« ケータイで試される親の力 - 2 - | トップページ | 話題 3つ »

2009年10月 1日 (木)

地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金 - 3 -

 毎日新聞(9/30)から、《 》内は私見
 《またまた本末転倒の記事だ。新聞のタイトルは「ずさん管理130億円未回収」とある。回収できないのは奨学金を援助して大学を出るまで面倒を見た支援機構の管理が杜撰(ずさん)であったから、「悪い」のはお前だと書くのだ。未回収金は、とんずらした人間だけの130億円だけではとどまらない、総計では2253億円もあるのだ。まるで家賃滞納して夜逃げするのは部屋をかして「徴収しなかったお前が悪い」というのと同じ理屈だ。もっと言うと、散々旨いものを食って、逃げ出す食い逃げと同じだ。なぜ、奨学金を援助した側が責められなくてはならないのか、理解できない。だが、ここまで未回収金が増えるということは、ひょっとすると今回のように、未回収経過が発表されるたびに増えて行く金額に、安心して雲隠れすることを決める不届きものがいるとしか思えない。》

 地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金 08/09

 【閑話休題】
 大学生に奨学金を貸与する独立行政法人「日本学生支援機構」(旧日本育英会)で2253億円もの未回収金が生じている問題で、このうち、約130億円は、機構側による貸出先住所のずさんな管理が主な原因であることが、会計検査院の調べで分かった。小学生の転居は卒業直後にピークを迎えるのに、卒業後半年間は接触しないシズテムを続けてきたためで、検査院は改善を求める方針だ。一方、貸与型奨学金を巡る問題点があらためて浮かんだことで、専門家からは、海外で主流の給付型の導入を求める声が強まっている。

《無駄を削って予算を捻出しようとしている現内閣に、それだけの予算が組めることか。「出産に、子どもに、授業料にと、あれが欲しい、これも欲しい」と次から次に、おねだりすれば増える諸手当の前例はあるが、 もともと返済の意志もない奨学金未回収を配慮して、給付型にする必要はない。》

 支援機構によると、奨学金を貸与する学生には入学直後と卒業直後に住所を知らせるよう求め、転居ごとの届け出も呼びかけている。卒業直前の住民票提出は今年度から義務化されたが、提出しなくともペナルティーはない。

 卒業後は、直ちに返還を求めると奨学生の負担が大きいとして、8月中旬に返還開始の通意を送り、実際には10月から引き落としを始める。ただし、このシステムでは、滞納者と実際に接触を試みるのは早くても卒業から半年後になる。就職などに伴う転居が多い卒業直後には奨学生と接触しないため、転居先の届け出がないまま未回収になるケースも少なくないという。

〖日本学生支援機構の奨学金〗
 無利子の第1種、有利子の第2種があり、すべて貸与型。08年度で第1種2793億円、第2種6512億円、計122万人に貸与した。10年前より金額で3・5倍、人数で2・4倍に増加。07年度の延滞債権は2253億円と10年前の倍に達し、文部科学省は昨年、11年度までに半減する目標を示した。延滞理由の上位は低所得や失業。

 検査員は、住所が分からないことで、悪質な延滞者への督促が不十分になるだけではなく、視力の乏しい奨学生に対して事情に応じた返還指導もできなくなる点を問題視する。卒業後、早い段階で住所を把握できるようにするため、就職先や住所変更を把握しうる大学や同窓会との連携を含めて改善を求める方向で調整している。

《いずれにしても「借りたものは返す」、この基本を、子どもの頃からの家庭内教育や躾で身につけていれば、当たり前のこととして催促されなくても、無事に大学を卒業できたことに感謝の意を込めて返すことができるはずだ。要は人間的な倫理観の欠如としかいいようがない。その程度のこともできない連中に、教育の機会均等などと難しい話をしても理解できまい。》

|

« ケータイで試される親の力 - 2 - | トップページ | 話題 3つ »

コメント

不況だから、返済できないというのも
入るのではないでしょうか
また、奨学金を返さないってそんないけないことなのでしょうか?
利子は加算されていきますし、いつか返せばいいと思いますしモラル上も問題ないかと
借金なのだから

投稿: | 2010年6月27日 (日) 22時54分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金 - 3 -:

« ケータイで試される親の力 - 2 - | トップページ | 話題 3つ »