、高齢者の慢性疾患などを一人の医師が総合的・継続的に診るというものだった。病気ごとに違う病院や診療所にかかり検査や投薬を重視して過剰に受ける高齢者がいることを考えれば、この制度は医療費の抑制につながると期待された。しかし、医療側には診療報酬上のメリットが薄く、患者側も診療が抑制されることを心配する声が多かったために広まらず、今年の報酬改定で廃止された。

《病院や診療所が、取り立てて悪いところもないのに、寄る辺のない老人たちの井戸端会議の場のように見られ、批判されたこともあったのは確かだ。しかし、一方では医療報酬を期待する側とは裏腹の問題でもあったのだ。》

 必要な治療が受けられなくなるのは断固反対だが、過剰診療に歯止めをかける医療体制の構築は現役世代にとっても必要だ。むしろ慢性疾患が中心の高齢者から医療改革を進めて行くことはできないものか。

 負担の分散だけでは限界がある。手厚い医療を求めるのなら負担増は避けられない。負担増が嫌なら医療費を抑える方策も考えるべきだ。

《老人医療で国家財政が破綻するようでは、皮肉なことだが、日本の長生き世界1も、蓮舫議員が口にした「世界1でなければいけないんですか」と言いたくなる。》

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2010年7月23日 (金)

チャイルドシート義務化10年

 毎日新聞(7/21)から
 道路交通法の改正で0〜5歳の乳幼児にチャイルドシート使用が原則義務化されて10年が過ぎた。だが、使用率は半分程度、使用中の交通事故死亡率も横ばいが続く。「小さな命」を守るため、しなければならないことは何か。

《法が原則義務化されて10年も経過したのに、チャイルドシートの使用率が5割とは警察は一体、交通規制で何を取り締まっているのだろうか。データの報告は、警察自らの業務遂行の無能力を曝しただけだろう。つい先日も若い母親が、胸に乳児を抱えてハンドルを握っている姿を目撃した。「小さな命」が守りたいのなら、1点集中的な取締りをしてでも、わが子の命を粗末に扱う親,保護者を厳しく追及していくべきではないか。》

 千葉県いすみ市議の田井秀明(47)は99年8月、普通乗用車を運転中、追突事故に巻き込まれた。後部座席のチャイルドシートには、当時生後4カ月の長女がいた。義務化前年のことだったが、出張先の米国内でチャイルドシートが広く普及しているのを見て、長女誕生に会わせて購入した。

 この事故で、田井さんと助手席の妻はともに、首に3カ月の重傷を負ったが、幸い長女はかすり傷一つなく助かった。田井さんは「チャイルドシートがなかったら」と当時を振り返る。

 彼のようにチャイルドシートにわが子を守られた親は多いとみられるが、00年4月の義務化以降、使用率は50%前後で横ばいが続く。

 警視庁と日本自動車連盟(JAF)が今年4月、全国102カ所で乳幼児1万2968人のチャイルドシートの使用状況を調査したとこおR、使用率は56・8%だった。残り4割強は、「車のシートに直接座る」「保護者のだっこ」などという状況だった。さらに、取り付け方法を誤っていたのが63・5%、座らせ方を誤っていた例も41・2%に上った。

 道交法の規定では、怪我や病気の治療などのため使用できなかったり、バスやタクシーの営業車、自家用車による緊急搬送などを除き、乳幼児をチャイルドシートに正しく乗せなければならない。さもないと「違反点数1点」の対象となる。

 チャイルドシートメーカーのアップリカ・チルドレンズプロダクツ(大阪市中央区)が今年6月、0〜2歳の乳幼児を持つ親600人にネットで尋ねたところ、「必ずチャイルドシートを使用する」との回答は39・7%にとどまった。

 乳幼児人口(09年649万人)から見て、交通事故での乳幼児の死者数は19人(09年)と少なく、目立たない。ただ、チャイルドシート使用時の死亡率(乳幼児1万人当り、警察庁など調査)は1・1%と前年比0・5ポイント増で、義務化当初からほとんど変わっていない。

 メーカー側は、衝突実験やクッション性の調査などを繰り返し、安全で快適な製品づくりを進めているが、死亡率の改善には至っていないのが現状だ。正しく装着することが重要だと呼びかけている。

 国内外のチャイルドシートの利用状況に詳しい国立保健医療科学院行動科学室の藤原武男室長は「カナダでは、出産後の女性にチャイルドシートの正しい使い方を指導している。これだけでも、誤使用がかなり防げる」と指摘。「メーカー側ももっと、正しい使用方法を情報発信してほしい。みんなで着用率を上げ、誤使用率を下げる努力をして、小さな命を救わなければならない」と話す。

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2010年7月22日 (木)

日本の保護者はインターネット上の子どもを世界で最も放ったらかしにしている

 毎日新聞(7/20)から、要約と、《 》内は私見。
 欧米では「子どものネット利用は親が管理すべきだ」として、ルールを決めている家庭が多いという。ケータイだけでなく、パソコンもネットトラブルのもとになり、子どもがサイバー犯罪にさらされるケースが増えている。夏休み、パソコンの使い方について、親子で話し合ってみよう。

《当たり前のことが出来ていないのが日本の現実だ。》

 セキュリティーソフト大手の米シマンテックが今年2月に親子調査をした。世界14カ国(豪、ブラジル、カナダ,中、仏、独、印、伊、日、ニュージーランド、スペイン、スウェーデン、英,米)の大人7066人(うち1669人は8〜17歳の子どもの親)と、8〜17歳の子ども2805人にインターネットの使い方を聞いた。

 そこで、親の姿勢の違いがくっきりと表れた。
 「保護者は基本的には子どもにネット探索の自由を与え、何か不審なことが起きたり、リスクがある場合だけ、子どものオンライン活動を調べればよい」と考える保護者が、日本は51%と、14カ国中で最も多い。14カ国の平均は29%だった。

 逆に、「保護者は子どものオンライン活動を完全に管理し、すべての活動に注意すべきだ」と考える保護者は、米・カナダが最多で、61%だった。日本は25%で中国に次いで少なく、日本では子どものネット利用をほとんど管理していない。

 保護者によるネット上のトラブル防止策も日本は際立って少なく、項目の半数で14カ国中最低の実施率だった。

《日本の子どもが自己管理能力に優れているからではない。保護者たちが、子どもの育児責任とは何かに考えをいたす能力が欠除しているからに他ならない。親たちは口々に「子どもを信じていますから」「うちの子は大丈夫です」と、言う。体のいい放任をカムフラージュする言葉でしかない。それに輪をかけて、国も「子どもは社会が育てる」など、モンスターペアレンツが喜んで食いつくキャッチフレーズで、親の責任を、社会の誰が代わって取るのかしらないが、その責任の所在も曖昧な呼びかけを始めた。国にしても、ネット上のトラブルの責任は他でもない親にあることの自覚がなさ過ぎる、少なくとも世界の親、保護者たちは、育児責任の自覚を持ち合わせているようだ。少しは日本の保護者も目を覚ましてもよい頃だ。》

 「家庭内のルール作り」は38%(平均66%)
 「ネットの安全な使い方について話すは35%(同71%)
 「どんなウェブサイトを見たのかチェックするは
                   16%(同47%)
 「どんなソシャルネットワークサイト(会員制のネット上の
   コミュニティー。日本ではミクシィなど。以下SNS)を
   見たのかチェックするは3%(同34%)などだ。

《日本の保護者が如何に子どもに無関心かが分かろうというものだ。どのように育って欲しいのか、それには親はどう子どもに向き合えばいいのか、タイトルにもあるように、これでは全くの放ったらかしとしか言いようがない。常々、私は子どもが親の保護下にある間は、「自由はない」と言い続けている。勿論プライベートなど存在しない。それは、自由とは責任と同義語だが、子どもには社会的責任を問われることがないからだ。責任が伴わない自由は存在しない。そのために、親は子どもの責任に代わって子どもの監督責任が負わされることになている。その間、子どもが社会に巣立つ準備をし、成長を見守ってやるのだ。世界の親はそれを知り、実践しているようだ。》

 では、親は何をしたらいいのか。シマンテックのインターネットセーフティー推進担当、マリアン・メリットは「米国でもネットいじめはあり、なりすましなどの手口は日本と同じ」と言う。ネットトラブルを防ぐためには、子どもが親にすぐに相談できる環境づくりが大切だと強調する。「米国ではネットいじめで少女が2人自殺し、子どものネット利用に関心が高まった。少女2人は親に言えなかった」。

