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2010年3月31日 (水)

児童ポルノ対策

 毎日新聞(3/25)から、要約と《 》内は私見。
 インターネットの児童ポルノ流通防止対策を検討する警視庁の小委員会は25日、問題サイトへのアクセスをプロバイダー事業者が強制的に遮断するブロッキングの導入について、電気通信事業法上の「通信の秘密」を侵害すると認めたうえで、違法性を問われないケースに該当するかどうかは結論を先送りする報告書をまとめた。今後は、政府の犯罪対策閣僚会議の児童ポルノ排除対策ワーキングチームで、導入の可否が検討されることになった。

 児童ポルノ対策の切り札とされるブロッキング導入がすんなりと進まない背景には、憲法で保障されている通信の秘密を重視する総務省と、被写体となった被害児童の早期救済に主眼を置く警察庁とのスタンスの違いがある。

 ブロッキングの主体となるプロバイダー事業者らは、ネットユーザーからの訴訟リスクもあり、監督官庁である総務省の「お墨付き」がなければ、容易には踏み切れない。事業者が多くメンバーに加わる安心ネット促進協の児童ポルノ対策作業部会の報告書が、警察庁の小委員会に比べ、違法性阻却*のケースをかなり狭くとらえているのはそのためだ。

 * 阻却(そきゃく)・・妨げること。退けること。

 しかし、作業部会の結論のように緊急避難のみ違法性が問われないとなった場合、ブロッキングが許されるのは、捜査協力が得られない海外サーバーに画像が置かれていたり、サイト管理者が海外にいて連絡がとれないケースなど削除・検挙が困難な場合に限定される恐れが出てくる。

 児童ポルノ被害は「人名に比肩する侵害」といわれる。ブロッキングは既に、英国やノルウェー、イタリアなど欧州を中心に広がり、韓国でも行われている。次の議論の舞台となる犯罪対策閣僚会議のワーキングチームでは、実効性を担保できるブロッキングのあり方の検討が望まれる。

 報告書をまとめたのは、児童ポルノ流通防止対策推進協議会(会長、野口京子・文化女子大教授)内の有識者やプロバイダー事業者からなるブロッキング検討委員会。児童ポルノのブロッキング実施をめぐり、1)技術、コストの両面から採用可能な手法、2)流通の秘密を侵害する行為だとしても、違法性を問われないケースといえるか、などを議論してきた。

 報告書によると、1)については、ブロッキングは通信の秘密を侵害する行為だと認めたうえで、利用可能な4つの手法のうち、英国のプロバイダー事業者「BT」が導入している「ハイブリッドフィルタリング」を最も推奨すべきだとした。サーバー全体ではなく、ファイル単位でのブロッキングが可能で、児童ポルノ以外のものまでブロックする「オーバーブロッキング」の問題が生じにくいためとしている。

 2)では、児童ポルノのブロッキングが、刑法で違法性を問わないと定める「正当業無行為」や「緊急避難」に当たるかを検討。正当行為の範囲内かどうかはメンバーの意見が別れたため、両論を併記した。

【ブロッキング】
 ネットユーザーがサイトを閲覧する際、プロバイダー事業者がユーザーの同意なしに、児童ポルノサイトなどあらかじめ決められた一定のサイトへのアクセスを遮断する措置。ユーザーの同意を得ない強制という点で、フィルタリングとは異なる。

 また、他に取りうる方法がない時に許される緊急避難に該当するかについては結論に到らなかったことから、導入の可否については明言せず、引き続き議論が必要だとする表現にとどまった。ブロッキングを巡っては、産業界や教育関係者らでつくる民間団体「安心ネットづくり促進協議会」の児童ポルノ対策作業部会が今月19日、「正当業務行為とみることは困難だが、緊急避難として許容される余地があると考えられる」との報告をまとめている。

 本日(3/31)、欧州連合(EU)の行政府・欧州委員会は29日、児童ポルノを含む未成年者への性犯罪や、人身売買に対する取締りや刑罰をEUレベルで強化する法案を加盟27カ国に提示した。EU域外への児童買春ツアーの客も刑事訴追するよう求めている。EUは昨年12月に発効した新基本条約「リスボン条約」の下、加盟国の権限が強かった司法分野でも統合を進める計画になっており、その先駆けとなる。

 法案は、1)児童ポルノを載せたサイトにEU域内から接続できないようにする
     2)児童売春ツアー参加者をEU加盟国に帰国次第、刑事訴追する
     3)成人を含めた人身売買の刑罰を最低5〜10年とする、など。

 北欧や英国、イタリアなどはすでに国内から児童ポルノのサイトに接続できない措置を導入しているが、ドイツでは「効果的でないうえ、検閲につながりかねない」として反対論が強い。法案では、写真やビデオ映像などが規制対象で、東京都議会で規制論議が行われている漫画やアニメは含まれない。

《日本でも、フィルタリングや自主規制が行われているが、子どもを保護する立場の大人たちに危機感がとぼしく、子どもの問題サイトへの通信は殆ど自由に接続されているのが実態だ。戦前の厳しかった管理体制への反動から、言論の自由への憧れは、エロ・グロ・ナンセンスを氾濫させたまま、現在に至っては理性をなくした広がりを見せている。何かと言論の自由を叫ぶが、その「自由」が「責任」と同義であることに目を開かず、己の都合によい解釈に「自由」を利用する。》

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2010年3月30日 (火)

新入社員「役職興味なし」

 毎日新聞(3/26)から、要約と《 》内は私見。
 明治安田生命保険が25日まとめた新入社員のアンケートで、将来目指す役職を聞いたところ、男性の28%が「役職に興味がない」と答え、初めてトップになった。厳しい就職環境や先行き不安から、就職先を選んだ理由も「会社の安定性」が2年連続トップだった。「役職に興味がない」は、女性も65%に上った。

《これもまた不景気、不況がなせる技、とか。これほどまでに現在の青年子女たちは無気力になっているのか。これで己の無気力は社会が悪いと言って甘えておればいい、とでも思っているのだろうか。人間には三つの大きな欲求、欲望があると言われ、通常は食欲、睡眠、性欲が挙げられているが、これに出世欲を加えた4大欲求とする人もいる。ほかにも支配、名誉、権力、金銭、物欲なども列挙できるが、すべて出世欲のなかに包含されるものだ。また、哲学的に自己の存在感を満たす欲、を挙げる人もいる。厳しい競争を生き抜いて、知識を増やし、学窓を出てきたのは何のためなのか。鳴かず飛ばずの人生を生きようためなのか。それでも他人(ひと)よりは高収入を望み,楽な暮らしをしたい欲望だけは持っているのだろう。しかし、苦労しなくて天から降ってくることはないのだ。苦労とは責任のある仕事をし、任されることだ。》

 自身のタイプを診断すると、職場の人間関係を重視して自分の考えを修正する「平和主義」が55%。成功のためにとことん頑張る「成功主義」は22%、自分の理想を貫き上司の反対にも対抗する「理想主義」は6%にとどまった。

 同アンケート恒例の「理想の上司」は、男性は1位がタレントの関根勤、2位もタレントの山口智充、3位は俳優の唐沢寿明。一方、女性上司では1位が天海祐希、2位真矢みき、3位江角マキコとなり、「姉御肌」イメージが人気を集めた。

《タレントの人気投票のようなものだが、男性の選ぶタレントのようなインテリジェンスのない上司が本当に企業にいれば、間違いなく会社は潰れるだろう。それはそうと、選んだのは男性は男性上司、女性は女性上司に限定されたのだろうか。現実には男性新入社員の上司に女性がいることも珍しい昨今ではないと思うのだが。今年のこれほどに無気力な男性新入社員を預かる上司たち、随分と骨が折れることだろうな。ま、それでも上司に対抗する覚悟の6%がいることが少しは救いになるが。数少ない彼らに万葉の歌(山上憶良)を贈っておこう。家族を離れて防人に出てゆくに際して、「をのこやも 虚しかるべき 万代に 語り継ぐべき 名は立てずして」。折角男に生まれたんだ、新入社員がんばれ。》

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2010年3月28日 (日)

臍帯血バンク危機

 毎日新聞(3/24、28)から、
 白血病患者への移植治療などに用いられる、臍帯血を管理する「日本臍帯血バンクネットワーク」加盟のNPO法人「宮城臍帯血バンク」(理事長・里見東北大病院長)が経営危機に陥っていることが23日、分かった。同日の臨時総会で、11年度以降は事業継続が困難として、事業譲渡も含めて検討する方針を会員に示した。全国11カ所にある公的臍帯血バンクの経営危機が明らかになるのは初めて。

【臍帯血バンク】
 分娩時に採取される赤ちゃんの臍の緒や胎盤に残った血液・臍帯血の検査や保存、医療機関への供給などを担う。臍帯血に含まれ、赤血球や白血球、血小板などを作る増血幹細胞は、白血病などの治療のために患者に移植される。95年に神奈川に最初のバンクが設立され、99年には日本臍帯血バンクネットワークが発足、公的なバンク事業が始まった。同ネットワークによると、23日現在、全国で3万2783人分が保存されている。

《全国に数社ある民間企業による営利目的の臍帯血バンクもあるが、全国で初めての倒産が昨年末に茨城で起っている。1998年に設立された「つくばプレーンズ」(茨木市つくば市・塚田富美子社長)は、本人や家族が病気になった場合に使うことを目的に、10年間の場合の費用30万円で保存していた。》

 東北大内に事務局を置く「宮城臍帯血バンク」は00年に業務を開始。今年2月末までに計94本の臍帯血を骨髄性白血病患者らに供給した。現在は1028本の臍帯血を冷凍保存している。

 同バンクによると、運営には職員4人の人件費を加え、感染症などの各種検査費用を合わせた年間約3000万円が必要。一方、収入の大半を占める国からの補助金は、臍帯血の採取数などに応じて定額を各バンクに配分する仕組みで、同バンクに対する08年度の支給額は1600万円、09年度は2268万円だった。臍帯血の供給1件につき約17万円支払われる診療報酬も、09年度は約200万円にとどまった。会費やチャリティーコンサートの開催で資金繰りに努めているのが現状で、年間約1000万円の赤字が続いているという。

 公的な臍帯血バンクは、収入源の大部分を国の補助金に頼るなど、宮城に限らず厳しい運営を続けている。全国のバンクの臍帯血保存状況を一元管理する日本臍帯血バンクネットワーク(東京都港区)によると、移植のための患者負担はなく、補助金のほか、移植手術による診療報酬の一部や寄付金などで賄っているのが現状という。一方で累積移植症例数は97年に初移植後、03年に1000例を超し、今年2月末現在には計6103例と増加傾向にある。

 同ネットワークの野村正満監事は「白血病など重い血液病患者への移植など社会のニーズは高いが、どのバンクも大きな赤字を抱えており、いつ事業を断念してもおかしくない危機的状況だ。このままでは、移植を受ける患者に費用負担を求めざるを得なくなる」と話す。

《苦しいのは分かるが、「移植を受ける患者に費用負担を求めざるを得なくなる」とは理解できない。現在は患者負担がないということなのか。どんな治療でも、患者は費用を負担しているのだが、わざわざこう書かなければならない理由に何があるのだろう。一般読者にも理解できるように苦しい経営状況を知らせてもらいたい。次から次へのバラまき政策の政府とはいえ、あたまから国への支援要請では、バンクを開設した計画のあまさを指摘されても仕方ないことではないのか。》

 同じ問題は27日、東京都内で開かれた「日本臍帯血バンクネットワーク」(会長、中林正雄・愛育病院長)の通常総会でも取り上げている。資金不足を訴える声が相次ぎ、診療報酬の増額など支援を国に働きかける方針を決めた。
 
 総会では「宮城臍帯血バンク」の11年度の事業計画継続の困難さが取り上げられ、同バンクが「来年度中に将来の事業形態を検討したい」と報告。他バンクの担当者からは「どこも赤字なのが実態」などの意見が出された。中林会長は「移植費用を診療報酬で賄えるようにするなど、国に改善を訴えたい」と話した。

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2010年3月27日 (土)

褒める育児が適応力高める?

