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2009年10月31日 (土)

「母子加算」

 毎日新聞(10/31)「なるホドリ」欄から、
 鳩山政権が復活させる生活保護の母子加算ってどんな制度なのか。従来、生活保護を受ける一人親世帯の子育て負担に配慮し、保護費に上乗せしていたものだ。04年度時点では、18歳以下の子がいる母子世帯で月約2万3000円(都市部で子1人の場合)が支給されていたが、05年度から段階的に削られ、08年度末で全廃された。

 Q 何故?

 A 小泉政権時代、高齢化などに伴って毎年約1兆円ずつ増えている社会保障給付費を抑えようという国の財政上の問題から、見直しの対象にされた経緯がある。国の調査で、生活保護を受けている母子世帯は受けていない母子世帯より消費支出が多いとの数字が出たことが、母子加算は不要だという考えの根拠となった。しかし、子の調査はサンプルが少なく、調査結果が疑問視されるようになった。

 Q それじゃ廃止されて困る親子がたくさん出たんだ。

 A 修学旅行や進学を諦めたり、高校中退を余儀なくされる子も出ている。加算の廃止が生存権を保障する憲法に反するとする訴訟も各地で起きた。そうした中、政権公約(マニフェスト)に母子加算の復活を掲げた民主党が総選挙で圧勝した。厚生労働省は58億円の予算を確保し、12月中に復活する見込みだ。

 Q それで、母子家庭の貧困は解決するのだろうか。

 A 母子加算の対象世帯の人たちは喜んでいる。でも、母子世帯のうち生活保護を受けているのは全体の1割程度に過ぎない。母子世帯の母親の85%は働いているが、低賃金の人が多く、手当や遺族年金を含めても平均年種は約213万円(05年、厚労省調べ)。母子世帯の平均所得は全世帯の平均の4割にも届いていない。

 Q どこの国でも母子家庭は経済的に大変なの?

 A 日本の母子世帯の貧困率は他の先進国に比べても高く、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、ワースト2だ(05年発表)。一方、親の就労率は高い方から4番目で、働けど貧しいという状態にある。生活保護世帯だけでなく、一人親世帯全体の暮らしを支える施策が必要だ。

《やはり気になる記事だ。一人親世帯、母子世帯(従来使用していた「母子家庭」という語は使わないことになったのか)とは書かれるが、父子家庭がない。一人親で苦しいのは父子家庭だって同じなんだが。》

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2009年10月30日 (金)

米「偏見による犯罪」禁止法

 毎日新聞(10/29)から、
 オバマ米大統領は28日、人種や宗教に関する偏見が理由の「ヘイト・クライム」(憎悪による犯罪)を禁じた連邦法の対象を同性愛者らにも拡大する法案に署名した。98年に起きた同性愛の男子学生殺害事件をきっかけに法整備を求める声が高まっていたが、ブッシュ前大統領は同性愛に批判的な保守系団体などに配慮し、拒否権行使を示唆して反対していた。

 憎悪犯罪を禁じる連邦法は1968年に成立。同法を所管する米司法省のホルダー長官は今年6月、「法案は(言葉ではなく)あくまでも暴力的行動を禁じるもの」と強調。上院司法委員会で、「米国ではここ10年、1時間に1件の割合で憎悪犯罪が起きている」と述べ、法案に批判的な共和党の理解を求めた。

 殺された男子学生は米ワイオミング州生まれの白人、マシュー・シェパード(当時21歳)。98年10月、白人男性2人に同性愛を理由に激しい暴行を受け、数日後に死亡した。母親のジュディさんは同法の成立について米メディアに、「長年の訴えが遂に叶った」と語った。

《古代ギリシャや古代ローマ、中国や日本(例えば森蘭丸に対する織田信長の稚児愛)でも同性愛は認められていた時代、或いは行われていたことがあったことを踏まえても、人間感情としての偏見を取り除くことは難しい。特に私のような偏見の塊のような男には、「同性愛」と耳にするだけでも虫酸が走る。ワイオミングの例のように、殺したくなる対象があったとしてもおかしくない。法制度で禁止しても、或いはいくら罰則を厳しくしても、殺人などの凶悪犯罪が無くならないのと同じだ。「虫が好かない」「気に食わない」「好きになれない」という相手は恐らく誰にもあるだろう。それがたまたま同性愛者に強く感じるというだけのことだ。》

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2009年10月29日 (木)

海外ブランドが日本から逃げ始めた

 毎日新聞(10/29)から、要約と《 》内は私見。
 驚異的な成長を続ける中国目指して、これまで甘い市場の日本に集まっていた海外高級ブランド店が、次々に日本からの撤退を始めたという。

 英フィナンシャル・タイムズは今月7日、イタリアの高級ブランド、ジャンニ・ベルサーチが日本の直営店を既に閉店し、日本法人の事務所も月内に閉鎖すると報じた。

《有名ブランドが日本に入って来る時にはメディアは挙(こぞ)って華々しい記事を並べるが、消え去る時にはニュースにもならず、海外メディアからの逆情報でお茶を濁すようだ。》

 派手な色合いのスーツやネクタイ、腕時計で、元プロ野球選手の新庄剛志さんらの有名人が愛用していたことで知られるブランドだ。東京・紀尾井町のホテルニューオータニにあった日本法人の本店に電話すると、「番号は使われていません」のメッセージが流れるだけ。ホテル関係者によると、すでに店舗を閉鎖したという。ホテル関係者によると、既に店舗を閉鎖したという。

《暢気な記者さんだ。既に「閉店」の情報を聞かされていながら、留守になった先に電話を掛けて、呼び出し音だけを聞いているさまの、何とも情けない姿が目に浮かぶ。この記者、「閉店」の意味も理解できないらしい。》

 三井物産などは5日、英「バーバリー」と結んでいる日本でのコートの生産販売に関する2020年までの契約期間を5年間短縮した。三井物産は「経済環境が激変し、長期契約の是非を検討し直した」と話す。

《昔は男性の憧れでもあったバーバリのコート、既に昔日の面影はなく、マフラーなど偽物も混じって今では日本中の女子高生の首に巻かれて、バーバリーは1ランクも2ランクも低いブランドになってしまった。》

 数寄屋橋交差点近くで工事が進む地下4階、地上12階建てのビルには、ルイ・ヴィトン・ジャパンの顔になる大型旗艦店が入居する計画があった。しかし昨年12月に白紙に戻った。ヴィトンの代わりに入居を決めたのは、低価格のカジュアル衣料を世界で展開する専門店、米ギャップ(GAP)。大手商社の幹部は「流行鮮度の高さと安さが両立するファストファッションの時代の象徴だ」と話す。

 海外の高級ブランド店はかつて、百貨店を日本進出の足場とし、客を集めて路面店を増やした。しかし、不況で百貨店からの客離れが進む中、若者層の人気は「ユニクロ」に代表される手頃な価格の専門店に集中、高級ブランド離れが加速、1割前後の売上高の減少が続く百貨店の中でも、「高級ブランド品に限ると2割近くの減少が続いている」(大手百貨店)という。矢野経済研究所によると、08年の海外高級ブランドの国内市場は1兆643億円と前年比10・2%減少。09年は1兆円を割り込む見通しだという。

 ブランド好きの放送作家、山田美保子は「高級ブランドブームは私たち50代前半が女子大生の頃から引っ張ってきたけど、ブランド好きにはエルメスのパーキンも行き渡り、私たちも将来の蓄えにシフトしている。若い人は数十万円のスーツなんて買いません。衰退も仕方ない」と話す。

《そうか、将来の蓄えにシフトするか。確かにあの世が近くなったものに、持っても似合わなくなったバッグや着られなくなったスーツなど、不要だろう。》

 高級皮革バッグなどで知られる「コーチ」の09年7〜9月期の日本の売上高は前年同期比3%減となる一方で、中国では2桁成長を記録した。 世界的な景気低迷が続くなか、欧米有名ブランドの関心は高成長が続く中国など新興市場に移り、日本のファッション業界には寂寥(せきりょう)感すら漂っている。

《偽物天国ともいえる贋作ブランドの横行する中国で、本物がどれだけ売り上げを伸ばすことができるのか、ひょっとすると、日本撤退は失敗に終わるかも知れないぞ!?。》

 

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2009年10月26日 (月)

「ハーグ条約」日本は締結すべきか

 国際離婚の増加傾向に伴い、その破局で子どもを日本に連れ帰ったり、国外に連れて行かれる事態が目立ってきた。こうした問題への国際ルールを定めた「ハーグ条約」を日本は締結すべきか。

 毎日新聞(10/24)から、要約
 締結に賛成の、日弁連家事法制委員会委員の大谷美紀子(44)と、条約にはさまざまな問題点があるとして締結には慎重な、大貫憲介(50)の意見が載った。

 先ず、大谷は、日本人と締結国の人との結婚が破綻し、問題に直面した場合、現状では解決の糸口がなかなか見つからないという。子どもを日本に連れ帰り、相手国で誘拐罪などに問われた日本の親は、一歩海外に出れば逮捕される恐怖に怯えている。一方で、子どもを連れ帰られた締結国の親は「日本はおかしい」と批判し続けている。互いの論理で主張し合っても、日本が条約を締結していないために議論が噛み合ない。状況を打破するためには、日本も条約を締結して、同じ枠組みの中での解決を模索した方がいい、という。

 日本に締結を求める声は国連からも出ている。04年、国際的な子どもの連れ去りについて取り組みが不十分だとして、日本に条約締結を勧告した。ただ、この問題は外交よりも、国際的な家族における子どもの権利の立場から考えるべきだ、とする。

 締結には賛成だが、元の国に戻すことが子どもの利益にならない場合まで戻せと言うのではない。条約では子どもに重大な危険がある時や、ある程度の年齢の子どもが戻ることを拒む場合、連れ去られた側の親の申し立てが連れ去られて1年以降にされ、子どもが新たな環境に馴染んでいることが証明された場合などには、子の返還義務は生じない。

 また、妻がドメスティックバイオレンス(DV)被害を受け、母国に子ども連れで逃げるケースが、締約国でも頻繁に起きている。こうした場合、母親を暴力から守る措置をして子どもを戻す工夫がされている。

 政府は「民事不介入」の立場だが、民法は結婚や離婚などの問題を定めており、家族の問題に立ち入らないことはあり得ない。トラブルに巻き込まれている当事者が海外にも日本にもいる現状に目を向け、政府は、外国で裁判に直面する日本人の支援策や、日本の子どもをどう保護するか真剣に考えてほしい、と結んでいる。