 まずは、親子でオンラインゲームをするのがいいと言う。「批判をしないで、子どもの行動に興味を示し、親を仲間と思わせる。そのうえで、パソコン使用のルールを決めることを勧める。たとえば、メリットの家庭では子どもの年齢に応じて対応を変えている。

「8歳の次女には、見ていいサイトや知らない子とは話をしないなど約束事を決めている。14歳の長男には時間制限を重視している。毎年親子で話しあって内容を変え、16歳の長女はそうした制限を解いている」。

 ネット上は現実社会と同じで、悪意を持った人もいる。だから、子どもにネット上を自分たち専用の場だと思い込ませないことがポイントだという。「子どもがSNSを始める前に親が会員になり、時々サイトに顔を出して見守るといい」と言う。

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2010年7月21日 (水)

電子書籍 人気の秘密は

 毎日新聞(7/21、20)から、要約と 《 》内は私見。
 シャープは20日、年内に国内で電子書籍事業に本格参入すると発表した。新たな専用端末を発表する一方、関連企業と連携して電子書籍の製作支援、配信サービスも始める。端末は新開発の電子書籍規格「次世代XMDF」に沿って設計。従来規格による縦書きやルビなど日本語特有の表現に対応できる強みを生かしつつ新機能を加え、先行するアップルの新型携帯端末「iPad(アイパッド)」などに対抗する。

 端末はカラー液晶画面を指で触れて操作するタッチパネル方式。この日の会見では5・5型と10・8型の2種類の試作機を披露した。価格を含めた仕様の詳細は未定。

 米国でも通信大手ベライゾン・ワイヤレスと組んで新端末を発売する方向で協議を進めているという。

 配信するコンテンツは毎日新聞社、日本経済新聞社、ダイヤモンド社、登用経済新報社などが提供する予定。コンテンツの電子書籍化を支援する事業を展開する大日本印刷や凸版印刷も、シャープの配信サービスなどに協力する。

 シャープが携帯情報端末「ザウルス」向けに01年に電子書籍事業を始めた際に開発した電子書籍規格「XMDF」は国際標準となり、現在では国内の携帯電話を中心に7000万台以上の端末が対応している。著作権保護に対応し、容易に挿絵画像などが組み込めるのが特徴だ。

 新開発の次世代規格では動画や音声を盛り込める機能を加え、「コンテンツ作成の可能性がこれまでより広がる」として、幅広い端末への採用を呼びかける。

電子書籍に対応した主な端末
          特徴      価格など
 シャープ  ・多機能型     ・年内に発売
  端末   ・カラー液晶画面  ・価格未定

  iPad   ・多機能型     ・販売中
(米アップル)・カラー液晶画面  ・4万8800〜

 リーダー  ・電子書籍専用   ・欧米で販売中
 (ソニー) ・白黒の電子ペー  ・149ドル〜
          パー画面
ライフタッチ ・多機能型      ・年内に発売
 (NEC)  ・カラー液晶画面   ・価格未定

 キンドル  ・電子書籍専用   ・米国中心に販売中
(米アマゾン・コム) ・白黒の電子ペー  ・189ドル〜
         パー画面

《書籍を購入する楽しみには、新しい紙とインクの匂いも加わった。読んだ後には徐々に隙間が少なくなって行く書架に並ぶ本を眺める楽しみも加わった。本の背表紙は色々な顔を持ち、デザイナーの苦労を読むのもまた、楽しみでもあった。狭い我が家に徐々に増えて占める書架の数を数え、次の書架はどこにどの位置に置こうか、と苦労するのも楽しみでもあった。遂には書物の重みで床を抜いたこともあり、再建した読書部屋の床は、加重を支えるための床下のネダを通常の倍の数入れてもらった。子どもの頃から活字が好きだったこともあって、通勤の電車の中と、書物の匂いに取り囲まれる部屋で過ごす時間は我を忘れさせてくれる憩いの場だった。》

《私の年齢になってくると、目の衰えを考えなければならなくなる。小さい字は指先で簡単に拡大して読めると言うことだが、その分1ページで読める内容は縦横2倍に拡大すると、1ページ分の内容は4分の1の量になってしまう。これで100×4ページは読む気にならないだろう。400、500ページは尚更だ。》

 20日、『ナルホどり』欄から
 最近電子書籍に関する情報が多くなったきた。専用端末などにダウンロードして本を読む新しいスタイルや紙の本に比べて安い値段などで関心が高まっている。米国ではアマゾンが専用端末「キンドル」向けに新刊やベストセラーを紙の本の半額以下(10ドル程度)で配信し、電子書籍人口が急拡大しているようだ。日本でも米アップル社の新型端末「iPad(アイパッド)」発売(5月)を機に関心が急速に高まった。電子書籍を目玉に7月8〜11日に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた東京国際ブックフェアには約9万人が訪れ、過去最高を記録した。

 Q 端末も続々発表されている。

 A 上の「表」参照。日本メーカーも年内に相次いで端末を投入する計画で、アイパッドよりも値段が安く,軽い端末の登場でユーザーの選択肢が広がりそうだ。

 Q 購入や電子書籍を取り込むのが面倒では

 A 電子書籍の利用には、インターネットで販売サイトに接続しクレジットカードなどを使って、作品を購入する必要がある。多くの端末はタッチパネルを指でなぞればネット上の電子書籍に接続できる。初回はカード番号の登録など多少手間がかかるが、2回目以降は作品を選び、購入ボタンをクリックするだけだ。本1冊分のダウンロードにかかる時間は1分程度だ。端末のメモリーに購入した1000冊分以上の電子書籍を保存でき、読みたい本がいつでも取り出せる利点もある。画面の文字を大きくする機能は、年配の人に役立ちそうだ。《拡大できるのも“諸刃の剣”で、操作は却って煩雑になるのは欠点だ。》

 Q 紙の本に取って代わるだろうか

 A 人気作家の新作が紙の本と同時に電子書籍化されるなどコンテンツが充実し始めており、調査会社インプレスR&Dは、日本の電子書籍事情(新聞・雑誌は含まない)が14年度に09年度の2倍以上の1300億円になると予想している。すぐに紙の本がなくなってしまうわけではないが、安価で便利な電子書籍需要が拡大するのは間違いないだろう。

《写真の世界のフィルムカメラや『銀塩』、音楽の世界の『アナログレコード』やプレヤーなどのように決して消えはしないだろうが、パイが小さくなることは間違いないだろう。しかし、将来、東京・神保町の古書店が軒並み消える姿を想像すると、これからの書籍文化はどのような形のものになるのか想像するのが難しい。》

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2010年7月20日 (火)

たばこ騒動 ウィーンでも

 毎日新聞(7/20)から、要約と 《 》内は私見。
《アメリカが未だ拳銃が支配していた時代、国家としては存在していなかった時代のドタバタ騒動に似た、現在のニューヨークのたばこ騒動を昨日取り上げた。今日は、それよりも100〜200年も早く絢爛たる文化を作り上げたヨーロッパでも、中世の魔女狩りのようなことが、現代のオーストリアの都ウィーンで広がろうとしていることに触れてみたい。魔女狩り行為は心理学的な観点から、集団ヒステリーの産物と看做されているが,現代でも、こと、たばことなると、この集団ヒステリー症状はますます燃え盛ろうとしているように見える。》

 「カフェ文化」を誇るオーストリアで今月から、飲食店での喫煙制限が始まった。同国の喫煙率は世界一高いといわれ、たばことカフェは切り離せないと考えられてきただけに、伝統文化の喪失を懸念する声が上がる一方、積極的な禁煙導入で新規顧客の開拓を図るカフェも出ている、という。

 昨年始めに施行された改正たばこ法(通称・非喫煙者保護法)は客室面積50平方メートル以上の飲食店に対し、1年半の猶予期間付きで全店禁煙とするか、喫煙スペースを完全に分離するかの二者択一を迫っていた。だが、伝統的なカフェの中には室内を分煙用の壁で区切ることを嫌う店が多く、6月30日の猶予期間までに「禁煙や分煙は事実上進まなかった」(クリア紙)。

 約2600軒のカフェが犇めく首都ウィーン。同市街中心部で親子3代にわたり店を開いてきた「カフェ・ハベルカ」(創業1939年)は、地元メディアなどを通じ禁煙反対を訴えたが、7月1日には店内の全面禁煙に追い込まれた。入り口には「顧客の(喫煙の)自由を狭め、ウィーンのカフェ文化を危険に曝す、実に『知的な法律』に我々はなすすべを知らない」との張り紙があった。