 毎日新聞(3/27)から、要約と《 》内は私見。
 親に褒められたり、優しい言葉をかけられた乳幼児ほど、主体性や思いやりなど社会的応力の高い子に育つことが、3年以上に及ぶ科学技術振興機構の調査で分かった、という。父親の育児参加も同様の効果があった。「褒める育児」の利点が長期調査で示されたのは初ということだ。東京都で27日午後に開かれる応用脳科学研究会で発表する。

 調査は、大阪府と三重県の親子約400組を対象に、生後4カ月の赤ちゃんが3歳半になるまで追跡。親については、子との関わり方などをアンケートと行動観察で調べた。子に対しては、親に自分から働きかける「主体性」、親に微笑み返す「共感生」など5分野30項目で評価した。

 その結果、1歳半以降の行動観察で、親によく褒められた乳幼児は、褒められない乳幼児に比べ、3歳半まで社会適応力が高い状態を保つ子が約2倍いることが分かったという。また、褒める以外に、目をしっかり見つめる▽一緒に歌ったり、リズムに合わせて身体を揺らす▽たたかない▽生活習慣を整える▽一緒に本を読んだり出かける ー などが社会的応力を高める傾向があったという。

 一方、父親が1歳半から2歳半に継続して育児参加すると、そうでない親子に比べ、2歳半の時点で社会適応力が1・8倍高いもとも判明した。母親の育児負担感が低かったり育児の相談相手がいる場合も子の社会的応力が高くなった。

 調査を主導した安梅勅江・筑波大教授(発達心理学)は「経験として知られていたことを、科学的に明らかにできた。成果を親と子双方の支援に生かしたい」と話す。

《たった3年そこそこの調査データで社会適応力を見極め、調査を評価するとは短兵急、我田引水に過ぎる。3歳半の子の「社会」とはどのような社会なのだろうか。単なる親子関係が構築されている家庭内だけのものではないのか。大事なのは、3歳半のデータではなく、社会適応力をいうのなら、せめて成人式を迎えるまでの長期間の観察が必要だろう。子どもはいたずらや喧嘩をしてこそ子どもだが、いたずらをした時の接し方は、或いは泣き叫んだり、言うことも聞かず、我がままを言う時の接し方は。

《小学校の入学時、学級崩壊を招くのは甘やかされ、叱られたこともない育てられ方をした家庭環境を経てきた子たちだ。巷に溢れる犯罪や殺人などを犯す若者たちの育てられ方も社会への甘えがもたらすものが殆どだ。3歳半までに育って身についた社会適応力が、成長してもそのまま身についたものである保証は何一つない。乳幼児の社会的応力と大人の社会的応力が同じであるはずもない。褒めるだけが教育や育児ではない。褒められて自由に育てられては自由(責任)の不自由さは身につかない。》

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2010年3月26日 (金)

携帯電話が「0円」で売っている

 《今日のタイトルを見て、変だと思う人は変なのだろうか? レッキとした毎日新聞の記事だが?
 私には携帯電話が、「何を」0円で売っているのだろうか?としか読み取れないのだが、私の国語力が変なのだろうか? 

  私なら、『携帯電話を「0円」で売っている』
 若しくは、『携帯電話が「0円」で売られている』

 とするのだが。この疑問は下記の4年も前のブログで取り上げている。最近ではテレビでも街なかでも頻繁に耳に聞こえて来るようになっている。スーパーでは「トマトが売っている」のように。》

 毎日新聞(3/26)から、要約と《 》内は私見。
 《古いブログから引っ張り出して来た「(流行(ことば)06年1月」が、ますます言葉の使い方に疑問が続いている。》

 新聞の記事はいつもの「なるほドリ」のタイトルだ。『よく携帯電話が「0円」で売っているけど、ほんとにタダなの?』というものだ。

《少し前まであった携帯会社が助成金を出して、基本料金に乗せていたために0円で売られていた時と、同じ0円でも今回は内容が違うようだ。もともと携帯の本体の価格は以前から5〜8万円程度はしていたものだが。》

 現在「0円」をうたうものでは「頭金0円」「実質0円」が目立っているが、いずれもタダという意味ではない。

 Q どういうことなの

 A まずは「頭金0円」とは。携帯電話が高機能化し高額になったこともあり、最近は分割でで買う人も増えている。「頭金0円」は文字通り分割払いの場合に頭金がゼロという意味だ。店頭では頭金の文字が小さくしか書かれていないため、本当にタダかと思ってしまう。

 Q たいした意味はないんだ

 A 少し前までは意味があった。分割払いの場合、端末価格は頭金と割賦総額の合計で決まる。月々の支払額は携帯電話事業者が端末ごとに設定する。販売店はこれを変えられないので、頭金の額で価格競争をしていた。ところが競争激化で、多くの端末の頭金がゼロになってしまったため、頭金0円にはあまり価値がなくなってしまった。

 Q じゃあ、「実質0円」は?

 A ソフトバンク端末で表示されることが多い。、ソフトバンク独自の割引制度「新スーパーボーナス・月月割」は、適用すると月々の利用料から最大2000円の割引を2年間(24回)受けられ、条件によっては端末購入代金と同じ額の割引が受けられる。それを「実質0円」と表示している。でも、必ずしも端末購入代金と同額の割引を受けられるとは限らない。0円以外でもソフトバンクでは「実質○Χ円」など端末代の代わりに「実質負担額」という表示をしている店舗がほとんどだ。この場合も条件によっては、実質負担額を数万円も上回る負担をしなくてならないケースが出る。

 Q それは、どういうケース?

 A 月月割は基本料を含まない通信料からの割引になるので、通信料が少ないと割引額も小さくなる。購入後3〜26カ月目に割引されるが、その間に機種変更などした場合には割引がストップする。実質○Χ円というのは、あくまでも最大限に割引制度を活用できた場合のことだと理解しておくべきだ。

《その程度のことは常識として知っておくべきことだろう。月月割で割引額と本体価格とがトントンのバランスが取れるのは、2000X24回として4万8000円クラスの機種となる。0円に拘り、まるまる割引の適用を受けたいのなら、メールでもゲームでも、じゃんじゃん携帯を使いまくることだ。》

 Q 「年率0%」は?

 A 一括払いで買う場合と同じ金額という意味だ。表示自体は特に注意すべき点はないが、実は一括払いに方がお得な場合が多い。販売店ではポイントサービスで10%ぐらい付くのが普通だが、分割払いはポイントは付かないことが多いからだ《これも一般常識の範疇だ》。タダより高いものはない。「ゼロ」表示にはすべからく注意が肝要だ。

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2010年3月25日 (木)

「不覚」だった

 毎日新聞(3/25)から、
 第82回選抜高校野球大会一回戦敗退後のインタビューで、開星(島根)の野々村監督(58)が「21世紀枠に負けて末代までの恥」と発言した問題で、大多和校長は25日午前、野々村監督とこの発言について話し合った。同校は世間を騒がせたことを重視しており、同日午後6時過ぎから大多和校長が記者会見を開き、何らかの処分を発表する。

《大向こうを唸らせるような大時代的な発言は、如何にも体育会系の思考の持ち主のようだが、この発言からは、21世紀枠で出場した相手校への侮辱とも取れるが、その見下した相手に負けた悔しさが、自らに対して我慢ならないことだったのだろう。翻って考えれば、この監督の下で日夜練習をしてきた生徒たちは、監督への尊敬の念は一挙に吹き飛んでしまったことと思う。》

 開星は大会第2日の22日、21世紀枠で出場した向陽(和歌山)に1−2で敗れた。野々村監督は23日に大会本部を訪れ「失礼な発言をした。心からおわび申し上げたい」と謝罪し、大多和校長も向陽に出向き謝罪した。会見した野々村監督は「向陽や21世紀枠制度を侮辱、批判するつもりはなかった」と釈明したうえで「もう一度やりたい」と述べていた。

《悔し紛れに発言した言葉とはいえ、教育者として己の未熟な精神性から学校や教え子やその保護者を失望させたことへの反省は全く感じられない。「もう一度やりた」など厚かましいにもほどがあろう。大多和校長も情けは無用だ、教育者不適格でケリをつけるがよい。》

 ♦ 話変わってつい先日のこと。いつもと変わらず妻を助手席に乗せ、買い物に出かけた。途中、駅前にさしかかった折りのこと、若いおまわりさんが私の車を指さしてロータリーの外れに駐車を指示した。「シートベルト不着用です」、一瞬そんなバカな!と思って隣を見た。長年隣に乗っている妻が初めて犯したミスだった。何時もは家を出るとき声をかけてベルトを確認していたのに、何ということだ!
「免許証を」から始まって免許取得後初めての『告知票」を切られる。告知票の説明には『1点の基礎点数が付されます』と書かれてある。「1000分の一の落ち度でした」と、つい愚痴ってしまった。「えてして、そういう時にね」、「気をつけて行って下さい」で放免だった。妻の恐縮しきり。野々村監督風にいえば「一生の不覚」を取ってしまった。

 ♦再び話変わってその続きを書けば、今日の同紙に「警告カード水増し報告」と埼玉県警大宮西署の2巡査の不正が記事になっていた。彼らは昨年末、自転車の交通違反者に交付する「警告カード」の交付実績を水増しして上司に報告していたことが県警監察官室への取材で分かったものだという。》

