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2009年2月28日 (土)

授業料未納なら卒業証書渡さない

 早いもので、2009年も6分の1が経過した。振り返ってこの2カ月、どれだけ充実した生活をしてきたか少しばかりこそばゆい気がする。

毎日新聞(2/28)から、
 島根県立高校44校のうち8校がこの5年間で、保護者に対し、授業料などの未納があった場合、卒業証書を渡さないと通知していた。同県の県立高校規程は、教育課程を終了した生徒に卒票証書を授与するよう定めているが、06年度には実際に卒業式で証書を渡さないケースがあった。県教委高校教育課は「卒業証書を人質にとったと言われても仕方のない対応。配慮に欠けていた」としている。

《規程で「教育課程を終了した生徒に卒業証書を授与する」よう定めていることを引用して、高校側を非難するのは屁理屈というものだ。この規程の根本には、文字化してはいなくても学問の教えを請うものの基本として、授業料を納めることは当然のことととする内容が含まれている。メディアがこういう考えだから、奨学金未納問題を取り上げても、未納者にではなく、請求する側を非難する論調になるのだ。そのために、「格差社会」「苦しい生活」を払えない理由の金科玉条に押し頂いて記事が作られる。かれら保護者の生活の中では、携帯の所持は、車などのローンはどうなっているのだろうか。生活背景も合わせたレポートでないと是非を論じるのは難しいが》。

《何度か触れてきたが、少年時代の我が家も貧乏人の子沢山を含めて常に10〜12人の大所帯だった。小学校しか出ていない明治生まれの父が全員の生活を支えていた。生活水準は推して知るべしだろう。父には事後告白(母を通してだが)で旧制中学を受験し、敗戦で新制高校へ進んだ。貧乏は百も承知だった。両親には黙って1人で担任や学校に相談して返済不要の奨学金て無事に卒業した。過保護に育てられた今の子には、自力で困難を切り開く考えも智恵もないのか。

今年1月、安来市の県立安来高校が3年生全員の保護者に通知。県教委が調べたところ、同校以外に7校で未能文があった保護者に限って同様の通知をしていた。

《一方、学校はいきなり卒業証書を授与しなかったのではない。前もって予告文書で保護者に知らせてもいる。納入できなければ猶予を願い出るなり、納入期日を学校に連絡するのが保護者の責任だろう。

安来高校などによると、2、3月分の授業料などに関する1月20日付けの通知に「期限までに全額納入がない場合は、卒業証書をお渡しできません」と記し、3年生約150人に配布した。同校は昨年度から「卒業後は連絡が取れなくなる場合もある」との理由で、この措置を始めた。同校では実際に卒業証書を渡さななかったケースはないという。栂瀬久男校長は「卒業証書と授業料を連動させたのはまずかったと反省している」と話した。

《学校はメソメソと反省することも弁明することも必要ない。教育者として間違ったことをしたのではないのだから。俗に言う「弱者」に必要以上に甘い同情を寄せる世の中になっているのが現在の日本だ。

県教委によると、08年度までの5年間に安来校以外の7校では、未納分があった65人の保護者に、口頭や文書で「納付しなければ卒業証書の授与を延期する」と伝えていた。県西部の1校は06年度、授業料を滞納した1人に卒業式で卒業証書を渡さなかった。

《奨学金を滞納し、督促にも答えず、挙げ句には逆切れで恐喝紛いの言辞を弄する、まともな人間とは考えられないような滞納者が、現実にいることを考えれば、けじめを教える意味でも授業料の納入がなければ卒業証書を授与しないことは当然のことと言える。

県教委高校教育課の川原一朗課長は「今回の文書は配慮に欠けており、適切でなかった」と話している。

《これでまた、決められたことを守らなくても、生活が苦しいと言えば、見逃してくれる世渡りの智恵を多くの生徒たちや大人たちに、広く知らしめる効果を生む結果となり、悪しき慣例が作られるのだ》。

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2009年2月27日 (金)

女児自殺 と もみじマーク

毎日新聞(2/27)から、 《 》内は私見
 ▽北海道滝川市立江部乙小学校の6年生女児(当時12歳)が05年9月、いじめを苦に自殺を図り死亡した問題で、母親の松木敬子さん(40)が市と北海道を相手取り、「いじめ防止義務を怠った」として約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、札幌地裁(中山幾次郎裁判長)であった。市と道は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

原告側は裁判を機に実名を公表した。訴状によると、長女友音さんは5年生ころから同級生にいじめられるようになり「きもい」などと言われ仲間外れにされた。いじめ被害を担任教諭に訴えたが学校側は対応せず、友音さんは「とても悲しくて苦しくて、たえられませんでした」とつづった遺書を残して05年9月、教室で首を吊り、06年1月に死亡した。

市が答弁書で、いじめと自殺の因果関係やいじめの防止義務違反があったことは認めたが「自殺を予見することはできなかった」と主張。教職員を人事管理している道も「教職員が自殺を予見することは不可能」と述べた。

《いじめられた子への同情論が先行して問題の核心が逸れて行く。自殺の予見はほとんど一日中常に身近にいる母親こそ誰よりも先に察することができたはずだ。女児はいじめを担任教諭に話しているが、母親には何も知らせなかったのだろうか。父親は?。当時の様子が詳しく記事になっていないので迂闊には言えないが、陰湿ないじめが表に出ることはそうはない。

《母親はいじめを察してから、いじめた相手(いるはずだ)、或いはその保護者と話し合いをしたのだろうか。訴えるならいじめた相手、その相手を育てた親を訴えるのが筋ではないか。若しくは、娘の自殺を察しられなかった自分を責めるか、己を恨むことではないか。市や北海道への訴訟は筋が違う、と思うのだが》。

 ▽75歳以上のドライバーに表示が義務付けられている標識「もみじマーク」の罰則規定廃止など、高齢運転者の支援策を柱とする道路交通法改正案が27日、閣議決定された。今国会中の成立を目指す。

 法案は、
 ・もみじマークの表示は70〜74歳と同様に75歳以上も努力義務にする
 ・官公庁や福祉施設周辺に高齢運転者、妊婦などの専用駐車区間を設置
 ・高速道路などでのあおりの行為の罰則を現行の5万円以下の罰金から3月以下の懲役または5万円以下の罰金に引き上げ
 ・地域交通安全活動推進委員の活動内容に高齢者や障害者の安全確保に理解を深める運動の推進を追加
などを盛り込んだ。

 もみじマークについては公布後すぐに施行、専用区間設置は公布から1年以内、あおり行為と地域交通安全活動は同6カ月以内に施行される。

 もみじマークを巡っては、昨年6月の改正道交法施行で75歳以上のドライバーに表示が義務化され、罰則規定(施行後1年は周知期間で取締り猶予)もあることから「高齢者いじめ」との不満が続出。警察庁は表示率が上昇したことなどを理由に再度道交法を改正し、罰則を廃止して努力義務にとどめることにした。

《私はどちらかと言えば賛成だった。今も枯れ葉マークを前後に貼付けて運転しているし、この先取り外すつもりもない。マークや法が高齢者を虐めるものとは解釈していない。逆だ、高齢者であることを周りに知ってもらって、注意を喚起してもらえればそれに越したことはない、と理解していたから。一年が経過すれば誰でも一つ歳を重ねる、自然なことだ。そして誰でも老いて行くことになるのだから》。
 


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2009年2月26日 (木)

「携帯利用」子と親、認識に溝

 今頃、随分寝ぼけた調査だが、文科省が『携帯利用 初の大規模調査』と名づける調査をやったようだ。19日のブログでも触れたが、この程度の問題は早くから指摘され、そのためにフィルタリングや機能制約機種に関する話題も取り上げられ、携帯メーカーもリスクを避けるために、効果もない説明会を開いてお茶を濁しているのが実態だ。微力ながら私のブログでも、これほど害悪が広がっているのも、家族崩壊、家庭教育の欠落とも見られる親の無関心、監督責任の放棄が根本にあることは口を酸っぱくして記事にしてきた。特に格差社会が叫ばれ出してから、働くことだけが善であるかのような風潮が生まれ、子育ては後回しにされているのが現実だ。

 状況はもう、データを集めてあれこれ云々している段階ではない。親と子の間に疎通などない。子どもは学校や世間が育てるもの、とでも思っているような大人、親、保護者たちには、子どもたちの手本となるようなモラルなどかけらもない。子どもたちだけに決められたことやしきたりを守れという方が無理だ。

