« 英語 小学5、6年生必修化に向けて | トップページ | 良識を示した最高裁 »

2009年4月26日 (日)

眉を描く

女の化粧 05/05/20

 上は、ブログを開いた初期の頃、「女の化粧」で眉を取り上げた最初の記事だ。それ以来すれ違う日本中の女たちは老いも若きも、吊り上がった眉のオンパレードになり、自身似合っていようがいまいが、眦(まなじり)決した形相に近い化粧で町中を歩くことが当たり前になった。

 眉が細いか太いか、薄いか濃いかは別にして、一様に眉間にまで眉尻を吊り上げ、日に日に目と眉の間隔が広がっていく。瞼と眉との異様に開いた間には、剃ったか抜いたか分からないが、男の髭剃り跡のような青青と痕跡が見えて気味が悪い。どうしてこんな昆虫まがいの容貌にしたがるのか不思議だ。確かに顔の印象が眉毛によって変わるのは本当だろう。しかし、化粧して町中を歩く若い女から老婆まで、優しく丸い下がり眉の女性がいなくなったのは寂しい限りだ。

 2、3日前の新聞のファッション記事欄で眉を取り上げている。カネボウ化粧品の商品開発を手がけるメーキャップアーティスト、吉川康雄が眉の描き方を語っている。

 眉毛は自分の顔立ちにあった形を見つけ出せば、流行に左右される必要はないという。

《それができれば日本中の女の眉が同じにはならないですむはずだ。とにかく没個性が特徴の化粧が流行している。記事に添えられている写真も眉と目だけで、顔全体ではない。そして一様にいかめしく吊り上がった眉を描いている。その眉がどのように顔立ちに合っているのかさっぱり分からない。》

 整える道具は毛抜きと眉毛専用の鋏を。毛の黒い日本人は剃ると毛穴が目立つ。毛の流れに沿って抜けば痛みはないという。いつも化粧をしいている場所に毛抜きを置いて、伸びた無駄毛を毎日抜く習慣をつけて下さい、とは吉川の言だ。

《ところが、何もしない方がよほど自然で良いのに、このような毛穴の目立つ女性がワンサといるのだ。いつも電車の中で化粧する女たち、電車の中でも毛抜き作業をやるだろうか。》

 アイブローにはパウダーとペンシルがあるが、初心者にはパウダーがおすすめだとか。色はブラウンやグレーなどのソフトなものを。自分の髪や目の色に合わせて選ぶこと。

 《病人のように疲れて見えるブルー系で塗ったまぶたをよく見る。ライトとの相性で舞台化粧としては映えるのだろうが、太陽光下では疲れ切ってどす黒く、陰気な病人にしか見えない。》

 「自分で似合う眉毛が見つけられない」「うまく整えられない」という人は、一度眉毛サロンや美容院で整えてもらうことを吉川は勧める。髪を美容院で切ってもらうように、眉毛も専門家の手を借りてみるのもいいでしょう、と。

 《問題は、その専門家と呼ばれる人間が、個性のない流行を追いかけるだけのレベルではどうにもならないことだけれど。》

 

|

« 英語 小学5、6年生必修化に向けて | トップページ | 良識を示した最高裁 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 眉を描く:

« 英語 小学5、6年生必修化に向けて | トップページ | 良識を示した最高裁 »