 一方慎重派の大貫は、手がけてきた国際離婚の問題には、家庭内暴力や子どもに対する性的虐待もある、という。妻へのDVは、それ自体で、同時に子どもに対する虐待だと。DVなどから逃れるため、経済的安定を捨てて、帰国した人も少なくない。もし日本が条約を締結したら、子どもたちは、まずは元の国に戻され、親は、二度と子どもと会えなくなる可能性があるという。

 ハーグ条約にはさまざまな問題点がある。83年の発効当時と今とでは、DVやストーカーなどに対する考え方がだいぶ変わっており、今の時代に合っていない。条約は、親の監護権が侵害されているかどうかを絶対の基準としており、子どもの福祉の観点はほぼ欠落している。本来一番大事なのは子の福祉なのに、実際の条約適用では、監護権侵害の有無のみが問題とされる。条約の適用で事態が解決できるようになるとは思えないという。

 日本の場合、家裁の調査官が父母や子どもの状況をよく調べて、子どもの立場や将来のためにどちらの環境が望ましいのかを判断している。新しい環境の方が子の福祉により適合する場合も少なくない。

 しかし、日本の法制度も改善すべき点がある。日本では別居親と子どもとの面会は、月に一、二度で短時間。しかも、面会の約束が守られない場合も多い。別居親と子どもの関係が断絶されたままの例も少なくない。面会のあり方を改めて、より子の福祉に合うよう、別居親との関係を豊かなものにしていくべきだ。国際結婚に限らず、離婚後の監護のあり方について、子の福祉の観点からの見直しが必要だという。

《どちらも、DVに触れているが、日本国内の日本人同士の場合は勿論として、言葉の問題を乗り越えてまで国際結婚をしたお互いのはずが、いきなり妻へのDVが問題として浮かび上がることが、一桁生まれにはどうしても理解できない。トラブルを考えるに、必ず原因があるはずだ。何もない無防備の相手(妻)に暴力を振るう男はまずおるまい。見たわけではないから、それ以上は言えないが、売り言葉に買い言葉ということもある。また、昔は夫婦喧嘩は犬も食わない、で済ませる場合も多くあったのだが、権利意識の強くなった昨今だ、女の側からのDV発言は、痴漢発言と同様、絶対的な切り札になるようだ。いずれにしても、条約には可及的速やかな締結こそ望ましい。

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2009年10月25日 (日)

マグロ漁獲枠削減

 突然、緑色の閃光とパチパチと弾ける音がして、後1カ月ほどでまるまる15年に届こうかという年数親しんできたテレビが壊れた。勿論ブラウン管だった。地上デジタルなど特に必要としないまま不自由もなく過ごしてきたが、昨日まで傍にあったものがなくなると、ついつい寂しさが押し寄せてくる。

 早速、量販店で地デジ対応を買い求めた。従来からケーブル・テレビでデジタル対応のチューナー(STBセットトップボックス)をレンタルしているので、地デジ対応テレビは搬入した時点から見ることが可能。1日だけテレビのない生活だったことになる。現在、何十年と録りだめしてきたビデオ(約1100タイトル)からのDVDへのダビング作業中で、ほぼ完結に近づいていたため、編集上にも欠かせない必需のものだった。

【閑話休題】
 毎日新聞(10/24)から、
 韓国・済州島で開かれていたミナミマグロ保存委員会(CCSBT、9カ国・地域)の年次会合は23日、10、11年それぞれのミナミマグロ漁獲可能量(TAC)を09年比で20%削減することで合意し閉幕した。日本の漁獲枠も20%減となる。クロマグロと並ぶ高級魚であるミナミマグロは、乱獲による減少の懸念が高まっており、CCSBTの科学委員会が漁獲量の削減を勧告していた。

 09年のTACは計1万1810トンで、日本は豪州に次ぐ3000トンを割り当てられている。今回の合意でTACは9449トン、日本は2400トン、豪州は約24%減の4015トン、韓国と台湾は約25%減の859トンとなった。

 世界には五つのマグロの漁業管理機関があり、ミナミマグロに限らず他のマグロ類も漁獲削減が議論されている。野生生物としての保護を求める自然保護団体の動きもあり、世界最大のマグロ消費国・日本は難しい対応を迫られている。

 将来の供給に不安が漂うマグロだが、国内の生産者や流通業者にとっては、むしろ食生活の変化や不況による消費低迷が悩みに種だという。当面、漁獲量が削減されても価額が急騰することはなさそうだ。

 総務省の家計調査によると、全国の2人以上の世帯が1年間に購入するマグロの量は03年以降一貫して減少している。08年には2・491キロと、02年の3・564キロから1キロ以上減った。昨年以降は景気悪化の影響もあって、高級なクロマグロ、ミナミマグロの不審が目立ち、農水省が調べた今年8月末時点の在庫は両魚種の合計で2万4106トンと、2年前より約8300トンも積み上がっている。

 東京・築地市場の価格も低迷している。今年9月の冷凍クロマグロの平均価格は1キロ当り3298円と、昨年末から614円の値下がりとなった。ただ、業界では漁獲量減少を懸念する声も広がっている。築地の卸業者は「クロマグロなどは過剰感が強いが、秋以降はメバチ、キハダの一部が値上がりに転じている」と話す。

 一方、日本の生産者は消費低迷と漁獲減、燃料価格の高騰の「三重苦」で苦境に陥っている。国内のマグロ漁船は今年度、政府の基本方針に基づき87隻が減船になった。経営不審から廃業する漁業者も多く「マグロ大国日本」の行方には暗雲が漂っている。

 一方、ここにきて水槽で養殖したマグロの出荷が、数年後には実現しそうな情報もある。駿河湾を望む静岡市の三保半島で、マグロを陸地の水槽で養殖する研究が進んでいる。海中の生簀にくらべ赤潮被害を受けず海を汚さないのが特徴で、世界的にも,珍しく環境にも優しい。既に9キロ近くまで育ったマグロもあり、関係者は数年後の出荷を目指している。

 研究を進めるのは、三保半島にキャンパスを置く東海大海洋学部の秋山信彦教授(48)と静岡県焼津市の技術開発会社「WHA」。同学部の構内に直径5メートル、深さ約1メートルの円形水槽4基を設け、3年前からクロマグロ(本マグロ)の幼魚を育てている。水は構内の深さ約30メートルの地中から汲み上げた「地下海水」を使用。細菌が繁殖しにくく、水温も17〜20度で安定しているなどの利点があるという。(中略)

 マグロは先月までに、8・9キロまで成長。解体したところ、トロや赤身の脂などは市場に出回るマグロに近いレベルだという。今後、採算ラインの約30キロまで育てるため大きな水槽を新設する。WHAの萩原社長(51)は「マグロの漁獲規制の動きもあり、卵からの養殖も目指したい」と意欲的だ。

《地球規模の人口は増え続けている。このままでは海洋生物に限らない、資源の枯渇は必ず来る。口にするものがなくなれば、人はそれに取って代わるものにすぐに慣れる。養殖マグロも必ず舌は誰かの一声で旨いものになる。それほど味覚などというものは相対的なものだ。

《私は、肉を殆ど食べない魚派の人間だが、日本海(若狭湾や近海)の新鮮な魚を日常食していた関係から、マグロが特に高級魚とのイメージは全くないし、旨い魚とも思っていない。寿司やでもマグロ以外のものの方を好んで食べる。現在のマグロ熱は商業ベースで作られたもので、ただの思い込みからのものだと思っている。しかし、漁獲量の制限は、これかの日本人のマグロ崇拝の路線変更を、余儀なくされることになりそうだ。

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2009年10月24日 (土)

万引き 3

 奇しくも丁度1年前になる。同じ「万引き」について世の中、何かおかしいと一文を書いた。日本は今、何が悪いことかの判断もできない人たちが住む国になりつつあるようだ。

 参照 万引き 08/10/25

 毎日新聞(10/24)から、
 東京都内の万引き被害は振り込め詐欺の10倍以上の年間670億円。警視庁がNPO法人「全国万引犯罪防止機構」(万防機構、新宿区)の協力で始めて実施した推計で、このような実態が明らかになった。推計学とはいえ、万引き防止対策に重点を置く警視庁にとっても想像を上回る深刻なデータだ。警視庁幹部は「被害の重大さを改めて認識した」と話し、小売店と連携した対策をさらに強化する方針だ。

 警視庁によると、都内で08年に認知された万引き被害は1万7816件。だが、被害届の提出と事情聴取に時間や人員を割かれることから、店側から警察への通報は一部にとどまり、被害の全容を示すデータはなかった。

 万防機構は07年度、全国のスーパーやコンビニ、書店など小売業850社(回答367社)を調査した。その結果、本来なら店内にあるはずのものがなくなっている商品の割合『ロス率」は0・94%だった。うち半数は流通過程での盗難や仕入れ段階でのカウントミスなどだが、残りの半数は万引きによる損害と推計されるという。

 一方、経済産業省の商業統計調査によると、都内の小売業のうち万引き被害が想定されるスーパーや書店など57業種の年間販売総額は14兆2712億円(07年度)。警視庁はこの数字にロス率の半分を掛け合わせた約670億円を被害額と推計した。08年の都内の振り込め詐欺被害額(約59億9000万円)の約11倍に相当する。

 警視庁は09年に検挙・補導した人のうち1050人に対し、調査終了後にアンケートを実施。万引き額は「1001〜5000円」が37・7%で最も多く、「1000円以下」が35・1%だった。万防機構の福井事務局長は「不況が万引き増加の大きな要因。1件当りの被害は大きくないが、積み重なって甚大な被害が出ていることに気付くべきだ。『たかが万引き』という考えは改めるべきだ」と指摘する。

《またまた「不況」を原因にしているようだ。万引きに好・不況など関係ないだろう。例えばいっとき、「ただ盗むスリルを味わいたいから」というのが圧倒的だった。「不況」は便利な言い逃れに過ぎないのに、事務局長にある人が、悠然と構えて「1件当りの被害は大きくない」などと、小売店や弱小書店の苦境を斟酌してみる配慮もない。それに1年前にも書いたが、世の中全体に万引きぐらいに青筋立てるな、とでも言う罪悪感の喪失が蔓延していることが背景にある。

《スーパーなどでの万引きを、テレビがよく写してみせるが、その言い訳は確かに「生活が苦しい」だが、事情聴取で素直に非を認める人間は殆どいない。「代金を払えばいいんだろう」と嘯(うそぶ)く輩の多いこと。善・悪をどのように判断するのだろうか。