参照 非出会い系サイトが深刻だ 09/2/19

毎日新聞(2/26)から、
 文科省は25日、子どもの携帯電話利用について初めて実施した大規模調査の結果を公表した。事件やトラブルの舞台にもなっている自己紹介サイト(プロフ)の公開経験(パソコン含む)がある高校2年生は44・3%に達する一方、子どもに公開経験があると思う親は16・5%にとどまるなど、親と子の認識ギャップが浮かんだ。

 調査は昨年11月〜12月、全国の小6、中2、高2の計約1万7000人と、その保護者を対象に実施。約1万人ずつから回答を得た。

 プロフ公開経験は中2では13・9%」だが、経験があると思う親は7・3%で、約4割はプロフ自体を知らない。どの学年でも女子の方が経験割合が高く、高2女子は58・1%で男子より30ポイント高い。《9日のブログにグラフを入れてあるが、プロフの段階の生易しい話ではない。性体験者においても女子高生の方が男子よりも高く、10人に3人が性体験を終えている。それでも親は「私の子に限って」だ》。

個人日誌など「ブログ」の公開経験がある高2は41・6%に上るが、経験があると思う親は19・0%。携帯電話所有者のうち「家庭でルールを特に決めていない」と答えた高2は54・0%いたが、親では26・2%で、文科省は「親が言っていることを子どもはルールだと認識していない。コミュニケーション不足が表れている」と指摘している。

また、携帯電話で1日30件以上メールを送受信している割合は、小6が7・2%、中2が33・5%、高2が27・6%。午後11時までに就寝する割合(中2)は30件未満だと42・8%だったが、30件以上では25・3%に激減した。携帯電話の所有率は小6が24・7%、中2が45・9%、高2が95・9%だった。

《上下関係意識が薄れ、教師も友達感覚、親は「兄弟みたい」「姉妹みたい」とおだてられれば喜び、親子関係はなくなり、社会へ出すためのルールを教えることや躾けせず、叱ることなどもってのほかとなる。子どもが何をしようと自由を尊重、といいながらその実はただの放任のままだ。自由の本質が責任であることなど親自身が知らない。こんな親のいうことをルールの教えや躾と捉える子はいまい》。

メールを打つのは自分の部屋や寝室。有害サイトに接続できないようにするフィルタリングの普及はまだまだ、だ。文科省の調査で明らかになった子どものケータイ事情は、学校への持ち込み禁止やフィルタリングが抜本的な対策とはなっていないことを示す結果となった。一方、メールアドレスを複数使い分ける子どもたちがいることや、情報モラル教育の有効性も明らかになった。

《寝ぼけた感想だ。そんなことは疾うに分かりきっている事実だ。子ども部屋を与えることが自由主義の真似事で日本の家庭にも取り入れられてきたが、寝室にまで携帯を持ち込むことを許しているのは、育児責任の放棄でしかない。メーカーの責任逃れのようなフィルタリング機能を、子どもたちが横道に逸れることの防止策として多少でも期待していたとすれば、文科省の役人たちもよほどお人好しか世間知らずの木偶の坊だ》。

携帯電話を「よく使う」場面で最も多いのは、小中高とも「自分の部屋などで1人でいる時」。小6で約3割、中2は6割超、高2では約7割に上る。小中学校は大半が持ち込み禁止だが、学校外での対策こそ求められることが浮かんだ。

《「親は学校任せ」ということは誰からも指摘されてきたところだ。学校の責任は校門を出てしまえばない。学校が拘束している時間と家庭にある時間と比べれば、家庭内教育が如何に大切かは莫迦な文科省の役人以外は誰でも知っていた。そしてすぐに地域社会の協力を口にするのも常套句だが、地域社会には親に匹敵する子育ての責任などない》。

ただし高2では、授業中にも使う生徒が約2割いる。文科省は今年1月、高校内での使用を禁止すべきだとの通知を出したばかりで、「指導の徹底」が課題になりそうだ。

《頭をコツンで暴力と言われて何が指導できるのか。甘やかすことが子育ての現在の日本ではこのような生徒の矯正教育は不可能ではないか》。

フィルタリングがかかっているか、ネットに接続できない設定になっているのは小6で約6割、中2は約4割で、高2ではわずか15・6%。18歳未満が契約者の携帯電話は親から「不要」との申し出がない限りフィルタリングがかかるが、高2でも4分の3は親が契約者で、文科省は「親が認識を持つことが重要だ」としている。

《いまさらで、莫迦な親には最早言う言葉がない。高校を卒業するまでは、携帯は持たせないのが最良だが、持たせたものは仕方ない。親が契約者ということは、携帯は親が買い買い与えているということだ。何も注意せず、ルールも教えず、野放図な使い方をしても、電話代まで親が負担しているのだろうか。小遣いから子どもに支払いさせる自己責任を教えているのだろうか。また時には、使用状況をチェエックしているだろうか。子どもの教育とはそういう物との関わり方を教えることだということを知らないのだろうか》。

トラブルについては小6は約6割が「特に経験なし」だった。だが、中2と高2は7割近くが遭遇し、最も多いのは脅迫的文言で無意味なメール転送を迫る「チェ−ンメール」で、約6割が受け取ったことがあった。

また、複数のメールアドレスを持つ子が小中高とも6〜7%いた。「知らない人とはサブアドレスでメールし、仲良くなったら本アドレスに切り替える」(中2)などが理由。「メールマガジンは受け取りたいが、危ないことがあるので友達用と分けている」(同)との答えもあった。高2女子では、携帯を2台以上持つ生徒も6・8%いたる。

チェーンメールの転送を「いけない」と答えた小6の割合は、情報モラルの学習経験がある子は55・9%で、ない子より約20ポイント高い。小6の親のうち、情報モラルの学習経験がある人の85・3%は、子どもに携帯電話の危険性を説明していたが、経験がない場合は65・1%にとどまった。

《テレビで面白可笑しく幼稚園の子どもたちを取り上げるが、おむつがやっと取れたような男の子女の子たちが、お互いに好きだのチューだのを言ったり、して見せたりする。子どもの雑誌には早くから性描写が描かれる。性の目覚めが早まるのは当たり前の世間だ。また、思春期に男は女を,女は男を意識するのは健全でもある。そこに格好の便利なおもちゃを手にすれば、有害サイトの甘い誘惑に誘われることになるのも自然だ。そこに待ち受ける犯罪の罠に嵌り込むのに時間はかからないが、それもこれも親の子どもへの無関心から生まれるのだ》。

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2009年2月25日 (水)

都会の医師を「代打の切り札」に

毎日新聞(2/24)から、 《 》内は私見。
 医師不足の中で激務をこなす地元勤務医の負担を軽減しようと秋田県は、首都圏の医師に登録してもらった上で、1日単位で支援に入ってもらう「ドクターショートサポートバンク」を3月にも発足させる。県内の開業医も登録対象となるが、最初から県外での医師確保に重点を置くのは全国的にも珍しいという。

《厚労省、文科省は医師の増員、新人医師の臨床研修制度を見直し、1年短縮することを検討しているが、医師不足は焼け石に水の厳しい実態にある》。

県によると、県東京事務所に担当2人を配置して人材確保にあたる。労働局の許可を得た上で無料職業紹介所としてバンクを開設する。医療機関から医師派遣の要請があったとき、登録者の中から診療科目や日程が合う医師がいれば仲介する。

06年末の厚生労働省調べでは、県の人口10万人当りの医療施設従事医師数は188・9人で全国34番目。過疎化や高齢化も急速に進んでおり、感性的な医師不足対策として常勤医や数ヶ月勤務の非常勤医師確保に力を入れてきたが困難な状況にある。地元の開業医による支援にも限界があり、過酷な勤務状況に耐えられずに勤務医が辞めて現場の負担がさらに増えるという負の連鎖を生んでいる。

バンクは、勤務医が休養したり学会のため出張できる環境をつくることで、医療現場の崩壊を食い止めることを目指す。秋田組合総合病院(秋田市)の坂本哲也・名誉院長は「猫の手も借りたいほど厳しい。実現すれば大変ありがたい」と話す。

県内の医師を登録対象として同様の制度を07年4月に始めた新潟県医師会の場合、県外の医師も含めて21人が登録してるが、07年度に3件、08年度は18件の利用があったという。

《医師の数はすぐに増えるものではない。また、数だけ増えたからといってすぐに現場で医療に携わることが可能なわけでもない。足りない現状の中で、できる限りの知恵を絞って可能な対策、苦肉の策であろうと講じていく必要があるだろう。先にスタートしている新潟県、今回の秋田県の登録制度が医師不足解決の試金石となることを期待したい》。

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2009年2月24日 (火)

