« いつかは増税が必要に | トップページ | 首相の伊勢神宮参拝 »

2009年12月28日 (月)

公立校教員 精神疾患で休職増加

 毎日新聞(12/26)から、《 》内は私見。
 鬱病や適応障害、統合失調症など精神疾患で08年度に休職した公立学校の教員は過去最多の5400人(前年度比405人増)と、初めて5000人を超えたことが文部科学省の調査で分かった。増加したのは16年連蔵。病気休職者全体に占める割合も63・0%(同1・1ポイント増)と過去最高だった。文科省は「教育委員会などがメンタルヘルスに関する取り組みを進めているが、なかなか休職者の数が減らない。深刻な問題だ」としている。

《具体的に何をどのように対処しても数が減らないのか、教育委員会のメンタルヘルス活動だけで対応できることなのか。いつも通り、ただデータを集めるだけで増えた増えた、と嘆いていたのでは休職者は減るものではないだろう。》

 公立小中高校、特別支援学校などの教員計約92万人について調査した。病気休職者全体の数も8578人(同509人増)と過去最多で、増加分の8割を精神疾患が占めた。
  5400人の年齢構成は
   50代以上1989人(36・8%)
   40代  1947人(36・1%)
   30代  1110人(20・6%)
   20代   354人( 6・6%)
 教員全体の年齢構成割合とほぼ変わらず、どの年代でも増えている。

 文科省は「精神科受診の抵抗感が弱まっている」という社会背景を指摘しつつも
 1)教育内容の変化についていけない
 2)教員同士のコミュニケーションが減り、相談相手がいない
 3)要望が多様化している保護者らへの対応が難しい
などの複数要因が絡んで精神疾患に至るケースが増えているとみている。

《記事を読んできて気がついたが、これまで必ず書かれていた「ストレスが原因で」という表現が見当たらない。何でもストレスで片付けてきたこれまでのメディアの問題意識のレベルを少しは反省してのことだろうか。上の3つほどの要因は教員側の資質に問題があるような分析だが、果たしてそうなんだろうか。一筋縄ではいかない「モンスター」や「ヘリコプター」で表現されるバカ親たちの無理難題が大きく影響していないだろうか。また、親不在同然の家庭環境の中で育ってくる結果、小1プロブレムに、学級崩壊など、親の側の問題を教師の問題にすり替えたようなメディアの問題意識は、ますます教師を萎縮させ、精神までおかしくさせているように思う。》

 一方、08年度に「個人情報の不適切な取り扱い」を理由に懲戒・訓告処分などを受けた教員が、対象項目に加わった05年度以降で最多の277人(前年度比59人増)。パソコンやUSBメモリーを許可なく学校から持ち出して紛失したり、ファイル交換ソフトを通じてネット上に情報を流出させるケースなどが目立った。

|

« いつかは増税が必要に | トップページ | 首相の伊勢神宮参拝 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 公立校教員 精神疾患で休職増加:

« いつかは増税が必要に | トップページ | 首相の伊勢神宮参拝 »