どうも変だ「子育て」
毎日新聞(6/7)くらしナビのページから、要約と《 》内は私見。
《常勤の母に「子育ての負担感が重く」「自分が犠牲 仕方ない」など、子育てを何と心得ているのだろかと思えるような表現だ。子育てを「犠牲」と引き換えに行なう行為と考えるとは。犠牲になっているのは子どもの方であることに気もついていない。将に本末転倒だ》。
《仕事優先で、子育てを負担に思ったり、犠牲と考えるのなら、最初から子どもなど生まねばいい。こんな考えだから生むが早いか乳離れもしないうちから他人さまの一時預かりに放り込んで育児を任せ、当の親は育児よりも働くことが美徳ででもあるような錯覚に陥る》。
家庭教育に熱心で「子どものために自分が犠牲になるのはしかたない」と思う母親が増えていることがベネッセ(岡山県)の調査で分かった。首都圏の母親の回答を5年前と比べると、特に常勤で働く母親に顕著だった。
調査は昨年9〜10月幼稚園児・保育園児の保護者を対象に実施。埼玉、千葉、東京、神奈川の4都県の母親約3000人(子どもは幼稚園児70%、保育園児29%)について5年前の前回調査と比較した。
心掛けている躾や教育方針を複数選択で聞いたところ(単位%)
今回 前回
「起床・就寝時間など規則正しい生活リズム」 70 56
「手づくり料理を食べさせる」 50 40
「ゲーム機で遊ぶ時間を決める」 29 18
習い事をする子どもの割合は、幼稚園児は67%で横這いだったものの、保育園児では44%から48%に増え、全体では58%から62%に増加した。
一方、「子どもの進路は本人に任せるべきだ」は89%から86%に、「大学進路や学校名にはこだわらない」も79%から76%に減少。子どもの将来に関与する傾向がやや強まっている。
自分の気持ちに近い意見を選ぶ設問では「子育ても大事だが自分の生き方も大切にしたい」が63%から56%に減少し、「子どものために自分が犠牲になるのは仕方がない」が34%から41%に増加した。特に常勤で働く母親は、専業主婦やパートなどの母親に比べ増減幅が大きかった。
常勤の母親に限って5年前との変化をみると、「いい母親であろうとかなり無理をしている」が10%から14%に増加、「自分は子育てに向いている」が45%から40%に、「普段から夫婦で互いの関心事を話し合う」が65%から58%にそれぞれ減少した。いずれの回答も専業主婦やパートなどの母親と増減が反対の傾向を示しており、常勤の母親の負担感の高まりがうかがえる。
調査を監修した青山学院大学の桶田大二郎教授(教育社会学)は「学力低下や格差社会への不安から育児に頑張り過ぎ、教育を買おうとする親の姿が浮かぶ。メディアの情報にも影響されやすいのでは」とみている。「教育への不安はお金で解決しようとしても際限がなく、夫と自分なりの子育てを作るしかない。幼稚園や学校が『その方法でいいよ』とメッセージを送ることも重要だ」と指摘する。
《与野党の議員が口を揃えて、或いはメディアがしきりに文字にする「格差がそのまま教育に反映されている」をそのまま親たちは受け止め、桶田がいうように、金をかければ何とかなる、とものに憑かれたように子に投資する。過大な親の期待に応えることのできる一握りの子どもたちはいいが、応えられなかった子どもたちの行く末は・・・・だ》。
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