 万引き被害には書店も苦しんでいる。通産省が02年に全国の2530書店に万引き被害を調査したところ、1店当りの被害額は年約211万円。万引きの認知件数は年々増加しており、現在の被害はこの調査を上回っている可能性が高い。全国の書店で組織する日本書店商業組合連合会は「書籍は利幅が少ない。万引き1冊分の損害は10冊程度売らないとカバーできない」と話す。

 東京・多摩地区で書店を展開する会社の幹部は「毎年、総売上の1・5%が万引き被害。(出版不況で)書店業界の売り上げは年間4〜5%減少しており、各店とも人件費などコスト削減で対応しているが、もう後がない。万引きは対策をやっても減らず、経営を大きく圧迫している」と悲鳴を上げる。

 警視庁によると、書店は中古書店で買い取ってもらえるため、換金目的でコミック本などを大量に盗み出すケースもある。各店は防犯カメラ設置などで監視を強めているが、抜本的な解決には至っていないのが実情だ。

《今に日本は、万引き・泥棒たちの跳梁する国になりそうだ。》

 

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2009年10月22日 (木)

スカート男

 けったいな男がいるものだ。女装じゃないというけれど、どこから見ても立派な女装だ。新聞のタイトルにはスカート男子とあるが、男の子という年じゃない、スカートをはいて女装した男だ。巷にも、どうやら、ぼつぼつ流行しそうな雲行きのようだ。

 毎日新聞(10/19)から、《 》内は私見。
 東京の原宿や渋谷で、スカートをはいた若い男性の姿を見かけるようになった。「スカート男子」「スカート族」などと呼ばれ、ファッション業界でも注目されつつあるという。そこで、失礼とは思いながら聞いてみた。「女装とどこが違うのですか?」

 平日の午後、原宿で最初に見つけたのは、透けるような白い木綿地のスカートをはいた男性だった。裾には愛らしい幾何学模様が施されている。都内の武術大2年(20)の男性。「風になびく裾のラインが気に入って、古着屋で1000円で買いました」ということだった。

 人気映画「ハリーポッター」のローブ(聖職者らが着るガウン)に憧れ、4着のスカートを自分の手で縫ったという。運転免許試験場で、職員に「スカート族って本当にいるのね」と言われ、自分もその種族だと自覚したという。

 女装との違いを聞くと、「女装は女の子になりたい人がやる。おれは、女の子が着ているからではなく、シルエットとか布の持つ素材とかが好きだから」ときっぱり。家族は何も言わないものの、近所に親類が多いため、スカートの日は見つからないよう気をつけているという。

 翌日、同じ場所でもう一人見かけた。黄色のジャージー風の上着に、同系色のチェックのスカート。長さは膝下10センチほどで、サンダル履き。20代前半ぐらい。声をかけると恥ずかしそうに雑踏に紛れた。竹下通りにあるインド雑貨店では巻きスカートを買う男性が目立つようになり、この夏6人ほどが買っていったという。女性店員は「巻きスカートはいろいろに着くずせる。自分の形で着ている感じ」と話した。

 ファッションに詳しい関係者はスカート男の出現をどうみるか。人気男性ファッション誌「smart(スマート)」(宝島社)の太田編集長は指摘する。「メンズファッションのシルエットが中性化してきている中で、スカートは全体の形を整えるのに役立つ。それを美しいと感じるのでは」。女装との違いについては「それが似合っているかという点が大きい」。同誌も「スカート男子特集」を検討中だという。

《似合っているかどうかは女装する男にとっては関係ないことだろう。着たいから着る、女装したいからする、ただそれだけだ。》

 最新のストリートファッションを紹介する情報サイト「ファッションスナップドットコム」を運営する光山玲央奈(29)は、スカートだけでなく「メンズハイヒール」や筋肉質でもスレンダーな「細マッチョ」に人気が出始めていると指摘したうえで、こう分析した。「男らしさ、女らしさより、『おしゃれならいいじゃん』と考える男性が増えている。競争社会で格差が広がる中、社会的なステータスより、自分のライフスタイルを大切にしたいと考える草食男子の精神がファッションにも反映されてきたのではないか」と。

《歌は世につれ、という言葉があるが,「競争社会」「格差」を言えば全てが説明できる、との考えは説明にはなっていない。周りから見れば、お釜の女装もスカート男の女装も違いはない。平和ぼけの行き着いた所だろう。私たち世代には、変態としか映らないが。》

 

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2009年10月21日 (水)

君が代不起立 元教諭が逆転敗訴

 散々国民を煽り立て、女、子どもに向かってさえ、「最期の1人になっても敵と戦え」と旗を振った挙げ句、国土を焼け野原にし、国民を困窮のどん底に叩き込んで敗戦の憂き目を強要された戦前・戦中の世代には、君が代は、今でも決して耳にして心地よいものではない。海戦で海の藻屑となり、遺品の一つもなく散った身内のいる私には。そして、君が代を千代に八千代に栄えよと讃えられ、神聖にして犯すべからずとした天皇は、戦犯となるべきところを占領軍のご都合で汚名から逃れ、「人間」天皇として戦後を再出発した。

 戦前には、正月を始め、祝祭日(国家・皇統に関するものが殆どだった)には各家庭では日の丸を飾り、学校では君が代を歌った。それが敗戦を境にして君が代は長い間、大相撲の歌、と勘違いする子どもがいるほど国家観からは遠退いていたし、日の丸も日本を示す旗印として国民には認識されることがなかった。ただ、オリンピックで入賞を讃える際に掲げられ、奏される曲として辛うじてその存在と面目を保ち続けていたのだった。

 今回の元教諭の戦後生まれの年齢(62)から推察して、古い世代の君が代や日の丸に抱く感情とは異なる個人的な思想、信条であることに違和感を抱く。

【閑話休題】
 毎日新聞(10/16)から、
 卒業式の君が代斉唱時の不起立を理由に再雇用を拒否されたのは違憲・違法として、元東京都立高校教諭の申谷雄二(62)が都に賠償などを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は15日、約210万円の支払いを命じた東京地裁判決(今年1月)を取り消し、訴えを退ける逆転判決を言い渡した。原田敏章裁判長は「都には広範な裁量権がある」と述べた。

 現在、申谷のケースを含め同種訴訟は計6県ある。既に東京地裁の判決のあった3件のうち2件は原告勝訴、1件は敗訴と判断が割れており、今回が初の高裁判決だった。

《敗戦後、共産主義者、左翼思想家らが中心となり、君が代を否定した。彼らは、新しく国家を建設した国に習って新生日本も新しい国歌、国旗を公募してでも創ることを提起できたはずだが、ただ否定するだけで建設的な意見は民意とはならなかった。従来からの日章旗と君が代が、細々とスポーツ界に引き継がれて生き延びてきた。

《1996年ごろから、公立学校の教育現場において、文部省(当時)の指導で、日の丸の掲揚と君が代の斉唱が事実上、義務づけられるようになった。しかし、反対派は憲法の思想・良心の自由に反すると主張して社会問題となった。1999年には広島県立高校の卒業式に、君が代斉唱や日の丸掲揚に反対する公務員(教職員)と文部省の通達との板挟みになっていた校長が自殺する事件が起った。これを一つのきっかけとして法制化が進み、1999年8月13日、国旗及び国歌に関する法律(略して国旗国歌法)が交付、即日施行された。

 申谷は04年3月の卒業式で起立せず戒告処分を受け、07年3月の退職を前に再雇用を求めたが、処分歴を理由に拒否された。判決は「処分を理由にした不合格は相当性を欠くとは言えない」と指摘。国歌斉唱時の起立を命じる都の職務命令を合憲と判断した上で「教諭が心情や信念だけに従って行動したのでは教育を受ける権利に影響を及ぼし、厳粛な卒業式の場では重い違反行為に当たる」と述べた。

《とはいいながら、国歌斉唱、国旗掲揚の行われる公の場に、若しもいま、私が居合わせたなら、私は起立しないだろうし、歌わない。私の戦争はまだ終わっていない。》

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2009年10月20日 (火)

「戦闘機」部品製造メーカー20数社撤退へ

 軍隊など保持しない国に、戦闘機(航空自衛隊)の部品を製造する企業が存在すること自体不思議なことだ。初めはソビエトを仮想敵国とし、共産国家解体後は仮想敵を北朝鮮に挿げ替え、北朝鮮は怖いぞ怖いぞ、と国民の猜疑心・恐怖心を煽り立て、膨大な国家予算を防衛費に注ぎ込む。そして、そこには戦前から軍需産業で財を築き上げた昔からの財閥の名前が連なっていた。

 毎日新聞(10/19)から、
 航空自衛隊の戦闘機F2(三菱重工業製)の部品を製造しているメーカーのうち、住友電気工業(大阪市)など20数社が戦闘機事業から撤退したり撤退を決めていることが分かった。F15の一代前の主力戦闘機で、老朽化したF4の後継となる次期主力戦闘機(FX)の選定が難航。11年のF2生産終了後は受注見通しが立たず、設備や要員の維持は難しいとの判断がある。関係者は「国防にかかわる重要な問題」と危機感を募らせている。

 日本航空宇宙工業会によると、日本の戦闘機生産は三菱重工を主契約者に、下請けは約1100社。だが、燃料タンク、風防ガラス、専用タイヤなどのメーカーが、既に事業から撤退したり、撤退方針を決めている。

 住友重工は、機首のレーダーを覆う円錐状の部品「レドーム」を製造する国内唯一のメーカー。製造には高い技術力と経験が要求される。F15用燃料タンクなども生産してきたが、「防衛関連の事業は高度の技術力が必要とされながら成長性に乏しく、限られた人材や生産設備は民間用に振り分けるべきだと経営判断した」(広報担当)と説明。F2の生産終了時に防衛関連航空機事業から撤退する。

 【日本の戦闘機】
 航空自衛隊が現在保有するのは、F4(生産終了81年)、F15(同99年)、F2(同11年予定)の3機種。60年代に導入されたF4は早期の退役が決まっており、防衛省は次期主力戦闘機(FX)を選定中。ロシア、中国が保有するロシア製スホーイ27などに対抗するため、ステルス性*が高い米国製F22、F35などが検討されている。

 * ステルス性 -- 軍用機、軍艦、先頭車輛などの兵器をレーダー等のセンサー類から探知されにくくする軍事技術の総称(Wikipediaより)

