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2009年7月 2日 (木)

子どもの値段

 毎日新聞(7/2)から、《 》内は私見。
 《ギョッとするタイトルをつけたが、2006年に人身売買を扱った『赤ちゃんの値段』(高倉正樹著:講談社)の話ではない。自転車の「3人乗り」を条件付きで認める公安委員会規則が各自治体でも施行されたが、それに伴うさまざまな反応について感じたことを書きたい。》

 メーカーは早速さまざまな3人乗り自転車を市場に投入しているが、県警(埼玉)企画課の調査では、主流は5万〜7万円台、電動アシスト付きは十数万円する。幼児をかかえる母親からは行政の購入補助を期待する声も上がる。

《思い出せば乗用車にチャイルドシート装着が義務化された時にも同じ意見が噴出した。その時にも今回同様感じたことだが、親たちはわが子の命を一体幾らで換算しているのだろう、ということだった。自転車も今日突然発売されたのではない。以前からの事故の発生を契機に3人乗り禁止となるところを、母親たちの「それでも3人乗り自転車は必要である」の声を受け、対策としての3人乗り自転車の開発、試作が繰り返されてきた。その間に必要経費の準備は整えておくのが通常の考えだろう。万が一、事故が発生して子ども二人の命を失うようなことでもあれば、と考えれば5万10万の保険は決して高いものではないはずだ。子どもの命を守る保険ではないのだろうか。》

 県警は今年上半期、県内で自転車の3人乗りが関係した事故を13件確認している。3人乗りできるのは、6歳未満を「自転車協会」の安全基準を満たした自転車にのせる場合だけ。基準外の自転車だと道路交通法違反で2万円以下の罰金または科料の対象となるが、県警によると、警察庁の通達で、3人乗り用が普及するまでは違法状態を警察官が発見しても注意や指導にとどめる方針だという。

《子どもいのち以上に「高いから」の打算でちっとも普及が進まなかったら、どれだけ引き延ばすつもりだろう。》

 自転車メーカー「丸石サイクル」(吉川市)は、ハンドルの軸の上に座席を取り付け、前輪を後輪よりも小さくしてふらつきを防止するタイプを8月以降に販売する予定だという。後部座席を載せる荷台をフレームと一体化させ、子どもの重さでバランスを崩さないよう工夫する。同社広報担当の座間知子は「消費者や販売店からの問合せが増えている」。「ホダカ」(越谷市)は、ハンドルがふらつかないよう車輪を小さくして重心を低くした。横揺れ対策でフレームや荷台の強度もアップさせたという。7月中旬以降に販売開始予定で、本体価格は4万7800円、後部座席はオプションで6000〜1万円程度になる予定。

《これでは3人乗りできる自転車がまだ揃っていないことになる。警察庁のいう用具の普及を待っての取締り云々はナンセンスな話だ。》

 だが、長女(6)と次女(4)がいるパート従業員の女性(28)は、3人乗り用の価格帯を聞いて、「ギョッとする。補助金があれば買い替えたいけれど、どうしよう。これからは歩こうかしら」と困惑している。

《何かというとお得意の補助金よこせの乞食根性のおねだりだ。それほどわが子の命を安く見積もりたいのだろうか。もっとも、このさもしい心を先に見越してお恵みを出すところもある。》

 前橋市などは3人乗り用購入に助成金を決めている。県警交通企画課は「子どもが成長すれば不要になる。業界団体に働きかけてリース方式など、さまざまな支援策を検討していきたい」と話し、県や自治体と協議したいとしている。
 

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