《ウイットに富み、知的で皮肉の効いた抗議だ。》

 「何人かの古くからの顧客は、たばこが吸えないならもう来ないと言っている。政府からは何の補助もない。理不尽だ」と経営者のハベルカさんは嘆く。だが、禁煙は屋外には及ばない。喫煙派は室外のテラスで盛大に紫煙をくゆらせていた。

 一方、禁煙に踏み切ることで顧客を増やしたカフェもある。旧市街の老舗「カフェ・シュワルツェンベルク」(1861年創業)では、古くからの顧客の足が遠のいた反面、子ども連れなど禁煙派の新規客が増加。全体の客数は増えたという。支配人のアルテンバーガーさんは「コーヒーとたばこは密接な関係にあったが、喫煙の健康被害が明白になるなど、時代は変わった」と指摘する。

 週刊誌オーストリア・プロフィルが伝えた08年版ギネスブックによると、オーストリアの喫煙率は約36%で世界一高い。

 改正たばこ法によると、禁煙の履行状況は入店者などの苦情に基づいて監視されるが、検査官の巡回などは行われない。違反が確認された場合、初回は2000ユーロ(約22万5000円)、2回目以降は1万ユーロ(約112万6000円)の罰金が科される。

《有害なことを知りながらたばこ栽培を許し、製品化して売り上げで国庫を潤す。その一方では有害と言いながら病人を生み続け、莫大な経済損失をつくり続ける。たばこは「私は、一体どうすりゃいいのよ」って困ってるよ。》

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2010年7月19日 (月)

たばこでドタバタ、ニューヨーク

 毎日新聞(7/19)から、要約と、《 》内は私見。
 米ニューヨークで、市当局がたばこ販売店に禁煙を訴えるポスターを張るよう義務づけたキャンペーンを巡り、たばこメーカーなどが先月、「あまりにも過度なキャンペーンであり、言論の自由への干渉にあたる」と裁判に訴える騒ぎに発展した。ニューヨークで勃発した仁義なき「たばこ戦争」は、喫煙と禁煙に絡む「権利」や「自由」のありかたをも突きつけている。

《未開拓時代のままのように銃所持が許されている国アメリカ。その時代、男相手の商売女たちを毛嫌いし、今で言う町の浄化の名の下に女たちの追放や排斥運動をやったうるさ型の女と底辺の所で共通する底の浅い「何が何でもたばこは悪い」との、未だに民主主義も身についていないたばこ嫌いの騒動のようにしか見えない。》

 ニューヨークの中心マンハッタン。ある雑貨店に入ると、レジ近くに大きなポスターが張られていた。脳のCTスキャン写真をあしらい、病変部分は赤くなっている。「喫煙は脳卒中の原因。今日、禁煙しよう」と記載され、市保健衛生局の連絡先を添えている。

 「目立つところに張らないと、当局の検査官に罰金を取られるから」。そう呟いた店主は「商売がやりにくくて困る」と言いたげな表情を見せた。ポスターは他に、「肺癌のレントゲン写真」や「腐食した歯」がある。

 昨年6月、米国で新たばこ規制法が成立(今年6月施行)したことが発端だった。新法はたばこ広告を厳しく制限する一方、たばこのパッケージや広告に「ライト」や「低タール」「マイルド」などの表現を禁じた。たばこが健康に与える影響について、その印象を和らげると誤解を与えるから、との理由だった。

 たばこメーカーは新法施行に先立ち、パッケージを改めた。銘柄を「色」で表現することで対抗したのだ。米国で最も売れているフィリップ・モリス社の「マールボロ・ライト」は「マールボロ・ゴールド」。「マールボロ・ウルトラ・ライト」は「マールボロ・シルヴァー」、「セーラム・ウルトラ・ライト」は「シルヴァー・ボックス」になった。

 こうした動きを受け、市保健衛生局は昨年12月、たばこを対面販売する小売業者に対し、たばこの害を示す写真ポスター(前出)をレジスターの傍か、たばこの陳列場所に張るよう義務づけた。違反者は最高2000ドル(約17万4000円)の罰金だ。さらに「パッケージの色の違いは関係ない。健康を蝕む有害物は変わらない」と訴える禁煙キャンペーンをフリーペーパーや雑誌、テレビCMで大々的に展開した。

 市保健衛生局は「市内で年間7500人がたばこに起因する病気で死亡している」と指摘。「これは1日20人に相当し、エイズや薬物による死者より多い」と、たばこがもたらす人的被害の大きさを強調。「衝撃的な写真は『たばこの現実』を市民に知ってもらうためだ」と主張した。

《私はこれまで繰り返し言い続けている。たばこがそれほど悪害のあることが実証されているのなら、市保健衛生局や大きくは国も、なぜ、市民や国民への販売を許可しているのか。死者がでることが確実なものを売ることは薬物同様の犯罪ではないか。国家ぐるみの犯罪ではないのか。現時点では無駄なポスターを摺ったり、禁煙キャンペーンに予算を使うのは税金の無駄遣いとも言えよう。どうせ予算を使うのなら、抜本的な対策として、たばこ栽培、製造、販売から禁止し、市場からのたばこ撲滅キャンペーンを展開してこそ、市が宣伝する脳卒中などのための医療費(日本でも毎年1兆3千億円を含め、約7兆円を超す経済損失をうんでいる)も不要になるし、健康な人間も増えるのではないか。》

 米国初の禁煙推進団体「アクション・オン・スモーキング・アンド・ヘルス」で評議委員長を務めるジョージ・ワシントン大学のジョン・バンズハーフ教授(70)は取材に「写真は英語を解さない米国人にもすぐ理解できる明快なメッセージだ」と市を擁護。教授は「たばこの有害性に会社側は反論しない。事実だからだ。受動喫煙による死亡者は全米で年間6万人もいる。これはすべての犯罪被害者より多い」と、彼らが煙を吸わなくてよい権利もあると強調した。

 たばこメーカーも黙っていなかった。フィリップス・モリス、RJレイノルズ。ロリラードの3社とニューヨーク州の小売業協会などは先月、ポスター排除を求めて連邦地裁に提訴。
 1、ポスターの強要は、禁煙に賛成しない小売業者の
   「言論の自由」の干渉する行為で、合衆国憲法修正
   第1条に違反する
 2、おぞましいポスターを見た客が、食料品など、
   たばこ以外の購入意欲をそがれる、と訴えた。

 たばこメーカーの一つ、レイノルズのデビッド・ハワード広報担当は取材に「たばこの健康被害について我々は十分、消費者に伝えている」とした上で、写真ポスターについて、「合法的に製造が認められたたばこを、ポスターで『買うな』と消費者に強要するのは、憲法上からも受け入れられない」と反発した。

 喫煙家への「迫害」に反発する活動を続ける市民団体「NYC C・L・A・S・H」の創設者、オードリー・シルク(46)は「市は効果のない禁煙推進活動に税金を費やしている」と指摘。「近年の禁煙キャンペーンは、もはや健康のためのキャンペーンではなく、たばこへの憎悪キャンペーンだ」と言葉を強めた。葉巻やパイプの愛好家らで作る「シガーライツオブアメリカ」のグリン・ロープ事務局長(46)も「たばことどう向き合うか、自分自身で決めるのが(良識ある)米国の大人だ。最近の行政の動きは、大人への強制だ」と懸念を示す。

《記事に目を通して最初に感じた、アメリカ開拓時代のおぞましいおばさんたちの、町の浄化と称した男相手の同性排斥運動を連想した所以だ。私はたばこを全く吸わなくなって18年に近くなる。健康のことを考えて休んでいるわけではなくただの気まぐれだ。吸いたくなればいつでも再開する。だから、2人の愛煙家の言うことがよく理解できる。》

 ニューヨーク州は今月から「たばこ増税」をスタート。ニューヨーク市では1箱当り11ドル(1000円)前後となり、全米で最高値となった。同市は飲食店やオフィスビル、公共施設の建物内だけでなく、公園や砂浜での「屋外禁煙」方針も打ち出した。

 「米国たばこ戦争」の最前線ニューヨークを舞台にした攻防は激しさを増すばかりだ。

《過去に、禁酒法で苦い思いをしているアメリカだけに、新・禁酒法の必要性を言う声は出にくいが、今まで発癌物質といわれてきたアセトアルデヒドがWHOによってはっきりと発癌物質と断定された。(6月30日のNHK「ためしてガッテン」)より。》

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2010年7月17日 (土)

女性の育休 初の減少

 毎日新聞(7/17)から、
 厚生労働省は16日、女性の育児休業取得率が初めて減少したなどとする09年度雇用均等基本調査結果を公表した。背景には景気の低迷が中小企業などを中心に育児休業取得に陰を落としたものと見られる。先月末には改正育児・介護休業法が施行され、短時間勤務制度の義務化などが盛り込まれたが、子育てを巡る環境の厳しさが改めて浮かんだ。