 FXの機種選定は大幅に遅れている。防衛省は当初、現行の中期防衛力整備計画(05〜09年度)でFX7機を契約する方針を示し、企業側はF2用の設備と要員を振り向けることを想定していた。

 しかし、防衛省が最有力候補としてきたF22は米国が禁輸措置をとっており、FXの契約は10年度以降に先送りされた。大替機種として検討されているF35も開発中。工業会幹部は「先行き不透明感から撤退企業は増加傾向。国内の生産・技術基盤が失われる恐れがある」と指摘する。

 一方、国内生産の戦闘機は高額との意見も根強い。生産数が限られる中、ライセンス料など初期費用がかかって割高になるためで、防衛省には「完成品を輸入してもいいのでは」との声もあるという。

《従来、日本の戦闘機は米軍機をライセンス生産してきたが、詳細な設計図を開示しない「ブラックボックス」化が進んでいるため、日本の防衛産業は先端技術に触れられず、生産や整備面での傷害になっていた。ここにきて、英・独・伊.西班牙共同開発のユーロファイター・タイフーンが、日本でのライセンス生産がしやすいように、詳細な技術情報を開示する考えを明らかにして、売り込みに参画しそうな動きがでてきた。》

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2009年10月19日 (月)

職場での地位を利用した嫌がらせ(公務員)

 毎日新聞(10/19)から、要約
 パワーハラスメント、略して「パワハラ」。公務員の職場でパワハラを防止する取り組みが広がり始めたという。県レベルでは、今春に兵庫、和歌山が県職員向けの指針を作るなど、少なくとも計7県が何らかの規定を導入した。パワハラは定義が曖昧で、禁止する根拠法もないため、先進事例として注目されている。

《海外、就中欧米ではパワハラの事例はないのだろうか。何かにつけて好きな「海外では」を引用できないのだろうか。或いは日本独特のものなのだろうか。》

 公務員職場でのパワハラは、民間企業に比べて目立たなかったものの表面化した事例はある。川崎市水道局で95年、上司3人が、配属された部下の男性職員に対し、「何であんなのが来たんだ」などと嫌がらせを続け、精神的に追いつめられた男性が97年に自殺。遺族の起こした損害賠償訴訟で市の責任が認定された。

 最近では、神戸市の部長級の男性職員が06〜07年、部下5人を「生きていても仕方ないから窓から飛び降りろ」などと連日のように叱責し、2人が鬱病になり、うち1人は2カ月間休職。市は部長級男性を訓戒処分にしたケースがある。

 パワハラに詳しい「職場のハラスメント研究所」の金子雅臣所長は、公務員職場について「暴言や無視など民間企業と童謡のいじめがある一方、わざと決済印を保留して担当者を困らせるなど、効率や業績を優先する民間では考えにくいパターンもあるんが特色だ」と解説する。

 防止規定を導入した7県は、岩手(05年)、大分(06年)、佐賀(07年)、熊本(同)、富山(08年)、兵庫(09年)、和歌山(同)。岩手、大分、佐賀、熊本の4県は、「コンプライアンス基本方針」や、セクハラも含む「ハラスメント要綱」などの一部に盛り込んだ。富山、兵庫、和歌山はパワハラ単独の指針を作成した。

 規定を設けた背景には、議会や住民からパワハラへの対応を問われたり、「職場アンケートでパワハラを見聞きしたという回答があった」(和歌山)などトラブルを無視できなくなった現状がある。未導入でも北海道や秋田県は「研究中」として、情報収集している。

 導入した7県のほとんどは試行錯誤の結果、「専門家の著書や先進県の内容を参考に作成した」という。最近導入した県ほど、具体例を挙げて職員が理解しやすくしているのが特徴だ。

 中でも兵庫は、言動例として「攻撃」「否定」「強要」「妨害」に4分類して20例を示した。和歌山は「言葉の暴力」「指導の域から外れた嫌がらせ」「その他」の3分類で、「仕事の助言を与えず、執拗に批判する」など13例を載せた。

 ハラスメント防止研究を開くコンサルタント会社「アトリエエム」(大阪府吹田市)の三木啓子代表は「パワハラ防止規定は、県職員だけのものと考えず、民間企業の取り組みを促す模範となるよう率先して取り組むべきだ」と指摘する。

 作成のポイントは、
 ▽非常勤職員を含めた全職員を対象にする
 ▽具体的な事例を挙げる
 ▽懲戒処分を入れる
 ▽苦情処理組織を作る
 ▽加害者へのヒアリングをする
 ▽相談体制を整備する
など。処分規定では、大分、富山、兵庫の3県が「懲戒処分その他の人事上の措置を講ずることがある」などと明記した。

 三木は「防止規定がないと実際に起きた時に処分を含めて対応できない。防止効果もあるので導入してほしい」と話している。

《それにしても、これらの問題が大人の世界の話であることに驚く。まるで小中学校での出来事に対する対応で悩んでいるようだ。お互いに甘やかされて育ってきた人間たちのわがままのぶつかり合いのようにさえ思われるのだが。》

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2009年10月18日 (日)

凶悪無期事件の仮釈放について

 毎日新聞(10/18)から、
 検察が「死刑に準ずる」と判断した無期懲役事件を「(マル特)無期事件」と指定し、仮釈放に際して特別に慎重な審理を求める運用をしていることが分かった。死刑の求刑に対し無期懲役が確定した場合などで、指定事件の対象者は08年までの10年強で380人に上る。「事実上の終身刑」に近づいているとされる無期懲役受刑者の仮釈放審理に大きな影響を与えているとみられる。

⦅無期といいながら、決して終身を意味するものではなく、多くは有期限で仮釈放になる日本の無期懲役刑。死刑に準ずる罪ならば、終身刑こそふさわしいのだが、仮釈放をしたことで再犯も起きている事実もある中、何をどう慎重審理をしようというのだろか。⦆

 最高検が98年6月、堀口勝正次長検事(当時)名で全国の地・高検に通達を出した。無期懲役受刑者の相当数が有期刑最長の20年(当時、現在は30年)を下回って仮釈放され、再犯も散見されるとし、「特に犯情が悪質な者には従来の慣行にとらわれることなく、相当長期間に亙り服従させることに意を用いた権限行使をすべきだ。仮釈放に対する意見はより適切で説得力あるものとする必要がある」としている。

 【無期懲役刑】
 死刑に次ぐ重刑で、刑期の定めがなく仮釈放による出所のみが認められる。08年末は1711人と99年より7割増えた。刑法は10年で仮釈放が許されると定めているが、90年代後半からは抑制的に運用され、08年までの10年で68人が仮釈放が許可された半面、121人が受刑中に死亡している。

 指定の対象は死刑求刑に対して無期判決が確定した場合や、特に悪質と判断した事件、再犯の可能性がある場合など。判決確定時や服役中の無期受刑者が仮釈放の審査対象になった場合に調査票を作り、刑務所に指定結果を伝えた上で、検察庁内で書面で引き継ぐ。

 通達の背景には、オウム真理教の一連の事件で、林郁夫受刑者について検察が「自首により事件の真相究明がなされた」と異例の減刑理由を挙げて無期懲役を求刑し、1審判決(98年5月)で無期刑が確定した経緯がある。凶悪事件の服役囚が仮釈放を許可される事態に備えたとみられる。

 無期懲役受刑者が仮釈放を許可されるまでの平均期間は98年の20年10カ月から、08年は28年10カ月に延びた。仮釈放は刑務所長の申し出により、全国8カ所の地方厚生保護委員会が審理する。受刑者本人への面接や帰住地調査、被害者の心情調査、検察への意見照会も含めて判断する。

 検察官が反対しても許可できるが、99〜08年の無期懲役受刑者に対する仮釈放許可率は、検察官が「反対でない」とした場合が76%だったのに対し「反対」の場合は38%だった。

《この76%と38%という数字、結果からみれば検察官の思惑、さじ加減で仮釈放が左右されていることがうかがわれる。被害者側の心情に、年を経ることで仮釈放を認める心の動きがあるなどとは考えられず、世論としてはより厳しい仮釈放の審査基準を求めるのは避けられないことだ。》

 最高検が全国の地・高検に「マル特無期事件」の指定に関する通達を出した98年から08年までに、無期懲役刑で服役した受刑者は940人。この間に、マル特に指定された380人は約7割に当たる。指定が刑の確定時に限らないため一概に比較できないが、無期懲役受刑者の相当数が指定されている可能性がある。無期懲役刑が実質終身刑化しつつある背景の一つと指摘できる。

 仮釈放は地方厚生保護委員会が許可権を持ち、検察官の意見は審査の一要素に過ぎないが、大きな影響を与えていることは確かだ。それにもかかわらず検察は通達について積極的に公表してこなかった。

 仮釈放を巡っては、08年に安岡興治法相(当時)が運用の透明化を掲げて勉強会を開催。今年4月からは、服役が30年を超えた無期懲役受刑者に仮釈放審査を実施することを決めた。政権交代を果たした民主党も、政策集で終身刑の検討を含む刑罰の見直しや、仮釈放制度の客観化・透明化を図るとしている。

《死刑に準ずる、ということで終身刑のない現在の日本では無期が死刑に次ぐ重刑になっている。受刑者が、20年、30年を越えたからという理由で犯した罪が消えることにはならない。人道面から取り上げる考えもあるが、もともと人道に反した行為で裁かれた人間たちだ。老いさらばえようと同情することはない。事実08年までの10年間で121人が獄中死亡している。自業自得だ、私は終身刑を設けることに賛成の立場だ。》

 こうした流れの一方、無期懲役受刑者の実際の刑の長短について、検察が通達の形で大きな影響力を及ぼしていることについては、その是非を含め、殆ど議論されていない。法務・検察には、議論の入り口として、通達の位置づけや運用のあり方についての情報公開が求められる。

《面白いニュースがある》米イリノイ州のクイン知事は、州財政立て直しの一環として、服役囚1000人の仮釈放を計画している(本紙9/22)。今秋の実施を予定しており、年間500万ドル(約4億5500万円)の経費節減につながる計算という。

 シカゴ・サンタイムズ紙によると、窃盗罪などで収監された服役囚が対象で、仮釈放後は監視用器具の装着が義務づけられる。州当局者は「(仮釈放されるのは)どのみち1年経てば社会復帰する軽微で非暴力的な罪を犯した人々だ」と説明している。財政難のイリノイ州は、刑務官の人件費削減だけでは追いつかず、苦肉の策として今回の措置を打出したようだ。ただ、同州では02年にも4500人の仮釈放を検討したものの、批判を浴びて撤回に追い込まれたことがある。

