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2009年5月30日 (土)

小1プロブレム - 2 -

 小1プロブレム は、丁度2年前に取り上げたものだ。
 
 まず、毎日新聞(5/30)から、要約と《 》内は私見。
 小1プロブレムとは、入学したばかりの小学生が教室で座っていられなかったり、集団行動が取れず適応できない状態を指し、十数年前から目立ち始めた。原因として、基本的な生活習慣の欠如やコミュニケーション能力の不足など、家庭や社会での育ち方の変化が指摘されている。

《十数年も前から目立っていることなのに、一向に良くならない。話題として散発的に取り上げるだけで解決しよとしている姿が全く見られない。なぜか、上の記事にも「原因として」と、書いているように、問題の本質の捉え方に、取り違えがあるからだ。ここに書いているのは原因ではなく結果だからだ。冒頭のブログに書いたが本当の原因は、家庭内教育の欠如にあることに目を瞑っており、諭すことや叱ることを抜いた、甘やかし、褒めることが育児であるような間違った育児書に導かれているからだ。》

《現在、結婚するには先ず親を捨てることから始めるため、いろいろな知恵を持つ人生の先達が家庭内に不在であること、子が生まれても親に代わって面倒をみてくれる人がいないこと(さらに悪いことに、古い育て方や、躾、行儀作法が育児書などで間違っていると教え込まれていること)がある。じっと座って先生の話が聞けないのは、親が学校に子どもを預ける(義務があるから)に当たって躾けていなかった原因がもとで、結果として静かに座って話を聞くことができないのだ。このプロブレムの本質が理解できていないと、いくらこの問題を取り上げても本質的な解決の糸口もつかむことはできまい。》
 
 宮崎県日南市の北郷学園は3月に日南市と合併した旧北郷里町が、町立の保育所・幼稚園・小学校・中学校を一貫校として整備し、4月に開講した。幼稚園と小中学校が隣接して立地する例は全国にあるが、一環運営は公立校としては異例だ。一環運営初年度のため、本格的な連携はこれからという。今のところ、同一敷地内にある畠を使ってサツマイモの苗植えなどの合同体験を、幼稚園児と小学生が交流授業として行って、園児に小学校の雰囲気をつかませる他、中学校の英語教師が幼稚園に出向き英語遊びを行うなど教員同士の交流を進めている。

 川崎辰巳校長は「さまざまな連携の形があるが、本気で一貫教育をやるなら同一敷地がベスト。一つ屋根の下なので、毎日幼稚園に顔をだすことで園児も覚えてくれる」と話す。もっとも同学園に「小1プロブレムの子はいない」(川崎校長)。

《小1プロブレムのテーマで取り上げたことは、その対策例としてだろうか。ならば、家庭内で母親や父親がしなければならないことを、どこの誰かの小学生が代わってやれば良い、ということなのか。問題の本質を取り違えると、とんでもない方向へ舵が切られることになる。親代わりをさせられる小学生こそいい迷惑だし、出来っこない。》

  次に、より小1プロブレムに焦点を当てた例が登場する。対策を練り始めたのが東京都品川区。3月に「小学校入学前に簡単な読み書きや足し算・引き算の教育を導入へ」と一斉に報道された。06年度に全区立小中学校で一貫教育をはじめた同区が、幼稚園と小学校の垣根も取り払う試みとして注目を集めている。

《これも変だ。東京オリンピックのころ、体操の難度はウルトラCが超難度だった。それが今では確かEだFだと言われるハイレベルが普通になっている。だが、学問のレベルは進歩もあるが、読み書き算盤にはスタート台にそれほど大きな違いはない。どこまでもミクロな世界、ミクロな数値、反対に宇宙へ出かけられるマクロな世界もあるが、基本は何も特別変わってはいない。例えば算数では九九、読み書きではイロハ、だろう。それをやったからって、現在小学生並みがワンサといる大学生レベルが将来向上するとでも思っているのだろうか。》

《それを幼稚園から学ばせるとは一体何を求めてのことだろう。私の長男の幼稚園入園に当たって「親として幼稚園に何を望むか」「どんな教育を求めますか」を筆記で回答させられた後、面接があった。私は、特別な教育は何も求めない、ただ小学校に上がるまでに、自分の名前がカタカナかひらがなで書くことができればそれ以上は望まない。それよりは、皆と仲良く遊ぶことができればいい。また、頭だけは避けてくれれば、体罰も結構だ、と話した結果入園させることができた。》

 「私は学校の先生がもっとしっかりすれば、小1プロブレムは起きないと思っていたが、問題として存在している。連携のよりよい方向を見つけていただきたい」。5月13日の保幼小連携推進の検討委員会初日。浜野健区長は、教師個人の資質だけではもはや対応できないとして、制度作りが重要と呼びかけた。