 調査は、従業員10人以上の企業4217社(回答率71・1%)と4509事業所(同77・8%)から回答を得た。それによると、育児休業の取得率は女性は前年度調査から5ポイント低下した85・6%、男性は0・49ポイント増の1・72%となった。女性は1996年の調査から一貫して取得率がアップしてきたが、初めて減少、男性は過去最大の取得率となった。事業所規模では、5〜29人の所で女性は前年の93・4%から72・8%と大きく落ち込んでいる。

 厚労省雇用均等政策課では「小規模な企業ほど景気の影響を受けやすい」と分析している。男性の取得率は過去最大だったが、政府の掲げる17年に10%という目標には遠く及ばないレベルだった。

《「背景には景気の低迷が・・・・に影を落としたものと」みられる、とは新聞社の見方で、ほかには要因はないとでも言いたげだが、何でも原因を流行のようになった「不景気が原因」で結論としたいようだが、本当に他に要因はないのだろうか。厚生労働省資料、今年1月1日付の大臣官房統計情報部人口動向・保健統計課が出した『平成21年度 人口動態統計の年間推計*』資料を参考にみてみたい。》

《* 推計方法
 「人口動態統計速報」の平成21年1月〜10月分まで及び「人口動態統計月報(概数)」の平成21年1月〜7月分までを基礎資料として、平成21年の1年間を推計している。』》

《景気の低迷を言う前に、人口動態の点から推計する必要があるだろう。育児休暇をとるためには先ず、結婚、出産、という順序を経なければ休暇は必要のないものと言える。そこで、育児休暇をとるための子どもを0〜3歳児と仮定すると、出産は06年から08年となるだろう。》

《 年次   出生数   婚姻件数  
  06   1.092.674   730.971  
  07   1.089.818   719.822  
  08   1.091.158   726.108  
  09   1.069.000   714.000  

      出生率   婚姻率 
     (人口千対)(人口千対)  
  06   8.7     5.8     
  07   8.6     5.7     
  08   8.7     5.9     
  09   8.5     5.7      
     
       育児休暇取得率(女性)
  06       72.3(%)
  07       89.7
  08       90.6
  09       85.6 

 単純に出生数自体が減少傾向にある。パイが小さくなった中での%比較では、実態は把握できないだろう。》         ・・・・未完


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2010年7月16日 (金)

知床、尾瀬国立公園で初の鹿駆除実施へ

 毎日新聞(7/13)から、
 環境省は4月に施行された改正自然公園法に基づき、鹿の食害から生態系を保全するため、知床国立公園(北海道)と尾瀬国立公園(福島・栃木・群馬・新潟)で、生態系の維持回復事業を実施することを決めた。国立公園内で湿原や高山の貴重な植物を守るため、鹿の駆除を国の施策として実施するのは初めてだ。

 国立公園では近年、鹿による食害で高山植物群のお花畑が消失したり、自然林が傷む被害が深刻化している。このため、多様性に富む貴重な自然を保護するという今回の自然公園法改正を受け、主に鹿対策を念頭に、国が生態系を維持し、被害を回復させる計画を作った。

 世界遺産委員会が「生態系保全の観点からエゾシカ対策が重要」と指摘した知床国立公園では、今年度から5年間、エゾシカの生息数を調べるほか、銃や罠による駆除を一部の地域で実施したり、植生を守る柵を設置する。また、植生被害を回復させる実証試験にも着手する。

 北海道庁によると、知床を含む北海道東部のエゾシカの生息数は、93年度末の20万頭が、08年度末には26万頭に増えたと推定されている。

 尾瀬国立公園でも今年度から4年間、湿原の生態系やブナなどの原生林を守るためにニホンジカの捕獲や侵入防止柵の設置、樹皮を保護する網の取り付けなどを行う。環境省によると、生息数は98年の調査と比べて09年には3倍以上に急増したという。

《動物愛護協会などのメンバーや動物好きの人たちから、「かわいそう」などの横槍が入らないことを願うばかりだ。》

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2010年7月15日 (木)

子ども手当、どうする

 毎日新聞(7/14)社説から、
 民主党が敗れた参院選で生じる「ねじれ国会」で焦点の一つになるのは子ども手当だ。来年度は満額(月1人2万6000円)を支給する予定だったが、財源難で事実上断念し、現在は「今年度の1万3000円から上積みする。上積み分は現物サービスにも代えられる」という内容に変化している。

 一方、自民党は当初から子ども手当を批判し、参院選マニフェストでも全面見直しを求めた。10議席獲得で躍進したみんなの党も子ども手当の「抜本見直し」を主張しており、この問題が今後の与野党協議を占う試金石になるのは間違いない。

 子ども手当に対する批判では「満額支給すると防衛費よりも大きな財源が必要」などとよくいわれる。ただ、昨年度までの児童手当は0〜2歳が月1万円、3歳から小学校卒業が5000円、(第3子以降は1万円)支給されていた。扶養控除もあった。それに比べて現在の子ども手当の額(月1万3000円)がどのくらい許容することが難しい財源負担なのかは冷静な議論が必要だろう。

 また、所得制限を設けないために「ばらまき」批判を招いているが、所得制限をすると市町村の事務量や経費が膨大にかかる。国民の所得を正確の捕捉できていない現状では不平等感もついて回る。それよりも、税制全体を見て、高所得者に有利な控除から手当に切り替え、所得税の累進性を高めるなどした方が有効で合理的ではないか。

 「子どもを社会全体で育てる」という理念は民主党の説明不足もあって、家族をないがしろにするかのような批判も受けている。勿論子どもは家族が育てるのが大原則だが、核家族や一人親家族が増え、経済的に困窮している若年世帯は増えている。子どもをつくらない理由に経済的理由をあげる人も多い。家族機能を社会全体でバックアップする必要があるという点では各党に大きな隔たりがあるとは思えない。

 子ども手当が民主党の看板政策であり政権交代のシンボル的存在だけに、野党側の批判が集中するのはわかる。しかし、急激な少子化に歯止めをかけ、健全な次世代を育てなければ、どんな年金や医療の制度をつくってもいずれ土台から崩れることになる。各党の公約を見れば、中身の違いはあるが子育て支援を重視する方針は同じだ。もともと公明党は子ども手当に賛成している。

《「ねじれ」を武器にして反対することに意義を見出し、手ぐすねひいたような各党の動きがある。弱小野党が壊れ易いレンガを積むように、寄り合い所帯を作ろうと画策しているようだが、一票を投じた人たちは、弱小とはいえ、その党の違いに一票を投じたはずだ。参院内、対政府与党との駆け引きで寄り合いの党になることは裏切りでしかないだろう。ねじれを無闇に楽しまれて不幸なのは、国民でしかない。》

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2010年7月12日 (月)

続・夜更かしする子どもたち

 東京都足立区は08年度から、区内の全幼稚園と保育園で早寝早起き運動を始めた。区が同年度から3カ年計画で始めた子ども施策推進事業に、生活リズム改善も重点目標の一つに加えたためだ。公立保育園の元園長で東京都足立区保育指導担当係長の佐々木恵美子は「大人の生活に振り回されて寝不足になった子を何とかしなくてはと思っていた」と語る。

《やらないよりはましだろうが、何せ対応が遅すぎる。小1プロブレムの本質をしっかりと分析しておれば、親の育児放棄、家庭教育の不在が原因であることは直ぐに理解できたはずだ。体罰を恐れて両手をもぎ取られたような現在の教師たちには、言葉での注意もままならないのが現実だ。》

 区立中島根保育園の永久保結花里延長は「早く寝ましょうと呼びかけても、住宅事情で一人だけ速く寝るのが難しかったりして、保護者から『無理です』と言われることもありました」という。08年の調査では、4歳児29人の平均就寝時間は午後10時10分だった。しかし、園児たちに目標を達成できればシールを貼る早寝早起きカードを配ったところ、シールを貼りたい一心で、「もう寝る」と親に告げさっさと就寝する子が現れた。その後、平均の就寝時刻は20分早まったという。

《4歳児で就寝時刻が午後10時過ぎとは無茶だ。不肖私の長男は4歳当時、遅くとも午後7時ごろには寝かせる習慣を付けていた。朝は遅くても6時には起きていたから都合10〜11時間はたっぷり睡眠時間をとらせた、成長著しいその年齢の子どもにはどうしても必要な睡眠時間だ。4歳の幼児を午後10時ごろまで起こしているのは、子どもの身になって、子どもの成長を考えないダメ親としか言いようがない。》