《日本の無期懲役者にも税金が使われている。イリノイの軽犯罪の服役者とは比べられないが、だからといって無期懲役者の仮釈放はないに越したことはない。》

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2009年10月15日 (木)

大西洋・地中海産クロマグロ、ワシントン条約の対象生物になるか

 かねてから問題になっていたクロマグロが、いよいよ食卓から消えることになりそうだ。狂信的とも言える日本人のマグロ好き、困ったことになりそうだ。しかし、資源には限りあるところだ、しばらくは我慢して再び豊かな漁場が回復するのを待つしかないだろう。

 毎日新聞(10/15)から、
 モナコは13日、大西洋と地中海のクロマグロを、絶滅の恐れのある生物を保護するワシントン条約の対象に加えるよう締約国(175カ国)に提案した。モナコのクラブロン対外長官が14日は本紙に明かした。同国は日米や欧州連合(EU)など69カ国に既に提案を打診し、支援を要請したという。漁獲枠を議論する11月の「大西洋マグロ類保存国際委員会」の結果に関係なく商取引の全面禁止を求める方針で、消費量のほぼ半分を大西洋・地中海産に頼っている日本に大きな影響が出る可能性がある。

《そうは言いながら、味覚の乏しい日本人の舌、外国人の味覚で優劣をつけられて有難がり、行列、予約が殺到するような情けない食文化レベルに成り下がっているのが事実だ。クロマグロなどなくなっても、代替魚さえあれば少しも困るとは思えない。》

 同条約では付属書1に記載された生物は商取引を禁止し、同2の場合は厳重規制するが、長官によるとモナコは、同1にクロマグロを加えるよう求めた。来年3月にカタールで開かれる同条約締約国会議で参加国の3分の2以上の賛成で決まることになる。米国のほか、英独などEU21カ国が付属書への記載に好意的な一方、日本やカナダ、トルコは否定的という。

 一方、同国際委員会で決まる今後の漁獲枠について、長官は「漁獲枠が引き下げられれば費用対効果から、各国が漁を行わない可能性がある」と期待感を表明する。だが、「付属書1への記載で、クロマグロが絶滅に瀕しているという科学的事実を世界に表明できる」と、あくまでも主張を通す意向をしました。

 モナコは王室が自然保護に積極的で、クロマグロ保護も元首のアルベール2世が発案したという。昨年以降、売買を自発的に禁止している。長官は「10年前の個体数に戻すには15年は必要だ」としている。

《以前触れたが、回遊マグロでなくても商取引禁止期間中に、養殖によるクロマグロの供給が始まるかもしれない。どうせ、名前や格付けでしか旨い不味いも分からない日本人の味覚だ。「クロ」でなくても美味、美味と喜んで食することだろう。》

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2009年10月14日 (水)

選択的夫婦別姓

 毎日新聞(10/14)「なるほドリ」から、
 千葉景子法相が法案の早期提出に意欲を示して話題になって、選択的夫婦別姓が導入されそうだと報じられたが、どうして今そういう話になっているのか。

 現行の民法では結婚すると、男女どちらかが姓を改める必要がある。夫の姓を選び、妻が改姓する夫婦が圧倒的で、昨年は96%を超えている。ところが女性が結婚して改姓した後も勤務先などで旧姓を通称として使うケースが増え、現実に即した法整備が必要だとの声が90年前後から上がり始めた。婚姻時に夫婦が同姓とするか別姓とするかを選べる選択的夫婦別姓は、女性の社会進出が背景にあると言える。

 Q これまでどんな動きがあったのか

 A 法相の諮問機関・法制審議会が議論を重ね、96年には選択的夫婦別姓を導入する民法改正を答申した経緯がある。法務省は改正案の国会提出を模索したが、自民党内から「家族の結びつきを薄める」と反対論が噴出し、これまで法案提出を断念していた。民主党は野党時代に何度も議員立法で導入案を出し続けてきたほか、今年発表した政策集で導入方針を掲げている。政権交代で議論が加速する可能性がある。

 Q 昔から日本は夫婦同姓だったのだろうか

 A 江戸時代には農民や町人は姓を名乗ることが禁じられていた。法務省によると、明治時代前半は妻が実家の姓を名乗る夫婦別姓だった。ところが1898年に施行された民法は「家」の制度を導入し、夫婦がともに「家」の姓を名乗ることになった。戦後の改正民法も「婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の姓を称する」と定めた。

 Q 来年には法案が成立するのだろうか

 A 実は、そう簡単に進みそうにない。06年の内閣府の世論調査では、
   容認派は36・6%
   反対派は35・0% で競り合った。
 民主党内にも賛否両論あるとされ、法案提出となれば、潜在的な反対・慎重論が表面化することは十分に考えられる。来年は参院選もある。世論を二分するテーマを敢えて選挙前の国会に提案するか、疑問視する人もいる。

《今も日本で唯一、天皇家には姓がない。現皇后も、皇太子妃も婚姻によって姓を失ったことになる。ま、この問題はさておいて、一般平民の世界では、日本国民である以上、必ず家の姓がある。挙式に当たっては、○○家、△△家、両家結婚式場の案内が欠かせない。ところが最近ではこの「家」意識が薄らぐとともに、夫婦別姓の考えが浮上してきた。

《だが、考えてみれば別姓主張も、実家の「家」の姓にこだわる点では大同小異の意識レベルに過ぎない。それに、最近のように離婚ばやりでは、職場で「変わりました」「戻りました」を言う必要がなく、旧姓で通している方が何かと便利だ。別姓で心配する「家族の結びつきが薄れる」などは、疾うに失われている現在では、議論にもなるまい。
 

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2009年10月13日 (火)

国際結婚とハーグ条約 - 3 - 「離婚」

 毎日新聞(10/13)から、要約と 《 》内は私見。
 ハーグ条約に関しては6月1日の初回で書いたので省略する。いずれにしても日本が条約未締結であることから発生するトラブルが続いている。(参照 国際結婚とハーグ条約 - 2 - 09/09)

 国際結婚後に破綻した夫婦で、一方の親が子を母国に連れ帰るトラブルが社会問題化する中、米国人男性が先月、元妻が暮らす福岡県内で子を連れ戻そうとして逮捕され、波紋を広げている。米メディアも大きく報じ、ワシントンの日本大使館前では米国人らの抗議行動も起きた。欧米各国からは、国際結婚を巡る紛争解決を定めた「ハーグ条約」を日本が締結していないためトラブルが多発しているとの批判が高まっており、今回の逮捕劇は日本の外交問題の新たな火種になりかねない情勢だ。

 未成年者略取の疑いで福岡県警柳川署に逮捕されたのは、クリストファー・ジョン・サボイ容疑者(38)。逮捕容疑は先月28日午前7時45分ごろ、柳川市内で、日本人の元妻に付き添われて通学途中だった小学3年の長男(9)と小学1年の長女(6)を、レンタカーに無理矢理乗せ、連れ去ったとしている。元妻が110番通報し、2人の子と福岡市の米国領事館前に現れたサボイ容疑者を警察官が職務質問して逮捕、子も保護した。柳川署は「日本の事件で、日本の法律に従って調べを進める」としている。

 AP通信など米メディアはこの事件を一斉に報道。在米日本大使館によると、米CNNテレビが家族の写真入りで報じ、今月3日には十数人が約2時間、大使館前で抗議行動を展開した。

 サボイ容疑者の日本の弁護人によると、同容疑者と元妻は今年1月、テネシー州で離婚した。同州ウィリアムソン郡裁判所の離婚判決のよると、サボイ容疑者と元妻との間で
 ・子は元妻と州内に住み、年4カ月はサボイ容疑者と過ごす
 ・どちらかが子と州外に引っ越す場合は事前に相手に連絡し、同意を得る
 ・財産の半分を元妻に与え、養育費も支払う
などが取り決められた。

 ところが元妻は8月、連絡せずに2人の子と帰国。このため裁判所は子の監護権を同容疑者のものと認め、地元警察も子の略取容疑で元妻の逮捕状を取り行方を追っていた。在日米大使館は政府同士のやり取りは外交上明らかにしない立場で、今回の事件についてもコメントしていない。一方、外務省はハーグ条約については「締結の可能性を検討中」としているものの、事件に関しては「捜査にかかわる」として言及を避けている。

 サボイ容疑者は今月8日、柳川署で約15分間接見に応じ、次のように語った。
▽事件についてどう思うか。
 「親が自分の子と会うのに(日本の)刑事法が使われることに違和感がある。元妻が(米国のルールに)違反して8月に日本に連れて帰っている。

▽なぜ、連れ去ろうとしたのか。
 「子どもたちに会いたかった。9日が亡くなった父と子どもの誕生日で、会えないことが悲しい」

▽逮捕に違法性があると思うか。
 「(現状は)日本に連れて帰ったもの勝ちの制度だ。(片親ではなく)両親と関係を継続できる制度が必要だ」

▽元妻に言いたいことは。
 「彼女は自分だけが被害者だと思っているが、子どもの立場に立って考えてほしい」

《サボイのいうことに理がある。元妻という女は、現地裁判所の離婚判決の同州内に住むことを条件とする決定を破り、州外への引っ越しさえ元夫に連絡をしなければならない判決を無視し、子ども2人を誘拐し、国外に逃亡したことになるのだ。裁かれるのは当然離婚判決を受けた、テネシー州の法律で、テネシー州の裁判所でなければならない。

 

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2009年10月12日 (月)

早産死、世界で年間100万人

 毎日新聞(10/5)から、
 早産が原因で、世界で1年間に生まれる新生児の約1%に当たる約100万人が死亡していることが、妊婦と乳児の健康管理に取り組む民間の非営利団体「マーチ・オブ・ダイムズ」(本部ニューヨーク)の分析で分かった。三つ子など多胎出産の一因である生殖補助医療の普及や、出産年齢の高齢化が背景としている。早産による死亡率を国際規模でまとめたのは初めてといい、インドで開催中の国際学会で発表する。

 世界保健機関(WHO)が公表したデータをもとに分析した。それによると、05年に世界で生まれた新生児の約1割が妊娠37週未満の早産で誕生。このうちの約1割に当たる約100万人が早産が原因で、1カ月以内に死亡していた。

