パワーウインドー 指切断、窒息など多発
毎日新聞(4/28)から、要約と《 》内は私見。
ボタン一つで窓が開閉する自動車のパワーウインドー。便利な機能だが、長崎市で今月10日、走行中の軽乗用車の後部座席に乗っていた男児が(7)窓に首を挟まれて窒息し、意識不明の重体になる事故があった。ゴールデンウイークは車に乗る機会が増えるが、走行中に窓を開閉できないようにするなど、開け閉めのルールを家族で確認し、楽しいドライブにしたい。
《のっけに記事も書いているように、パワーウインドーは便利だが、必要なものではない。未だにおんぼろを愛用している私の車は手動だ。1回目の退職(55)後に運転免許を取得したせいで、高速にも頻繁に乗り入れする必要もないからETCカードも持たない。窓の開閉は概ね買い物時の駐車場への出入りのチケットの受け取り、帰りの時に必要なだけだ。そのために手動でも何ら不便はない。日本人の技術に溺れる弊害だが、最近では携帯電話でもそうだ。余計なものをあれこれくっつけたお陰(?)で、今になっていじめへの悪用や、出会い系サイトなどの有害サイトへの接続、オレオレ詐欺への悪用など、起るべくして起きたような副産物が発生した。携帯電話はここまで広がっては既に後の祭りというべきだろうが、車のパワーウインドーは、手動でも何の不自由もない、今からでも間に合う。法規制で電動禁止にすればいい。少なくとも親の子どもへの管理、監督不足の結果発生する子どもの事故はなくなるだろう。》
国民生活センターが集計している危機情報によると、パワーウインドーに関する事故は04年以降で6件報告され、うち5件が9歳以下の子どもだった。総務省消防庁は全国集計をしていないが、東京消防庁によると、都内では05〜09年、児童・幼児(1〜7歳)8人がパワーウインドーによる事故で医療機関に救急搬送されたという。
都内では今年3月、乳児が乗用車のパワーウインドーに小指を挟み、切断される事故が発生。負傷部位は手指が多いが、首の場合もある。昨年9月には都内で、乗用車の後部座席にたい4歳男児が窓から頭を出している際に挟まれて窒息し、重傷を負った。
【国民生活センターに寄せられた最近の事故事例】
・08年秋 甲信越 運転時の母親が窓の集中制御ボタンを操作。後部左座席の娘(1)が中指を挟み、第1関節より先を負傷
・07年7月 九州 父親が走行中にパワーウインドーを無理に閉め、息子(9)が中指を挟み第1関節を骨折。
・06年3月 関東 助手席の男児(2)が人差し指を挟んで切断
・06年2月 東海 20代女性が指を骨折
・06年1月頃 山陰 運転中の男性が運転席側のボタンで助手席の窓を閉めた際、助手席の男児(9)が左手の指を挟み骨折
・04年12月 九州 男児(2)がパワーウインドーの作動中に指を挟み切断。親が子を見ず操作し、気づいた時には切断されていた。
パワーウインドーは60年代から装備する車が出始め、現在は新車のほとんどに標準装備されている。90年代には既に、パワーウインドーによる事故が国民生活センターに報告されている。同センターの99年の調査では、成人女性のうちパワーウインドーを片手で止めることができたのは3割だけ。調査に参加した女性全員が「幼児、児童の腕力では静止できないと思う」と答えていた。
《10年も前から分かっていたこと、それにしては改善の効果は見えないということだ。》
日本自動車工業会(自工会)によると、開閉ボタンの形状やパワーウインドーが動作する強さなどは、各メーカーが独自に判断して決めているが、自動車業界は誤作動しにくいボタンに改善するなど事故防止に取り組んできた。
《事故の事例としてあげられているのは誤作動とは関係のないものではないのか。運転する人間の、家族への配慮のなさ無神経さが原因の事故だろう。》
開閉ボタンは当初、ドアの肘掛けの上部に出っ張る形で取り付けられていたが、子どもが誤ってボタンに触れて事故につながるとして、指を掛けて引き上げる形に見直しが進んだ。ボタンの取り付け方法も、肘掛けやドアの側面に埋め込み、子どもが手や足を掛けても作動しないようにしている。運転席で全席の窓の開閉をロックできる「パワーロック」機能の装備も進み、98年以降の車には標準装備されているという。閉まる途中で異物を挟むと、自動的に窓を開く装置も高級車を中心に導入が進んでいる。
《上の事例から、1歳児の指先を挟んでも異物を察知して自動的に窓が開く対策とは、綿を挟んでも、と言えるくらいの異物感だろう。そのようなことに開発費を費やすよりも、パワーウインドーを取りやめ、全て手動にした方が効果があり、尚かつ早い対応策となる。》
ただ、自工会は「ハード面だけでは事故防止に対応し切れない。ドライバーや同乗する保護者が、最終的な安全確認をして欲しい」と、子どもから目を離さず、事故防止に心掛けることが重要だと説明する。国民生活センターは「運転手が操作する際『窓に指を掛けないで』などと一声かけることが大事。チャイルドシートの使用も、事故防止につなげられるだろう」とアドバイスする。
《親がどれだけ子どもを愛しているかに尽きる。運転中も片時も命を乗せていることの気配りを忘れないことだ。》
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