STOP クラスター

 ヴェトナムに於けるナパーム弾に地雷、戦火を中東に広げてのクラスターと、大国アメリカの横暴は無辜の人民を苦しめ続けている。にも拘らず世界の多くの国が参加するオスロ条約にはロシア、中国と共に参加もせず、勿論署名もしていない。ただ、オバマが新しく大統領に就任し、彼自身が上院議員時代には禁止条約には賛意を表明していたといわれることから、これからのアメリカのクラスター爆弾への取り組みには多少の期待が持てるようになってきた。

毎日新聞(2/23)から、
 不発弾が市民を殺傷しているクラスター爆弾について、米議会の上下両院の議員団がこのほど、米軍による同爆弾の使用禁止を定める法案を両院に提出した。クラスター爆弾を巡ってはオバマ大統領も上院議員時代、同様の法案に賛成しており行方が注目されている。

カリフォルニア州選出のファインスタイン民主党議員ら上院議員19人は11日、同爆弾の使用禁止などを求める法案を上院に提出した。下院でもマサチューセッツ州選出のマクガバン民主党議員ら7人が同日、同様の法案を下院に出した。

米議会ではクラスター爆弾について、一部議員が断続的に規制法案を提出していたが、大半は採択にも至らず継続審議などになっていた。06年夏の第2次レバノン戦争で不発率の高い米国製クラスター爆弾が多数使われたのを機に、米上院は同年9月、米国防予算案の審議で市民が密集する地区での使用禁止を求める一部修正案を審議した。反対多数で否決されたが、当時上院議員だったオバマは賛成した。

法案審議に先がけ同爆弾の禁止を求める国際平和団体「国政立法フレンド派委員会(FCNL)」(本部・ワシントン)など67の市民団体は、オバマ大統領に対し、昨年締結されたクラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)に署名するよう求めている。

米国では米国防総省が国際世論に押される形で昨年7月、「新方針」を発表。2018年以降は不発率1%超の爆弾の使用を禁じる方針を定めた。しかし事実上、今後10年間の使用を認める内容だと批判されている。

《武力は力、と信じ込んでいる米国は、悪魔のようなクラスター爆弾を今もなお重要な兵器と位置づけている》。

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2009年2月23日 (月)

「小学校英語」

 莫迦の一つ覚えのようにエーゴ、英語と唱え、どうでもこうでも小学生に英語を習わせたいと考えるお上がいる一方で、導入に困惑している学校や教師がいるようだ。

毎日新聞(2/18、23)から、 要約と 《 》内は私見。
 11年度から小学5、6年生で必修となる英語について旺文社が全国の公立小の担当教員にアンケートしたところ、約5割が「導入に不安が残る」と答えた。教育委員会に尋ねると不安を感じているのは約2割にとどまり、学校現場との間に大きな認識の差があることがうかがえた。

《教育の現場と教育委員会との認識のずれは、これまでにも往々にしてあることだ。教育現場は教えることへの不安、教育委員会はただ押し付ければいいことで、担当教師の実態が把握できていないのだろうか》。

調査は08年8〜9月、無作為抽出した公立小6000校の英語担当教員と全国全ての教育委員会の小学校英語主導主事に調査票を配布し、それぞれ約1割から回答を得た。

《それにしても、お互いの回答率の低さは何としたものか。無関心なのか、教師が忙しすぎるのか、せめて自治体別にでも整理されていれば何らかの傾向も掴めたかも知れないが、記事になった新聞紙上ではあまりにも漠然とした数字の集まりに過ぎないのではないか》。

英語の授業について「不安が残る」と回答したのは担当教員で52・5%、担当主事では22・0%で約30ポイントの開きがあった。教員が課題と感じていることを複数回答してもらうと最も多かったのは「指導内容・方法」で、約8割の教員が挙げた。指導計画、教材に関してもそれぞれ約6割が課題とみていた。

英語を教える環境について教員に尋ねたところ、整備が進んでいない割合が高かったのは「中学校との情報交換」「同一中学に進学する近隣小学校との情報交換」で、いずれも「十分に整っている」「ある程度整っている」と答えたのは合わせて2割程度しかない。

小学校英語に詳しい鳴門教育大・金重昇准教授は「小学校での指導を踏まえ中学校の授業をしないと、小学英語導入の成果は乏しい。少なくとも学校区、行政区レベルで教員同士の情報交換が必要だ」と話している。

《一方、学ぶ側の生徒たちは英語の授業をどのように捉えているのだろうか》。

広島市で開かれている日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会で22日、小学校での英語授業について「楽しくなかった」「役に立っていない」などと否定的に考えている中学生が多数を占めるというアンケート結果が報告された。

小学5、6年生の外国語活動が必須になる新学習指導要領は11年度から前面実施だが、09年度から多くの小学校で英語授業が実質的にスタートする。

この日は、ほとんどの生徒が小学1年から英語授業を受けている東京都目黒区立中学校の女性教諭(60)が今秋、1〜3年生計168人(全生徒の約8割)に実施したアンケート結果を報告した。

「あまり楽しくなかった」「楽しくなかった」との回答は87人で半数を超え「とても楽しかった」「楽しかった」の81人を上回った。楽しくなかった理由は「意味も分からず発音していた」「生徒が盛り上がらず先生だけがハイテンションだった」などだった。また「(中学で)あまり役に立っていない」という回答は70人で全体の4割を上回った。「全く役に立っていない」が38人。「少し役に立っている」が51人だった。

《87対81だ、これで反対が多かったというにはきつい、ほぼ拮抗した数だ。問題は楽しかったか、楽しくなかったかという問題ではない。日本に生まれた日本人として、日本で生活して行く上で、日本語での表現力も身につかない前に無理矢理に英語を教える必要がほんとうにあるのか、ということだ。世の中を見てもわかるように、大学生でありながら、母国語力は小学生や中学生並みの人間が溢れている》。

神奈川県内のある市立小学校の男性教諭(48)は競技名など五輪にちなんだ言葉を中国語で書いたカードを示し、英語で答えさせる実践例などを報告。市内から抽出した児童約150人のアンケートで96パーセントが英語授業を「楽しい」と答えていると発表した。

出席した教諭からは「なぜ嫌いになるのか、教え方のどこが悪かったのかなどを検証する必要がある」などの意見が出た。

《実施されることが決まった授業だが、この愚策、この先、日本語を使う日本人が徐々にこの国から消えていなくなるような気がしてならない。明治以来、外国を真似、追いかけて発展してきた日本ではあるが、いつまでも受け入れるばかりではなく、日本文化を発信する国づくりをして行くことを考えるべきだろう。そうでなければ、遠からず本当にアメリカの植民地に成り下がってしまうのではないか。これから先も日本にやって来る外国人は多くいるだろう。彼らこそ日本語を学んでから来るべきだ》。

たまたまブリュッセル(ベルギー)在住の同社支局員・福島良典からの「発信箱」への寄稿“日本語のすすめ”が目についた。
 『江戸時代、日本はオランダ語を通して西洋の知見を手にした。医師・杉田玄白(1733〜1817)の著書「蘭学事始」に詳しい。「今時、世間に蘭学といふこと専ら行はれ、志を立つる人は篤く学び、無識(むしき)なる者は漫(みだ)りにこれを誇張す」蘭学を英語に置き換えると、今の日本の状況を指しているようだ。英語学習熱が高まり、何かというと、英語の効用を言い立てる人もいる — と。』

(中略)

 『欧州に暮らして感じるのは、人々の言葉への思い入れの強さだ。自らの言葉と文化に誇りを持ち、それを海外に発信する国家戦略が徹底している。文化大国を自任するフランスは仏語の普及に務め、文化省予算(05年)は国家予算の約1%に上る。これに対して、日本の文化予算は約0・1%だという(平林博・前駐仏大使「フランスに学ぶ」)。

 『日本は自国の言葉と文化を冷遇する一方、英語学習にエネルギーを費やし、外国の流行を追う。外来知識の獲得に汲々とする受け身の態度だ。

 『「蘭学事始」から二世紀。外国から学ぶだけでなく、海外への日本語・文化の発信に力を入れる時だ。日本ブランドを世界に広め、知日派を増やそう。きっと、国益につながるはずだ。 
 
 

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2009年2月22日 (日)

サッカー、米女子リーグの再挑戦

 《喜び勇んで海を越えて行ったゴルフの球を打つ児童が、私には予想通りの結果で終わった。遊技の最中、テレビ局の中には番組中、お祭り騒ぎよろしく、時々刻々に100位辺りをうろつく児童の成績を放送する愉快なお粗末キャスターがいた。場違いな大人のゲームに参加した児童がやった結果だからいいものの、スポーツならみっともないことこの上ない。さ、話を変えようか》。