 2人はそれぞれ二十数人分、水増し報告するため、自転車の盗難照会で控えていた個人の名前や住所を流用していたという。県警は2人を本部長注意処分とした。報告件数が急に増えたことに気づいた上司が問い質して発覚した。2人は「努力目標を達成して上司に褒められたかった」と話しているという。警告カードの控えは処分されるため、名前を使われた人が行政上や刑事上不利益を被ることはないという。

《いわゆる点数欲しさのねずみ取りなどは昔から噂として囁かれてもいたが、告知票にしろ、警告カードにしろ、数をコントロールすることの裁量は胸三寸で簡単にできることと思われる。しかし、いずれにしろ来年末で免許書き換えだがそこで日本人男性の平均寿命を迎える。何度か書いたように車の運転については年貢の納め時と考えている。それにしても悔しい「シートベルト」の汚点、一生の不覚だった。》

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2010年3月24日 (水)

臓器提供指針改正へ

 毎日新聞(3/24)から、
 参照 小児の脳死臓器提供 09/11/02

 改正臓器移植法の7月全面施行に伴い、厚生労働省の作業班(班長、新美育文・明治大教授)は23日、15歳未満の小児について、臓器提供をしない意思表示は年齢に関係なく有効とすることを決めた。脳死判定や臓器摘出を書面で承諾する遺族の範囲は成人と同様とした。また、拒否の意思表示ができない障害者などの場合、当面、脳死判定と臓器摘出は見合わせる方向で一致した。4月の厚労省の臓器移植委員会などを経て、ガイドラインを改正する方針だという。

 改正臓器移植法の全面施行で7月17日から、家族の書面による承諾で、15歳未満の小児からも臓器提供ができるようになる。これに伴うガイドラインの改正などを審議してきた作業班は、臓器提供の拒否の意思表示を「一律に年齢で区切るのは困難」と判断し、年齢に関係なく有効とした。小児の臓器摘出を承諾する遺族の範囲は成人と同じく、父母や祖父母、同居の親族などとした。特に小児と父母との関係を重視し、父母の意向を慎重に把握するよう努めることを求めた。

 また、厚労省は23日、新しい臓器提供意思表示カード(ドナーカード)案をホームページに掲載し、意見募集を開始した。

《医者が欲しいのに一向に増えない死体の数。「一律に年齢で区切るのは困難」という理由で、意思表示の年齢15歳以上の制限を外してドナーの増加を狙うことに踏み切ることになった。》

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2010年3月23日 (火)

介護保険って、どうして始まったの?

 毎日新聞(3/23)『なるほドリ』から、要約と《 》内は私見。
 介護保険制度って、なぜ始まったのか。80年代に高齢化や女性の社会進出が進み、それまでは家族が担っていた日本型の介護は限界に近づいていた。当時の介護サービスは行政が必要と認めた人だけを税金で支える「措置」だったが、今後を考えると税金だけでは賄うことができないとして、40歳以上から保険料を徴収。民間事業者の参入でサービスの量を増やし、利用者と事業者が「契約」する形になった。

《たまたま20日の記事に、タイ・チュラ ロンコン大・人口学研究所准教授:ウィパン・プラチュアモン女史の一文『「親の面倒は子どもが見る」美風の危機』が載った。このなかで女史は、タイやシンガポール、中国などアジアでの少子高齢化の進展が急速で、これまでの「親の面倒は子どもが見る」というアジア的価値観の見直しが必要になっている。としている。

《タイでは道徳的な意識から、いまも「老後は子どもの世話になる」との考え方が根強いという。タイ人女性の子どもの数は過去には平均6人だったものが、最近では2人を下回っている。女史が懸念するアジア的美風といわれるものは、1960年代に日本では”家付き、カー付き、ババア抜き”を叫んで若い女性たちは年寄りを嫌い、夫の親との同居を嫌ったことから始まった核家族化は、すでに半世紀が経ち、現在では養老、敬老を美風とも思わず、親はすでに厄介者か、お荷物のレベルまできているのが実態だ。》

 Q どんな人が介護保険制度が使えるのか

 A 原則65歳以上で、要介護認定を受ければ限度額の範囲内でサービスを利用できる。費用の1割は利用者が負担し、残り9割は税金と保険料で折半する。65歳以上の保険料は全国平均月額4160円(09〜11年度)。

 Q サービスを利用しやすくなったの

 A 難しい質問だ。確かに利用者は約450万人、介護の総費用は7兆7000億円と、スタート時の倍以上に増えた。国の介護保険財政は赤字ではないけれど、さらに先の高齢化を考えると、保険給付を抑えるべきだとし、06年度の制度改正後は在宅で同居家族がいる人へのサービスが制限される例が目立つようになった。さらに介護報酬が2度にわたり下げられたことで現場が人材難に陥り、09年には初めて報酬が引き上げられた。

 Q そもそも国はどんなことを目指したのか

 A 一つは「介護の社会化」。家族を介護地獄から救うために社会全体で担おうとのことだったが、介護に疲れた家族が鬱病になったり、無理心中や離職に追い込まれる例が後を絶たない。もう一つ、希望するサービスを自分で選べるはずだったが、自宅で暮らそうにもサービスは不十分で、施設に入りたくても空きがないといった状況だ。

《子どもが親の老後を世話するというのは、気持ちの上では誇るべきアジア的文化というのが女史の説だ(すでに触れたように日本では失われている)。しかしタイでも、経済的な側面からは、この美風を捨てなければ立ち行かなくなる、という。一方で高齢者はまず、自分で生きて行くという気持ちが必要で、そのための政府や社会による支援が求められている。(タイでは非正規分野での就労が多く、老後の生活費の保障が一切ない人が多い。また、国民全員が加入する年金制度はまだ創設されていない。)この「社会がみる」という言葉は便利で、日本でもさかんに「子どもを社会が育てる」など使用されるが、責任の所在が不透明で具体性に欠けるのが特徴だ。

 Q 困るな、高齢化がますます進むというのに

 A 利用者には「サービスは多く、負担は安く」が理想だが、残念ながら実現は難しそうだ。どんなサービスがもっと必要なのか、そのためには誰がどう負担すればいいのか。社会全体で考える必要が
ある。

《「社会全体で考える」、これじゃ匙を投げ、放り出されたようなものだ。私事になるが、日本人男性の平均寿命に手がかかる年齢になったけれど、幸いにこれまで目医者と歯医者以外の医者にかかったことがない。若いころから50年60年掛けてきた保険料は膨大な金額になる。皆身体の弱い老若男女の人間たちに分けてきたことになる。目だって社会に貢献したことは何一つないが、それこそ「社会の役」にたってきたことになるのだろうと自負している。》

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2010年3月21日 (日)

絵で読む子の心

 毎日新聞(3/21)から、《 》内は私見。
 色彩心理学者で「子どものアトリエ・アートランド」主宰の末永蒼生(66)が先月、「絵が伝える子どもの心とSOS」(講談社)を出版した。子どもが描く絵からどのような心の内が読み取れるのか、末永氏に聞いた。

《氏の話を聞く前に、色彩と心理について思い浮かぶ若い頃(1957年)見た『黄色いからす』という松竹映画があった。敗戦後の不安定な世情を背景(父親が中国からの復員兵士)に、教師から何度指導されてもカラスを黄色く描く小学生の男児が、両親との間に生じる欲求不満や煩悶の生活をとらえたものだった。》

 感情が絵に表れやすいのは、心身の状態が使う色などを左右するため。「体調によって好みの食べ物が変わるのと同じ」と氏は話す。自由に描いた作品には子どもの心理がより表れやすく、描くテーマが決まっていたり、教師が指導したりした場合には表れにくいという。


 まず着目するのは色。赤やオレンジは心身の強いエネルギーを感じさせ、一方で怒りや恐れも発散する。青でも、明るい色は知的活動に専念したい時期にみられ、暗い色調は勉強などがやや重荷になっている時に多用される。また極端に色数の少ない絵を描いたり、同じ色を数ヶ月使い続けるようなら、感情が停滞している傾向があり要注意という。

 色の塗り方や線描にも注意する。穏やかで丁寧な描き方なら心が前向きだが、線や着色が乱れている場合は、気持ちが不安定なことがあるという。絵を描くことは、自身のペースで感情を発散でき、セラピー効果も大きい。末永氏は「いつでも絵が描ける場を自宅に作っておくとよい」とホームアトリエを勧める。床や壁をシートで保護し、画材を置いておけば、子どもが自由にお絵描きを楽しめる。思春期の子にはカラーペンセットなどを贈ると、絵を書く楽しみが増す。

 氏は「作品を見ながら親子で会話することで、子どもの心の変化に気づくことができる」と話す。絵の解釈は一律でなく、あくまで傾向が読みとれるだけだが、気になるような絵を描き続けるようなら、カウンセラーら専門家に相談することが望ましい。

【色に込められた感情のサイン】
 暖色系(赤、オレンジなど)・ エネルギーが強い時に好み、表現力が高まっていることが多い。ストレスや不満を発散することも
 寒色系(青、紺、黒など)・ 知的な興味が高まり勉強や趣味などに集中したい時や、感情を抑える時にも表現される
 黄色・ 自己アピールしたい時や前向きの気分の時に。「甘えたい」というサインの時もある
 緑色・ 一休みしたい気持ちやマイペースで過ごしたい気分などを表す
 紫色・ 暖・寒色の両面を持ち、心のバランスを取りたい時などに表現される

《氏もいうように、心理学的には傾向を読み取ることができるだけで、アパレル業界などが作り出す「今年の流行色」などという宣伝で作られる社会現象的な色彩もある。また流行という言葉が表すように、色彩感覚に鈍感な層には乗り遅れまいとする物真似、付和雷同の傾向も加わる。色彩心理学も、方位占いや血液占い、星座占いなどと同じ、信じるものには「ご尤も」の類いのものに過ぎない。》

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2010年3月19日 (金)

有給取得率に目標を

 毎日新聞(3/19)から、《 》内は私見。
 厚生労働省は19日、労働時間短縮や有給休暇の取得促進への事業主の取り組みを定めた。「労働時間等の見直しガイドライン」の改正を公示した。過労死、過労自殺が過去最悪レベルで推移し、正社員の労働時間が2000時間前後で高止まりするなか、改正で有給取得率の目標を設定することなどを求めた。4月1日から適用される。

 改正は、
 1)労使が有給取得状況を確認し、取得率向上の具体的な方策を検討する
 2)数字を挙げて取得目標を設定する
 3)計画的に有給休暇を付与する制度を活用し連続休暇を促進する
などを新たに盛り込んだ。ガイドラインは06年に策定され、努力義務を定めたもので、強制力はない。

 17年までに完全取得を目標としている有給休暇の取得率は、1992〜93年度の56・1%をピークに減少傾向で、08年度は47・4%だった。非正規雇用労働者の増加で、総実労働時間は08年度で1813時間と減少傾向にあるが、正社員の労働時間は02年度から2000時間前後で推移している。

 厚労省勤労者生活部では「有給休暇は労働者の権利だが、取得へのためらいがある。ためらいを取り除くよう努めてほしい」と話している。

《軍人の、月月火水木金金で土曜も日曜もない生活よりはましだったが、戦後復興期の中小企業で働く私たち世代からみれば、現在の職場は天国のようなものだ。私たちの現役時代、日曜はあるがそれ以外は会社だった。正月休みも3が日が精々だ。夏休みなんて贅沢だった。年間ほぼ300日以上は働いていた。それに月の残業100時間は当たり前だった。有給休暇を取るものは白い目で見られた。以前書いたが、それでも勤めた会社には残業規定がなかった時代だ、それ以降も含め、生涯を通して私は残業代を手にした経験がない。》

《現在の年間休日数は(日曜52、祭日15、土曜52日で計算)、
  週1日プラス祝日休みなら  67日
  完全週休2日なら      104日
  完全週休プラス祝休みなら  119日
  このほかに正月休み、夏休み、有給休暇がある。

《正月が休め、夏休みが取れるほか119日も休日のある大企業の労働者に、権利であるにしろ有給休暇が必要なものなのか。周りへの配慮やためらいというよりも、むしろ取りたくない心理が働いてもおかしくないと思える。取得率平均値の数字における企業の大小や勤続年数、有給取得制度などの詳しい内訳が分からないが、1992〜93年以降、取得率は減り続けているのも、祝日休日の増加もあってごく自然なことではないのだろうか。この傾向は労働環境の極端な悪化でもないのなら、強制して有給休暇の取得を増やすこともないだろう。》

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2010年3月17日 (水)

養育放棄と経済格差

 ちょっと古くなるが毎日新聞(3/8)から、《 》内は私見。
 児童虐待をした親や保護者について全国児童相談所長会(会長・丸山浩一東京都児童相談センター所長)が調べたところ、全体では2割が無職だったのに対し、ネグレクト(養育放棄)をした親などに限っては3割が無職で、1・5倍に上っていることが分かった。非正規雇用の割合も全体では19%だったのにネグレクトでは26%。親たちの経済格差がネグレクトにつながっている疑いが浮かんだ。

《日頃感じていたことだが、多重債務の増加、ホームレスの増加、自殺者の増加、犯罪の増加など少しは分からないでもないが、児童虐待や育児放棄まで格差を理由にするような考えに、私は組みさない。育児放棄といえば、生まれるとすぐに子どもを他人に任せて働きに出るのも立派な育児放棄だ。これも格差社会のせいだと言えば許されるような世の中はおかしい。そのうえ分かったような分からない「子どもを社会で育てる」何ぞは理屈が通らない。子どもは真っ先に育児責任のある生んだ親が育てるのが決まりだ。「社会が育てる」は見守るということの言い換えでしかない。なんでも格差を理由にするのは甘えでしかない。今回の記事は、病理学的な面からの分析をすることもなく、虐待や育児放棄まで格差を原因に理論づけしようとしている。》

 調査は08年4月の改正児童虐待防止法施行などを受け、同所長会が実施した。同月から08年6月にかけ、全国197カ所の児童相談所のうち195カ所が虐待として対応した全児童8108人について集計した。

 8108人の加害者は
   実母   4308人
   実父   2102人
   養父    309人
   母の内縁の夫や交際相手203人 など。

 加害者側の就労状況をみると、食事jを十分に与えないなど子の世話をしない育児放棄や、身体的、性的、心理的な虐待を合わせた全体では、正規就労が30・2%、▽無職20・4%、▽非正規雇用19・2%の順。しかし、育児放棄に限れば無職が30・9%、▽非正規雇用26・4%、▽正規就労19・3%。無職と非正規雇用の合計は6割近くに達し、全体に比べ1・5倍だった。

《私のように生まれてすぐの乳飲み子を、一時預かり所のような託児所や保育所などにあずけることを育児放棄と考える人間には、上の記事にいう分類や数字は全く当て嵌らない。》

 虐待の背景とみられる家庭状況(複数回答)は、8108人全体では経済的困難33・6%、▽精神不安など親たちの心身状態に問題がある31・1%、▽ひとり親家庭26・5%。一方、育児放棄に限ると、経済的困難54・1%、▽ひとり親家庭41・1%、▽精神不安など親たちの心身状態に問題がある33・8%。全体では3分の1だった経済的困難が、育児放棄では半数を超えていた。

《格差社会は今に始まったことではない。太古の昔から人間がいるところには必ず格差社会が作られてきた。格差社会を悪とすることでは何一つ解決はできまい。メディアが格差社会を取り上げれば取り上げるほど甘えの結果として、現在発生しているひずみの現象が格差と一対になって増殖されるだけだ。》

《国際的疫学調査によると、貧しい国ほど平均寿命は短いと説く。だとすると、世界一長寿の国日本は世界一富める国ということになるのだが。》

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2010年3月16日 (火)

「大学は出たけれど」

 《映画「大学は出たけれど」で、1929年、小津安二郎監督は、昭和初期の大学卒業者の就職率30%という大不況のどん底に喘いでいた経済下、大卒エリートの就職できないで苦労する話をコメディタッチで描いた。》

  毎日新聞(3/15)から、
 就職が決まらなかった学生が、翌年度も就職に有利な「新卒」で就職活動ができるように、卒業要件を満たしても在学させる「希望留年制度」を設ける大学が増えているという。敢えて単位を落として就職浪人するケースは以前からあったが、大学公認の留年制度の広がりは厳しい就職戦線だ。

 青山学院大(東京都渋谷区)は先月末の理事会で、「卒業延期制度」を今春から導入すると決めた。卒業に必要な単位を取得した学生でも、希望すれば留年が可能で、授業料は基本的に半額になる。青山学院広報室は「就職活動の継続などの明確な理由がある場合は有用な準備期間としてもらう」と話している。学生を支援しつつ、授業料で経済的負担が重くならないよう配慮した格好だ。東京工芸大(中野区)や湘南工科大(神奈川県藤沢市)も同様の制度を導入する。

 99年度から導入した立教大(豊島区)や、02年度からの成蹊大(東京都武蔵野市)のように以前から導入していた例や、一昨年のリーマン・ショックで内定取り消しが相次ぎ、特例として実施した明治大(新宿区)もある。文部科学省大学振興課は事前相談があった国立大や私立大の数から類推して、導入した大学は全国で数十に及ぶとみている。同課は「大学設置基準で卒業要件の最低基準を定めており、クリアした学生をどうするかは最終的に大学が決めること。教授が学生を恣意的に留年させるようなことがないよう規則を定めて実施するなら問題はない」と話している。

 大企業が、寝室を優先して採用している実態があり、学生側には「就職浪人」で身分が不安定になるより大学に残った方が有利との思いがある。

 厚生労働省若年者雇用対策室は「不況で学生は大企業志向になりがちだが、中小企業は6割が通年採用しており新卒・既卒にこだわっていない」と説明する。ある大学の就職相談担当者は「今の経済情勢では翌年に内定が出る保証はない。小さな企業でも就職してスキルを身につけてから転職を考える方がよく、希望留年は勧めない。大卒として苦渋の判断です」と話した。

《就職相談担当者の考えが理解できるのは、すでに就職して広く全体が見渡せる立場にいるからだ。これから就職しようとする人たちには目先のことしか見えていない。どれだけ将来有利と思われる職場に就職できるかに血眼だろう。転職の有利さを考える余裕があるわけがない。

《企業側の都合による「内定取り消し組」の留年は、翌年の就職にある程度の自信もあるだろうが、そうでなく就職できなかったレベルの留年は、「翌年度の新卒」との競争になる。企業は優秀な人材を求めている。翌年度の新卒の人材の方が優れていれば、「留年の新卒」の就職の可能性は薄くなる。翌年組と留年組との合計人数で争うことになるからだ。留年して翌年必ず就職できる見込みでもあれば留年もいいが、次の年の採用を保証されているわけではない。これまでに留年制度を導入してきた大学の、留年学生の就職における有利性は表れたのだろうか。留年は、その場しのぎの逃げ道にしかならないように思うのだが。》

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2010年3月15日 (月)

こぼれ話一つ,二つ

Dscf0123_5 毎日新聞(3/15)から、
その一、
 アメリカはニューヨーク州の話。

 肥満の原因は砂糖を多く含むソーダ。米ニューヨーク州が炭酸飲料などに課税する「肥満税」の新設方針を打出したという。飲料業界は反発するが、州側は住民の健康増進という理念を掲げ、世論を味方につけようと攻勢を強めている。

 米メディアによると、州案では1缶(355ml)約12セント(約11円)の上乗せ。州保保健当局高官は、肥満は公衆衛生における一番の難題だと述べ、「低価格化が進む砂糖入り飲料は子どもの未来にとって明白な脅威」と課税の必要性を強調。禁煙施策などで有名なニューヨーク市のブルームバーグ市長も「子どもを守るのが大人や政府の務めではないか」と共同戦線を張る。

 同州では青少年の肥満の割合が過去30年で3倍になるなど事態は深刻で、住民の間では新たな税負担を容認する声も少なくない。ただ、米飲料協会は「学校に出している飲料のカロリーは過去5年で88%減らした」と実績を強調。業界側は、州の主張は新たな税源確保の口実に過ぎないと徹底抗戦する構えだという。

《ソーダと聞いてサイダーとの違いが気になった。私の喉は子どもの頃から炭酸に弱く、ラムネ、サイダーを受け付けない。そのため、サイダーだろうと、ソーダだろうと特別な関心を持たなかった。ただ、妻がサイダーにしろ、ソーダにしろ好物で、毎日のようにそのどちらかを風呂上がりに飲んでいる。そこで聞いてみた。「ソーダとサイダーの違いは何?」「知らない」だった。

《いつもの癖で調べてみた。サイダーは香料やクエン酸などを加えた砂糖液と、炭酸水とを混合した清涼飲料水。ソーダは水に無機塩類を溶かし、炭酸ガスを圧入した清涼飲料水で、シロップなどをくわえたものもある、とある。ついでにラムネ、炭酸水にレモン香料と砂糖で風味をつけた日本独特の清涼飲料とあった。

《最近とみにまるまるとしてきた妻に、話して聞かせたが、「好きなものは仕方ない」で片付けられた。反面、昨年来通っている歯医者からの帰り道、まだ売ってるようだったら「キャベジン」を買ってきて欲しいと頼まれ、ぶら下げて帰宅した。

