授業料、卒業証書、卒業
卒業証書と卒業に絡む話題が続く。先の島根の安来高校の時にはメディアはルールを守らない親子に目を瞑り、高校を批判した見当違いの記事を書いたが、その記事に勢いを得たかのような莫迦が、高校に対して「殺す」との脅迫メールを送りつけていたという。このおつむの弱い莫迦は、匿名であれば氏素性はばれないだろう程度の理解力しか持ち合わせもせず、あっさりと御用を喰らったようだ。
毎日新聞(3/7)から、
島根県警安来署は6日、授業料未納の生徒に卒業証書を渡さないと通知していた県立安来高校(安来市)に、「殺すぞ」などと脅迫メールを送りつけたとして、広島県呉市天応宮町、運送会社社員、小西尊之容疑者(37)を脅迫容疑で逮捕した。同署によると、小西容疑者は「間違いない。1人でやった」と容疑を認めているという。
容疑は、先月28日午後4時49分、自宅のパソコンから同校が管理するメールアドレスに「授業料未納の生徒に卒業証書を渡さないとは何事か。ただちに教育長と校長をマスコミにさらけ出せ。さもないと殺すぞ」との内容のメール1通を送信して脅迫した疑い。
同校は今月1日に被害届を出し、同署は発信元のメールアドレスから、小西容疑者を割り出した。
《ものの本質を取り違えたメディアの記事に踊らされた莫迦が起した情けない顛末だ。》
もう一つ。
山梨県立増穂商高(増穂町最勝寺、久津川孝校長)が授業料などを滞納した昨年度と今年度の卒業生2人から、一度手渡した卒業証書を回収していたことが7日、県教委への取材で分かった。久津川校長は「教育的指導の一環。滞納は本人の問題ではないが、高校生になれば家庭の事情も理解しないといけない」と説明している。
県教委と同高によると、2人は卒業に必要な単位を取得していたが、年間11万8800円の授業料の一部と諸経費を滞納していた。卒業証書の回収について、同高は卒業生と保護者の諒解を事前に得ていたといい、ホームルームで卒業証書を手渡した後、「同級生の目につかないよう」(同高)に配慮して本人に返却させたという。卒業後に滞納分を納めた昨年度の卒業生には卒業証書を渡した。
《学校がいう「家庭の事情」を本人が、知らないで卒業を迎えたわけではないだろう。また、保護者の側からも本人への説明をすることもなかったのか。私のことは何度か書いてきた。貧乏な大所帯に生まれ、苦学を続けた。家族の生活がどうにもならなくなって授業料が滞り、親には黙って担任や学校と相談して授業料免除扱いで卒業できた。家庭生活のその中にいて、毎日の食卓に出る食材、両親の会話を耳にしていれば、家計のやり繰りは15、6歳になっていれば把握できる。》
県教委が作成した授業料滞納の対応の手引きには、卒業証書の回収について記載はなく、回収は同高のみで「他の県立高校はやっていない」(県教委)という。県教委高校教育課の滝田武彦課長は「方法としてどうかと思う気持ちがないわけでもないが、保護者の諒解を得ている。県教委としては学校に判断を任せている」と話した。
《記事にすることもないほどの当たり前のことだ。生活環境の把握もできず、自ら苦境を切り開く努力もせず、なあなあで授業に出ていたのか。もっと言えば、高校は義務教育の場ではない。行かなくてもいいところなんだ。行くためには授業料が必要なことは受験の時点で分かっていることだ。・・それ来た!。不況、格差、母(父)子家庭、派遣切りだ、と言いたいだろう。
《記事の対象になった子の家庭がどのような境遇にあるのか詳細が何も見えない。払えないのか、それとも良くあるような払わない保護者なのか。個人情報保護があらゆる問題の本質を見えにくくしているようだ。》
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