 また昨年、バランスのよい朝食をとるため毎朝の朝食《揚げ足取りになるが、朝とるから朝食という》黄色(炭水化物)、赤(蛋白質)、緑(野菜)に分類させ、色付きシールを貼らせた。「赤が足りないからウィンナー食べさせて」と親にせがむ子も出て、取り組んだ5歳児は全員が朝食を食べるようになった。水久保園長は「子どもが変われば親も変わる。徐々に意識付けをすることが大切」と話す。

《“老いては子に教えられ”、私の世代は子に教えられるのは「老いて」耄碌してからだった。今の若い親たちは老いる前にすでに耄碌しているのか。躾けも出来ない,教育もできない、で一体何を子どもに教えられるのか。親が子どもへの育児の責任を何と心得ているんだろう。目を覚まさなければならないのはどうやら親の方だ。》

 千葉県習志野市の屋敷小でも05年度から、毎月1週間、生活リズムを記録する「元気っ子カード」をつけさせている。
                05年度  09年度
 就寝時間は「9時より前」が   32%  37% に
 起床時間は「6時〜6時29分」が  27%  41% に
  増えて、早寝早起きが進んだ。

 そろそろ夏休みになる。崩れがちな日々のリズムを整える方法について、鈴木和洋女子大教授は提言する。「おやすみなさいツアーと称して、子どもと家中の電気を消す儀式をして、親も寝てしまうのも一案。寝室のカーテンを閉めないでおけば、光が入って早く目覚められる。昼間は水遊びや泥団子づくりで体を動かせば、夜はすっきり眠れるでしょう」だって。

《やることは何でもいい。親は子どもの生活習慣に気を配って、甘やかすことだけが子育てではないことを自覚することが何よりも大切なことだ。》

 ♦ 話は一転する。昨日午前中のことだ。一般道で買い物帰りの車を運転中、突然エンジンが止まる事故が発生した。たまたま後続車がなく、追突される難は免れた。惰性がついていておよそ20メートルほどのろのろと路側帯まで誘導することができてやっと停車した。

 それからが大変だった。携帯電話を持たない主義の私は先ずJAFへの連絡のため、電話が借りられる人、家、店舗を探さねばならない。偶然はあるものと思う。10年ほど前、やはり走行中に後輪のパンクを経験していたが、今回も事故で止まったのがその時電話を借りた店舗のすぐ近くだった。

 そこで再びお借りした電話が店舗で使用している携帯電話。使い方を知らず、細かいテンキーの数字、JAFカードの電話番号が全く見えない。ご主人の手を煩わせてJAFに状況説明。以前は黒電話だったのに借りた電話に文句を言うわけではないが、受信状態が悪く雑音混じりで、ほとんど聞き取れない。先方は「良く聞こえる」ということで何度も何度も何度も聞き返して事故状況と停車位置を説明。

 実はこの車、10日前に車検に出したばかりだった。買い物帰りで車には妻を乗せたままだ。車に戻ってからJAFを待つ間に今度はトヨタに連絡をしておく必要があった。車検の点検カ所以外のトラブルなら持ち込みになる可能性がある。待機させておかなければならない。サテ、再び電話が必要だった。車の停車位置の目の前に小学校があった。用務員か先生か、日曜日だが通用門近くに女子生徒20〜30人に囲まれて男性教師が見えた。思い切って電話の借用を願い出た。今度も先生個人の携帯電話だ。

 やはり手持ちのトヨタの名刺の字が読めない。先生に番号を打ち込んでもらって引き継いだ。持ち込みになる可能性から待機を依頼した。子どもたちは電話の話に驚いて目の前に見える事故車を振り向いている。電話を切ると同時ぐらいに私の車の後にJAFの車が着くのが見えた。謝礼、子どもたちに先生との会話の邪魔をしたことを詫びて走って戻った。

 やはり診断は路上での手当は不可能だった。牽引になった。生ものを積んでいるため、妻の足では20分はかかるため自宅までタクシーをよぶことを妻と会話していたら、JAFの担当から自宅まで送ることを申し出てもらった。車なら5分程度のところだったが、親切には感謝だった。自宅に妻と荷を下ろしてトヨタに。

 トヨタでは即日の快復が見込めない診断で、月曜日が休日となるため、火曜日まで預からせてほしいとのことになった。来年で丁度80歳になる。これまでよく働いてくれた愛車ともその日でおさらばする予定だ。

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2010年7月11日 (日)

夜更かしする子どもたち

 毎日新聞(7/11)から、要約と、《 》内は私見。
 朝、ぼーっとしていて先生の話が聞けない小学生。「疲れてる」。外へ遊びに誘っても断る保育園児。そんな寝不足気味の子どもたちが、問題になっている。夜更かしする子どもたちの実態と、早寝早起き運動を進めている保育園などでの取り組みを探った。

《夜更かしの問題は、小1プロブレムの問題と重なっていることだ。共稼ぎの家庭では両親が子どもたちと家庭で生活をともにし、共に食事をすることが無くなってきている。朝の出勤途中に一時預かりの託児所なり保育園に子どもを放り込み、帰宅時に受け取りに顔を出す。当然ながら子どもが起きて親と過ごす時間は夜に限られる。遅い夕食を食べさせた後、一日中顔を会わさずに過ごした子どもたちに、「さあ、風呂に入って早く寝なさい」とは言いづらい。日中の出来事を子どもは親に聴いてもらいたい、一緒に遊びたい。親は日中一緒にいられなかったことの心苦しさから、子どもの少々の我が侭を聞いてやることになる。子どもは親の顔を見ながら徐々に我が侭を膨らませて行く。諭(さと)し叱ることのできない親たちは、子どもが言うことを聞かない困った状態になって行くのを黙って見ているだけになる。このような子の増長が小1プロブレムとなって学級崩壊をもたらすようになる。》

 「きのうはワールドカップ(W杯)見ちゃって疲れ気味です」。東京都内のある保育園で先月、幼児を連れて登園してきた母親が笑顔で保育士に語りかけた。この日、サッカーのW杯で日本代表が戦いを終えたのは未明の午前1時半過ぎ。あっけらかんと語る母親に、保育士はぎこちない笑みを返すしかなかった。

《子どもの母親は、そのまま勤めに出かけたのだろうか。ろくな仕事は出来ないだろうに。また、おそらくこのバカ母親と同じような母、父親も切りがないほどいただろう。興味のない私にはとても想像できないできごとだ。子どもの成長に何よりも大事なのが、十分な睡眠を取ることであることを知らないで、子育てなどおこがましい話だ。》

 夜更かしの原因の一つはテレビだ。午後10時過ぎのお笑い番組や連続ドラマを、「親と一緒になんとなく見てしまう子は珍しくない。親ごさんも注意しない」(小学校の養護教諭)。携帯型ゲーム機の普及も大きい。 都内のある小学校の校医は「午前中から保健室でぐうぐう寝るのはゲーム三昧の証拠。床についてもベッドの中で遊んでいて、就寝時間は午前0時を回る子もいる」と話す。

 《親が、躾ができないことの責任をテレビやゲーム機に転嫁するなどもってのほかだ。家族団欒との思いかも知れないが、とんだ間違いだ。小学生でも夜の10時には就寝させるのが、翌日の学習のためにも必要な睡眠時間なのだ。親の育児責任の放棄、としか言いようがない。》

 早寝早起きの大切さを各地の保育園で説く鈴木みゆき和洋女子大教授は「ファミコンの普及とコンビニの登場で、就寝時間が遅くなり始めたのが80年代終わり。暗くて怖かった夜が明るく楽しくなり、生活時間がずれ込んだ」と指摘する。

《ファミコンもコンビニも子どもには何の影響もない。親が家庭生活の中できっちりと時間を守らせるだけの家庭内教育や躾けを施しておれば、遊び道具や夜が明るくなったことを原因にすることもないだろう。》

 外食産業の深夜営業や24時間営業のコンビニエンスストアの増加などで、午後10時を過ぎても街に幼児の姿を見かけることは珍しくない。日本小児保健協会の調べでは、午後10時以降に寝る4歳児は80年に13%だったが、00年は39%と3倍になった。

 鈴木教授が幼稚園の教諭らに聞き取りしたところ、遅く寝る子には一定の傾向があった。「無表情で自分の気持ちを表さず、遊びに乗ってくることができない。夜きちんと眠るかどうかが、その子の昼間を決めるのです」。

