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2010年4月26日 (月)

子ども向け携帯開発

            ジャスミン
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 毎日新聞(4/26)から、要約と 《 》内は私見。
 《抜本的には子どもには携帯を持たせないことが最大の救いになるのに、小手先の愚策を弄してまで儲けることを考える。やれ、通話だけ、メールは制限、警備会社に通報、居場所を確認できるなど、今までと何がどう違うと言うのだろうか。百歩譲って持たせるとしても、通話ができ、居場所が分かること以外に何が必要なのか。何をどのように開発したのか先ずは聞いてみよう。》

 小学校に通う子どもに携帯電話を持たせるかどうかで悩んでいる親は多い。通学上の事故や防犯には役立つものの、ネット接続で知らないうちに高額の料金を請求されたり、犯罪などに巻き込まれる恐れもあるからだ。

《多くの子どもたちは、友だちが持っているから、ということだけで欲しがる傾向がある。そのとき親は、買い与える際の約束事として、通話料金を小遣いの範囲から出させる約束をするとか、通話内容を親に管理(親の育児監督責任として当然しなければならない責任と義務を負う)させるとか、自室(がある子の場合)には持ち込ませないとか、守らなければならない幾つかの事柄について親と子で話し合い、使い方を教える必用があるだろう。また、「犯罪などに巻き込まれる恐れのあるときには防犯に役立つ」、とは売る側の親の心理を見抜いた上の、こしらえられた安全神話に過ぎない。今まで携帯のお陰で犯罪を免れたという例は、誰も聞いたことがないはずだ。それも持たせるのはたんなる親の責任逃れの方策、安全弁に過ぎない。》

 大阪府の橋下知事は2008年に公立小中学校への携帯電話持ち込み禁止の方針を打出した。「携帯の使い過ぎで学習時間が減る」「ネット上の誹謗・中傷は犯罪への入り口になる」などを理由に挙げ、「脱・携帯依存」を揚げた。

 こうした親の不安や行政の懸念を解消しようとKDDIは小学校低学年向けの携帯電話「マモリーノ」を開発、3月から発売した。
 1)通話とメールができるのはあらかじめ設定した4カ所の相手だけ
 2)防犯ブザーを鳴らすだけで自動的にセコムに通報、親が要請すればセコムの緊急対処員が駆けつける
 3)子どもの居場所が確認できる──などが特徴

 インターネットにつながらず、子どもにとって必要な機能だけに絞り込んだ携帯だ。防犯ライトもあり、ランドセルにつけたままハンズフリーでも通話できる。携帯電話で初めて、日本PTA全国協議会の推薦商品にも認定された。

《それにしてもマモリーノって安っぽい命名にしたものだ。それにメールが4カ所しかつながらないというのは安全弁にはならない。子どもにとっては4カ所もつながる、ととらえることもできる。子どもたちの成長とともに、単純なものへの飽き、不満感も早まる。携帯の機能内容が発展性のないものなら、親は買い替えに伴う出費の問題もすぐに発生する。それよりも子どもが本当に心配なら、親が管理することの方が余程大事なことなのだ。理由はもう書いた。》

 「マモリーノ」を子どものお守りツールとしている同社は売り上げの一部を大阪府の「大阪教育ゆめ基金」に寄付することも決めた。売り上げ1台当り500円ずつ寄付するという。

《こんな中途半端な携帯に、幾らの寄付金になるのか知らないが、橋下知事はにこやかな笑顔でKDDIの関西支社長と寄付協定を結んで仲良く写真におさまっている。これで、小中校生の携帯持ち込みを禁止を解除するのだろうか。》

 子どもたちの「学び」と「はぐくみ」を支えるという基金の理念が、「マモリーノ」の開発目的と同じため、基金の活動を支援することで社会貢献したいという考えからだ。基金は、子どもたちの学力向上や学校が家庭、地域と連携して行う取り組みなどに使われる。

 4月上旬、知事にKDDIの甘田関西支社長から寄付協定の目録が贈られ、「マモリーノ」の説明を受けた知事は「子どもの居場所が分かるし、(緊急対処員が)駆けつけてもくれる。ものすごく便利ではないか。防犯グッズとしてもいいですね」「地域のコミュニティーが薄くなってしまった。こういう新しいツールで補っていくしかない」などと語った。KDDIは「知事の携帯に対する思いを製品化したものだ。基金を通じて子どもたちの教育にさらに役立てていただければ」と話した。

《何度も言うが、親が携帯は買い与えるだけのものと考え、保護者としての育児監督責任をないがしろにしては、いくらいいものが開発されても正しく使われなければ、持つものには宝の持ち腐れで終わることになる。》

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