 《サッカーという活字が小さくて、はじめは女子野球のプロリーグ再々挑戦かと思った。女子プロ野球については以前取り上げたことがある。今回の毎日新聞の記事(2/19)は、プロサッカーの話だ。再挑戦ということは、過去にあったということだが、全く知らないことだった》。

 金融危機の震源地、米国で女子サッカーの新しいプロリーグ「WPS*」が創設された。逆風の中で、日本のサッカー関係者からは「本当に春から始まるのか」と疑問視する声もあったが予定通り、3月29日に開幕する。

 * WPS 「Women's Professional Soccer」の略。米国での女子プロサッカーは、WUSAが01年にスタートし、03年に活動を休止して以来の「復活」となる。
 1年目の09年は7チームが参加。各チーム年間20試合を予定し、最終的にはプレーオフで優勝チームを決める。来年からは3チームが加わる予定。
 日本からは、3人(澤穂希、宮間あや、荒川恵理子)が入団を決めた。昨年9月に行なわれた国際ドラフトではブラジル選手10人が指名されるなど、国際色豊かなリーグを目指している。

日本からロサンゼルスに参加するMF宮間あやは「(契約前に)ロサンゼルスのオフィスを見学した時、言葉は分からないが新リーグを成功させようという熱気が伝わってきた」と、初の海外挑戦に踏み切った理由の一つを明かした。

野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケーの「4大スポーツ」に押され「サッカー不毛の地」と呼ばれることもある米国だが、女子は競技人口も多く、根強い人気を保ってきた。過去に澤もプレーした女子プロリーグ「WUSA」は初年度の01年に1試合平均8000人以上の観客数を記録した。だが、年ごとに関心が薄れてテレビ視聴率も殆どゼロになり、3年間で活動休止を余儀なくされた。米メディアによると、WUSAは1億ドル(約90億円)近い損失を出したとも言われる。以前の失敗をいかに反面教師とするかがWPS成功への鍵となる。

WUSAはスポンサー2社がリーグを丸抱えする形で運営され、活動休止もトップダウン式で決まった。「WPSでは各チームにオーナーがいて、企業努力により地域のスポンサーを独自につけられる。地域密着型の、地に足がついた歳入見通しと経費の抑制を心掛ける」。スポーツ用品会社の営業担当や米テレビ局のスポーツ中継制作等を手掛けた経歴を持ち、WPSで広報担当を務めるロバート・ペナー氏は強調する。

リーグ運営面の大きな柱は、男子の米プロリーグ(MLS)との提携による経費抑制だ。ロサンゼルスの経営母体は、イングランド代表MFベッカムがプレーしたMLSのロサンゼルス・ギャラクシーと同じ。スタジアムなど男子と施設を共有するチームも多い。

「確かに金融危機は米国と世界中の人々に影響を及ぼしているが、我々は昨年12月、いくつかのスポンサー契約を結んだ。チケットは14ドルからと(米プロフットボールの)NFLの平均75ドルなどと比べても手ごろだ」とペナー氏は話す。入場料を抑えることで「見に行きやすさ」を武器にする戦略だ。テレビ放映についても「放送契約を結んだチャンネルが毎週日曜の国際テレビ映像を扱う。日本の市場にも期待している」と、算盤をはじく。

澤や宮間の代理人を務める韓国人の国際サッカー連盟(FIFA)公認代理人、尹台祚氏は「最初は不安もあったが、契約交渉を通じ、組織がしっかりしていることを感じた」と語る。MLSの支援下で「地域密着」を掲げる、米女子プロリーグの再挑戦1年目が注目される。

《日本では先に、プロ野球の関西独立リーグに女子が入団して話題を振りまいたが、昔の見せ物の興業で、「『ろくろっ首』を見せる」、と呼び込んだ小屋があった。いわゆる客寄せのための今風に言えばパンだの見せ物だ。男子のプロ野球の世界に、いくら機会均等か知らないが、女を採用するなど話題づくりの見せ物でしかない。男と女は肉体的条件(特に筋肉の)は先天的に異なる動物だ。練習メニューにしても男と同じメニューがこなせるわけがない。現在の日本は女性に寛容であれば何ごとも受けが良く、新聞の論調も男尊女卑の女性の側で論評する。だが、女性でほんとうにプロ野球選手を目指すなら、女子だけのリーグを作る呼び掛けをすればいい。女性に甘い各メディア辺りにスポンサーになってもらってチームを作ることから始めればどうだろうか》。

参照 客寄せパンだで終わるのか 08/11/17

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2009年2月20日 (金)

体外受精で他人の受精卵と取り違え

《医学が進歩と言う言葉で神の領域に入ってから、命の問題が科学と同じように扱われてきた。「生命倫理」の上からは多くの問題を残したままだが、子どもが欲しいカップルにとっては神にもすがる思いだろう。ただ、注射器や試験管、シャーレの中で操作される精子と卵子の働きをやり取りする「もの」で、「生命の神秘」とは遠い科学の世界のようだ》。

簡単に人工授精の歴史にふれると、
 人工授精 1776年にイギリスで初めて成功。生殖医療技術の一つで、人為的に精液を生殖器に注入することによって妊娠を実現することを目的とした技術のこと。日本では1949年に初めて成功している。それによって生まれた子を試験管ベビーと称して、始まったころは倫理の面からもメディアに取り上げられ、しきりに「試験管ベビー」の活字が踊った。現在日本では、1年あたり約1万人の新生児が人工授精または人工受精技術により生まれているとされる。
 
 体外受精* 1978年、イギリスのマンチェスターに近いオールダム総合病院で、世界で初めて女児が誕生。日本では1983年、東北大学医学部付属病院での誕生が初めて。

 顕微授精** 1989年、シンガポールで初めて成功。1992年、ベルギーで妊娠・出産に成功。同年日本でも初めて成功。

 * 受精・・精子と卵子が結合すること(これについては論議があり、核の結合をもって受精とみなすとの考えっもある)を指す。
 ** 授精・・精液を人為的な手法によって体内に注入すること。
 
 300pxicsi ICSI(細胞内精子注入法)による顕微受精(Wikipediaより)
排卵誘発剤や外科的手法によって得た卵子を体外で精子と接触させ人為的に受精を行なった後、培養した胚(受精卵)を子宮内などに戻して妊娠を図る手法。

毎日新聞(2/20)から、 《 》内は私見
 香川県は19日、県立中央病院(高松市、松本祐蔵院長)で昨秋、不妊治療中に体外受精ををした20代女性の子宮に、間違って別人の受精卵を戻した可能性があり、妊娠9週目で人工妊娠中絶をしたと発表した。院内のマニュアルには受精卵の培養などの手順だけが記され、事故防止についての記述はなかった。病院はトラブルを厚生労働省に報告していなかった。取り違えを疑って、女性が人工中絶に至ったことが発覚したのは国内で初めて。女性と夫は県側を相手に、約2000万円の損害賠償を求める訴訟を高松地裁に起した。

この日、記者会見した県側の説明では、産婦人科の男性担当医(61)が昨年9月20日、シャーレに入った受精卵を体内に戻し、10月7日に妊娠が確認された。シャーレには女性の名前は書いていなかった。女性はそれまでの体外受精に失敗していたが、この時だけは経過が順調だったことから担当医は取り違えを懸念。作業手順を振り返ったところ、本来、受精卵を検査する作業台上に置くシャーレは同じカップルのものにするなどの慣例に反し、別のカップルの容器も置いた気がした。検証も自分1人で行なったことから、後日、戻した受精卵が別人のものだった可能性が高いと判断したという。10月末に担当医が院長に報告。病院側は11月、女性に経緯を説明して謝罪し、女性は人工中絶した。

担当医は、夫婦から「誰の受精卵か調べられないのか」と尋ねられたが、「信用できる検査機関を知らない」と答えたと説明。夫婦は数日後、中絶することにしたという。

病院は、人工中絶手術で取り出した子宮の内容物のDNA鑑定など、取り違えの最終確認はしなかったという。この方針は女性には相談せず、内科の主任部長ら4人でつくる院内の医療安全管理室で決定し、院長に事後報告した。

担当医はこれまで約1000例を手掛けるベテランで、ミスは今回が初めて。現在も院内で治療を続けている。病院は疑惑発覚後、慣例(▽受精卵入りのシャーレを複数載せる場合、すべて同じカップルのシャーレにする。▽複数のカップルの受精卵を調べる場合、作業台を片付け、何もないことを複数の医師が確認後に新たなシャーレを載せる)を明文化。シャーレの底部に名前入り識別用バーコードを付け、区別し易いように色つきテープを貼ることにした。

