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2009年6月16日 (火)

臓器法改正案 小児の移植をどうする

 毎日新聞(6/16)から、 要約と《 》内は私見。
 現在4案が国会に提出されている臓器移植法改正案は、18日に衆院本会議で採決されることが決まった。焦点は「15歳以上」に限定している脳死者からの臓器摘出の年齢制限を撤廃するかどうかだ。また脳死を一般的な人の死とするかどうかも争点となっている。97年に成立した現行法は、付則に施行3年後の見直し規程があるにもかかわらず、一度も見直されていない。ただ、4法案とも成立の見通しは立っていない上、いずれかが成立しても10年で81件にとどまる脳死移植がどのくらい進むのかは、未知数だ。

《私の考えはすでに何度か書いてきた。現行法のままで改正の必要はないと。だいたいが改正案が考えられたのは、10年間で81件に過ぎない日本の脳死移植の現状を、アメリカ並みにとまでは言わなくても、数を増やすために法を改正する、との魂胆がありありだ。そのために、ありもしない「グローバルスタンダード」なる脳死の基準を持ち出す医者まで出る始末だ。》

 しかし、大阪医科大准教授・田中英高は「脳死とはどんな状態か。脳死とされた人の脳の血流はあるのか、脳細胞はすべて死んでいるのか。85年に示された基準では、血流があって、脳細胞が生きていても、脳死判定基準を満たしたら脳死と判定されるのだが、これを多くの人は知らないのではないか。脳死移植を裏づけているのは、脳が死んだら、他の臓器も駄目になり心停止する、という考え方だ。だが、脳死になっても長い間心停止しない例があることが分かってきた。脳がすべての臓器を支配するという考え方は科学的に間違っていると思う。「脳死は死」というのは、科学的理論ではなく社会的合意だ。脳死を人の死とし、家族の同意で提供可能とするA案が国会で通れば、議論も社会的合意もないまま、脳死が人の死となる」と指摘する。(同紙6/13より)

 いずれかの案が衆院を通過しても参院で修正されれば、再び衆院での審議が必要となる。結局、4法案とも成立の見通しは立ちそうにない。

 

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