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2010年3月28日 (日)

臍帯血バンク危機

 毎日新聞(3/24、28)から、
 白血病患者への移植治療などに用いられる、臍帯血を管理する「日本臍帯血バンクネットワーク」加盟のNPO法人「宮城臍帯血バンク」(理事長・里見東北大病院長)が経営危機に陥っていることが23日、分かった。同日の臨時総会で、11年度以降は事業継続が困難として、事業譲渡も含めて検討する方針を会員に示した。全国11カ所にある公的臍帯血バンクの経営危機が明らかになるのは初めて。

【臍帯血バンク】
 分娩時に採取される赤ちゃんの臍の緒や胎盤に残った血液・臍帯血の検査や保存、医療機関への供給などを担う。臍帯血に含まれ、赤血球や白血球、血小板などを作る増血幹細胞は、白血病などの治療のために患者に移植される。95年に神奈川に最初のバンクが設立され、99年には日本臍帯血バンクネットワークが発足、公的なバンク事業が始まった。同ネットワークによると、23日現在、全国で3万2783人分が保存されている。

《全国に数社ある民間企業による営利目的の臍帯血バンクもあるが、全国で初めての倒産が昨年末に茨城で起っている。1998年に設立された「つくばプレーンズ」(茨木市つくば市・塚田富美子社長)は、本人や家族が病気になった場合に使うことを目的に、10年間の場合の費用30万円で保存していた。》

 東北大内に事務局を置く「宮城臍帯血バンク」は00年に業務を開始。今年2月末までに計94本の臍帯血を骨髄性白血病患者らに供給した。現在は1028本の臍帯血を冷凍保存している。

 同バンクによると、運営には職員4人の人件費を加え、感染症などの各種検査費用を合わせた年間約3000万円が必要。一方、収入の大半を占める国からの補助金は、臍帯血の採取数などに応じて定額を各バンクに配分する仕組みで、同バンクに対する08年度の支給額は1600万円、09年度は2268万円だった。臍帯血の供給1件につき約17万円支払われる診療報酬も、09年度は約200万円にとどまった。会費やチャリティーコンサートの開催で資金繰りに努めているのが現状で、年間約1000万円の赤字が続いているという。

 公的な臍帯血バンクは、収入源の大部分を国の補助金に頼るなど、宮城に限らず厳しい運営を続けている。全国のバンクの臍帯血保存状況を一元管理する日本臍帯血バンクネットワーク(東京都港区)によると、移植のための患者負担はなく、補助金のほか、移植手術による診療報酬の一部や寄付金などで賄っているのが現状という。一方で累積移植症例数は97年に初移植後、03年に1000例を超し、今年2月末現在には計6103例と増加傾向にある。

 同ネットワークの野村正満監事は「白血病など重い血液病患者への移植など社会のニーズは高いが、どのバンクも大きな赤字を抱えており、いつ事業を断念してもおかしくない危機的状況だ。このままでは、移植を受ける患者に費用負担を求めざるを得なくなる」と話す。

《苦しいのは分かるが、「移植を受ける患者に費用負担を求めざるを得なくなる」とは理解できない。現在は患者負担がないということなのか。どんな治療でも、患者は費用を負担しているのだが、わざわざこう書かなければならない理由に何があるのだろう。一般読者にも理解できるように苦しい経営状況を知らせてもらいたい。次から次へのバラまき政策の政府とはいえ、あたまから国への支援要請では、バンクを開設した計画のあまさを指摘されても仕方ないことではないのか。》

 同じ問題は27日、東京都内で開かれた「日本臍帯血バンクネットワーク」(会長、中林正雄・愛育病院長)の通常総会でも取り上げている。資金不足を訴える声が相次ぎ、診療報酬の増額など支援を国に働きかける方針を決めた。
 
 総会では「宮城臍帯血バンク」の11年度の事業計画継続の困難さが取り上げられ、同バンクが「来年度中に将来の事業形態を検討したい」と報告。他バンクの担当者からは「どこも赤字なのが実態」などの意見が出された。中林会長は「移植費用を診療報酬で賄えるようにするなど、国に改善を訴えたい」と話した。

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