《生きるか死ぬかの外科や緊急と異なり、日本の法律では妊娠122日以内の人工中絶でも、取り出されたものは人ではなく産業廃棄物として処理される物体だ。まして命を扱うのではなく、精子、卵子の段階を取り扱う心構えには、失敗しても何度でも繰り返すことのできる余裕がある。他人が医師として許されないことだと言うのは勝手だが、そこに惰性がうまれることは人間としてあり得ないことではない》。

《そしてまた、ここでも明らかになったことだが、同病院が体外受精の治療を開始した93年から約15年間、1人で体外受精を担当していたことが分かった。川田医師は取り違えの原因を「ダブルチェックがなかった」と説明しており、同様のミスがいつでも起こりうる状態だった可能性がでてきた》。

受精卵を取り違える危険性は、以前から指摘されていたという。日本では名前のよく似た女性を取り違えて受精卵を戻した。直後にミスが分かり、妊娠に至らなかった。02年には人工授精を受けた女性に過って夫以外の精液を注入したため、妊娠しない処置がされた。イギリスでは02年、白人夫婦が体外受精で双生児を授かったが、赤ちゃんの1人が黒人で取り違えが発覚した。

取り違え一歩手前の事例はさらに多い。
蔵本ウイメンズクリニック(福岡市博多区)が07〜08年に実施した全国調査によると、回答した不妊治療施設114カ所のうち、患者の取り違えなどを「身近に感じたことがある」と回答した施設は56と約半数を占めた。回答では▽受精卵の取り違え▽精子の名前の誤記入、などの事例があった。取り違え防止や事故発生時のマニュアルについては4分の3を超える87施設が「なし」と答えた。

(中略)国際医療技術研究所(宇都宮市)の荒木重雄の理事長は「体外受精をする病院はここ10年で急増したが、法的な安全基準がなく体制はバラバラ。事故を起しかねない施設は多いのではないか」と安全確保が伴わない実情を指摘する。

荒木理事長によると急増の背景には、医療事故のリスクが高い分娩を取り扱うよりも、体外受精で収入を確保したいという経営事情がある。ただ、受精卵の管理が杜撰な施設も多いという。

04年度の厚生労働省研究班の調査では、全国の不妊治療施設のうち日本産科婦人科学会が「備えることが望ましい」とする設備や人員をすべて備えていたのは2割未満。受精卵を扱う技術者がいない施設も3割弱あった。

国内では10組に1組のカップルが不妊に悩んでいるといわれ、背景として晩婚化や妊娠、出産の高齢化が指摘され、不妊治療が発展してきた。06年に体外受精で生まれた子は1万9587人。国内の出生数の56人に1人に達し日常的な医療行為となっている。また、厚労省は04年度から所得などの条件に合致した夫婦を対象に体外受精などの不妊治療の費用の補助を始めた。1回10万円が年2回、通算5年支給される。04年度1万7657組だった支給対象は、07年度に6万536組へと急増している。


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2009年2月19日 (木)

非出合い系が深刻だ

 今日は、現役を引退してもなお、面倒な確定申告をするため役所に出向いてきた。77歳の年金生活者からも国が取りすぎていた税金が微弱ながら戻って来る。

毎日新聞(2/19)から、要約と 《 》内は私見
 インターネットのサイトに絡み08年中に犯罪の被害者となった児童(18歳未満)が1516人に上ることが警察庁の調べで分かった。いわゆる「出合い系サイト」による被害者は724人と前年比376人減。一方、日記やプロフィール書き込んで誰とでも交流できるコミュニティーサイトなどの「非出合い系サイト」に関係した被害者は792人で、出合い系サイトを上回った。警察庁は「非出合い系サイトに関しても深刻な状況にあることが裏付けられた」と分析している。

警察庁は出会い系サイトを利用した児童が買春などの被害にあうケースが後を絶たないことから、法改正をして、児童を誘う書き込みを即座に削除することや、事業者の届け出の導入などの対策を取ってきた。一方で、出会い系サイト以外のサイトでも同様の被害が起きていることから、初めて被害集計を行った。

《対策を打つにも手遅れの感がある。一昨年の夏、「学校裏サイト、プロフィール」以降、10本近くこの危険なサイトのことは取り上げて論じてきた。子どもの家庭での教育義務を怠る親や保護者がしっかりしていない現在、被害はどこまでも広がることを警告した。警察はどの程度逼迫した問題と捉えていたのか、やっとのことで、のろのろとデータを掻き集めることに精を出していただけのようだ》。

被害者792人のうち女性は768人。事件別では、青少年保護育成条例違反(545人)が最も多く、続いて児童買春・児童ポルノ規制法違反(204人)。殺人(2人)や強姦(15人)などの被害者となったケースもあった。

Sex 《若者の性の乱れは17日の「梅毒」の記事にも書いた。高校生ですら男女ともに10人に3人は性の経験者なのが、現在の児童と呼ばれる子どもたちだ。親がしっかりしていないと子どもたちはここまで乱れるのだ》。

出会い系サイトの被害者のうち714人(98・6%)がアクセす手段として携帯電話を使用している。非出会い系サイトでも同様の傾向がみられるという。しかし「不正書き込みの監視体制を強化したり、不正な書き込みを禁止しているが、業界の自主規制に頼っているのが実情(警察庁)という。

会員数1200万人の人気サイト「モバゲータウン」(略称モバゲー)を運営する「ディー・エヌ・エー」(東京都渋谷区)によると、携帯電話で無料のゲームが楽しめるほかソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使って会員間で交流できる。昨年5月、モバゲーで知り合った小学生女児と性的行為をしたとして宮城県警が無職男性を強姦容疑で逮捕したほか、一昨年11月には青森県の女子高生が無職男性に絞殺される事件も起きている。

《これほど話題になっている携帯絡みの悪質犯罪を、携帯を使う児童たちが知らないわけはない。それでも「私は大丈夫だ」と不用心な書き込みを行う。それが事件に遭遇したとしても結果は自らが蒔いた種、と言われても仕方ない面もある。そうならないように見護ってやるのが親としての責任だ。子どもは窮屈な強制や不自由がなければ成長しない》。

運営会社は、ネット上で知り合った会員同士が直接会うことを禁止している。さらに、約400人、24時間体制で不正な書き込みをチェクし、発見すれば書き込みを削除。悪質な場合は強制退会させるなど自主規制措置を取っている。

また有害サイト規制法成立を受け、携帯電話大手3社は08歳未満の契約者については保護者の同意がない限りフィルタリング(閲覧制限)を適用することを決めた。運営会社は「ネット上の交流を楽しんでいる会員のために、不正監視を強化していくしかない」と話している。

《フィルタリングや自主規制が何の役にも立たないことはさんざん言ってきた。抜け道は幾らでもあるのだから》。

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2009年2月18日 (水)

DVとDVD

毎日新聞(2/18)から、
 ▽(DV)泥酔の妻を窒息死させた被告に有罪判決が下された。酒に酔って暴れる妻(当時63歳)に敷蒲団を被せ続け窒息死させたとして、傷害致死罪に問われた上尾市瓦葺きの元アルバイト、内田元治被告(66)に対し、さいたま地裁(中谷雄二郎裁判長)は17日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役3年)を言い渡した。

判決によると、内田被告は昨年8月6日未明、泥酔し帰宅した妻が被告を蹴るなどして暴れ、包丁を持ち出す危険を感じたため、敷蒲団を被せて少なくとも15分間押さえつけて窒息死させた。

中谷裁判長は、妻を死なせた責任の重さを指摘したうえで、内田被告が暴力的な妻の酒乱癖に長年耐えてきたことに触れ、「被告には積極的な加害意思がなく、同情すべき余地が多分にある」と述べた。弁護側は正当防衛を主張したが、「暴行をやめた後も押さえ続けた」として退けた。

《この事件が夫に長年の酒乱癖があり、妻を蹴り倒し、時には包丁まで持ち出すような出来事のある家庭であったなら、メディアは賑やかにDV、DVと書き立てるだろう。あげくの果て、妻が夫を窒息死させても世間の同情は妻に集まり、「よくぞ長年耐えてきた」と、らくらく無罪を勝ち取ること間違いないだろう。哀れなことだが、たまたま窒息死したのは夫ではなかった。「暴行をやめた後も押さえ続けた」というが、押さえ付けられても暴れる妻が、どの時点で暴行をやめたのか、息をしなくなったのかは正確に測るすべはないだろう。正当防衛が認められないのが不思議だ。男に生まれてきたことが不利を招いた不公平な裁判としか思えない判決だ》。