 早産の割合が最も高かったのはアフリカの11・9%で、北米の10・6%、アジアの9・1%が続いた。最も低かったのは欧州の6・2%だった。米国では四半世紀に36%増えるなど世界的に増加傾向にある。

 原因として、同団体は
・胎児の発育が不十分になる可能性が指摘されている35歳超の妊娠
・生殖補助医療による多胎出産
などを指摘する。早産の新生児の治療費などは米国で毎年260億ドル以上という。

 女性の社会進出が背景にあるため、同団体は「解決は難しい」としながらも、「妊婦の栄養摂取や体重管理に注意を払い、糖尿病や高血圧予防、飲酒や喫煙など胎児への健康影響を回避する取り組みが重要だ」と訴える。

 海野信也・北里大教授(産婦人科)の話、日本での早産による死亡数はデータが公表されていない。早産による死亡を防ぐには、医療機関での分娩や母乳育児の普及、医療にかかりやすい体制の整備などが求められる、と指摘する。

《世界に図抜けて女性の痩せ大国日本の場合、現在問題になっている低体重兒出産が、死亡につながる危険性も高いと思われる。ただ、日本にはそのデータがないという。一方、「マーチ・オブ.ダイムズ」がいう、女性が働くことが背景にあって、改善が難しいというのなら、これからも早産による死亡は出産に伴うリスクとして引き続き起るもの、ともとらえることができる。

《また、日本の場合、妊娠22週以降の中絶による死亡のことを「死産」といっているが、「マーチ・オブ.ダイムズ」のいう「死亡」の内容には死産は含まれているのかいないのか記事では不明だ。或いはデータの発表以上には意味のないものだろうか。

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2009年10月10日 (土)

「婚前契約」で相性チェック

 毎日新聞(10/10)から、《》内は私見
 夫婦が幸せな結婚生活を送るためには、「婚活」中に互いの結婚観を確認し合うことが重要と、行政書士など国家資格を持つ女性グループが、個々の思いをあぶり出す独自のチェックリストを作成した。リストを使って「結婚契約書」を作る講座を開くなど啓発活動も開始。互いを熟知したうえでの婚前契約で夫婦間のトラブルは防げるか。

 リストを作成したのは「世田谷ハッピーライフサポーターズ」。東京都世田谷区や渋谷区で社会保険労務士事務所、ファイナンシャルプランナー事務所などを開業する30〜40代の女性5人が5月に結成した。いずれも司法書士や行政書士などの国家資格をもつ。

 メンバーで04年から離婚相談に応じてきた行政書士、柳田さん(43)が相談体験や文献を基にリストを作った。結婚活動を略した「婚活」が流行語となる中「結婚そのものが目的になり、生活したら会わなかったと離婚するケースが多い」と感じたことなどが切っ掛けとなった。

《何事も深く考えることもなく、浮ついた雰囲気や空気、その場の流れで行動する世の中だ。まして日本人の好きな付和雷同が背景にあって自己主張をすることもできない。人の真似だけが生き甲斐のような生活が習慣となる。「婚活」が流行語になっているのじゃない、合コンと同じ、婚活そのものが流行になっているのだ。それも母親までが参加して大賑わいだ。早々と離婚が増えるのは当たり前だろう。》

 リストには「理想の家庭のイメージを一言で」といった抽象的なものから、「育児休暇を取れるか」など具体的な内容なで、男女双方に対する28項目の質問が並ぶ。

《「育児休暇をとれるか」って質問する方がおかしい。会社に勤めておれば、本人の考えだけで休暇は取れるものではない。職場を無視して「結婚の条件だから」で休暇を取れば、失職するだけだ。また、理想の家庭のイメージは、抽象的であっても描くことは大切なことだ。ただ、それに縛られれば破局はすぐにもやってくるだろう。女も男も我慢することを知らないのだから。》

 質問28項目のうち、掲載されているのはほぼ半分の15項目。
⦅主な結婚生活チェックリスト⦆
【心のつながり】
 ・家で大切にしたい空間は
 ・相手と休日はどう過ごしたいか
 ・相手と趣味を共有したいか
【仕事】
 ・相手の仕事のやりがいや苦労を理解いしているか
 ・仕事を家に持ち帰るか
 ・友働きは賛成か
【子供】
 ・子供はほしいか
 ・子育ての役割分担で相手に望むことは
 ・子供の教育方針のイメージを持っているか
【お金】
 ・結婚前の貯金額を相手に公開できるか
 ・家計の管理はだれがやるのか
 ・いくら以上の支出は相談してほしいか
【互いの家族】
 ・相手の実家とどうつき合うか
 ・相手の実家を訪れる頻度の希望は
 ・互いの両親と子供とのかかわり合いはどうしたいか

《リストを作った女性、離婚相談の経験もあるようだが、家庭、家族を持っているのだろうか。表記された内容は、奇麗ごとのとっても乙女チックな作文になっているのだが。》

<中略>

 メンバーで社会保険労務士の安井さん(35)は「自分の結婚観をじっくり考えることで、失敗のない結婚生活を送る手だてになれば」と話している。

《結婚生活のほぼ3分の1の時間は寝室だ。質問項目の中に「性」にかかわるものがないが、欠けているのか紙面に掲載できないのか。寝室を別にするのか、同衾なのかは別として、離婚の理由の第1は「性格の不一致」だが、これは「性の不一致」とほぼ同義語と言われる。結婚前に口にできる範囲の数多くの質問を繰り出してみても、理解し合えない部分はあるものだ。第一、あばたもえくぼの結婚を、覚めきったチェックリストで考えるなどお笑いぐさだ。》

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2009年10月 9日 (金)

「薬の使い方」が中学の新学習要領に

 およそ医者嫌いの私は、診察はおろか薬を飲むことも滅多にない。60年も70年も前の子どものころ、風邪をひいたときに調合してもらった甘ーい飲み薬が美味しかったこと、があるくらいだ。長じてから今日まで、記憶にある限りは、アスピリン以外に服用した記憶がない。はやりのペットボトルのミネラル水も、海外旅行の時だけは、腹下し予防に軟水を購入するくらいで、未だ購入したこともない。井戸水や水道水で十分だ。

 誕生日まで生きるまい、と思われてこの世に生を享けたが、後2、3年で80歳に近い年齢になっている。特に身体のことでは、あれこれ心掛けないでもどこまで生きられるのか、試しているというのが本音だろうか。39度を越す熱が出ても普通に働いてきたし、慌てもしない。アスピリン(名前にピリンがついているが、ピリン系ではない)さえあれば元に戻る。私にとっては万能薬で、頭痛、風邪、腹痛、発熱、何でも治るから不思議だ。我が家には欠かせない常備薬だが、それさえもうっかりすと、期限切れになる。そう言えば、ここ15年ほどアスピリンの1粒も飲んでいない。明日にでも買い替えておかないといけない。

 また、厳しい食糧難時代に成長してきた世代だが、幸い日本海が近かった。そのせいか、未だに肉は殆ど食べないし食べたいものでもない。魚も回転寿しの雰囲気が嫌いだからもっぱら今では食卓に上るのはスーパーの魚類が主だ。

 確か、昨日のテレビだった。サプリメントを常用している女性に、手の震えが出て止まらなくなる異変が生じる事例を見せていた。生来の気質から、何でも薬や栄養剤に頼りたがる傾向には「バカなことを」と背を向けてきた。必要以上の痩せ願望には、サプリメントは却って悪影響の方が大きいと見ていた。そんなもので痩せることもないだろうし、お肌も逆に美肌から遠のくばかりだろうと。

 医者の調合が必要な人は別として、流行を追いかけて訳も分からず服用、愛用、多用していれば、弊害が出てもおかしくない。自業自得としか言いようのない結果が現れてもくるだろう。このような風潮の中、子どものころから正しい薬の使い方を学ぶことは必要になってくるだろう。

【閑話休題】
 毎日新聞(10/9)から、要約と《 》内は私見。
 2012年に全面施行される中学校の新学習指導要領で、保健体育の教科に「薬の正しい使用」が盛り込まれた。自分の健康管理を適切に行う力を子どものころから身につけることが狙いだ。大人も薬について学ぶ機会は意外に少ない。

 内服薬は、胃を通って腸で吸収された後、血液中に入る。それから肝臓に運ばれて一部は分解され、残りの成分が身体を巡って効果を発揮する。飲む量や回数が決まっているのは、薬の血中濃度を効果が表れる範囲内に保つためだ。飲む量が多すぎれば血中濃度が必要以上に上がってしまい、薬が効き過ぎたり副作用が生じる。決められた量や飲む時間を守ることが重要になる。

(中略)

 「折角飲んでも、使い方によっては効果が弱まったり,逆に強めてしまうことがある」と話すのは東京薬科大の加藤哲太教授(薬学教育)。加藤教授は、約10年前から小中学校で「くすり教育」に取り組み、教室では簡単な実験を見せて、児童・生徒の関心を誘う。まずは試験管に水と緑茶を用意し、それぞれに同じ量の薬(鉄剤)を入れる。すると、水では変化は起きないが、緑茶では薬が黒く変色してしまう。緑茶の成分と化学反応を起こし、薬の成分が変化するためだ。

 複数の薬を同時に飲む場合も、予期せぬ相互作用が表れることがあり、注意が必要だ。93年には抗癌剤を使っていた患者らが、感染症治療の抗ウイルス薬の投与により、16人が亡くなる事件があった。過渡教授は「薬の添付文書は使用説明書であり、必ず呼んでほしい。飲む回数や量のほか、併用してはいけない薬の情報なども書かれている」と強調する。

《電気製品に限らず何かを購入しても、多くの人(特に男性)は取り説には目を通さないでも写ったり、音は出る。まして細かい効能書きには最初から敬遠しがちだ。経口薬に限らない、小さな紙切れの小さな字は、高齢者が読むには骨が折れる。改善の道はないのだろうか。》

 最近、注目されている健康補助食品(サプリメント)も同様だ。ハーブの一種「セント・ジョーンズ・ワート」は気管支拡張薬や強心薬などの治療効果を弱める恐れ、またビタミンKが豊富な「クロレラ」は血栓予防薬の効果を弱める恐れがある。

《このままでいけば、薬剤訴訟にもなりかねない懸念がつきまとう。副作用や併用の危険性なども含めて、製造企業の啓蒙活動は早急に取りかかるべきだ。》

 東京慈恵会医大病院薬剤部の北村正樹さん(医薬品情報担当)は「新種のサプリメントは次々と誕生しているが、医薬品との相互作用などを顕彰するデータは少ないのが現状。疑問があれば医師や薬剤師に尋ねてほしい」と反している。