《親が大人の時間感覚で幼児を夜間連れ回すことは、百害あっても万に一つの利はない。情緒不安定な子になることを請け合ってもいいくらいだ。そんな親に育てられた子どもたちを預かることになる小学校の先生は、小1プロブレムの防衛に、教師本来の仕事の他に、本来子どもたちの親が、親の義務として教育を受けさせるためにしておかなければならなかった行儀作法の第一歩から、教えなければならないという、余分な仕事をする羽目になる。》
            -------- つづく --------

 
 

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2010年7月10日 (土)

ドイツで原爆論争 再燃

 毎日新聞(7/9)から、要約と、《 》内は私見。
 ドイツ・ポツダム市で、日本の原子爆弾による被爆者のための追悼碑を建立する計画が持ち上がり、地元紙で賛否の議論が起きているという。
 広島・長崎(1945年8月7日、同8月9日)への原爆投下を了承した米トルーマン大統領(1884〜1972年)の当時の滞在地であった同市の「トルーマン邸」前に被爆者追悼碑を建立する計画だ。原爆投下の過ちを問いかけようとする同市に対して、在住米国人が「原爆投下は戦争終結に重要な役割を果たした」などと論争を挑んでいる。

《米国人の誰もが口にする「原爆投下は戦争終結に重要な役割を果たした」は、別の言い方「原爆投下は終戦を早め、長引けば広がる被害を少なくとどめた」ともいうが、いずれにしても後ろめたさを隠すための詭弁でしかない。原爆投下を遡ること40数日の6月25日、9万人以上の住民、10万人を超す軍人を犠牲にして、沖縄の日本軍守備隊は壊滅していた。日ならずして連合軍は日本本土や東都に攻め入ることは必至の状況にあった。確かに日本は爆弾(科学者以外、日本人の多くがこの爆弾を原子爆弾と知るのはむごい被害の実態が明るみに出た後になってからだった。)の落ちたことであたふたし、終戦に向かって動き出したことは間違いない。》

《原爆について私の考えは次の参照2題ほかで述べた。
 1、久間「しょうがない」辞任 07/07
 2、久間前防衛相「しょうがない」の釈明について 07/08 》

《今、ポツダムの人たちが原爆投下の過ちを問いかけようとすることを、いけないこととは言わないが、殺し合うことを目的とした過去の戦争の価値観を、65年経った現在の価値観で問いかけることは、交わらない論戦となるだけだろう。殺し合うための(少なくとも日本は米・英を鬼畜といい、撃滅、殲滅するまでは止めないといった)戦争に、お互い相手国よりも殺戮効果の優れた武器を使用することは当然のことだった。時が経った現在、第二次大戦での原爆被害、ヴェトナム戦のナパーム弾の被害などから、やっと、一般市民を巻き添えにする地雷、クラスターなどの非人間的兵器の使用禁止運動につながってきたのだ。》

 議論のきっかけは、ターゲス・シュピゲール紙(7月1日付)など2紙に掲載された「ポツダム市は日本の歴史歪曲を助けている」と題する手記が載ったことからだ。筆者の米国人事業家、ロバート・マーキー氏は「日本人は広島の悲劇を訴えることで、自らを犠牲者としている」などと碑建立に反対した。

 同紙は4日付投書欄で、手記に対するベルリンの学者2人の反論も紹介。歴史学者クレプス氏は「米国は核攻撃なしで日本を降伏させられるか、十分調べるべきだった」と米政府の決断を非難。教育学者のガウリッタ氏も「(原爆投下という)野蛮な犯罪を米国が謝罪するのを世界は耳にしたことがあるか?」と原爆を正当化するモラルのなさに疑問を投げかけた。

 碑は地元政治家らの提唱を受け、市が建立を計画。広島から取り寄せた「被爆石」を組み込み、7月25日に完成式が行われる。碑文には、ポツダムにトルーマン大統領が滞在していた45年7月25日、大統領の了承のもと、ワシントンから原爆投下命令が発令された史実などが刻まれている。同大統領は当時、敗戦したドイツの処遇を協議するため当地に滞在し、日本に無条件降伏を求める「ポツダム宣言」もここで米国人同行記者団に発表された。

 紙上論争について、碑建立を推進してきた市当局者は「碑建立は原爆廃絶の呼びかけであり、戦争犯罪の追究から日本人を逃れさせる意図はない」などとしている。

《直接戦争を仕掛けたのは日本からであり、敗戦確実な戦況を無視し、降伏勧告を拒否して「最後の一人になっても戦え」と戦争を継続させたことが、全国への空襲の激化、原爆投下の引き金になったのも事実だ。戦勝国からの戦争犯罪の追究は行われたが、ドイツが自身で行ったような、日本人自身による戦争犯罪の追究は全く行われないままで現在まで来た。》

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2010年7月 7日 (水)

名古屋場所 中継中止

 毎日新聞(7/7)から、《 》内は私見
《正義づらしたメディアに煽動されて、国民6割の付和雷同が「中継中止」の大合唱になった。思い返せばたった70年前の頃、軍人の後押しをして戦端を開かせ、緒戦の真珠湾攻撃の勝利を大々的に報じ、「勝った、勝った」と戦争熱を煽ったのもメディアだった。その戦争は4年もしないうちに『無条件降伏』という屈辱にまみれた時、日本中のメディアは「負けたのは誰のせい?」とでもいうように、何の総括もしないまま頬冠りをして沈静化するのをまった。この度の関取たちの賭博に対する攻撃も、根っこのところの暴力団には目もくれず、賭場銭をはった個人を攻撃することに全力を傾けた。その挙げ句だ、「おい、NHKよ」と放送を逡巡させておいて遂には中継中止にまで追い込んだ。そのために必要な付和雷同の数を増やすため、急遽世論調査まで実施し、「鉄は熱いうちに打て」とばかりに煽り立て、戦争拡大へと導い70年前と同じ轍を踏むことを繰り返したのだ。結果、見事中継中止となったが、先月29日にも書いたが、中継を希望する人たちは31%(約3人に1人)もいるのだ。これでは弱いものいじめでしかないだろう。》

《いみじくも、今日、「前後賞あわせて3億円」と大々的な宝(賭博)くじの発売に、日本中の濡れ手に粟のあぶく銭欲しさに群がったギャンブル好きが、賭け金を手に、大行列をなしてスナップ写真の餌食になった。国家仕掛けの胴元と、片や推定暴力団が胴元との違いだけで、やっている中身には何の違いもない万に一つを狙うバクチだ。》

 中継中止を望む多数の声に消されるようだが、少数意見の一人、鳥越俊太郎のコメントが載っている。
 「放送中止を決めたのは残念だ。賭博事件に関しては警察が捜査している段階。暴力団とのつながりは明らかになっていない。元琴光喜関は恐喝事件の被害者なのだ。その他の力士についても仲間内の賭け事に過ぎない。マスコミが大騒ぎした結果が世論のようになり、協会や調査委員会が煽られた。放送と改革を求めるのは別のこと。中継を望む人たちの楽しみを奪うのは公共放送としておかしい」と。

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2010年7月 6日 (火)

ラジオ、13年にデジタル化

P7050119_2 P7050118 昨年暮れから治療していた歯、昨日終了。私の体は特殊体質なのか、少年時代に歯の健康優良児であったことの自信過剰と、そのためかどうか、休む間もなく働くには都合良く、若い頃から歯の痛みで苦しんだことがなく、虫歯の進行には全くの無頓着であったため、上下共に酷い状態になっていた。「1年はかかるかな」と診断されて始まった治療だった。もともと頑健だった歯は、総入れ歯にはならず、部分的な入れ歯ですんだ。ただ、残った歯が「これから先、何年もつかな」とのことだが「余命と根比べですよ」、と笑って終えた。しかし、口の中の異物感はひどく邪魔で、慣れるのには長時間かかりそうだ。

【閑話休題】
 毎日新聞(7/6)から、
 総務省の研究会は5日、13年秋にもラジオのデジタル化を目指すことを柱とする報告書をまとめた。11年7月の地上波テレビの完全デジタル化後、空き地となるアナログ放送の1〜3チャンネル(V-Low)を活用。音質の向上や、画像、文字データの同時配信のほか、携帯電話などの端末できるようにする。

 総務省はV-Lowに既存メディアを割り当てず、新たな使い道を検討するとしていた。しかし、ラジオ各社の経営が厳しい状況にある一方、災害時の情報源としての役割を強く期待されていることから、デジタル化でラジオを活性化させる必要があると判断した。地域性の高い番組作りを支援するため、首都、近畿、中部の3大都市圏単位と県単位での放送に加え、コミュニティー放送の枠も用意した。

