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2010年5月 3日 (月)

ペットの死体は廃棄物です

 毎日新聞(5/2)から、要約と《 》内は私見。
 埼玉県飯能市の山中にペットの死体が登記された事件は、家族同然だったペットがゴミのように扱われていたことで、多くの飼い主に衝撃を与えた。だが法律上、動物の死体はあくまで「廃棄物」だ。事件の
背景には、飼い主の感情にある程度配慮した形で死体を処理する自治体が極めて少ないことがある。動物の死体は果たして「家族」なのか「ゴミ」なのだろうか。

《ペット以上にショッキングなニュースとして取り上げられたのが、5年前の中絶胎児の廃棄物騒動だった。この時の結論は、同じごみでも産業廃棄物として扱え、というものだった。参照:中絶胎児は「一般ごみ」か 05/08 》

 廃棄物処理法違反容疑などで逮捕されたのは、元同県三芳町議、阿部容疑者(71)。県警によると、8000〜6万円で葬儀と火葬を請け負っていたが「利益を上げるため、00年頃から捨て始めた」と供述した。多い時で月90万円の売り上げがあったという。

 三芳町の公民館で4月17日に開かれた被害者集会で、投棄を警察に通報したペットサロン経営の女性(54)が「ハムスターや小さい犬、猫はゴミとして出していたらしい」と告げると、約250人が集まった会場は悲鳴に包まれた。電話帳の広告を見て小型犬など3匹の火葬を依頼した井岡信三さん(68)は「一緒に暮らした家族なんだ。嘘でもいいから、うちの子は土に埋めたと言ってくれ」と話した。

 廃棄物処理法で動物の死体は、ゴミや汚泥などと同じ「一般廃棄物」だ。処理業をするには市町村長の許可が必要だ。しかし兵庫県宝塚市長が77年、市内の民間動物霊園がペット葬祭業を行っていることの可否を当時の厚生省環境衛生局に問い合わせると「動物霊園事業において取り扱われる動物の死体は廃棄物に該当しない」と回答。法改正をしないまま、許可がなくてもペットの葬祭業ができると事実上認めた。

 だが、自治体にとって動物の死体が「廃棄物」であることには変わりない。埼玉県のある市では、燃えるゴミの日に「犬の死体」などと書いて集積所に出せば、収集車が他のゴミと一緒に回収しているという。多くは野良猫などだが、首輪をつけたペットの死体もある。担当者は「ゴミと言うには違和感があるが、法律上やむを得ない」と話す。

 一方、東京都内では00年以降、23区のほぼすべてが川崎市の民間動物専用霊園「平和会ペットメモリアル」に動物死体の合同火葬を委託している。葬儀は行わないが、世田谷区の場合、料金は体重25キロ未満なら一律2600円と格安だ。また動物専用の火葬炉を所有する横浜市は、飼い主に骨を返す個別火葬もしている。料金は1〜5キロ未満で2万円。しかしこうした自治体は少数派だ。

《「日帰りできる無痛中絶手術」なる宣伝につられて医院に走り込み、お腹の子を掻き出してもらった後は、見向きもせず産業廃棄物として処理されるに任せ(病院では一応の弔いはするが)、さっさと退院して行く。せめて己の手で遺骨を引き取って弔うこともしない人間に比べれば、ペットとはいえ亡くした飼い主の愛情が分かろうというものだ。妊ったのが強姦や暴力の結果や、母体の健康、などの例を上げて反論もあるだろうが、年間およそ30万件(推定100万件とも)もある中絶のすべてではない。》

 「骨壺の中を見たらからだった」「返された骨に知らない傷がある」など、国民生活センターによると、ペットの葬祭業を巡っては今年に入りこうした相談が寄せられているという。ペットブームを受け、ペットの丁重な弔いを希望する飼い主は増えるが、悪質業者を規制する法律はない。環境省動物愛護管理室は改正動物愛護法で規制強化も検討しているものの、動物死体の位置づけについては「愛情があってもゴミに出す人もおり、判断が難しい」という。

 平和会の木村鉄郎さん(51)は、火葬炉を担当し15年になる。「飼い犬も野良猫も一緒に骨になり、一つになって地球に返っていく。モノでもゴミでもなく、同じ命だ」という。平和会の行政用の慰霊碑には、約50年間で弔われた75万匹以上の動物が眠っているという。

 
 

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