2020年、1人暮らし世帯(単独世帯)が34・4%に
毎日新聞(12/19)から、要約と 《 》内は私見。
《「21世紀まで、ここに日本という国がありました」。22或いは23世紀初頭、どこかの国の学校で、教壇に立つ先生が地図を開いて子供たちに説明している。「この国の女性たちはそれまでも平均して子供を産む数は少なかったのですが、ある日、もう子供はいらない、と20歳、30歳代の出産可能世代の半分以上(20歳代:63%、30歳代:59%)の女性たちが、生むことを止め*、国の人口は急激に減少していったのです。働く人たちが減少したために、国の産業も衰え、必要な税金が集まらなくなって国力は次第に衰えました。国民の平均寿命は世界でも屈指の長寿の国でした、特に女性は男性と比べて凡そ7年も長い世界一の長寿だったのです。そのために若者が生まれない半面、1人暮しの老爺、老婆の比率の高い人口構成になったのです。その結果、次第に衰退が始まり、国は滅亡して行ったのです。昔、ここに、日本という国があったのです」。架空の話ではなく、現実におこりそうな最近の話題が続く。》
* 参照 「男女共同参画社会に関する世論調査」09/12/06
国立社会保障・人口問題研究所は18日、2030年までの世帯数の将来推計を発表した。1世帯当りの家族数は減り続け、20年には全家族の34・4%が1人暮しの世帯(単独世帯)と、すべての都道府県で最も多い家族の形となる。前回(05年)推計時は、25年に到達する見込みだったが、5年早まったのだという。
05年に全国平均で29・5%だった単独世帯の割合は10年には31・2%となり、夫婦と子供から成る世帯の割合(27・9%)を抜くことになる。都道府県別では、05年に最も多い家族の形は兵庫など29県で「夫婦と子供」だが、20年には全都道府県で単独世帯が最多になる。東京都は30年、45・5%が単独世帯となる見込みだ。
同研究所人口構造研究部の西岡八郎部長は「非婚・晩婚化が若い世代で進んだうえ、高齢夫婦のどちらかが亡くなった場合でも、子供と同居せずに1人暮しを続ける人が増えているためではないか」と分析する。
《古い家族制度は排斥され、家付き、カー付き、ババア抜きを合い言葉に核家族化した現在の家庭には、老人を大切にし、年寄りの知恵を宝と思う若者はすくなく、老人・老婆は肩身が狭くて居づらい。》
世帯主が75歳以上の世帯数は30年にかけ全都道府県で増加し、神奈川や千葉など13府県で倍以上になる。埼玉県は05年の20万6000世帯から30年の60万9000世帯に急増する。
《世論調査が何を意味するのか、同研究所も増えた減ったのデータの数字ばかりを云々するのではなく、将来の日本にとっての対策、対処の問題を提起することが必要だろう。個々に調査するのも手段だろうが、各調査の総括的な見地からの分析と見通しが求められる。このままでは本当に日本は地球上から消える運命にある。》
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