 ▽(DVD)水着姿でも児童ポルノ
 水着姿の少女に猥褻なポーズを取らせるなどしてDVDを製造したとして、警視庁少年育成課は17日、芸能プロダクション「ピンキーネット」(東京都渋谷区)社長、神崎修一(41)=渋谷区笹塚=とフリーカメラマン、古川明宏(34)=港区港南=ら3容疑者を児童ポルノ禁止法違反(製造)容疑で逮捕したと発表した。

裸ではない映像を児童ポルノと認定して摘発するのは珍しいが、同課は悪質と判断した。逮捕容疑は、昨年6月22日、中野区本町の貸しスタジオで、無職の少女(16)の水着姿などを撮影しDVDを製造したとしている。

《児童ポルノ禁止法の正式名称は「児童買春、児童ポルノに係わる行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」といい、第7条に

 1、児童ポルノを提供した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。電気通信回線を通じて第二条、第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚ににより認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を提供した者も、同様とする。

 2、前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。

 3、前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係わる記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第一項と同様とする。

 4、児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定多数の者に提供した者も、同様とする。

 5、前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。

 6、(略)

《また、児童買春・児童ポルノ禁止法 第二条には

 1、この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。

 2、(略)

 3、この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、電気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係わる記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。

 一、児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係わる児童の姿態

 二、他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係わる児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

 三、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

《性欲を興奮、又は刺激とは漫然とした表現だ。また、性欲の興奮がなければポルノでないのならその許容範囲は際限なく広がる。一歩街なかを歩けばポルノ紛いの姿態をした女性で氾濫している。現役で勤めていた頃に実際に体験したことだが、地下鉄の階段を上ろうとして最下段から何気なく上を見た目の先に、並んで上る数人の女性の短いスカートの奥深く、下着までが飛び込んできた。何だか汚らしいものを見た気になって、それ以来、階段を上る時には決して上を見ない習慣がついた。反対にそれに飛びつく変態どもがいるのも事実だが、彼らにはそのような女性でもポルノと同様に見えるのだ。

《欲情を刺激するものは幾らでも普通に街なかに転がっている。私たち世代は目を逸らすことが、若者には興味の的になり、ポルノ雑誌、写真、DVDの必要もなく、どこにでもいるポルノ写真紛いの露出の多い格好をした女性たちが格好の的になるのだ。

《イギリスで話題の13歳の父親、16歳の母親が生まれるのが現代の児童の性の世界だ。日本でも14歳の母親がドラマになった。上限18歳に満たない者を「児童」と呼ぶには無理があるだろう。猥褻とは、それを見るものの心の鏡だ》。

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2009年2月17日 (火)

20〜24歳女性、梅毒患者急増

毎日新聞(2/17)から、
 梅毒患者の報告数がここ数年、急増していることが国立感染症研究所のまとめでわかった。感染を知らず出産し、子どもが先天梅毒になるケースもある。同研究所は予防と検査を呼びかけている。
 
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 感染研によると、梅毒患者数は抗生物質など薬剤開発により戦後減少傾向だったが、03年以降、再び増え始めた。03年に509例だった報告数は06年に600例を超え、07年737例、08年は823例と毎年100例近く増え続けている。
 男性では35〜39歳、
 女性では20〜24歳の割合が高い。20〜24歳の女性は03年15例だったのが、07年には49例と3倍以上に増えた。

 母子感染による先天梅毒は06年に10例、08年は7月末現在で7例報告。妊娠中に夫から感染したとみられる症例もあった。先天梅毒の子どもの4割は妊娠中か生後1週間までに死亡するといい、感染症情報センターの多田有希室長は「妊婦健診を必ず受け、感染が判明したらきちんと治すことが大事だ。妊娠後期に2回目の検査もしてほしい」と警告する。

 梅毒は細菌「梅毒トリポネーマ」が引き起こす性感染症で、国内では99年以降、感染を確認したらすべて保健所に届けるよう義務づけている。性感染症に詳しい斎田幸次・斎田マタニティークリニック(大阪府河内長野市)院長「不特定多数と性行為をする風潮が原因ではないか。(感染を防ぐ)コンドームの出荷数も減少しており、感染増加との関連が示されている」と話す。

《日本では1512年に記録上初めて登場している。コロンブスがアメリカに上陸した時、船員と原住民女性と交わって感染し、ヨーロッパに持ち帰ったという説が有力だが、それから日本に伝播するまでにわずか20年程度。主に性行為・オーラルセックスによって感染する。皮膚や粘膜の微細な傷口から侵入し、進行によって血液内に進む。このほかに母子感染、血液を媒介とする感染もある。現在ではペニシリンなどの抗生物質が発見され、早期に治療すればほぼ2〜8週間で治癒する》。

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2009年2月16日 (月)

テレビ通販番組に風当たり強まる

 若い頃からそうだったが、メロディーを口ずさむことはできても、曲名を知らないことが殆どだった。同じようにしばしば観るテレビ番組は知っていても、何曜日に、どこの局でやっているのかは全く記憶していない。そのために、便利な手元のリモコンを順に押して行くことになるのだが、必ずといっていいほどぶつかるテレビ通販のチャンネルがある。その中で我慢しても見聞きできないのがジャパネットなんとかのチャンネルだ。どんなに商品が良くて安かろうと、買ってなんかやるものかとなる。あの社長の甲高い裏声を聞かされると体中に寒気が走って拷問されるに等しい。慌ててボタンを次のチャンネルに移す。

 それに本来が物売りを信用しない。頼りになるのは自分力だ。自分の目で確認し、使われている材料を吟味し、重さを調べる。手の触感や匂いや香り、特に色あいはテレビ上で本当の色は再現不可能だ。太陽光、蛍光灯、タングステンなどの違った光源下を色温度を揃えて苦労して撮影しても、各家庭のテレビの色再現の条件は同一機種のテレビでも、画面の色は千差万別だ。また、アパレル系でいえば光線を当てれば基の色と違って見えるようになる化学繊維が殆どだ。昔は必ず入学時に検査して分かった色盲、色弱も今では気がつかないままの人もいるだろう。

 また、同じようなものが他にないか、価額の比較も欠かせない。

毎日新聞(2/15)から、 《 》内は私見。
 テレビ通販への風当たりが強まっている。総務省は、今後新たに開局する衛星放送局を選ぶ際、CMやテレビ通販などの広告放送が3割以下の局を優先する方針を打ち出した。

 (前略)独立行政法人・国民生活センターは昨年末「テレビショッピングに関するトラブルが増加している」と発表した。「数量限定と急かされて契約した。申込を撤回したいが認めてもらえない」「タレントの体験談を信じて購入したが、効果がない。個人差があることをもっと強調すべきだ」など、同センターや全国の消費生活センターに07年度に寄せられた相談件数は2251件で、前年度比22・7%増。10年前の3倍以上だ。08年度の相談件数も、1月末までで前年度をやや上回る1647件に達した。

《タレントの言説を参考にするなどまともには考えられないことだし、個人差があることも購入前に分かっていることではないか。自分の不注意を売り手に転嫁しても仕方ないことだろう。座して待つだけで先方から品物が自宅まで来てくれる。何ごとによらず与えられるサービスの過剰な世の中になって、買い物をするにも人頼みになり自分で検討することも、思案することもしなくなった結果だ》。

相談が増えている背景の一つは、通販番組の増加だ。テレビ通販に詳しい中島純一・同志社女子大教授(消費者行動論)は「多チャンネル化やインターネットの普及で視聴率が低下傾向にあるところに不景気が重なり、スポンサーが集まらず、テレビ局の経営は急速に悪化している。デジタル化の費用負担も重い。通販番組は制作コストが低く、スポンサーが時間ごと買い取るケースもあり、ありがたい存在だ」と説明する。

地上波放送では、日本民間放送連盟(民放連)の基準で、広告放送は総放送時間の18%以内とされている。こうした規定のないBSデジタル局では、通販番組が平均約4割を占め、なかには6割以上のチャンネルもある。CS局には複数の通販専門チャンネルもある。

テレビ通販では、時間的制約から「返品不可」「送料はお客さま負担」など消費者にとって重要な情報の表示が、瞬間的に終わってしまうことが多い。しかし特定商取引上は、消費者が申し込みを自主的に行なっているカタログ通販と同じとみなされる。このため、訪問販売に適用される「クーリングオフ制度(購入後一定期間、無条件で解約を認める制度)」も適用されない。

だが、実際にはテレビ通販とカタログ通販には、特性の違いがある。中島教授は、聞き取り調査で消費者心理を分析。テレビ通販ではカタログ通販よりも消費者が「熱くなる」傾向がある、という。つまり衝動買いの要素が強い。業界関係者によると、返品率は、ラジオ通販よりテレビ通販の方がずっと高いという。テレビの方が、映像・実演など商品情報がより豊かに提供されているはずなのにだ。

