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2009年6月29日 (月)

万引き 2

 毎日新聞(6/29)から、 《 》内は私見。
 百貨店やスーパーなど全国の小売業者に今年3月、万引き被害の実態を聞いたところ、1年前と比べて「増えた」とする回答が全体の4割近くにのぼり、前回調査時(昨年2月)から11・5ポイントも増加した。NPO法人「全国万引犯罪防止機構」(河上和雄理事長)が調査したもので、万引きの原因として「経済不況」を挙げた業者が前回比21・5ポイントの大幅増となり、急激な景気悪化の影響を色濃く反映する結果となった。

《日本では、武士は食わねど高楊枝、中国では、渇すれど盗泉の水は飲まず、など不正を戒める諺がある。それが「不況」という看板を免罪符にした不正が一種の同情の目で見られる世情を生んでいる。》

 調査は05年から始まり今度で4回目。店頭に商品を陳列し、消費者が手に取って選べる「セルフ販売方式」を採用する業者924社に調査用紙を送り、324社から回答を得た。

 それによると、万引き被害について
  「やや増えた」「大変増えた」の合計は38・5%。
  「やや減った」「大分減った」の合計は15・1%。

 原因(複数解答可)については前回同様
  「犯罪意識の欠落」が   74・7%、
  「経済不況」を挙げた社が 53・1%にのぼった。

《これらは万引きの現場を捉えられて、取り調べを受けた際、涙ながらの生活の苦しさを訴えるものが多くいる現実を、テレビではドキュメント風に放映していることからもうかがえる。被害を受けた側が、「経済不況」と諦観しているようなムードもあるようだ。その半面、初犯ではなく、所持金の持ち合わせもある犯罪意識を持たない人間がいるのも事実だ。》

 店側が確保した万引き犯の職業別構成比では、
  無職が前回とほぼ同じ  29%で最多
  主婦が4・4ポイント増 20・4%
  高校生は        8・1%

 今回から調査項目に加えた通報処理では、「被害を警察に通報後、(調書や被害届などの)書類作成などで警察にいた平均時間」を聞いたところ、「30分〜1時間」が37・6%で最多。ただ、全体の52・3%が1時間以上警察に留め置かれたと回答し、30分以上かかった場合には9割が負担に感じることも判明した。

《これこそ裁判員制度でも問題になっている取り調べの現場の全体のビデオ等の可視化が必要となるところだ。テレビでみるスーパー事務所での聞き取りでも、万引き現行犯で捕まっていながら、すらすらと自白する人間は皆無だ。犯人側が取り調べに対し、30分以上の拘束に苦情をいうことなど、盗人(ぬすっと)猛々しい〖図々しい〗ことの見本だ。》

 警察庁によると、万引きの認知件数は04年の15万8020件を境に減少傾向をみせていたが、昨年増加に転じ、今年も1〜5月の前年同月比で約3600件(6・1%)増えている。
  

 

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