その二、
 グルジアの民放テレビ「イメディ」が13日夜、ロシア軍侵攻や野党勢力によるクーデターを伝える仮想ドキュメンタリー番組を放映し、事実と思った多くの国民がパニックに陥って避難したり、心筋梗塞で倒れるなどの騒ぎがあった。同テレビが事実上、サーカシビリ大統領の支配下にあることから、ロシアや野党は「政権の挑発」と避難している。

《思い出す。今から72年前のロンドン、1938年10月30日、オーソン・ウエルズのラジオ放送による「宇宙戦争」を聞いた市民が、火星人が本当に侵攻してくるものと勘違いし、大パニックに陥った話は今になお語りぐさとなって伝わっている。》

 インタファクス通信によると、通常ならニュース番組が始まる13日午後8時(日本時間14日午前1時)、「けさ(グルジアからの独立を主張する)南オセチアの大統領がテロに遭い、(南オセチアに駐留する)ロシア軍がグルジアに侵攻した」との「ニュース」が流れ、進軍するロシアの戦車の映像が流れた。

 さらにサーカシビリ大統領が殺害され、野党の指導者ブルジャナゼ前国会議長を首班とする「国民政府」が樹立されたことや、グルジアの空港などがロシア軍に空爆されていることなどを30分にわった伝え、最後に「実際に起こりうる事件」を想定した特別番組だったことを明かした。

 同テレビは事前に予告を出していたと釈明しているが、番組中は仮想であることを伝える字幕などは一切なかった。

 一時はロシアの一部メディアも同テレビを引用して「事件」を速報。番組放映後、サーカシビリ大統領は報道官を通じ、配慮を欠いたとして同テレビを叱責する声明を出した。

《ラジオの時代と違い、テレビから流れるニュースや戦車の進軍を見せられれば、途中からテレビを見始めた人たちには晴天の霹靂の感があっただろう。置き換えて、日本のテレビで仮想敵とされている国の動きとして番組にして放映すれば、おさまり切らない大パニックに陥るだろうことを考えると空恐ろしささえ感じるニュースで、こぼれ話どころではないが。》

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2010年3月13日 (土)

救急車の適正利用を

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 毎日新聞(3/10)から、要約と《 》内は私見。
 病気に疎い育児中のお母さんや、タクシー代わりの軽い気持ちで病院に乗り付けるために利用される救急車。時には恐喝まがいの要請まで混じることもあって、緊急の要請の際に配車に苦心することが実際に発生している。そのようなこれまでの実態を参考に、電話がかかってきたら直ぐに飛び出していたのを、要請の緊急度を看護師がその適正を判断して運行できるようにと、愛知県など3自治体でモデル事業として行っている。

 「子どもが鼻血を出したんですが、救急車を呼んだ方がいいですか」。名古屋市にある愛知県救急安心センターには、救急事態に慌てた県民から電話がかかってくる。24時間体制で3人の看護師が詰め、話を聞いて症状の軽重を判断し、救急要請の必要性や対処法を指導している。

《鼻血程度で救急車を呼んでいたら、小さい頃の我が家の長男は毎日のように救急車のお世話になっていた。遊んでいて突然、転んでぶつかって、学校での喧嘩でと、ひっきりなしにお世話になっていただろう。幼児期には「ひきつけ」で痙攣し、目を白黒させても動じず、割り箸にガーゼを巻き付け、舌をかみ切らないようにそれを咥えさせて対処した。これらは、父母や祖父母たちとの二世代三世代の同居から、先輩の子育ての知恵として子どもの頃から見聞きして身につけていったものだ。悲しいかな核家族となった現在の家庭には、このように先人の知恵から学ぶ機会は全くと言ってもいいほど欠けてしまった。》

 08年には全国で救急搬送した約468万人の約半数が軽症だったなか、救急車の適正利用を進めることを目的に、総務省消防庁が今年度始めた「救急安心センターモデル事業」。愛知のほか、妊婦転送死亡問題の起きた奈良県や、救急搬送の多い大阪市で3月末まで行われ、全国展開へ向けた課題を探る取り組みだ。

 モデル事業では、電話を受けた看護師が相談者に対し、同様の事業を先行して始めている東京消防庁が独自に作成したマニュアルに沿って質問する。マニュアルは発熱や発疹(ほっしん)など症状ごとに、大人と小児別に計98項目で構成。誰が相談を受けても同じように判断できるよう工夫され、救急車が必要(赤)、すぐに医療機関を受診すべきだ(橙)、おおむね6時間以内に受信した方がよい(黄)、2〜3日中に受診してもらう(緑)、いたずらなどで判断不要、の5段階に区別される。

 質問は、緊急性を要する重い症状から純に並べられている。例えば、「熱が出た」「悪寒がする」など小児の発熱に関する相談があった場合は、「発熱(41度以上)がありますか」「一日中ウトウトしていますか」などと聞き、「はい」と返ってきたら「赤」。赤と判断する答えがなくても、「水分を取れていない」なら脱水が疑われるので「橙」、耳を痛がったり耳垂れがあるなら中耳炎が疑われるので「黄」という具合だ。

 看護師が相談を受けるため、異物の誤飲や鼻血の対処法を指導できる。看護師が対応できないと判断した時は、担当の相談医に連絡する。愛知県救急安心センターに10〜12月にかかってきた4291件のうち、「赤」と判断されたのは159件で3%にとどまった。

 総務省消防庁によると、来年度予算にも3団体分のモデル事業費約3億1000万円を盛り込んだ。また、今年度の実施自治体のうち、大阪市は周辺自治体と協力して予算を確保し、規模を広げて事業を継続する予定。奈良県も独自で予算措置する方向だが、愛知県では継続のめどは立っていない。

 愛知の事業を取りまとめる県医師会の野口宏・県救急医療情報センター統括センター長は「機関病院に夜間も軽症患者まで集中して医師が疲弊している。本当に必要な人が医療を受けられるようにする仕組みが必要」と話し、事業が全国に広まることを期待している。

《救急要請の診療科目別の相談内容をまとめたテキストとして、診療の必要のない場合の簡単な手当法や対処を、或いは症状の軽重の判断基準などを交えて自治体が各家庭に配布することも対処の初歩だろう。例えば育児でいえば、共稼ぎの家庭では、まるまる一日中子どもの近くで生活を共にしている母親やまして父親は多くはいるまい。親が接していない間の日中の子どもの体調など解らないままに、急な発熱、鼻血など見れば、育児を他人任せにしていては、あたふたするのは当然のことだろう。》

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2010年3月12日 (金)

減らそう、犬猫の殺処分

 毎日新聞(3/10)から、
 埼玉県内で08年度の殺処分された犬と猫は7104匹。減少傾向にあるものの、「最後まで責任を持って育てる」という飼い主のモラルが徹底されてるとはいえない数だ。県は「殺処分の半減」を目標に掲げ、簡単に飼育放棄する大人にならないでほしいと願い、動物を連れて小学校を訪ねる活動に力を入れる。

 県などの統計によると、保健所などに収容される動物の減少に伴い、犬猫の殺処分数も年々減少している。それでも「病気になった」「転居する」「増え過ぎた」など、飼い主側の都合で飼育放棄され、殺処分のために県動物指導センター(熊谷)に連れて来られる犬猫は後を絶たない。

 センターは、子どものうちから動物の適切な育て方に関心を持ってもらおうと、センターや保育園、小学校で「命を慈しむ教室」や「人と動物のふれ合い教室」などを08年度、計250回開催した。これらの機会に動物と触れ合った子は1万人を超えた。

 センター職員の大畑さんは「子どもたちは、動物が生きていることを感じ、命を尊重する心を培うだけでなく、簡単には捨てられないことも知る。教室は飼育放棄する大人を増やさないための最初の一歩」と話す。

 センターは、こうした活動に参加する犬も育成。収容された捨て犬や、ボランティア委嘱された市民の飼い犬に、社会の刺激に慣れるしつけを受けさせる。そのための教室は年に約40回開いていて、活動犬に認定された犬は学校や老人福祉施設、児童養護施設を訪問する。

 譲渡の輪も広がっている。センターは92年から犬を一般の人に譲渡している。譲渡をホームペジなどで仲介するのは現在、1企業と14の愛護団体。これまで少数だった譲渡される成犬や成猫も飛躍的に増えたという。

 大畑さんは「『いじめない、長くつき合う、増やさない』が動物を飼う3原則。ペットが死ぬまで世話できるのか、飼う前に十分考えてほしい」と強調する。

《センターで育てた犬や猫を、引き取ってくれる人(里親)の人物の身元確認は当然やっていることだろう。引きとったはいいが、同じように飼育放棄の連鎖が起っては意味がない。最も手っ取り早い解決法としては特に犬について、ヨーロッパ(ドイツ,オーストリア、オランダ、フィンランド)や中国のように犬税を課すことが望ましい。例えばドイツでは1頭につき16ユーロ(約16000円/1年)2頭目は18ユーロ(約24000円/同)などで殺処分ゼロといわれているようだ。》

《日本でも犬税はなかったわけではない。昭和30年代〜57年の廃止まで、全国で多い時には2686の自治体で犬税が存在していた。現在のように飼っては捨てる繰り返しのような、モラルもない付和雷同での飼育では、厳しい枷を設けることで歯止めをかける以外に期待できる対策はないだろう。》

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2010年3月11日 (木)

茨城赤字空港開港

 毎日新聞(3/11)から、
 狭い47都道府県の日本で98番目、最初から赤字になることが解っている空港が今日開港。税金使ってまで作る必要があったのか。全土に新幹線が走り、高速道路がくねっている。近くには東京都の羽田があり、千葉県・成田には国際空港もある。それでも茨城につくらねばならなかったのは、茨城県のおらが村を代表する国会議員の「俺のところにも」のごり押しがあったのだろう。税金の垂れ流しになる愚策の結果として、これまでも黒字で運営できている空港は一割にも満たないという。

 同空港は羽田や成田とすみ分け、格安航空会社(LCC)の拠点となる「首都圏第3空港」を目指すが、定期便は韓国・アシアナ航空のソウル便とスカイマークの神戸便がそれぞれ1日1往復するのみ。アクセス整備も追いつかず、需要拡大が不安視されている。

 初フライトに乗るため休暇を取ったという鳥取県倉吉市の会社員(23)は、「今日は歓迎ムードで盛り上がっているが、需要予測が甘いと聞いて心配。いかにリピーターにつなげていくかが大事」という。東京都三鷹市の男性(72)は「すぐになくなっちゃうんじゃないか、と思って乗りました」と冗談めかして語った。

