女児自殺 と もみじマーク
毎日新聞(2/27)から、 《 》内は私見
▽北海道滝川市立江部乙小学校の6年生女児(当時12歳)が05年9月、いじめを苦に自殺を図り死亡した問題で、母親の松木敬子さん(40)が市と北海道を相手取り、「いじめ防止義務を怠った」として約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、札幌地裁(中山幾次郎裁判長)であった。市と道は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。
原告側は裁判を機に実名を公表した。訴状によると、長女友音さんは5年生ころから同級生にいじめられるようになり「きもい」などと言われ仲間外れにされた。いじめ被害を担任教諭に訴えたが学校側は対応せず、友音さんは「とても悲しくて苦しくて、たえられませんでした」とつづった遺書を残して05年9月、教室で首を吊り、06年1月に死亡した。
市が答弁書で、いじめと自殺の因果関係やいじめの防止義務違反があったことは認めたが「自殺を予見することはできなかった」と主張。教職員を人事管理している道も「教職員が自殺を予見することは不可能」と述べた。
《いじめられた子への同情論が先行して問題の核心が逸れて行く。自殺の予見はほとんど一日中常に身近にいる母親こそ誰よりも先に察することができたはずだ。女児はいじめを担任教諭に話しているが、母親には何も知らせなかったのだろうか。父親は?。当時の様子が詳しく記事になっていないので迂闊には言えないが、陰湿ないじめが表に出ることはそうはない。
《母親はいじめを察してから、いじめた相手(いるはずだ)、或いはその保護者と話し合いをしたのだろうか。訴えるならいじめた相手、その相手を育てた親を訴えるのが筋ではないか。若しくは、娘の自殺を察しられなかった自分を責めるか、己を恨むことではないか。市や北海道への訴訟は筋が違う、と思うのだが》。
▽75歳以上のドライバーに表示が義務付けられている標識「もみじマーク」の罰則規定廃止など、高齢運転者の支援策を柱とする道路交通法改正案が27日、閣議決定された。今国会中の成立を目指す。
法案は、
・もみじマークの表示は70〜74歳と同様に75歳以上も努力義務にする
・官公庁や福祉施設周辺に高齢運転者、妊婦などの専用駐車区間を設置
・高速道路などでのあおりの行為の罰則を現行の5万円以下の罰金から3月以下の懲役または5万円以下の罰金に引き上げ
・地域交通安全活動推進委員の活動内容に高齢者や障害者の安全確保に理解を深める運動の推進を追加
などを盛り込んだ。
もみじマークについては公布後すぐに施行、専用区間設置は公布から1年以内、あおり行為と地域交通安全活動は同6カ月以内に施行される。
もみじマークを巡っては、昨年6月の改正道交法施行で75歳以上のドライバーに表示が義務化され、罰則規定(施行後1年は周知期間で取締り猶予)もあることから「高齢者いじめ」との不満が続出。警察庁は表示率が上昇したことなどを理由に再度道交法を改正し、罰則を廃止して努力義務にとどめることにした。
《私はどちらかと言えば賛成だった。今も枯れ葉マークを前後に貼付けて運転しているし、この先取り外すつもりもない。マークや法が高齢者を虐めるものとは解釈していない。逆だ、高齢者であることを周りに知ってもらって、注意を喚起してもらえればそれに越したことはない、と理解していたから。一年が経過すれば誰でも一つ歳を重ねる、自然なことだ。そして誰でも老いて行くことになるのだから》。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント