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2010年3月21日 (日)

絵で読む子の心

 毎日新聞(3/21)から、《 》内は私見。
 色彩心理学者で「子どものアトリエ・アートランド」主宰の末永蒼生(66)が先月、「絵が伝える子どもの心とSOS」(講談社)を出版した。子どもが描く絵からどのような心の内が読み取れるのか、末永氏に聞いた。

《氏の話を聞く前に、色彩と心理について思い浮かぶ若い頃(1957年)見た『黄色いからす』という松竹映画があった。敗戦後の不安定な世情を背景(父親が中国からの復員兵士)に、教師から何度指導されてもカラスを黄色く描く小学生の男児が、両親との間に生じる欲求不満や煩悶の生活をとらえたものだった。》

 感情が絵に表れやすいのは、心身の状態が使う色などを左右するため。「体調によって好みの食べ物が変わるのと同じ」と氏は話す。自由に描いた作品には子どもの心理がより表れやすく、描くテーマが決まっていたり、教師が指導したりした場合には表れにくいという。


 まず着目するのは色。赤やオレンジは心身の強いエネルギーを感じさせ、一方で怒りや恐れも発散する。青でも、明るい色は知的活動に専念したい時期にみられ、暗い色調は勉強などがやや重荷になっている時に多用される。また極端に色数の少ない絵を描いたり、同じ色を数ヶ月使い続けるようなら、感情が停滞している傾向があり要注意という。

 色の塗り方や線描にも注意する。穏やかで丁寧な描き方なら心が前向きだが、線や着色が乱れている場合は、気持ちが不安定なことがあるという。絵を描くことは、自身のペースで感情を発散でき、セラピー効果も大きい。末永氏は「いつでも絵が描ける場を自宅に作っておくとよい」とホームアトリエを勧める。床や壁をシートで保護し、画材を置いておけば、子どもが自由にお絵描きを楽しめる。思春期の子にはカラーペンセットなどを贈ると、絵を書く楽しみが増す。

 氏は「作品を見ながら親子で会話することで、子どもの心の変化に気づくことができる」と話す。絵の解釈は一律でなく、あくまで傾向が読みとれるだけだが、気になるような絵を描き続けるようなら、カウンセラーら専門家に相談することが望ましい。

【色に込められた感情のサイン】
 暖色系(赤、オレンジなど)・ エネルギーが強い時に好み、表現力が高まっていることが多い。ストレスや不満を発散することも
 寒色系(青、紺、黒など)・ 知的な興味が高まり勉強や趣味などに集中したい時や、感情を抑える時にも表現される
 黄色・ 自己アピールしたい時や前向きの気分の時に。「甘えたい」というサインの時もある
 緑色・ 一休みしたい気持ちやマイペースで過ごしたい気分などを表す
 紫色・ 暖・寒色の両面を持ち、心のバランスを取りたい時などに表現される

《氏もいうように、心理学的には傾向を読み取ることができるだけで、アパレル業界などが作り出す「今年の流行色」などという宣伝で作られる社会現象的な色彩もある。また流行という言葉が表すように、色彩感覚に鈍感な層には乗り遅れまいとする物真似、付和雷同の傾向も加わる。色彩心理学も、方位占いや血液占い、星座占いなどと同じ、信じるものには「ご尤も」の類いのものに過ぎない。》

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