「ジャパネットたかた 思わず買いたくなる。“しゃべり”の秘密」の著者で流通ジャーナリストの金子哲雄は、最近の液晶薄型テレビの普及もトラブル発生の一因では、と指摘する。「画面の大型化、高画質化で商品がとても大きく綺麗に見える。その結果、アクセサリーなど『もっと大きいと思ったのに』と返品が出る。大きさが何ミリと表示されていても、そちらは記憶に残らない」と。

中島教授も、よくある返品の例として植木用の長鋏をあげる。「番組では若々しいタレントが軽々と枝を切る。でもお年寄りには重くて使いにくい。重さはちゃんと表示されているが、実感として伝わっていない」と。

《あの、裏声おっさんをぼんやりと不注意に眺めていて、人に、或いは流行に遅れを取るまい、との思いだけでそそくさと注文する気が知れないし、長鋏だってそうだ。年寄りも木を切るには庭や家から外に出る。もともと購買欲があったのなら、注文する前に類似の物を手に取る機会はいくらでもあるだろう。こんなのがクレームになるなんて、随分甘やかされた世の中になったものだ》。

要するに映像の与える印象と、テロップなど文字の与える印象の強さに差がありすぎるのだ。その結果「表示」があっても視聴者に情報が届いていない。

民放連や衛星放送協会、日本通信販売協会は、それぞれテレビショッピングに関する独自のガイドラインを作成している。しかしいずれも「事実に基づく表示を平易かつ明瞭に行なう」などの指示にとどまる。

中島教授は、返品不可の場合は、
 ▽一定以上の文字の大きさで、
 ▽1回○○秒以上、
 ▽番組全体では○○回以上、
文字と音声で表示する、などテレビの特性に合致したより具体的なガイドラインの作成の必要性を指摘する。

総務省の省令改正で、11年以降に開局する衛星放送事業者は、実質的に広告総量が全体の放送時間の3割以下に抑制される見込みだ。だが、無料放送のためには、広告収入は欠かせない。すでに開局しているBSデジタル各局は、いずれも累積赤字を抱えており、後発のBSデジタル各局の収支がどうなるかは未知数だ。

西土彰一郎・成城大準教授(放送法)は「通販の過度の規制は民放の財源基盤を脆弱(ぜいじゃく)にし、放送番組にまで悪影響を及ぼすことに留意すべきだ」と警鐘を鳴らす。また、憲法に保障された「表現の自由」に関連して「広告規制が悪用されて、番組の表現内容への規制となることのないように注意することも当然」と語る。

《赤子か幼児を保護するようなまでの視聴者保護だ。問題は視聴者がもっと賢くなる必要があることだ。規制を強めることで、西土の心配する「表現の自由」への波及は少しばかり先を読み過ぎるような気もするが、あながちないことではない》。

今月5日、自民党の電気通信調査会と消費者問題調査会が「テレビショッピングの現状」を議題に開いた合同会議では、議員から厳しい意見が相次いだという。「『限定20セットです。今すぐご注文を』と言っていたが、番組提供費用も考えると、この販売数量では到底ペイできるとは思えない。希少性を強調して、商品を購入させる詐欺的手法ではないのか」「民放連基準では、放送局は通販番組を事前に考査することになっているが、これを怠って問題が起きても何らペナルティーがない。それでいいのか」など。

《限定販売もそうだが、同様には「あと×組、×個、×着、×足・・」や「ソウルドアウトです、ありがとうございました」などもあるのは確かだ。だがこれを詐欺的手法とは言うまい。最後にもう一度憎まれ口を叩けば、他力本願の自業自得の部分も多い、視聴者はもっと賢くなれ!》。


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2009年2月15日 (日)

産科医療補償制度

 女が子どもを産む。病気ではない至って当たり前のことだが、現今の晩婚化に伴い、医療がいくら発達しても、出産に当たってはリスクが伴うこともあり、赤ちゃんが障害を持って生まれる可能性もある。そうしたケースの一部について、裁判などで争わなくても母親側に計3000万円の補償金が払われる「産科医療補償制度」が、1月からスタートした。ただ国の周知不足もあり、仕組みをよく知らずに登録している妊婦も少なくない。

毎日新聞(1/7)から、 要約。
 「脳性麻痺で重い障害を持つお子さまとご家族に役立つ制度です」。東京都町田市の「菜の花クリニック」は昨年8月から、待合室の掲示板をほぼ丸ごと、産科医療補償制度の説明コーナーにした。「手続きやお金の流れが複雑で、どう説明していいか産科医も悩んでいる」と町田利正院長も苦笑するほどのややこしい仕組みのようだ。

Dscf002_2 この制度の準備段階の名称は「産科無過失補償」。つまり、分娩施設側の落ち度の有る無しに関係なく、子どもの福祉の観点から長期的な生活支援をしようという新たな試みだ。

 原資は、妊婦が健康保険から受け取る出産一時金。1月から35万円が38万円に増額されたが、上乗せされた3万円が分娩料の加算分として病院側に渡り、これが掛け金になる。

子どもに重い脳性麻痺があると認定された場合、支払われるのは一時金で600万円。その後20年間、仮に子どもが途中で死亡しても、年120万円ずつ支給される。一括払いでないのは、確実に子どもの養育に使ってもらうことに加え、補償金目当ての虐待死などを防ぐ目的もある。

民間保険を使うため加入は任意だが、昨年12月16日現在で産科医院・診療所の95%が加入済み。施設名は運営組織の日本医療機能評価機構に問い合わせれば分かる。また妊婦側は、制度への登録を拒むことはできない。

制度が軌道に乗れば、妊婦側は補償を受けやすくなり、医師側も訴訟リスクが軽減される利点がある。一方で、混乱を懸念する声も根強い。最大の問題が補償範囲の狭さだ。

対象は身体障害1、2級相当の脳性麻痺だが、2000グラム以下の低体重児や先天性の異状は原則除外される。これは制度が分娩に伴う医療事故を前提としているからで、後世労働省は「事故がなければ正常に生まれたはずのケースに限定せざるを得ない。対象を広げれば1件当たりの補償額が低くなり、生活支援にならない」と説明する。

だが、厳しい認定要件は、新たな紛争を引き起こす原因にもなりかねない。年間最大800人程度とされる補償件数が想定より少ないと損保会社に多額の利益が転がり込む面もあり、助産師らで作るNPO法人「お産サポートJAPAN」は「民間保険ではなく、国が社会保障政策として幅広く保障するべきだ」と主張する。(後略)

《国にしろ民間にしろ、スタートしたばかりだ。懸念されることは反対に損保会社の大幅なマイナスになることだってあるだろう。事故がなければお産は正常に経過して元気な子が生まれるのが普通だ。事故を想定する裏には現在の産科医の不足に加えて激務、産院の減少、出産年齢の高齢化などがあるのだろうが、いずれにしても制度は始まったばかりだ。制度に不備が生じるようなら、早め早めの対処をすることこそ重要なことだ》。

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2009年2月14日 (土)

ビール大手、海外に活路

毎日新聞(2/14)から、《 》内は私見
 《国内ビール大手4社は、国内消費の低調を打開しようと、発癌物質の含まれるマリファナ以上に薬物性の強いアルコール飲料を、海外市場に向けて出荷しようと企んでいるようだ。国内のアルコールによる経済損失は医療費におよそ1兆円、犯罪、事故、生産性の低下などを含んで約7兆円に上っていることを知っていてのことだ。日本と同じ弊害を輸出を受ける国々に、或いは人々に、規模の軽重はあっても負わせようとするのか。

《酒にだらしない日本人、百薬の長などと理屈を捏ねる日本人、こんな日本人に似た人間を海外でまで増やして仲間を作ろう魂胆か》。

ビール大手4社の08年12月期連結決算が13日で揃い、販促費の削減や好調な海外事業に支えられ各社とも増益を確保した。ただ主力のビール事業はサントリーを除き減収で、同日発表された1月のビール類出荷量も過去2番目の低水準。閣内需要がしぼむ中、各社は成長が期待できる海外に活路を見いだそうとしている。

キリンは協和発酵や豪乳業最大手のナショナルフーズを買収した効果などで連結売上高が初めて2兆円を超えた。アサヒビールは出資する中国飲料会社などが好調で経常利益が過去最高だった。サントリーは昨年8月末まで値上げを踏みとどまった効果などで連結売上高が過去最高となり、サッポロホールディングスも販促費削減で大幅増益となった。

国内でビール離れが進む中、メーカーにとって成長の鍵を握るのが海外市場だ。キリンは07〜08年に豪州の乳業大手2社を相次いで買収。フィリピンのサンミゲールとも1000億円以上の出資交渉を進めている。

