臓器移植法改正案
毎日新聞(4/10)から、要約
臓器移植法改正案を今国会で採択する機運がにわかに盛り上がってきた。党派を超えた議員の死生観の違いから議論が進んでいなかったが、世界保健機関(WHO)が海外での移植の原則禁止を検討していることや、法改正を求める国内世論に押され、ようやく与野党が重い腰を上げた。ただ、現時点では確実に成立する保証はないのが実情だ。
臓器移植法は97年10月に施行された。施行後3年をめどに見直すという付則があるが、これまで実質的な審議はなかった。今回の改正論議本格化の背景には、臓器提供者の不足だけでなく国際的な動向がある。
WHOは1月、理事会で海外での移植を規制する方針を総会議案に盛り込んだ。現在小児の心臓移植は国内ではできず、海外での移植に頼っている。日本移植学会は「5月のWHO総会後は小児の心臓移植の道が閉ざされる」と移植法の早期改正を訴えている。
後を絶たない海外での臓器移植 08/11/12
脳死移植10年で81件 09/03/27
一方、法施行後10年以上経つが脳死移植は米国の100分の1以下。臓器提供者の増加を目指し、06年にAB両案、07年にC案が国会に提出された。現時点で、3案とも継続審議となっている。
家族の同意で提供可能なA案(中山太郎氏=自民=ら提出)は「脳死は人の死」と一律に規定するうえ、虐待を受けた子どもが親の同意で提供者となる恐れも否定できない。B案(斉藤鉄夫氏=公明=ら提出)は本人の同意が必要など、現行法の原則を変えないため、臓器提供者がそれほど増えない、との見方がある。脳死の範囲を現行法より狭く定義するC案(阿部知子氏=社民=ら民主、社民両党議員提出)。9日には心臓移植を受けられずに亡くなった子どもの親たちが、A案への改正を求める約3万8000人の署名を国会に提出した。
《何度も述べてきたが、日本の臓器提供者が少ないことを米国と比較してみても、何の説得力もない。日本人が金を積んで海外へ出かけ、当該国の移植が必要な人がいるのに適応を受けてきたことが、WHOの諸外国の世論に配慮した海外移植を原則禁止の検討につながったものだ。法を改正したところで米国の100分の1以下が、10分の1になることなど、不可能事だ。将来、移植に利用できる諸器官が人工で作られる時代がくるまで,運命は受け入れるよりないだろう。》
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