母親の高学歴志向
毎日新聞(1/10)、昨日に続くベネッセの調査から。
調査は首都圏の小3〜中3生を持つ母親を対象に実施。
98年12月(4475人)
02年9月(4896人)
07年9月(5315人)の3回に亙って調べた。
昔からの「トンビがタカを生む」、とは目立つ存在でもなかった親から優れた子が生まれることをたとえて言う言葉だ。タカがタカを生んでも当たり前で普通のことだから驚かないが、もしもトンビが生んだなら、それは驚く。大前提として、タカの子を生むためには親がタカでなければならない。
これを人間世界に移して今の世の中の「格差社会」というはやり言葉で言い換えれば、金持ちの子はいい学校に進めるが、貧乏人の子には無理だから諦めるがいい、ということだろうか。だが、だからこそ、それに抵抗するのが親、特に昔からママたちだ。磨けば光る鉱石か、磨いても・・・、そう、勉強、また勉強で子の尻を引っ叩くことになる。
それには抜け道がないわけではない。アメリカなどはノーベル賞を受賞したことのある所謂秀才などの、精子バンクなるものがあり、これとてカネに糸目をつけなければ、タカが生んだトンビでも、うまく行けばとんでもないタカに生まれ変わる可能性もある。
【閑話休題】
普通の生活ができる学力よりも、できるだけいい大学に入れる力を。
ベネッセ教育研究開発センターがまとめた母親の学力感・勉強感の調査結果をみると、わが子に求める学力が年々、高くなっていることが分かる。
98年と07年の調査結果を比べると、「将来普通の生活に困らないくらいの学力があればいい」と答えた母親は58・1%から47・0%に減少。これに対し、「できるだけいい大学に」と希望する母親は18・0%から25・5%に増えた。
親の希望の変化は、危機感の表れともいえる。「学校生活が楽しければ、成績にはこだわらない」という母親は35・8%から22・4%に減ったほか、「そんなに勉強しなくてもなんとか進学できるだろう」も7・3%から3%と半分以下になった。
02、07両年の調査結果をみると、「いい学校に入れるには塾に通わせる必要がある」が17・4%から20・5%に増加。「高学歴よりも資格を身につける方が将来役に立つ」と考える親は43・6%から38・2%に減った。
《勉強勉強で、子どもの心がゆがみ、親への反抗から憎しみや遂には家庭の破壊、犯罪へと走る話がメディアを賑わしている。高校卒業に際してヘソ曲がりの私にしたためてくれた恩師の毛筆の5文字、「平常程是道」を贈っておこう。》
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