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2009年3月13日 (金)

北朝鮮「衛星発射」通告

 今日はホラー好きには堪らない13日の金曜日。話題は怖い怖い? 北朝鮮の人工衛星発射のニュース。

毎日新聞(3/13)から、 《 》内は私見
 今日を遡る3日、広島市立大学・広島平和研究所長=浅井基文の時評が載った。「北朝鮮の人工衛星」批判社説に疑問、として代表的な社(毎日、朝日)の社説について論じている。

《日本政府も防衛庁も、北朝鮮となるとまるで狂気に陥る。そして活字に踊るのは「日本海」「大平洋」だ。》

浅井はいう、特に両誌は他の全国紙に比べ公正性、中立性が高いと見られている。《左呼ばわりする輩も多いのだが。》したがって、読者にとっては物事の判断の指標として受けとめられる確立が格段に大きいと思う。それだけに社説を書く際の責任は重いはずだ。

《とはいうものの、ここのところ女性よりに偏った見方があったり、奨学金未納、不払い問題などの見られるような本末転倒の社説が載ることもある。》

したがって、2月27日付の本紙社説「人工衛星でも容認できない」及び翌日付の朝日社説「北朝鮮ミサイル『ロケット』は通らない」には唖然とした。両社説には北朝鮮に対する嫌悪感があふれ、北朝鮮バッシングの雰囲気が支配する国民感情への迎合を感じる。

《その通りだろう、私もブログで多く触れてきたように、国内の各社の狂気の沙汰の対北朝鮮記事、日本政府や防衛庁の国民感情を煽り立てるような言説には「バカ」らしささえ感じてきた。》

 この問題を論じる出発点は、いわゆる「宇宙条約」により、宇宙の平和利用は「すべての国がいかなる種類の差別もなく・・・自由に探査し及び利用することができる」(第1条)権利であることを認識することである。日本を含め多くの国がその権利に基づき宇宙利用を行なっている。北朝鮮もその権利を行使できることは自明のことだ。

《北朝鮮は、この国際ルールに基づき、初めて国際機関に事前通知を行なう手続きを取った。本紙はこのことに関して、「国際社会の批判をかわすため」だろうとわざわざ勘繰りのコメントをつけて記事にしている。》

 「弾道ミサイルも衛星ロケットも基本的には同じ技術によって飛ぶ」(毎日)、「誘導装置を備えたロケットがミサイルに他ならない」(朝日)というのなら、平和憲法を持つ日本が宇宙利用すること自体も許されないはずだ。

 両社説は、国連安保理決議1718が、北朝鮮に対して「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動」を停止することを求めていることを根拠に、人工衛星打ち上げもミサイル計画に関連があり、この決議に違反すると主張する。つまり両社説は安保理決議があるから北朝鮮は宇宙条約上の権利は行使できない、と言いたいのだろう。

 しかし、訪中した中曽根外相が北朝鮮の発射は安保理決議違反だとの立場を伝えたのに対し、「中国側は賛同しなかった模様」(2日付本紙)という。「中国とロシアが最近、北朝鮮が人工衛星を打ち上げた場合、制裁は困難だとの立場を韓国政府に伝えた」(4日付長崎新聞による共同電)ともいう。

 当たり前だ。「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動」という文言が宇宙利用の条約上の権利をも奪い上げる、と読むことにはどう見ても無理がある。そもそも安保理がすべての国家に認められる条約上の権利の行使まで禁じる権限があるとは思えない。

《北朝鮮憎しではない大人の正論が、やっと文字になった主張を目にした。》

 1998年の北朝鮮のロケット発射に際して、日本では「北朝鮮脅威」論を増幅する騒ぎが起こったが、毎日社説の指摘のように、米国は「ごく小型の小型の衛星を打ち上げようとしたが失敗した」との判断を公表した。しかし毎日社説はなお、「北朝鮮が・・・ミサイルだけを発射し、人工衛星の打ち上げに成功したと再び虚偽の発表をする可能性も排除できない」という。

「北朝鮮は国際秩序に挑戦し、周辺国を脅迫してきた」(毎日)、「ミサイルに関して、北朝鮮はいわばやりたい放題だ」(朝日)というが、北朝鮮の核実験までの強硬姿勢はブッシュ政権の強圧制作が招いた結果という認識は、米国内では今や常識である。だからこそオバマ政権の対北朝鮮対話・交渉路線につながろうとしている。

《オバマは12日、中国外相とホワイトハウスで会談し、北朝鮮の長距離弾道ミサイル計画に関し、北朝鮮の動きが具体化していることを受けて警戒を強めるとともに、北朝鮮に対する中国の影響力行使を期待したとみらる。》

 最後に浅井氏は、朝鮮問題は日本の重要な外交問題だとし、両紙には、多角的に情報を提供し、理性的な国内世論を喚起する気骨を持ち、冷静な社説を心掛けてほしい、と結んでいる。

 また、北朝鮮が12日、人工衛星を運ぶロケットを4月4日〜8日の間に発射するとの通告を受けた日本政府は、このロケットについて、弾道ミサイルの可能性が高いとみていて、日本政府は万一国内にミサイルが落下する場合、弾道ミサイル防衛(MD)による初の迎撃に踏み切る方針だという。

《日本に向けて撃つはずもない衛星に、過剰反応に過ぎるようだ。恐らくは日本には被害の及ばない(迎撃できない)遥かな日本上空(約1000キロ)を通過、太平洋上に落下するのがおちだろう。》

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コメント

全く持ってそのとおりですよね。

政府の過剰反応にはちょっと驚いています。

もし撃ち落したら当然ながら人工衛星代の賠償が必要になるんでしょうね>ω<

いや……、日本上空の打ち上げ軌道でOKださなかった=軌道を変えなかった

北朝鮮が悪い?

投稿: ふぁるる | 2009年3月22日 (日) 09時17分

ふぁるるさん、コメントありがとうございます。

日本中を対北朝鮮に向けて、軍事基地を築きながら、振り上げた拳。政府も新聞社もその手をどう処理するんでしょうね。

投稿: 小言こうべい | 2009年3月22日 (日) 21時41分

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