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2009年10月 8日 (木)

ネット遊び、管理をしっかりと

 毎日新聞(10/7、8)から 《 》内は私見。
 コミュニティーサイトやプロフサイト(プロフ)など、携帯電話やインターネットの一般サイトを通じ、中高生が性的被害に遭う事件が増えている。

「映画を観に行こう」札幌市内の女子校高校生(17)は7月、携帯電話のコミュニティサイトで知り合った北海道豊浦町の男(22)からメールで誘われた。気軽に市内で会うと、男は「眠いから休憩しよう」などと言い、生徒をホテルに連れ込んでいかがわしい行為に及んだという。男は8月、北海道青少年健全育成条例(淫行等の禁止)違反容疑で逮捕された。

《これなどは、当然合意の上の売買行為としか思えないが、女が未成年ということでは逮捕されることになる》。

 こうしたサイトには、中高生が援助交際を持ちかける書き込みもあふれている。札幌市中央区の女子中学生(15)が4月上旬、「援(助交際)するから、金くれる人」と書き込むと、釧路市の会社社長の男(53)が「3万円でどう」と応じたという。多額の小遣いを持っていることを母親が不審に思い、問い質して発覚。男は児童買春禁止法違反で逮捕された。

《従来は「買うものがいるから」と言われていた売春が今では「売るものがいるから」買うことになるケースが目立っているようだ。しかし、これも相手が未成年ということで逮捕となった》。

 警察庁によると、08年に出会い系サイトを利用して犯罪被害に遭った子どもは724人で、それ以外のサイトによる被害も792人に上る。09年上半期(1〜6月)には、出会い系サイト265人に対し、それ以外が545人に達した。

 背景には、出会い系サイトなどの規制強化がある。子どもを誘う書き込みの削除などを業者に義務づけた改正出会い系サイト規制法が昨年12月に施行。4月には有害サイト規制法も施行され、出会い系サイトなどへの接続を防ぐフィルタリングサービスの提供が携帯電話会社などに義務づけられた。しかし、いずれも一般サイトは対象外だ。

 捜査関係者は「最近は健全サイトで連絡先を教えて個別に連絡を取るケースが増え、違法行為の発見が難しい」と打ち明ける。

 一方、石川県議会は6月、小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者が努力する規定を全国で始めて盛り込んだ「改正いしかわ子ども総合条例」を可決した。(参照「小中学生に携帯電話を持たせないで」 09/06/30 )来年1月から施行される。

 元群馬大大学院教授(情報メディア論)で、NPO法人「青少年メディア研究協会」(前橋市)の下田博次理事長はこの条例について、「全国の自治体に向けて問題提起になった」と評価する一方、「これだけでは根本的な解決にはならない」と指摘する。

 同研究協会は04年から、中高生などの親たちを対象に「市民インストラクター養成講座」を開いている。インストラクターとなった親が学校やPTA活動の場で、別の親たちにネットや携帯電話の安易な利用の危険性を訴えてもらうのが狙いだという。05年からは講座修了者を群馬県が認定し、現在、54人が活動している。

 同様の講座は、香川県と広島、京都、奈良の3市にも広がっている。下田理事長は「親が子どものネット遊びを管理できないのであれば、子どもに携帯電話を持たせるべきではない。法規制してもいたちごっこになる。危機意識の高い親を増やしていくことが問題解決につながる」と強調している。

《ケータイの画面が紙面には掲載されているのだが、売春をにおわす恐ろしい女子中学生がいるのだ。女は札幌の女子中学生、ケータイに書き込んだ言葉は「エッチなこと好きだよぉ」とあり、ハートマークまで付けて最後は「笑」で結んでいる。手遅れだが、ケータイを与えてしまったとしても、親が、ケータイをチェックしていれば、こんなことは起らない。いつも言うように、親の庇護下にある未成年は、親のケータイ管理に対してノーを言う権利はないのだ。その子どもにはプライバシーなど存在しないのだ。チェックする義務と責任のある親に、それができないのなら、下田氏のいうように、携帯など持たせるべきではない。》

 8日の記事から。東京都内の中学生のうち、有害サイトへの接続を防ぐフィルタリング機能を携帯電話に設定しているのは54・3%で、始めて半数を超えたことが、警視庁少年育成課の調査で分かったという。警視庁は18歳未満の青少年が使う携帯電話の購入時に、フィルタリング機能を提供するよう電話会社などに義務づけた「有害サイト規制法」や、保護者への啓発活動の効果が出始めたとみている。

《08年度、有害サイト、それ以外サイト会わせて1500人からの被害が実際に発生している。今年上半期、有害サイトの被害は減少したというが、実際には場所をそれ以外のサイトに移しただけで、こちらは大幅に増加しそうだ。有害サイトよりも見えにくい状況に様変わりさせたことになるのではないか。》

 調査は今年7月、都内の公・私立計7校の中学生3863人を対象に行った。携帯電話の保有率は08年7月の前回調査比1・9%減の72・1%。フィルタリングを設定している割合は、前回調査より18ポイント増えた。設定した理由は、
 1)保護者から言われたから        61・7%
 2)買った携帯に最初からついていた    27・4%
 3)学校などで話を聞いて、必要と思った  10・0%
設定しない理由は、保護者から言われなかった 47・1%で最多。

 警視庁は「児童買春や児童ポルノなどの犯罪に巻き込まれる危険性が、子どもたちにも認識されてきたのでは」と分析している。

《随分楽観的な分析をするものだ。却って深く潜行して巧妙に、甘い蜜におびき寄せる駆け引きが始まりそうな予感がするのだが、深読みし過ぎだろうか。
 

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2009年10月 7日 (水)

いま、論語がはやっている

 毎日新聞(10/7)から、要約と《 》内は私見。
 「論語」が、親子を中心に人気を集めている。先行き不透明な時代、“生き方指南”が求められているのだろうか、子ども向けの解説本がベストセラーになり、論語塾も盛況のようだ。

 【論語】
 孔子(前551〜前479年)の没後、孔子や高弟の言行録を編纂した書物。「学而」「為政」など20編約500章から成り、「仁」や「礼」など道徳論や政治論が記されている。「孟子」「大学」「中庸」と合わせ、儒教の四書の一つ。日本には4〜5世紀ごろに伝来したとみられ、聖徳太子ら多くの人の思想に影響を与えたとされる。

 「子曰く*、学びて時に之を習う、亦説ばし(また、よろこばし)からずや」。東京都文京区の伝通院で月1回開かれる「こども論語塾」。親子連れや3世代家族など2〜80歳の約100人の素読の声が響く。05年に参加者約30人で始まり、現在、宮城県塩竈市や宮崎県都城市など全国7カ所で開かれている。

《*「子曰く」は、し、のたまわく、または、し、いわくと読む。子(し)とは孔子をいい、孔子がおっしゃるには、言うにはの意。また、曰くの「曰」は「日」(ひ、にち、ではなく、2劃目の縦の線と3劃目の横線とは接しない。読みは、『エツ、のたまわ-く、いわ-く、ここ-に』。》

 論語は中国の春秋時代の思想家、孔子の言行や弟子たちとの問答などが記された書物。塾では約2500年受け継がれた孔子の生き方や考え方を学んでいる。

 講師の安岡定子さん(48)は、陽明学者で歴代首相の指南役といわれた故・安岡正篤の孫。この日は「之を愛して能(よ)く労すること勿(な)からんや」(人を愛するからには、その人を鍛えないでおられようか)を取り上げ、「勉強やお行儀など、みんなの両親は厳しく叱ったりするでしょう。難しいことも乗り越えられる人になってほしいからです」と、子どもたちに語りかけた。

《家庭の中のことは分からないが、乗物の中、スーパーなど目に触れるところでの親が子どもに厳しく接する姿など見たことはない。子どもが騒いでいようが、泣きわめいていようが、生もの商品に指を突き立てていようが、公共の場所での騒ぎや声高なおしゃべりは、親自身の方が叱れる状況にない。ここで学んで親の方こそ少しでも良くなることでもあれば喜ばしいことだが。》

 東京都目黒区の小学四年、島田君は「巧言令色、鮮(すくな)し仁」(言葉巧みでうわべばかりの人は思いやりの心が欠けている)の章が好きだという。母親(39)は「論語は味わい深い。将来、子どもの力になる」と目を細める。

 安岡さんは「昔は、善く生きる道を子どもに諭す親類や教師が身近にいた。今は誰も教えない。だからこそ、論語への関心が高まっているのではないか」と話す。

《安岡さんの近辺には諭すことのできる親類はいたのかもしれないが、何も親類でなくてもいい。少なくと私の世代の子どものころには親や兄弟も含め、遊び仲間でも、間違いを糾してくれる先輩、年長者が何人もいた。今でも懐かしい感情が湧いてくるが、遊び仲間と顔を合わせると、『友あり、遠方よりきたる、また楽しからずや」(論語)は合い言葉のように行き交ったものだ。論語は日常生活の中に入っていたのだ。また、明治生まれの両親たちは、堅苦しいほどに倫理観が強く、間違ったことには容赦なく厳しかった。》

 同塾の盛岡代表(70)は「いつも前から堰が埋まる。道徳心が失われ、凄惨な事件が起きる中、親が論語を子どもに伝えたいと願っているのでしょう」とみる。保護者からは「塾より学ぶものが大きい」「小さいうちに心の勉強をさせたい」との声も聞かれた。

《その親の自覚が失われないことを願うばかりだ。》

 論語への追い風は、学校現場にも吹いている。2011年度に全面実施される新学習指導要領には「伝統的な言語文化に関する指導の重視」が盛り込まれ、小学生が漢文や古典を学ぶようになる。

《転がるように口から出てくる論語の古文調の言葉は、とっても覚えやすく、年月を経ても次々に出てくる。》

 NHKは昨年10月から半年間、総合テレビで「カンゴロンゴ」を放映。「世直しバラエティー」と銘打ち、ドラマ仕立てで論語などを紹介した。番組を監修した明治大の加藤徹教授(中国文学)は「今の日本はどこに進むのか10年後の姿も描けず、階段の『踊り場』のような状況。論語には、人間らしい生き方や励ましの言葉が詰まっている。田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの声をふと聞きたくなるように、心のよりどころとして論語が読まれているのではないか」と話している。