 デジタル化のハードルになりそうなのが、デジタル設備への投資負担の重さ。世帯カバー率が90%になるよう放送設備を整備するには約700億円かかるとされるが、総務省は民間資金での整備を求めている。ラジオ局側の負担を軽くするため報告書は、デジタル放送施設を整備するハード事業者を1社に限定、ラジオ局側はソフト事業者に徹し、施設を借りて放送すべきだと提案した。

 『なるほドリ』欄から、 《 》内は私見。
 《強引に、鳴り物入りで切り替えを進めてきたテレビのデジタル化だが、まだ対応できていない家庭も多いのに、今度はすっからかんになって余る電波帯を「ラジオで使え」とでもいうように、動きだした。ラジオのアナログをデジタルにすることででれだけのメリットがあるのだろうか。》

 テレビのデジタル化は、携帯電話の急速な普及で日本の電波が過密状態に陥ったため、国策として実施された。データを大幅に圧縮できるデジタル放送に移行すれば、テレビに割り当てる電波の周波数帯はアナログ放送の3分の2ですむ。空いた周波数帯を総務省は、車、人の位置情報を電波で集め、渋滞や事故を防ぐシステム(ITS)普及の他、次世代携帯電話など新たなサービスに活用する方針だ。

 Q ラジオのデジタル化も国策なのか

 A そうじゃない。ラジオの周波数帯(中波など)は、携帯電話(極超短波)などとは異なるので、空きができても利用価値はさほど高くない。それよりも、ラジオの魅力を高めることを目指しているという。若者のラジオ離れに歯止めがかからない中、ラジオの広告収入は10年間で35%減った。このままではラジオ局の存続も難しくなるが、安価な受信機で聴取できるラジオは災害時の情報提供手段として極めて重要だ。そこで総務省は有識者による研究会で、活性化策を検討してきた。

《テレビのデジタル化が決定した時点で、当然、そこに空きが生まれることは分かっていたことだ。》

 Q 結果は?

 A テレビのアナログ放送1〜3チャンネルで使っている周波数帯の跡地でのデジタル化を提案。13年秋にもデジタル化するスケジュール案も示された。

 Q デジタル化でラジオの魅力は高まるのか

 A デジタルにすると音質が良くなるだけでなく、映像も同時に配信できるようになる。すでに首都圏と関西の8都府県で8月末まで実施されている、パソコンでラジオ番組を聴ける試験放送「ラジコ」では、番組表や楽曲タイトルも確認できるようになっている。デジタル化すれば、ラジオで流れた曲(音声データ)や歌手の動画、歌詞(文字データ)を購入して、受信端末に蓄積することも可能になる。

 Q 今持っているラジオは使えなくなるのか

 A 各放送局の判断だが、総務省は「聴取者がいる限り続けてほしい」としている。さらに、携帯電話や多機能情報端末「iPad(アイパッド)」、カーナビなど、さまざまな端末で受信できるようにすることも検討している。突然、「ラジオとさよなら」にはならないはずです。

《突然、「ラジオとさよならにはならないはずです」とは無責任に放り出したような言い回しだ。そうなっても、仕方ないでしょ、とでも言いたいようにも聞き取れる。私が何十年に亙って聴いているラジオはFM放送だが、FM波はデジタルなどよりも格段に音質が良い。手元のテープライブラリーはその音質で、全国の民謡から琴や三味線、尺八からシャンソン、アルゼンチンタンゴやモダンジャズなど、クラシックはほとんどの作曲家を網羅している。音質に関しては、音の加工には便利なデジタルでも、人間の耳に入るのはアナログのスピーカーからだ。デジタルそのままでは聴けないのだ。そのため、最終的には音の良し悪しはスピーカーの良し悪しとなる。》

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2010年7月 5日 (月)

大学授業料こそ減額を

 毎日新聞(7/5)「投書欄」から、
 《投書者は大学教員(45)とある。「・・・を無料に」「・・・を減額しろ」保育園、小学校、中・高校に続いてとうとう大学まで減額しろと叫び始めた。大学教員とあるからには国家財政にも話は及ぶかと思ったが、投書欄のスペースではそこまで踏み込んで書く余地はない。それを承知の投書なのか。単なるシュプレヒコールかアジテーションか。先ず、聞いてみよう。》

 09年度の私立大学入学者の初年度納付金が平均で131万円になったという報道があった。調査を初めて過去最高という。私立大だから、こんなに高いのではなく、国立大でも80万円を超えている。

 サラリーマンの平均年収が430万円ぐらいというから、その高額さが分かる。子ども2人を国立大と私立大にやったら、年収の半分が消えることになる。本当にこれでよいのだろうか。かつて国立大の納付金は月に1000円程度だったと聞く。それに比べて今の大学は、あまりにもカネがかかりすぎる。

《「・・・という」「・・と聞く」また、「かつて・・の納付金は」と聞きかじった噂話でもするような理論の進め方だ。これって本当に大学教員なのって聞きたいくらいだ。「かつて」の時代は何時頃のことなのだろう。その時の日本の経済状態は、もろもろの物価指数は、そして「かつて」のサラリーマンの平均年収は。「かつて」と「今」を比較するには投書は余りにも漠然としている。》

 子ども手当は中学生まで出て、大学生にはない。優秀な学生が、高い授業料のせいで大学進学をあきらめることになるとしたら、社会にとってこんな損失はない。この社会を次世代にしっかり引き継いで行くためには、もっと子の世代への投資が必要ではないだろうか。

《投書者の身の回りに集まる学生たちが「優秀な学生」であることを疑うわけではないが、分数計算ができない、アルファベットが書けない、辞書が引けないなど、とても大学生とは思えない大学生がいることもまた、しばしば耳にする。どこで優秀な学生をふるいにかけて拾い上げるのか、それとも、磨いても輝かないレベルにも援助の手を、というのか。中・高生のまま名前だけは大学出となるかれらの授業料まで補助することは、投資効果を期待することもできないだろうに。》

 民主党政権にはぜひ、大学の授業料を減額する政策を実施していただきたい。次世代に明るい未来を与えてほしいと願っている。

《懐具合の芳しくない国にとって、甘え世代の物乞いを次々に聞いていれば、バラまき続きになり、いずれの党が政権をにぎろうと、命取りになる。》

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2010年7月 3日 (土)

生体肝移植、ドナー保護に後れ

 毎日新聞(7/1)から、
 生体肝移植の提供者(ドナー)の健康状態を、退院後も継続的に診断する専門外来を開設している病院は、移植実施施設の2割に満たないことが、移植医らでつくる「日本肝移植研究会」の調査で分かった。同研究会が1日、とりまとめた。世界保健機関(WHO)は今年、生体移植のドナー保護を求める指針をまとめており、同研究会は「日本でもドナーを患者として保護する仕組みづくりを急ぐべきだ」としている。

《臓器移植に関して、移植を受ける側の患者(レシピエント)の成功例に隠れて臓器を提供するドナーのことは語られることもなく、その実態が理解されないままできている。》

 生体肝移植のドナーは、提供手術によって肝機能障害が起きたり、傷の傷みなどから体調を崩す場合がある。脳死提供が少ない日本では、08年は476件の肝移植の97・3%が生体肝移植だった(日本移植学会調べ)。

 調査は昨年9月から、生体肝移植に取り組む56施設に実施し、全施設が回答した。ドナーの検査などを担当する専門外来がある施設は18%。退院の際、自己管理方法や困った時の連絡先を知らせるなど、最近5年以内に退院指導を改善した施設は49%だった。

 ドナーは患者とともに来院することが多いが、患者が死亡した後は連絡が途絶えがちがちだ。患者の死後も「ドナー全員と連絡を保つのが原則」と答えた施設は37%で、32%はルールがなかった。

《2004年、(生体肝移植ドナー体験者の会:代表・若山昌子ほか13名のドナー)が、当時の自民党「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」に提出した要望書によれば、臓器提供後の問題点を次のようにまとめている。
 ・ ドナーの再手術(イレウスや胃の変形、胆汁漏れなど
 ・ 肝機能の快復の遅れ(術後半年以上肝機能が戻らない
    ケース
 ・ 術後長期にわたる肉体的違和感(傷周辺の鈍痛や部分的
    皮膚感覚の麻痺、お腹が張り易い
 ・ 将来における体力への不安(ドナーが突然死した例もあ
    る)
 ・ 患者の死に伴う精神的な苦悩(患者を救えなかった
    という焦燥感や自責の念、など)
 ・ 家族、親族間の人間関係の問題(離婚、離散、絶縁
    など)
 ・ 職場における評価の変化(体調が良い場合でも、肝臓を
    切ったのだから普通の仕事は無理という見方をされる
    こともある)
 ・ 高額な医療費(移植手術費用、提供者の術後の医療費の
   工面、提供者が一生にわたって服用しなければならない
   免疫抑制剤は保険適用ではない)
 など、医学的な面だけでなく、心理、社会的な側面が多く含まれいる。不勉強なことだが、私は、これらのことについて全く推察することがなかった。メディアなどの記事を読むだけでは、健康な体の人がその部分がなくても生活するのには大して困らない臓器を、それがないと生きて行くのも困難、或いは死を覚悟しなければならない患者に分け与えるための移植手術程度に解釈していた。》