 また、空港ビルに出店してい亀印製菓(水戸市)の林社長は「増便に向けて国と県は努力してほしい」と期待を込めたというが、もともと国が言い始めた年間利用人数80万人の予測は、道路行政でおなじみの誘致ありきのどんぶり勘定、現実いいところ20万人も利用すればいいという。営業を続ければ続けるほど赤字は累積するばかりだ(初年度は2000万円予測)。こんな空港に税金を注ぎ込むことはない。早ければ早い方がいい、いままでの自衛隊だけが利用する空港にもどすことだ。

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2010年3月10日 (水)

東京大空襲

 今から65年前の3月9日の夜から翌日の未明にかけた空襲により、当時帝都と呼ばれた東京は一夜にして焼け野原になった。それからほぼ5カ月あと、広島と長崎に原爆が落ちて日本は敗戦を向かえた。半世紀が過ぎ、冷戦を経て国は新たに仮想敵を作り、その仮想敵とする国が変わっても、多くの戦争を知らないリーダーたちは防衛を叫ぶが、彼らが守るのは国体であっても、決して国民や国民の財産ではない。東京大空襲をはじめ日本全国の空襲では国民の命も守ることはなかったのだ。

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   1945年3月9〜10日の東京大空襲で焼け野原となった帝都
        (アサヒグラフ 45年10月15日号より)

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   焼死、     窒息死、     水死した人たち
  (1984年6月10日初版、「日本の空襲」草土文化より)

 参照 東京大空襲 提訴問題 07/03

 07年の「参照」でも記したが、遺族らは07年3月、国に謝罪と一人当たり1100万円の賠償を求め提訴したが、東京地裁は昨年12月、請求を棄却*。原告側は控訴していた。

《* … 『戦争は非常事態であり、犠牲や損害は国民が等しく受忍しなければならなかった』との判断を示し、原告敗訴となった経過がある。》

 昨年12月の判決は「戦争被害者救済は立法を通じて解決すべきだ」と指摘し、これをきっかけに原告や支援弁護士は立法に向けた組織づくりを控訴審と並ぶ重要な柱と位置づけた。救済立法をめぐっては、社会党(当時)などが70〜80年代に「戦時災害援護法案」を計14回議員提案したが、成立しなかった。今回は、遺族への補償や遺族年金支給、被害実態の調査や追悼展示館の建立などを法案に盛り込みたいと、遺族や支援弁護士は考えている。

《同じ戦争被害でも、原爆被害に比べ、ニュース性の低い爆弾や焼夷弾被害は一括して「非常事態下であった」としてないがしろにされてきた。しかし、原爆であろうと焼夷弾であろうと死んでいった人一人の命の重さに変わりはない。》

 東京空襲犠牲者遺族会(会員約800人)の星野弘会長は「救済立法では全国の被害者の連携が必要だ。地方の空襲では遺族会がないところも多いので、被害者の声をさらに掘り起こしていきたい」と話す。

 日本本土の空襲は42年4月からで、東京では45年3月10日に約10万人、大坂では同月13〜14日に約4000人が死亡するなど、原爆を含めた都市空襲で全国の死者は50万人を越えるといわれている。

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2010年3月 9日 (火)

「たばこ規制条約」成果なし、女性、途上国は喫煙者増加傾向

 毎日新聞(3/9)から、《 》内は私見。
 《栽培が認められており、販売が認められている。身体に悪いと脅しをかけてみても、どう頑張ったところで減る要因は見当たらない。これは作ることが認められているアルコール類と全く同じことだ。もしも、厳しい制約を課せば、アメリカで失敗したようにアルカポネのような暗黒街の顔役を暗躍させることになるだけだ。逆に言えば、そうまでしなければ減らすことは難しく、困難なことというこだ。しかし結果は見事、発癌物質が含まれていても、アルコールの販売は大手を振って認められるようになった。》

 世界保健機関(WHO)が、保健分野で初の多国間条約である「たばこ規制枠組み条約」の発効から2月末で5年が経過した現状をまとめたところ、各国でさまざまな禁煙措置が導入されているにも拘わらず、「喫煙者を減らす」目標はほとんど成果を上げていないことが分かった。

 WHOは「世界的に喫煙者数が減少しているとは言えない。途上国では増加傾向にあり、女性の喫煙者は増えている」と認めている。喫煙は今なお、国・地域ごとの文化・風俗の要因が強い傾向が窺われる。

 WHOはたばこを「法律で禁止されていない唯一の有害物質と位置づけ、世界の喫煙人口を13億人とし、年500万人が喫煙が原因の病気で死亡していると推定している。喫煙者は2025年までに17億人に増えるとの推計もある。

《「喫煙者」の年500万人のなかに日本でうるさい副流煙被害者やそれによる病気の罹災者は含まれているのだろうか。》

 地域別で比べると、規制強化と喫煙者数の因果関係は必ずしもはっきりしないという。喫煙制限が最も進んでいるヨーロッパでは、男性喫煙者が減ったものの、女性喫煙者は16%と世界で最も多く、最も少ない東地中海地域(4・5%)の3倍以上に上る。

 また、東南アジアはたばこ税率が58・3%でヨーロッパの50・2%より高いが、男性喫煙者は43%と最も多い。逆に、喫煙規制があまり進まず税率も35・4%にとどまるアフリカは、男性喫煙者が28%と一番少ない。

  WHOは条約に、たばこ税の強化、公共の場での喫煙制限などを盛り込み、各国で多くの取り組みを進めている。また、WHOは、新たな規制作りに意欲的で、14日からの政府間交渉では、たばこの不法貿易に関する規制原案をまとめる。正規の輸入ルートを通らない安いたばこが若年層への喫煙を広げているとして、たばこ一箱単位で追跡するシステムを導入する構想だ。11月にウルグアイで行われる第4回たばこ規制枠組み条約会議での採択を目指している。

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2010年3月 8日 (月)

「借金時計」

 先日、どこかのテレビ局も取り上げていた。三重県松坂市長(山中光茂、34歳)が市長選(09年2月)のおり公約の筆頭に掲げた市の債務総額を示す「借金時計」を市庁舎前に設置、昨年9月から動き始めている。山中市長はいう、「子ども手当」的バラマキに未来はない、と。

 毎日新聞(2/25)から、《 》内は私見。
 私(山中市長)は昨年末、「子ども手当の地方負担分を予算計上しない」と記者会見で発言した。多くの市民から「国と市のどちらからお金をもらっても一緒。なぜ松坂市だけ手当をもらえなくなるのか」という意見をいただいた。だが、一方では実際に子育てをしている母親から「子育て環境の整備を優先してほしい。生活が厳しくても将来の負担を真剣に考え、子育ては自分たちで責任を持つ」という趣旨の手紙も数多く届けられた。

 さきの市長選では、公約の筆頭に市の債務総額を示す「借金時計」を市庁舎前に掲げることを記した。そして、昨年9月に字持ち企業から寄贈を受け全国自治体初の「借金時計」が動き始めた。現在の松坂市の借金額は約1300億円だが、今年度は借入額よりも返済額を多くしたため時計の数字は常に減り続けている。誰もが目につく場所に掲示され、市職員は常にその借金額の変化に対し市民への説明責任が生じる。市民の皆さんにも「子どもにツケをまわしたらあかん」という意識を強く生み出す効果が出ていると肌で感じる。

《非常に解りやすい理屈だ。手当を支給されればその分生活の苦しさはいっとき和らぐだろう。しかし、それはすぐに慣れる。そして、次の情けを求めることになる。人間の欲望にはどこまで行っても上限がない。》

 就任後、さまざまな市民生活にかかわる重要案件について行政が判断を確定してから説明会を開くのではなく、議会に諮る前に「市民意見聴取会」を開き、その意見をもとに判断を確定させることにしている。

《市民の総意にもとずいて、ということは「お上(かみ)の言うこと従っておればそれでよい」といった戦前の「上意下達(じょういげだつ)」では民主主義の現在いけないということだ。その反対語が市長のいう市民の声を拾い上げる「下意上達」の市民の責任の伴う民意となる。》

 借金時計を設置して以来、各種意見聴取会で市民の方々から声が出るのは「本当は事業を進めてほしいが、子どもたちの未来のために我慢する」「その事業のかわりに自分たちでできることは努力する」という財政状況に配慮した意見だ。

 その声に基づき、これまで行政が「事業推進ありき」できた案件に見直し・廃止という結論を出し、財政改革につなげる結果を市民の理解の下で生みやすくなった。市民から「やってくれ陳情」を受け事業推進するばかりではなく、次世代のため「やらない覚悟」を示さねばならない時代である。

 松坂市における11年度以降の子ども手当の市民への満額支給は国費、地方負担合わせて約75億円になる見込みだ。一方で、松坂市が10年度すべての分野における政策、投資的経費として計上できる予算額は約30億円。保育園整備や子育て教育環境への投資をはじめ、農業振興、街づくりなどさまざまな予算をその枠内ぎりぎりで対応しているのが現実だ。各自治体は市民の「現実の幸せや痛み」に常に直面する中で、行政への満足度を落とさないようにしながら、財政削減に必死で取り組んでいる。国も地方も次の世代へ大きな借金を抱えるなかで、本当に今優先すべき税金投入先が子ども手当なのか。本来ならもっと地方の現実を国が理解するなかで、国と地方、そして国民を巻き込みしっかり議論して行くことが不可欠である。

《紙くずのような国債でごまかし、消費税も上げることもしないで、選挙公約だから、でバラマキが始まろうとしているが、すでにその財源はおぼつかない現実が見えている。中流生活に慣れた日本人は、苦しい苦しい、と言えばなんとかしてくれた経緯から、甘えることに慣れてしまったが、日本以上に貧富の差の激しいアメリカには子ども手当の制度などない。》

 松坂市は結果として、地域間の不公平などを考慮し子ども手当の10年度予算は計上するが、本来は市民と職員の努力で縮小していた市の財政規模は大幅に拡大する。全国各地で真剣に国民の未来を考える首長と話をする機会が多いが、現在の子ども手当のあり方をよしとする人は誰1人としていないのが現状だ。

 国が厳しい財政状況だからといって「地域主権」という言葉を安易に用い、地方に責任を押し付け、市民へのバラマキを行う政治の方向性は納得できない。

 市民一人一人に「次の世代への責任」を強く感じてもらい、「自分たちでできることは自分たちでする」社会に向かう必要がある。「借金時計」から始まった市民主権の松阪モデルが各自治体に広がるよう、訴え続ける。

《給食費未納分などを子ども手当てから天引きしよう、など不明朗、不公平な考えまで出てきた。このような中途半端な政策には必ず破綻が生じる。いっそ、子ども手当など思い切って「財源がたりません、ごめんなさい」でやめにしたらいい。ひょっとすと、その決断に民主党の支持率は持ち直すかもしれないよ。》