《何と甘い認識だろうか。今頃まだ、この程度の問題分析しかできていないとは。その挙げ句、親の無責任を先生の資質に転嫁して論じようとは。昔なら頬を打ち、廊下に立たせ、叱りつけることが出来た行為も、すべて体罰として禁じられている。そのように親がしなければならないことをしなかったつけを、先生に丸投げすることなど、土台無理な話だ。「しっかり」した先生とは具体的にどのよな先生を指しているのだろうか。曖昧とした責任逃れの発言でしかない。》

 それに、検討委員会のメンバー、区内の幼稚園長、小学校長からはさまざまな報告が続いた。「現場の先生の資質の問題もあるのではないか。今も昔も子どもは同じという原点に戻ることも必要(幼稚園長)との意見もあったが、「小1プロブレムはさざ波のように押し寄せている」(小学校長)、「小中一貫で今まで送り出す立場だったが今度は受ける側となる」(同)と、小学校側の危機感が色濃くにじんだ。

《10年間もつづくさざ波なのか。これが問題児たちと直面する小学校長の言葉とはとても信じられない。また、「昔も今も子どもは同じ」とは笑い話のレベルだ。確かに親が生んだという意味では子どもは皆子どもで同じだが、育て方は全くと言ってもいほど異なる。今では甘ったれの一人っ子も珍しくはないが、昔は多勢の兄弟姉妹の中でもまれ、小学校に上がるまでにはいっぱしの行儀作法は身につけていた。プロブレムで先生を悩ます子が皆無であったとは言わないが、注意されればきちんと席に着いたし、おしゃべりなど見たこともない。「同じ子ども」の解釈を、幼稚園長はどのような意味で口にしたのだろうか。》

 区教委は検討結果も踏まえ、入学前の園児について、小学校の教科内容を意識した指導や集団生活の大切さを教える活動などを盛り込んだ連携カリキュラムを11年度から実施する。

 自由な遊びが中心の幼稚園と違って、小学校からは決められた時間での一斉行動が求められる。小、中に比べ、幼稚園と小学校には大きな「段差」があるため、幼稚園では小学校に上がったことを意識した取り組みが一部で始まっている。

《集団とは、多くの相容れない性格の持ち主が混じり合う集団だ。遊びの中には喧嘩もあり、ぶつかり合ってお互いを知り、離合集散を繰り返す。その小さな社会の仕組み、人格の違いなどを身につけて行くのが幼稚園だ。喧嘩もできない、擦り傷も作らないでは子どもではない。》

 品川区立台場幼稚園では、隣接する台場小の児童が園児を学校に案内するなどの交流が続いている。西ケ谷郁子園長は「小学校の理科に通じるような自然学習的な要素や数字・図形を意識したゲームは、何気ない遊びの中で意識的に取り入れている」とはなす。

 《それにしても、今になってもまだ、何の具体的な対策も講じていないとは恐れ入るばかりだ。それこそ原因は、親の無責任な家庭内の教育放棄に起因していることが明らかなのに。》

 小学校と幼稚園の教員同士の交流も頻繁になっている。
 ベネッセ次世代育成研究所が07年、全国の国公私立幼稚園1604カ所(国公立401、私立1203)に幼児教育の意識・実態調査を行ったところ、園児が小学生と交流している割合は国公立で84・5%、私立で58・4%。小学校の教員と研修やスポーツなどで交流している割合も国公立66・6%、私立26・7%で、国公立を中心に連携は進んでいる。

《これらは、既にみたように、小学生に幼稚園児の世話をさせることが目的なんだろうか。いけないこと、悪いこととは言わないが、小1プロブレムの悪ガキはあくまでも「親とその子」の問題であることを取り違えないことだ。》

 政府は昨年7月策定の教育振興基本計画に「幼稚園・保育所と小学校の連携を促す」と盛り込んだ。

《子どもは生み捨て状態の日本の親たちには、もう頼らないということだろうか。》

 厚生労働省と文部科学省は3月保育所・幼稚園と小学校連携の全国の取り組みを「お手本」として公開した。さらに少子化対策の観点からも幼児教育は重要として、文科省の研究会は今月18日、幼稚園と保育所の費用を無償にすべきだとの初の中間報告をまとめた。

《国の政策としても、子どもを自分では育てないで、他人に預ける親を良しとして、その援助が必要と考え、預け賃まで無償にすることを考えたようだ。》

 帝京大の村山祐一教授(保育学)は「「幼児教育の無償化は検討すべきことだが、小学校の教科を幼稚園に下ろして早期教育を行うのが目的なら問題だ。幼稚園や保育所の自由保育をやり玉に挙げるが、文化の違う小学校に入学すればストレスがかかるのは事実で、むしろ幼保の取り組みを踏まえ、小学校のあり方を考えるべきだ」と話している。

《村山教授は、幼稚園と小学校を一緒くたにすることに、警鐘を鳴らしているのだ。》

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コメント

すげー偏見

投稿: | 2011年4月 8日 (金) 08時32分

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