《「論語読みの論語知らず」という言葉もある。書いてあることを理解するだけで、実行が伴わなければ論語も役にはたたない。現在学んでいる子どもたちが大人や親になるまでには何十年もかかる。それよりも、一緒に学んでいるという親たちがすぐに実践すれば、今の世の乱れを軌道修正するのも、成果は早く現れることになるのだが。》

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2009年10月 5日 (月)

におい

 ひと月も前の記事(毎日新聞:9/7)から、
 自分だけでなく、他人も含めて最も気になるにおいは口臭で、約8人に1人が口臭が原因で、同僚や恋人などとのつき合いを止めたり避けたりしていたことが、江崎グリコ(本社・大坂市)の調査で分かったという。

 口臭の原因には、ニンニクなどを食べた時に発生する食品由来のほか、歯周病などの病気、舌の表面に付着した食べかすなどが考えられる。日頃の口腔内の手入れが大切と言えそうだ。

 調査は5月、インターネットを使い、20〜50代の男女各100人の計800人を対象に実施した。
その結果、自分の臭いで気にしているのはいずれも複数回答で、
  口臭の 78%
  汗臭さ 72%
  足・靴下の41%続いた。

 また、他人の臭いで最も気になるのも
  口臭がトップで  82%
  続いて汗臭さ   67%
  たばこの     61% だった。

 また、臭いが気になる場面は
  職場・学校    62%
  電車・バスの中  43%
  家庭       21% だった。

 さらに、13%が口臭を原因につき合いを敬遠し、
その内訳は、
  同僚・同級生が  35% だったが、
  恋人と答えた人も 8% に達し、人間関係を考える上で楽観できない状況が浮かび上がった。

《臭いと聞くだけで鼻をつまみたくなる体験は、現役時代の毎日の通勤電車内だ。今ほど消臭のための医療品や香水も出そろっていない頃になる。欧米人に比べて比較的体臭が薄い日本人とはいえ、やはり腋臭の強い人間が近くに来た時ほど苦しい思いをしたことはない。特に外国人のそれは離れても離れても臭いが追いかけてくる。昔から腋臭には明礬水が使用されていたが、知ってか知らずにか、若い女性や、男性の汗と混じってのものは途中下車か隣の車輛への移動を何度かしたことさえあった。

《また、子どもの好きな果物のイチゴの臭い付けをしたチューインガム、大人の女性にも人気があったが、化学薬品でつけたガムの電車の中での臭いは、人ごみの臭いに混じって反吐がでるようなくさ味の強い悪臭だった。私のチューインガム嫌いはあのイチゴくさいガムからだ。口臭では、出勤時の満員電車に飛び乗ってきた若い女が、顔の真っ正面で思わず吐いた息だった。歯も磨かず家を飛び出したのか、嘔吐の出そうになるのを我慢するのがやっとだった。100年の恋も一瞬で消え失せるのは男も女も一緒だろう。

《香水と言えばマリリン・モンローが、寝る時にまとうものを尋ねられて「シャネルの5番」と答えた名台詞があるが、香水以外は何も身にまとっていないという、とっても洒落て、セクシーな言葉を思い出す。しかし、この香水が曲者(くせもの)で、馥郁としてほのかなかおりにはとんとお目に、いや、お鼻にかかったことがない。もともと風呂嫌いのフランス女の体臭を隠すために開発されてきたもの。体臭混じりで嗅ぐのはご免だ。

《記事の真っ先に書いてあるが、ニンニクの臭いは私は大好きだ。生ニンニクの摺りおろしをたっぷりとかけて食べるラーメンは最高に美味しい。食べ物本来のかおりだから、人中に出ることにも遠慮はしない。

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2009年10月 2日 (金)

話題 3つ

 毎日新聞(10/1)から、
 その1、客寄せパンダ退団
 それこそ女だてらに男子ばかりの野球の世界に珍しがられて入団した吉田えりが、10戦して1勝も上げられずに、さっさと退団。行く先は大学進学だと。結果は初めから分かっていたことだ。実際の話、せめてパンダ効果はあったのだろうか。最初から寄り道せずに大学でもどこでも好きな所へ行ってればよかったものを。野球というもの、球団が面白半分に入ってきた小娘に、ナックルを抛られて、かき回されて終わったようなものだ。「球団としては本人の希望が一番、当初は慰留の方針だったが、応援しようという判断をした(広田球団社長)」と明かした。もともと採用した経緯(いきさつ)もある、その程度は言わなきゃ面目ないだろう。

 その2、やくざも驚くガキどもの殺人未遂
 小学3年の男児(8)に暴行したうえ、海に突き落として大けがをさせたとして、福岡県警大牟田署は29日、同県大牟田市の無職少年(15)と、同県久留米市の中学3年男子生徒(15)を殺人未遂と傷害の容疑で逮捕し、30日、福岡地裁久留米支部に送検した。同署によると、小6の男児2人と中1男子生徒の計3人も暴行に加わっており、近く殺人未遂と傷害の非行内容で児童相談所に通告する。逮捕された2人は容疑を認めているという。

 逮捕容疑は3人と共謀し、8月6日午後6時半ごろから1時間に亙って、大牟田市西新町の公園で市内の男児に殴る蹴るの暴行を加え、たばこの火を押しつけ、全身打撲などで1カ月の大けがをさせた。さらに男児を約800メートル離れた岸壁に連れて行き、海に突き落として溺れさせようとしたとしている。

 男児は近くにあったはしごを使い、自力で海から這い上がった。道路でしゃがみ込んでいたところを、同署員が見つけて保護したという。

《まるで暴力団かやくざの仕業と変わらない。1対1の喧嘩をする勇気もなく、集団で暴行を働いたうえ、証拠隠滅を図り、海に落として殺そうとまでしたものだ。クソもミソも一緒にしたくはないが、福岡というところ、やくざがらみ、暴力団がらみ、ピストルがらみ、飲酒運転、教育委員会などなど事件の続発するところだ。子どもたちは大人を見て大きくなる。人を殺すことに特別の感情も持ち合わせないままに大人になって行く土地柄の怖さを感じる。これは次に書くガキともつながる問題でもある。》

 その3、小5自殺男児に教諭の体罰を認める判決が
《今年4月、最高裁が殆ど同様の男子教諭の行為に対し、体罰とは認めない判決を出している。(参照:当該事件の『小5男児自殺』及び良識を示した最高裁)》

《事件が報道された3年前、私は「女性教諭にも学校にも何ら責任はない」と書いた。今でも考えは変わらない。今年10月1日に福岡地裁小倉支部が出した「社会通念上許される範囲を逸脱したした有形力の行使で、体罰にあたる」とした判断は間違っていると信じる。このように子どもに甘く、親に同情の判断が、その2で書いたような集団暴力、殺人未遂に至るような思い上がった子どもを作ることにつながるのだ。自殺した小5男児が生きておれば、おそらく今回の加害集団の仲間に加わるような男になっていたろう。》

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2009年10月 1日 (木)

地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金 - 3 -

 毎日新聞(9/30)から、《 》内は私見
 《またまた本末転倒の記事だ。新聞のタイトルは「ずさん管理130億円未回収」とある。回収できないのは奨学金を援助して大学を出るまで面倒を見た支援機構の管理が杜撰(ずさん)であったから、「悪い」のはお前だと書くのだ。未回収金は、とんずらした人間だけの130億円だけではとどまらない、総計では2253億円もあるのだ。まるで家賃滞納して夜逃げするのは部屋をかして「徴収しなかったお前が悪い」というのと同じ理屈だ。もっと言うと、散々旨いものを食って、逃げ出す食い逃げと同じだ。なぜ、奨学金を援助した側が責められなくてはならないのか、理解できない。だが、ここまで未回収金が増えるということは、ひょっとすると今回のように、未回収経過が発表されるたびに増えて行く金額に、安心して雲隠れすることを決める不届きものがいるとしか思えない。》

 地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金 08/09

 【閑話休題】
 大学生に奨学金を貸与する独立行政法人「日本学生支援機構」(旧日本育英会)で2253億円もの未回収金が生じている問題で、このうち、約130億円は、機構側による貸出先住所のずさんな管理が主な原因であることが、会計検査院の調べで分かった。小学生の転居は卒業直後にピークを迎えるのに、卒業後半年間は接触しないシズテムを続けてきたためで、検査院は改善を求める方針だ。一方、貸与型奨学金を巡る問題点があらためて浮かんだことで、専門家からは、海外で主流の給付型の導入を求める声が強まっている。

《無駄を削って予算を捻出しようとしている現内閣に、それだけの予算が組めることか。「出産に、子どもに、授業料にと、あれが欲しい、これも欲しい」と次から次に、おねだりすれば増える諸手当の前例はあるが、 もともと返済の意志もない奨学金未回収を配慮して、給付型にする必要はない。》

 支援機構によると、奨学金を貸与する学生には入学直後と卒業直後に住所を知らせるよう求め、転居ごとの届け出も呼びかけている。卒業直前の住民票提出は今年度から義務化されたが、提出しなくともペナルティーはない。

 卒業後は、直ちに返還を求めると奨学生の負担が大きいとして、8月中旬に返還開始の通意を送り、実際には10月から引き落としを始める。ただし、このシステムでは、滞納者と実際に接触を試みるのは早くても卒業から半年後になる。就職などに伴う転居が多い卒業直後には奨学生と接触しないため、転居先の届け出がないまま未回収になるケースも少なくないという。

〖日本学生支援機構の奨学金〗
 無利子の第1種、有利子の第2種があり、すべて貸与型。08年度で第1種2793億円、第2種6512億円、計122万人に貸与した。10年前より金額で3・5倍、人数で2・4倍に増加。07年度の延滞債権は2253億円と10年前の倍に達し、文部科学省は昨年、11年度までに半減する目標を示した。延滞理由の上位は低所得や失業。

 検査員は、住所が分からないことで、悪質な延滞者への督促が不十分になるだけではなく、視力の乏しい奨学生に対して事情に応じた返還指導もできなくなる点を問題視する。卒業後、早い段階で住所を把握できるようにするため、就職先や住所変更を把握しうる大学や同窓会との連携を含めて改善を求める方向で調整している。

《いずれにしても「借りたものは返す」、この基本を、子どもの頃からの家庭内教育や躾で身につけていれば、当たり前のこととして催促されなくても、無事に大学を卒業できたことに感謝の意を込めて返すことができるはずだ。要は人間的な倫理観の欠如としかいいようがない。その程度のこともできない連中に、教育の機会均等などと難しい話をしても理解できまい。》

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