 手術前にドナーが得る、移植に関する情報にはばらつきがある一方、手術後の生活や精神面のケアに精神科医など専門職が対応する施設の割合は少なかった。調査を担当した小林英司自治医大客員教授は「生体移植に関する公的ルールや検査、支援体制がない。提供によって職を失うドナーもおり、ドナーは移植を機に肉体的にも精神的にも患者になるという視点が必要だ」と指摘する。

《先に上げたドナー体験者の会の要望の骨子は内容を四つに大別している。
 1、 ドナーの要件を法的に明確にする
 2、 ドナーへのケアを保証する
 3、 ドナーとなることに伴う費用を術前、術後とも
    保険適用とする
 4、 ドナーの術後の経過に関する継続的な調査と
    実態把握を移植実施施設及び関連学会に対して
    義務づける
 6年も前に問題提起されている内容だが、今回の調査を読む限り、何も進展していないようだ。脳死でもいい、生体でもいい、兎に角移植の実数を増やしたいことを願う医療者側と、ドナーとの間には立場の違いから来る解決しなければならない問題がたくさんあるようだ。》

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2010年7月 2日 (金)

唾液分析で癌発見

 毎日新聞(7/1)から、
 唾液中の成分を分析し、膵臓癌など3種類の癌を高精度で診断する技術を、慶応大先端声明科学研究所などの研究チームが開発した。これまでは早期発見が難しかった癌を、患者の負担なく診断できる方法として実用化が期待される。オランダで開催中の国際メタボローム学会で発表した。

 杉本昌弘・同大特別研究講師(計算生物学)によると、共同で研究を進めるカリフォルニア大学ロサンゼルス校が収集した11〜87歳の215人の唾液を調べた。
  健康な人・・・・87人
  膵臓癌患者・・・18人
  乳癌患者・・・・30人
  口腔癌患者・・・69人
  歯周病患者・・・11人
 の唾液を採取し、唾液中の約500種類の物質から、健康な人と3種類の癌の人で濃度に大きな差がある54の物質を特定した。

 さらに、1物質だけでは濃度の差が明確ではないため、複数の物質を組み合わせて濃度の違いを調べた。その結果、膵臓癌の場合はフェニルアラニンなど5物質を調べることで、99%の精度で健康な人や他の癌と判別することができた。乳癌では95%、口腔癌は80%の精度だった。

《何気なく吐いて捨てることも多い唾液だが、科学者にとっては宝石にも劣らない宝が埋もれているものなんだ。》

 杉本講師によると、唾液で癌診断を目指す研究は世界で進んでいるが、制度の低さが課題だった。同講師は「他の癌や病気も含めた分析を進め,実用化に近づけたい」と話す。

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2010年7月 1日 (木)

改正臓器移植法、17日に全面施行

 毎日新聞(7/1)から、要約と 《 》内は私見。
 15歳未満の小児からの脳死臓器提供が可能になる改正臓器移植法が、17日に全面施行される。渡航移植に頼ってきた小児の国内での移植を実現する制度改正と期待されるが、厚生労働省が臓器提供に対応できると認めた全国の医療機関のうち、施行時に小児からの提供に対応できるのは36・8%にとどまることが、同紙の調査で判明した。現場からは「脳死患者が発生する救急医療の現場は多忙過ぎて対応不能」「小児からの提供に疑問を持つ医師もいる」などの声が上がり、法改正に追いつかない医療現場の実態が浮き彫りになった。

《浮き彫りになったのは追いつかない医療現場ではなく、医療現場の実態も全く把握できていないまま、法改正を先走りしたことにある。10年で81件しかない実績の数字を増やしたくて、手ぐすね引いて移植(人の死)を待つ医師と患者の要望を満たすためでしかなかった。国会のどだばた騒ぎの中の改正法案通過については次の『参照』を。》

 参照 「脳死は人の死」が成立 09/07

 「成人の脳死判定だけでも大変なのに、小児まで対応するのは負担が大きすぎる」。岡山赤十字病院(岡山市)の集中治療室(ICU)。さまざまなチューブや機器に繋がれた患者のベッドの間を、医師や看護師が慌ただしく動き回る中、同病院の實金健・救命救急センター長はそう話した。同病院は改正法施行後も小児の臓器提供をする予定はない。

 同病院には、年間4万人以上の救急患者が来院する。ICUが、すべて埋まることも珍しくない。同病院は97年の現行法施行以降、脳死臓器提供の経験はないが、年一度、シミュレーションを実施している。成人の脳死判定から臓器提供終了まで45時間前後かかり、その間、救急部門の日常業務をストップするしかない。6歳未満の小児の場合、2回の脳死判定の間隔を現在の4倍に当たる24時間以上空けるため、さらに18時間も長くなる。

 「ほとんどの家族は心臓が止まるまで何とかしてくれと考えている。我々は寝る時間がなくても、全力で治療に当たる。患者の救命が使命であり、救えなければ敗北だ。臓器提供の意思は拾い上げたいが、普通の救急診療を犠牲にしてまでは踏み込めない」と、實金氏は心境を明かした。

 法改正で提供可能な医療機関として新たに認められた東日本のある小児病院は、17日時点では対応しないことを決めた。治療のため患者や家族と付き合いが長い小児科医の中には「親に意思確認するのは心情的に難しい」と話す人がいるという。また、小児は蘇生力が強く、脳死状態と思われても何年も心臓が動き続ける例もあるなど、脳死判定の難しさが指摘されている。「話し合いの結果、移植に協力すべきだと考える医師は約半数いた。だが皆が悩んでいるので、踏み切れない」と男性院長は話す。

《長期脳死児(診断後1カ月以上)が60人もいることについては、07年7月13日と23日の2回に亙って書いた。》

 臓器提供を担う医療機関の多くは医師不足や過酷な勤務実態が指摘される高度医療、救急医療の拠点病院だ。東京歯科大市川総合病院(千葉県市川市)の菅貞郎副院長は、脳死臓器提供を2回経験したことがある。院内で脳死判定にかかわる脳神経外科の常勤医は3人、休みは月2〜3日しかない。「地域の中核病院はどこも疲弊している。小児の脳死判定が医学的に難しいことも気にかかる」として当面、小児の提供に対応しない。

 本人の意思が不明でも家族の同意で脳死臓器提供を可能にしたことも改正法の大きな柱だが、同病院も岡山赤十字病院も、施設側から臓器提供の説明をする予定はない。家族から相談がなければ、従来通り、意思表示カードで提供意思を示した15歳以上の患者にのみ対応する予定だ。

 日本移植学会の寺岡慧理事長は「移植医療を広げるためには、救急医療体制の改善も急務だ。各医療機関への説明や、一般への啓発に努めたい」と話す。

 調査は、厚生労働省が臓器提供への対応を認め、昨年4月時点で名称を公表している大学病院、救命救急センター、日本救急医学会などが認定する医療機関計322施設と、改正法施行後に加わる小児専門病院の一部計26施設の計348施設を対象に5月下旬から実施。229施設(回答率65・8%)から回答があった。

 臓器提供への対応について、
 「成人と小児の両方に対応する」と答えた施設が35・0%
 「小児のみ」 ・・・・・・・・・・・・・・・ 1・8%
    小児に対応する施設計・・・・・・・・・36・8%
    成人のみに対応する施設・・・・・・・・48・9%
 「成人のみ」と回答した施設に理由を聞いたところ
                    (複数回答可)
 「対応する体制が整備されていない」・・・・・62・4%
 「(小児臓器提供の要件である虐待を受けた児童から
  提供させない)虐待防止体制が整備できない」40・4%
 「小児の脳死判定は医学的に難しい」・・・・・22・9%

 本人意思が不明の場合、提供に同意する家族の割合は、「3割零度」から「ほとんどない」との予想が、小児の85・2%、成人の74・7%を占め、改正法による提供の大幅増に否定的な味方が目立った。

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