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2009年12月 1日 (火)

小中高校生暴力行為件数、最多を更新

 昨年も同時期に同じことを調査した。他の同様の調査と変わらず、増えた減ったというだけの飽き飽きするような内容だ。

 毎日新聞(12/1)から、
 文部科学省は30日、全国の小中高校を対象とした08年度の「問題行動調査」の結果を公表した。児童・生徒の暴力行為の発生件数は5万9618件(前年度*比13%増)で過去最多を更新した。いじめの認知件数は8万4648件と、前年度より16・2%減ったものの、依然として高水準で推移している。

 * 参照 小中高生、暴力行為件数最悪に - 2 - 08/12

Dscf0100a_2 ささいなことでキレて教師に手をあげる子どもたち。学校現場が児童・生徒の暴力に頭を悩ませている。現場からはかつての「校内暴力」よりも「指導が困難」という声が漏れる。

《昨年取り上げた時、その辺のことに触れているので重複を避けるが、幼い頃からの家庭内での親の放任が底流としてあるのだ。両親の共稼ぎ(私はずっと共働きという言葉を使わずにきている)で保護者不在になっている家庭が殆どだ。乳飲み子の頃から育児は他人任せ、子どもが情緒不安定な育ち方をするのは当然の帰結というものだろう。そして、その共稼ぎの理由は「生活が苦しい」が大半だが、その多くの家庭には車があり、高価なテレビがあり、その他の電化製品で埋まっている。子どもには、習い事をさせ、塾に通わせ携帯を持たせ,好き放題に使わせる。あの子がそうだから、隣がそうだから、みんながそうだからの日本人特有の付和雷同、横並びのための贅沢の苦しみと言ってもいいものだ。》

 埼玉県内の中学の50代の男性教諭が数年前まで勤務していた学校には、突然キレて周囲のクラスメートに殴り掛かる生徒がいた。止めに入ると頭突きをされ、蹴られた足に痣が残った。現在の中学でも「少し注意すると腹を立てて、小突いてくる程度なら幾らでもいる」と言う。

 対教師暴力が統計上増えている背景には、学校側が警察に積極的に通報するようになったこともある。北関東のある中学の校長は数年前の赴任直後、中学3年生の男子生徒がたばこ所有を注意した教師3人に殴り掛かった際に、すぐさま警察に通報。「以前は表ざたにしたくないと抵抗があったが、学校も治外法権ではない、と明確にした方が結果的に落ち着く」と話す。

《本来なら、その子どもの親が育児責任を果たしていれば、喫煙も所有もないところだ。親がしないところを親に代わって教師は取り締まらなければ学校内の規律が保てなくなる。まして、教師から諭されることに反抗し、暴力を振るうような生徒には、昔ならぶん殴って鉄槌をくだせたが、現実には何も反撃できない教師としては警察に通報するのが正しい判断だろう。》

 日本中で「校内暴力」が吹き荒れた70年代後半から80年代初頭のように派手な暴力行為が蔓延しているわけではない。ただし、元中学教師で「学校崩壊」などの著書がある河上亮一・日本教育大学院大学教授は「『番長』を中心に組織的に学校に抵抗したのが当時の暴力。普通の子たちとの間には明確な境界があり、対応しやすかった。しかし最近は普段極めておとなしい子が突然キレるため、対応が困難だ」と指摘する。

《典型的な情緒不安定からくる現象で、家族の団欒を失い、個々にばらばらな家族の生活からは、感情をコントロールできなくなったり、規範意識やコミュニケーション能力の低下などが起るのは自然の成り行きだろう。》

 「悩める教師を支える会」を主催し、現場教師のカウンセリングなどを行っている諸富祥彦・明治大文学部教授は「教師への暴力をきっかけに鬱になり、最終的に辞めて行く教師が多い。かつてのような大混乱はないが、小さな地雷がいつ爆発するか分からないのが今の学校だ」と語った。

 地域別にみた暴力行為の発生件数では、突出しているのが神奈川県で9232件、1000人当り10・2件。全国平均は4・2件。大坂の7426件(同7・7件)、兵庫3944件(同6・2件)、東京2682件(同2・2件)、埼玉2674件(同3・5件)、京都2613件(同9・2件)と続く。

 また今回の調査では、携帯電話やパソコンのインターネットを介した「ネットいじめ」の件数が前年比2割以上減った。文科省児童生徒課は自体を把握するのは困難としつつ「インターネットや携帯電話の使い方について子どもたちに指導を徹底した結果」と説明する。

《随分と楽観的な感想だ。何でもそうだが、数字で把握できるのは表層に浮かび出てきたものに限られる。人工妊娠中絶でも年間30万件、というのが発表される件数だが、この数字を信じている専門家は少ない。届け出がなされないだけで、その実、ほぼ100万件はあるだろう、といわれている。》

 一方、全国Webカウンセリング協議会(東京都中央区)の安川雅史理事長は、楽観していない。友人同士でパスワードを設定し、部外者が閲覧できないサイトをつくることは児童でも可能。自治体が強化する「学校裏サイト」の監視業務でもパスワード型サイトのチェックは難しい。安川理事長は「閉じられた空間で、いじめられている本人さえ気づかないまま中傷されているケースが相当ある。ネットいじめはむしろ潜在化している」と話している。

 いじめの地域別で特に目立つのが、愛知県9699件(同11・5件)で、千葉県7123件(同10・9件)、熊本県7053件(同32・7件)、岐阜県6227件(同25・2件)つ続いている。

《暴力行為にしろ、いじめにしろ、親たちが育児義務を自覚するまでの間は、国も有識者も、ただデータを眺めては増えた減ったの感想を述べるだけで終わる時代が続くだろう。》

 

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コメント

息子は小学校で羽交い絞めにされ、足をおさえられ、殴る、けるの暴力をうけましたが、記録も残されず、「子供のけんか」として放置されました。教育委員会も、暴力ではない、との判断で、件数にはあがっていません。加害者のリーダーの両親は小学校教員ですが、「子供の問題」として謝罪もありません。数字は一部でしかありません。この問題以降、教育者に対して不信感でいっぱいです。

投稿: | 2010年6月 1日 (火) 14時40分

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