改正育児・介護休業法が成立
6月24日、参院本会議で採択され、全会一致で可決、成立した。
同法は、3歳未満の子のいる従業員に対する短時間勤務、
残業免除を企業に義務付ける。
男性の育児休業取得の促進。
違法行為に対する厚生労働相の勧告に従わない
企業名の公表
などが柱となっている。
毎日新聞(6/26)社説から、
結婚前から仕事をしていた女性の7割が出産を機に退職している。育児休業(育休)を取る男性は1・56%と極端に少ない。昨年秋以降の急激な不況下で、育休を取った社員を不当に解雇した「育休切り」が社会問題となっている。育休が取りづらく、少子化対策につながっていないというのが、この国の現実だ。
《男性の育休については、現在の国の進める方策では男性の取得率の向上など土台無理だし、子育てには何の役にも立たないことは折に触れて書いてきた。》
少子化が続く中で、子育てしている夫婦に働きやすい環境を整える育児休業制度が施行されたが、欧州各国と比べれば、日本は普及が相当に遅れていると指摘せざるを得ない。
《これについても、その原因について触れてきた。そして、欧州と比較していうならば、「遅れている」は当たらない、「進んでいない」と表現するべきだ。》
短時間勤務や残業免除の制度化は、事業主が考えを変えて前向きになればできる。そのためには、経営者だけでなく、職場の上司や仲間たちが改正法の理念を受け止め、育休を取得する従業員を支援する体制を広げて広げていくことが必要だ。
《社員を潤沢に抱えている企業、納期に余裕がある企業、一般事務部門(デスクワーク)の多い企業などでは努力次第で取得率の向上も不可能ではないだろうが、これらの企業と反対に、ギリギリの社員で、納期が社運を左右する企業、人の命をあずかる病・産院、なま物を扱う食品や流通関係など、精神論だけで取得率が上がるものではないだろう。》
スウェーデンでは子どもが満一歳になるまでの間に最長4週間、有給で育児休暇が取れる「パパ・クオータ(父親割当)があり、男性の8割近くが育休を取っている。こうした制度も参考にしながら、男性が子育てや家事に参画する仕組みを広く普及させて行くべきだ。
《またまた、スウェーデンだ。消費税5%そこそこの日本に比べ、スウェーデンの高税率の税制度の仕組みには頬冠りして、「お前たちにもできるはずだ、努力してみろ」と新聞社は社説にまで書いておっしゃる。参照 男性の育児休業 - 2 - 08/04》
改正法で注目されるのは「育休切り」の防止措置だ。政府原案にはなかったが、与野党で修正し、育休を申し出た従業員に対し休業期間を明記した確認書を交付することを省令で定めることにした。
米国の世界不況の影響で、厚生労働省には労働者からの相談が前年の1・4倍も増えたことが背景にある。育休を取った人への退職強要や解雇、期間雇用者の雇い止め、減給、復職後の不利益な配置転換などの相談があり、育休制度が社会に定着していない実態が明らかになった。その意味からも、総選挙を前に与野党の対立が激しくなっている中で、与野党が柔軟に歩み寄って、「育休切り」に歯止めをかけることで合意した意義は大きい。
育児・介護法の改正は、育休制度を普及、定着させるためのスタートである。改正法を作って終わりではない。肝心なことは、事業主の意識変革であり、上司や同僚の理解である。育休を取った後、また職場に戻って働くことが、ごく自然なことになる社会にしたい。
《机上の作文を綴ることは易しい。その内容で本当に実行することが可能な企業は一握りだろう。》
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