「ひとり酒」に脳卒中の危険
毎日新聞(5/21)から、
親友がおらず、お酒好きな人が脳卒中になる危険性は飲まない人に比べて、約2倍高いことが厚生労働省研究班の調査で分かったという。また、頼れる人がいる人が適量に飲酒していると脳卒中が少なかった。「孤独な酒」は大敵といえそうだ。米医学誌アルコーリズムに掲載される。
《1928(昭和3)年、43歳の若さで肝硬変で死んだ若山牧水の、「白玉の 歯にしみとほる秋の夜の 酒は静かに飲むベかりけり」は、とても1升酒を喰らった挙げ句に死んだ大酒のみの男とは思えない、しみじみとした味わい深い詩(うた)だが、彼の恐らくは独り酒は、厚労省の調査にいう孤独な酒だったのだろうか。》
調査は、93年に40〜69歳だった全国5県の男性約1万9000人を10年間追跡し、飲酒と循環器疾患の関係を調べた。また、「秘密を打ち明けられる人の有無」などの人間関係を聞いた。
《打ち明けられる秘密とは何だろう、へそくりを隠している、浮気をしている、万引きが止められない、上司や部下の悪口を広めている、借金を踏み倒した、自殺願望がある、などだろうか。》
その結果、1日平均ビール大びん1本(日本酒1合)未満を飲み、頼れる人がいない人の脳卒中の発症率は、飲まない人に比べて、1・2倍高いことが分かった。2本未満で1・8倍、3本未満で1・9倍の差が生じた。一方、頼れる人がいる人は、2本未満まで0・7〜0・8倍と、飲まない人より脳卒中になりにくく、それ以上の大量飲酒になると1・2倍前後に高まった。
これまで、酒は脳卒中の危険性を高めるとされてきたが、頼れる人の有無で違いがあり、頼れる人がいれば適量の飲酒に良い効果があった。一方で、心筋梗塞では、頼れる人の有無に関係なく飲酒で発病の危険性が低かった。
《頼れる人の有無に関係なく、いずれにしても発病の危険性は高いか低いかの違いがあるだけで、脳卒中には罹るということだ。また、決まりきった見解で、常々「適量」が口にされるが、適量などという量は存在しないのだ。図体の大小によっても、痩せか太いか、また、体質によっても、特に一番問題点なのがドラッグとしての習慣性による差異だろう。》
研究班の磯博康・大阪大教授(公衆衛生学)は「上手に飲めば、酒は百薬の長。休肝日を設け、みんなで楽しく飲めばストレスを解消し、脳卒中予防に役立つのではないか」と説明する。
《莫迦も休み休み言え、だ。大学教授ともあろうものが、未だに「百薬の長」をお守りのように信じているとは。百薬の長の後に続く「しかし、万病のもと」なのをわざと拭っている表現なのだ。大学教授なら、ものの道理には両面のあることを理解してものを言うべきだ。その、万病のもとには人体にとって有害物質で発癌性物質のアセトアルデヒドが含まれていることを知らないわけではないだろう。もういい加減に百薬の長発言は止めにしたらどうだ。》
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