日本オリンピック選手強化費縮減に憤り
毎日新聞(12/2)から、要約と 《 》内は私見。
日本オリンピック委員会(JOC)の選手強化事業などに対する国の補助金約27億円などが、行政刷新会議の事業仕分けで「縮減」の対象となったことを受け、五輪メダリストら11人が1日、東京都内のホテルで厳しい財政事情を訴える共同会見を行った。
《現在の国の経済情勢から判断しても、強化事業から血税を縮減するのは当然だろう。怒ることはない。「参加することに意義がある」と言われたのは遠い昔のこと、現実には厳しい勝負の世界だ。入賞すらしそうもないメンバーの集団を、お祭り騒ぎ宜しく送り込んで来たのが日本の選手団だ。それこそ仕分けの基準の投資効果から判断すれば、従来の2分の1、或いは3分の1の数で事足りるだろう。オリンピック開催の当事国ともなれば話は違って、ただ参加することの意義もあり得るだろうが、スポーツには何の関心もない人も混じる国民の税金から分けて頂くのが強化費だ。》
会見では04年アテネ五輪男子アーチェリー銀メダルの山本博(日体大女短大教)が「われわれは練習時間を削ってアルバイトをしたことがある。諸外国の選手たちはそれを聞いてびっくりする」と競技団体の財政が苦しいマイナー競技の選手の自己負担の大きさを指摘。08年北京五輪フェンシング男子個人フルーレで銀メダルの太田雄貴(森永製菓)も「税金で競技をさせてもらっていることを認識する必要がある」と語ったうえで、「五輪の出場権を得るために自己負担で大会に出る現状は、将来を担う子どもたちにとっても悲しいことだ」と訴えた。
《自分で望んでスポーツの世界に入ってオリンピックを望んだ以上、アルバイトをしてでも自己負担で鍛錬し、その結果大会に出るのは当たり前のこと。最初から税金を前提にした話では、話にもならない。スポーツの祭典といいながら、氷の上を箒で掃くだけのゲームや、まして次の五輪にはスポーツとも呼べないゴルフが参加することが決まった。もともと金がないと始めることもできない贅沢なゴルフなどに、税金が使われることになるのは絶対反対だ。》
また仕分け人が「リュージュ、ボブスレーなどマイナーな競技にも補助が必要か」と指摘したことに関して、92年アルベールビル五輪男子スピードスケート銀メダルの黒岩敏幸氏は「マイナースポーツこそ補助が必要。切り捨てる言葉に憤りを感じる」と強い口調で語った。
《マイナーを差別するわけではない、参加種目があるから参加する、そこに税金を使う必要性を認められないだけだろう。》
今夏の水泳世界選手権男子背泳ぎ銀メダルの入江俊介(近大)は「亡くなった古橋(広之進)さんが戦後の苦しかった日本を明るくしたと何度も聞いた。スポーツのすごさを理解してもらえると嬉しい」と口にし、アテネと北京で2大会連続金メダルの女子レスリングの吉田沙保里(綜合警備保障)は「景気が悪いと、企業がスポンサーから降りて苦しい。安心して戦えるようにしてほしい」と台所事情を訴えた。
《スポンサーが降りるのも、国が税金の使用について厳しく審査するのも同じだ。今日の生活をやっと凌いでいる人たちの懐から出されて集まったのが税金だ。それを血税というのだ。バブル時代と同じように甘えていてはいけないのではないか。それで戦えないのなら、戦ってもらわなくてもいい。》
08年度決算によると、JOCの総収入のうち、国庫補助金は27億3199万円で全体の30・9%を占め、主に合宿費や遠征費などの強化事業費に充当されている。上村春樹・JOC選手強化本部長は「27億円は諸外国と比べてむしろ少ない。死活問題」と語った。
《こんなところでも外国との比較を口にする。その国にはその国の考えがあろう。よその国のことはどうでもいい、日本には日本の事情があろう。》
事業仕分けでは、選手強化事業費27億1400万円を含むスポーツ予算32億9200万円(文部科学省、10年度概算要求)が「縮減が妥当」と判定された。
《JOCの総収入の3割がなくなるだけだ、7割も残るのだ。緊縮財政は国も同じなんだ。死活問題だろうがそこで知恵を出さねばJOCは解体するだけだ。》
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コメント
もう少しスポーツについて勉強してみては?
投稿: | 2011年7月18日 (月) 14時07分
そうして民主党は韓国へ5兆円渡しました。
シね、民主党。
投稿: runa | 2012年7月30日 (月) 19時40分