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2010年3月 7日 (日)

AO入試でも・・・、「勉強せずに大学入学」を改善

 大学生の学力低下が言われて久しい。学力検査がないAO(アドミッション・オフィス)入試や推薦入試の増加が学力低下の一因と言われる。

 毎日新聞(3/6)から、
 文部科学省は来春入学の11年度大学入試から、AO入試でも受験生の学力を把握するよう各大学に求める。

 「中学レベルの学力の問題が解けなくても大学に入ることができる。それが今の大学入試の現状です」。東京都心のビルの一室で、高校生向けに中学の学習内容の学び直し教材を開発している社団法人「全国学力研究会」の理事長で、教育評論家の河本敏浩(42)が語気を強めて語る。

 研究会は昨年、全国の高校1〜3年生を対象に全学年共通の「基礎学力テスト」(英語、素額、現代文)を実施した。内容は中学3年間に習う基本問題ばかりだが、年末までに結果が出た約2万人分の平均点は100点満点中、数学16・6点、英語35・8点、現代文42・4点だった。学年による差はあまりなく、数学に限れば受験学年の3年生が15・2点と最も低かった。テストを受けたのはいわゆる中下位校だが、河本理事長は「この層からも3割程度は大学に進学する」と言う。

 受験勉強をしなくても大学に入れるのは、近年急増しているAO入試や推薦入試があるからだ。文科省によると、07年度のAO入試で学力検査をしたのは3・8%に過ぎず、推薦入試でも22・5%にとどまる。多くの大学が一定基準以上の評定平均値を出願条件としている推薦入試はまだしも、大半のAO入試は高校の成績すら不問だ。少子化で大学同士の生徒獲得競争が激化する中、AOと推薦入試による入学者は現在4割を超え、私立大に限れば5割に達する。

 こうした現状が大学、高校双方にとって不利益をもたらしていると結論づけたのが、中央教育審議会が08年12月に出した答申だ。答申は「多くの大学で入試の選抜機能が低下し、入学者の学力水準を担保することが困難になりつつある」「高校では、これまでのように大学入試の存在で学習意欲を喚起し、学力を定着させることが困難になりつつある」と指摘し、AO入試などの改善を促した。

《AO入試が始まったのは、私たち世代には馴染みの「一芸に秀でるものは多芸に通ず」との総合力を併せ持つものを選択するため、と受け取った。しかし、今になってみればAO入試とは、「これしかできない」人間でも何とかなるだろう、の選抜手段でしかなかったようだ。これが繰り返されれば「なんだ、あいつでも大学に入れるんだ」が蔓延した結果、現在のような木偶の棒でも大学生になることができる選抜法として定着してしまったのだ。》

《それに加えて名前ばかりの大学が増え過ぎた。少子化はどんどん進む中、必要もない数の大学が犇めくため、経営を考えれば授業料が必要になる。出来が悪い生徒でも数が集まれば学校は潰さないで済む。教育など考えている暇はない。お互いが凭れ合いになった状態が現在の高校と大学の姿だ。》

 答申を受けて、文科省は今年5月、11年度からはAO入試でも
 1)大学独自の検査(筆記、実技、面接など)
 2)大学入試センター試験
 3)資格・検定試験
 4)高校の評定平均値
の、四つのうち少なくとも一つを合否判定に用い、「大学教育を受けるために必要な基礎学力を把握する」よう求める入試のガイドラインを各大学に通知する予定だという。さらに、出願時期に制限がなく、夏休み前に合格が決まることもあるなど、「青田買い」批判があったAO入試の出願受付けを8月1日以降に遅らせることも求める。

 もっとも、ガイドラインは必ずしも筆記試験の導入を促すものではない。文科省も「大学側が面接で基礎学力を把握できると判断すればそれでも構わない」(大学入試室)と説明し、ある私大の入試担当者は「AO入試の時期を多少遅らせるかもしれないが、内容を変えるつもりはない」と明言した。全国学力研究会の河本理事長は「仮に筆記試験をしても今まで通りほぼ全員合格させてしまうだろう。実態は変わらず、高校生が勉強するようにはならない」と冷ややかにみている。

《その通りだろう。大学の数が減少しない限り、少子化の進展で少なくなる受験生の数を奪い合い欲しがるのは大学側だ。この問題が解決するには、大学の数の急速な淘汰の現象が表面化してからだろう。》

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2010年3月 6日 (土)

捕鯨

 毎日新聞(2/24、26)から、
 国際捕鯨委員会(IWC)のマキエラ議長(チリ)は22日、現行の調査捕鯨を10年間やめる代わりに、一定の上限を設けて別途、捕鯨の継続を認める案を示した。暫定的に停止(モラトリアム)されている商業捕鯨の実質的な再開とも取れる内容で、日本は柔軟に検討する姿勢だが、反捕鯨国の反発も予想され、局面打開につながるかは未知数だ。

《日本の南極海での捕鯨に関しては、毎年シーシェパードの妨害行為が繰り返され、注目を集めている。捕鯨を行っているのは日本だけではないが、何故か日本だけが集中的な攻撃の的になっている。特にノルウェーは、IWCの決定を不服とし、小魚を大量に食べる捕鯨をやめれば沿岸漁業が打撃を受けるとして今でも商業捕鯨を行っているのだ。》

 参照 ロンドンのクジラ 06/01

 新提案は、20年までの暫定措置として調査捕鯨を中止。さらに
 ▼86年から中止されている商業捕鯨(ノルウェー、アスランドは継続中)
 ▼米国、ロシア、グリーンランドなどの先住民による捕鯨
 ▼日本が再開を求めている沿岸小型捕鯨
を一本化し、海域ごとに捕獲頭数の上限を設けて捕鯨の継続または再開を認める。具体的な頭数は示していないが、全体では現在より「大幅に削減」することになる。

 議長をサポートするため昨年設置され、日豪など12カ国で構成する会合がまとめたものだ。3月の中間会合を経て具体化し、6月にモロッコで開くIWC年次総会での合意を目指す。

 捕鯨をめぐる枠組み変更にはIWC総会で4分の3以上の賛成が必要なため、捕鯨派と反捕鯨派の双方とも意見が通らず、にらみ合いが続いてきた。IWCの機能不全が指摘される中、昨年からは関心の高い少数国を中心に妥協点を探る試みが始まった。日本もこうした流れを歓迎し「柔軟に模索し、IWCが機能を果たせるようにしたい」(赤松農相)と強調している。

 ただ、米欧や豪州ではあらゆる捕鯨に反対する声が根強く、捕鯨継続を前提とする「条件闘争」が受け入れられるかは不透明。6月の総会へ向けた調整は難航も予想されている。

 一方で、捕鯨廃止の動きも高まってきている。オーストラリア政府は25日、鯨の保護に向け、南極海での捕鯨を5年以内に段階的に廃止することを求めた提案を国歌捕鯨委員会(IWC)に提出したと発表した。先住民が行う捕鯨を除き、世界の捕鯨は妥当な機関を置いて段階的に廃止すべきだとも主張している。

 IWCは今週、10年間にわたり海域ごとの毎年の上限を設定して全体の捕鯨頭数を削減する新しい議長提案を公表した。これに対し、豪政府は「受け入れられる内容からほど遠い」と反発。米フロリダで来週開催されるIWCの会合では、自らの段階的廃止案を訴えて行くとしている。

 スミス豪外相は21日の岡田外相との会談で、捕鯨の段階的廃止案をIWCに提出すると表明していた。一方、ラッド豪首相は南極海での日本の調査捕鯨を外交的な話し合いでやめさせることができなければ、次の捕鯨シーズンが始まる今年11月までに国際司法裁判所に提訴すると述べている。

《私は、捕鯨に反対はしていないが、よく言われるような「日本の食文化」としての捕鯨を認めろと言うのではない。大体、現代の日本人には食卓にクジラがなくては困るという人間はおるまい。庶民が通うコンビニやスーパーでも、クジラは牛や豚の陰で探さなければ見つからないような小さなスペースに隠れるように置いてあるだけだ。敗戦後の食わねば餓死する食糧難時代、学校給食や、庶民の安い栄養源になったのは遠い昔のことだ。今では好んで買い求める酔狂な人間はいなくなった。それでも猶。捕鯨に拘るとすれば、世界にその正当性を認めさせる理由が必要になる。いっとき取り上げられた理由に「大食漢のクジラのために、人間が必要とする海の魚がいなくなる」でもいい、そのアンバランスの科学的根拠でもあれば捕鯨の正当性ともなるのではないか。》

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2010年3月 4日 (木)

06年度女性雇用管理基本調査

 今回の毎日新聞(2/22)の記事は、07年の記事を取り上げた下記「参照」で、私が日本女性の仕事に対する取り組み方の甘えを指摘した時のデータからの内容のもので、当時から一向に女性管理職が日本企業に増えないことを嘆いたような内容だ。データに含まれる長時間労働、転勤などが障害の一つであることを分かった上で書いているが、「参照」とダブルので割愛する。

参照 男女雇用機会均等法? 07/08/

 記者(望月麻紀)は、東京都内の1部上場企に勤めるキャリアに悩む女性(40)を取り上げている。彼女は今年1月、1年間の育児休業から職場に復帰した。会社の配慮と自身の希望で、この1年間は残業のない部署で働くことになったが、女性は出産前に課長職に昇進しており、「これからも責任のある立場で働き続けたい」と希望している。

 しかし、同社での子持ちの女性の昇進はこれまで副部長級が最上位。自身も「部長には休みを取らず営業をこなした経験を持つ男性が最適」と思う半面、子どもを持つ女性につきまとう制約に「完全に納得できているわけでもない」と複雑な思いだ。

《40歳の女性が子どもを持っているための制約とは何か。すでにここで、「女」を意識した言外の被害意識が見えてくる。休み返上、夜勤、長時間労働、転勤など、また、一般事務ばかりではなく、建築現場や肉体作業など普通にこなしてこそ男女同権、機会均等は成立する。》

 女性がキャリアアップを断念して仕事を辞めたり、制約を我慢せざるを得ない状態を解消するにはどうしたらいいのか。

 NTTグループで初の女性取締役となったTTコミュニケーションズのチャネル営業本部長の小林洋子(54)は今月3日、社内の後輩女性と女性部下を抱える上司を前に講演した。上司に向けては、「『子どもが小さいからこの仕事は無理』と上司の立場で考えていると、女性部下はそのことを見抜き、本心を抑えて『この1〜2年は子育てに専念したい』と過剰反応することがある」と説明する。「真摯に向かい合って本音を引き出してほしい」と呼びかけた。一方、後輩女性には「人生のタスクは、仕事(タスクは仕事の意味だが、これでは「馬に乗馬して」だ)、出産、子育て、介護。子どもを産みたければぜひ産んでほしい。どの時期にどのタスクにどれだけエネルギーをかけるか、自分をメネジメントすることが大事」とエールを送った。

 小林は言う。「多彩な人材の生産性を最大にする働きやすい職場環境をつくることは、労働力不足の解消や、何年もかけて育成した人材と言う経営資源の有効活用につながり、会社の生き残りに欠かせない」。そのためにも女性のキャリアアップについて、企業が、上司が、女性たち自身が「もっと向き合ってほしい」と呼びかけている。

《小林自身、働きやすい職場環境をつくることができる立場に立ったんだ。また、足りないところを補うための働きかけもできる立場でもある。有言実行で会社の生き残りに取り組んでほしいものだ。》

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2010年3月 3日 (水)

「パパの育休」応援します

 毎日新聞(3/3)から、
 父親の育休を支援するNPO法人「ファザーリング・ジャパン」(東京都文京区、安藤哲也代表理事)は、育児休業を取得する男性を経済的に支援する「さんきゅーパパプロジェクト」をスタートする。改正育児・介護休業法が6月末に施行されるのに合わせ、「パパの育休」の普及を図るのが狙いだ。

《「パパの育休」。昭和一桁には耳にするだけで虫酸が走る。どうして「パパ」なんて安っぽいネーミングにするのだろう。これで可愛いらしくしたつもりなんだろうか、今時の父親はパパと呼ばれて喜んで金もらって取得率があがるんだろうか。》

 対象は4月から1年間育休を取得する父親で、産後4〜8週間に限り月5万円(最大10万円)を支給する。年齢や収入額は問わない。9日から希望者を募り、作文などで対象者50人を選ぶ。資金は個人、企業からの寄付金を充てる予定で、出資者の募集も始める。

 厚生労働省の08年度調査によると、男性の育休取得者は1・23%(前年度比0・33ポイント減)で、女性90・6%を大きく下回る。休業中は雇用保険から給付金が支給されるが、支給額は休業前の月給の5割で、保険未加入の非正規雇用労働者などは支給されず、経済的な理由で取得をためらう男性が多いとみられる。

《女性の育児のための取得率が高いのは自然の動物界の摂理というもので、不思議なことでも、そうだからといって取得率が低い男性が責められる筋のものではない。まして、幾度となく自説で説いてきたように、産後すぐの男性の育児などただの手伝い入り口程度のもので、長く続く子育てという仕事に関しては、ちょいの間会社を休んでまですることではない。男性の育児が必要になるのは母親のスキンシップの手が離れてからの3歳を過ぎてからの時期に半年から1年間の育児休暇だ。これこそ企業も国も考えるべき対策だ。いずれにしても、現在の不景気な世の中、逆に男性の取得率が下がるのは至って当たり前のことではないだろうか。》

《それよりは、これも繰り返し提案してきたが、企業内託児所、保育所の設置を義務づける法整備でもする方が余程育児には頼もしい。今日の同紙の別記事にもあるように、生後5カ月の乳児が俯せで眠かされ、ミルクを喉に詰まらせて窒息死したとした5年前の事件が報じられているが、東京都足立区の無認可託児所の業務過失致死容疑で元経営者の女性(47)を書類送検した。託児所の責任を叱責するのは当然だが、わずか生後5カ月の乳児をどのような訳があるにせよ、上に2人の男児のいる育児経験のある両親が、他人の手に育児を委ねることが私には信じられない。このような不幸が繰り返されないためにも、いつでも母親が近くにいることができる企業内託児所、保育所の設置の義務づけを望みたい。》

 安藤代表理事は「男性の取得率アップは、出産・育児で仕事を諦める女性を減らし、少子化のスピードを緩和することにもつながる。これを機に、男性も育児の楽しさについて気づいてほしい」と話している。

《育児が楽しいことというのなら、何も女性に代わって男性が女性の楽しみを横取りしなくてもいいのではないか。ま、これは屁理屈というものか。しかし、安藤がいうような産後直ぐの男性の手伝い程度では、大した意味のあることとは思わない。》

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2010年3月 2日 (火)

女子プロ野球

 今から60年前の今日(1950年3月2日)、日本に女子野球が誕生し「日本女子野球連盟」のもとで4チームによるスタートが切られ、4月10日に後楽園球場(当時)で試合が行われた。直後から参加チームが増え瞬く間に25にまで膨らんだが、資金難から2年後には消滅して行った。時は敗戦後5年が経過しただけで、鬼畜米英から解放された後、振って湧いたように与えられた民主主義とは「好き勝手」ができる世の中、とでも言わんばかりに娯楽もないままに若者の乱脈ぶり(何時の世にもある『今時の若者は』だ)が目立つ時代だった。また、この年は朝鮮戦争の勃発もあり、東西陣営の対立の中で日本の産業界は軍需景気で盛り返し、神武景気の到来を招く切っ掛けともなった。

 遡る敗戦の1945年、敗戦で抑圧された軛(くびき)から解放されたように、女性の活動が目立ち、12月27日、改正衆議院選挙法公布によりそれまでなかった女性の国政への参加が認められ、翌1946年4月10日の戦後初の衆議院選挙の結果、日本初の女性議員39名が誕生している。続いて5月16日の第90特別議会での審議を経て、10月7日憲法改正法案が成立し、11月3日、日本国憲法公布となり、翌1947年5月3日施行された。

 昨年8月、「日本女子プロ野球機構」⦅片桐諭代表⦆が発足。秋には入団テスト(トライアウト)に129人が参加し、30人が合格。京都市、神戸市が本境地の2球団で4月には開幕することになる。これまで男に混じってプレーしようとした女性もいたが所詮不可能なこと、それほど硬式野球がしたいのなら、試合もできる女子だけのプロ野球チームをつくればいい、と言ってきたが、どうやら現実となったようだ。

 毎日新聞(2/19)から、
 日本女子プロ野球機構のスーパーバイザーに就任した太田氏にその将来像を尋ねた。

 ♢ 昨年8月就任した理由は

 ♦ 片桐代表らの話しを聞き、商売の手段としてではなく、女子野球を盛り上げたいという思いが伝わってきた。女子の硬式野球は、やりたくても環境がない。ならば、普通は土台から作っていこうとするが、今回のプロジェクトは逆転の発想というか、まず限られた環境でプレーしている子たちの目標を作ろうと。女子硬式野球の競技人口は約600人といわれていますが、その子たちに道を作ってあげる。やりがいのある仕事だと思った。環境が整えば競技人口は間違いなく増える。先日のイベントには、軟式野球をやっている小学校6年生の女の子とお母さんが来て、「プロになりたい。絶対硬式やるから」ってポロポロと泣いて喜んでくれた。 そういう人たちに光を当てたい。

《ずいぶんと感傷的で浪花節調だが成功させてほしいものだ。》

 ♢ 男子の独立リーグは、関西リーグが創設1年目から経営難に陥るなど厳しい状態が続いている

 ♦ 不安も確かにある。最初の1,2年は、女子野球にどれほどの広告宣伝効果があるのかわからないから、健康食品の「わかさ生活」が全面的に支えてくれる。しかし、ずっとおんぶに抱っこではいけない。まず初年度は認知してもらうことに全力を挙げたい。一度でも球場に足を運んでもらえれば感じてもらえるものがあると確信している。そして、3年後ぐらいには各チームにスポンサーがつくような形になって、チームが増える方向に持って行きたいと考えている。このプトジェクとは継続が一番の課題。だから、最初から派手にお金を使うのではなく、まずは地道に土台を作りながら進めたい。各チームの選手を15人と少数にしたのも、その思いから。しっかり続けることによって、下のレベルが続いてくると思うので、出足は慎重だと思う。

《60年前も観客は男性が8割以上を占めていた。物珍しさがあってのことだっただけに、最初は気をひいたが、男のプロ野球の動きの激しさに比べると見劣りしたことと、増え過ぎたチームを支えるには資金が不足し、2年で消えた。アメリカでも第2次大戦中、大リーガーたちの参戦で活気をなくしたプロ野球に代わり、娯楽を絶やすまいと女子プロ野球を立ち上げて人気を浚ったが、終戦とともに復員してきた大リーガーたちの復帰とともに次第に凋落の道を辿った。その後再び再結成されたがこれも長く続かなかった。日本の60年後の再結成を成功させるためには何をしなければならないかを考えると、気苦労は絶えないだろう。》

 ♢ 女子野球にかかわるようになって感じたことは

 ♦ 自分の小さい頃を振り返った時、「よくあんなに一生懸命に野球をやれたな」という思いがある。彼女たちのプレーにも、その頃の熱い気持ちを感じた。環境に恵まれている男子より、ハングリー精神は彼女たちの方が持っているかもしれない、男子に比べればパワーも技術も足りないだろうけれど、全く別の野球として見てもらえれば、いろんなファン層を獲得できると思う。今は、「女子が硬式野球をやるの?」という目が大半でしょうが、だからこそ可能性は無限大だと思う。

 ♢ 1期生30人、2チームの選手に求めたいことは

 ♦ 選手には「君たちは女子野球を世間に広げる伝道師の役割を果たすんだ」と言っている。世界を経験している選手から、硬式どころか野球をしたことがない選手もいる。現状のトップクラスではないのが事実だが、プロとしてじっくり鍛えれば飛躍的に体力も技術も伸び、数年で名実ともにトップレベルに建てるのは間違いない。

《なんだか楽観的に過ぎないか、名実ともにトップレベルはいいが、どこの誰と比べてのレベルのことだろうか。皮肉に言えば、誰もやっていない上のいない現在、処女地を切り開くに似て、早い者勝ちのすでにレベルはトップにいることになる。》

 その一方で、彼女たちには柔道整復師の資格を取る学校に通うことも義務づけている。将来、現役を退いても全国に散らばって、コーチや監督になって女子野球を広めて行く立場になってほしいという思いがあればこそだ。選手は大変だと思うが、そういう役割も担ってもらいたい。

《現役を退いた後の再出発は、現在のプロ野球の選手たちにもいえることで、野球一本で過ごしたあとの職業選択には、苦労が多いことは知られている事実だ。太田氏のように、野球解説者になるのも、それなりに名を成した者にしか選択できる道ではないのだ。そのことに配慮した取り組みは評価してもいいだろう。》

 〖太田幸司:青森・三沢高のエースとして68年夏から3季連続で甲子園出場する。69年夏の決勝では、愛媛・松山商との延長18回引き分け再試合を投げ抜いたが、優勝を逃した。70年近鉄入り、通算58勝。引退後は野球解説者となった。〗

  参照 女子野球 06/09
     続々・女子野球 09/11

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