サントリーは今年2月、ニュージーランドの飲料大手フルコアを750億円で買収。アサヒは今年1月、中国2位の青島ビール株約20%の取得を発表し、中国全土での販売網を確保した。サッポロは06年に買収した北米のスリーマン社で今期1割の販売増を見込む。

《製造業に派遣切り、人員削減の嵐が吹き荒れる中、ビール大手4社はホクホクのようだ。
       売上高     営業利益     最終利益
キリンHD  23035(27,9) 1459(21.0)    801(20.2)
アサヒビール 14657(▼0.1)   945( 8.7)    450( 0.5)
サントリー  15129( 1.2 )   813( 8.0)    320(33.2)
サッポロHD  4145(▼7.7)  146( 18.8)    76(38,7)
(注)単位・億円。カッコ内は前期比増減率%、
   ▼はマイナス。HDはホールディングスの略

これまで積極的な買収を通じ事業拡大してきた世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABI)が、金融危機に伴う資金繰りの悪化から子会社の売却を進めていることも日本企業には好機となった。

アサヒは青島株をABIから取得するのに続き、ABI子会社で韓国2位のOBビールの買収も検討している。急激な円高と世界的な株価下落も、海外企業の買収を狙う日本企業にプラスに働きそうだ。

課題もある。成長が期待される中国では「とんでもなく激しい競争がおきている」(加藤壹康キリンHD社長)といい、上海を基盤とするサントリーは価格競争の激化で中国事業が減益となった。

一方、国内市場は、サッポロ株の約18%を保有する米投資ファンドのスティール・パートナーズの動向が注目される。スティールは世界的な株価下落で戦略の見直しを迫られ、江崎グリコなどの食品会社株を相次いで売却した。株価が低迷するサッポロ株についても売却に動く可能性がある。

今のところ国内ビール会社がサッポロ買収に動く目立った兆候はないが、ビール以外の食品会社を巻き込んだ提携や再編の火種はくすぶり続けている。

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2009年2月13日 (金)

他国と比較「だから、どうした」

毎日新聞(2/12)から、 《 》内は私見。
 《神戸女学院大教授(フランス現代思想)・内田樹、現代詩作家:新川洋治・東大教授(日本政治思想史)・苅部直ら3氏が月1回、交代して執筆する「水脈」欄がある。

《今回は内田樹(たつる)の「日本特殊論」が載った。私のブログで福祉を取り上げる時、北欧の国々が日本と比べて如何に高福祉であるかを羨ましそうにレポートする学者や識者たちのことに言及している。しかし、それらの国の人たちが如何に高負担をしているかについては殆どのレポートでは触れないできたことに、常に苦言を呈してきた。

《たまたま、内田の小論に感じるところがあった》。

「日本特殊論」という言説がある。任意の論件について「日本は他国とこう違う」ということを列挙し、そこから「だからダメなんだ」と「だからよいのだ」と二種類のどちらかの言明を導くものである。私はそれ以外の第三の言明もあってよいのではないかと思う。

私たちがうるさく語り合うのは「アメリカではこうだが、日本ではこうだ」、「フィンランドではこうだが、日本ではこうだ」という類いの他国との比較だけである。私たちには「時代を超えて継承されてきた国民性格」に基づいて、国民として果すべきことを叙するという習慣がないのである。

私たちは「そういう国民」なのだ。私たちは「あるべき国民像」を、祖先たちの生き方を範とすることではなく、同時代の他国との比較でしか語れない国民なのである。それが「時代を超えて継承されてきた国民性格」であるなら、「それで何か問題でも?」と反問しつつ、その「同じ旅程」を私たちもたどる他ないだろう。

オバマ大統領の就任演説を読んでそう思った。彼はアメリカ国民に対して「歴史上のアメリカ人」たちを呼び出し、彼らと同型的なふるまいをすることを同時代のアメリカ人たちに求めた

「私たちのために、彼らはわずかばかりの身の回りのもの鞄につめて、大洋を渡り、新しい生活を求めてきました。私たちのために、彼らは苛酷な労働を担い、西部を拓き、鞭打ちに耐え、固い大地を耕してきました。私たちのために、彼らはコンコードやゲティスバーグやノルマンディーやケサンのような場所で戦い、死んでゆきました。繰り返し、これらの男女は戦い、犠牲を捧げ、そして手の皮が擦り剥けるまで働きました。それは私たちがよりよき生活を送ることができるように彼らが願ったからです。(…)彼らのたどった旅程を私たちもまた歩み続けています。」

これは端的に「アメリカ的」なスピーチだと思った。清教徒も、アフリカから連れて来られた奴隷たちも、西部開拓者も、アジアからの移民たちも、それぞれが流した汗や涙や血は、どれも今ここにいる「私たちのため」のものだったという国民の歴史の連続性が強調されていたからである。

アメリカ人がアメリカ人であるのは、「かつてアメリカ人がそうであったように振る舞う」限りにおいてである。つまり、アメリカ人の国民生活はその建国の時に初期設定されている。だからもし、アメリカがうまくゆかないことがあったとしたら、それはその初期設定から「逸脱」したせいなのだ。彼らはそう考える。そういう場合には「初期設定に戻す」のである(御作動したコンピューターといっしょである)。

「そんなの当たり前」という人がいるかも知れない。けれども、これは私たちにとっては少しも当たり前ではない。なぜなら、私たちには立ち還るべき「初期設定」がないからである。正確には、どの設定を「初期」とするかについての国民的合意が存在しないからである。ある人々は「敗戦」を、ある人々は「明治維新」を、ある人々は「天孫降臨」を、その他もろもろを「日本の初期設定」と信じている。だが、そのどれも国民的合意を得てはいない。だから、私たちは危機に際会したときに立ち還るべき原点を持たないのである。

私たちは関ヶ原の死者たちが「私たちのため」に血を流したとも思っていないし、北海道を開拓した屯田兵の苦労を「私たちのため」のものだと思ってっもいない。彼らの苦労と犠牲が私たちの世代への贈与であり、私たちも同じ贈り物を後世に手渡す責務があるとも考えていない。

私たちがうるさく語り合うのは「アメリカではこうだが、日本ではこうだ」、「フィンランドではこうだが、日本ではこうだ」という類いの他国との比較だけである。私たちには「時代を超えて継承されてきた国民性格」に基づいて、国民として果すべきことを叙するという習慣がないのである。

私たちは「そういう国民」なのだ。私たちは「あるべき国民像」を、祖先たちの生き方を範とすることではなく、同時代の他国との比較でしか語れない国民なのである。それが「時代を超えて継承されてきた国民性格」であるなら、「それで何か問題でも?」と反問しつつ、その「同じ旅程」を私たちもたどるほかないだろう。

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2009年2月12日 (木)

インドネシア人の介護福祉士候補者

毎日新聞「質問『なるほドリ』」(2/12)から、 《 》内は私見。
 《親の面倒を見なくなった日本人が増えた上に、介護の現場はきつい、その割に給料が安すぎるからと、ますます日本の若者は働きたがらない。いずれは我が身に訪れる老いや痴呆など遠い遠い先のこと、と構ってはいられないようだ。》

なるほドリ インドネシア人の介護福祉士候補者が働き始めたって聞いたけど、外国人が介護現場で働くのは初めてなの?

 記者 日本人と結婚している外国人が介護施設で働くとか、外国人留学生がアルバイトとして働いているケースはあります。今回は日本とインドネシアとの経済連携協定(EPA)に基づき初めて介護人材を受入れました。

 Q EPAってそもそもどんなもの?

 A 特定の国・地域との間で人、物、金などの移動を自由化し経済関係を強化するために結ばれた協定です。インドネシアから看護師・介護福祉士の受け入れ要請がありました。

 Q 外国人の介護労働者はこれからどんどん増えるの?

 A 看護・介護分野の人材受け入れが決まっているのはインドネシアとフィリピンだけです。その数は2010年度末までに両国で最大2000人で、うち介護福祉士候補者は1200人です。国内の介護職員は約110万人。2014年までにあと30〜50万人必要とされていますが、とうてい補えると数ではありません。
 
 Q 介護福祉士候補者はこれからどうなるの?
 
 A 「候補者」とあるように3年間、介護施設で働いた後、介護福祉士の国家試験を受けなければいけません。合格すれば3年毎に在留資格が更新され、永住権を得ることも可能ですが落ちれば帰国です。候補者の中には出発直前まで国家試験を受けることを知らなかった人もいて思いはさまざまなようです。報酬は「日本人と同等以上」としていますが、国家試験合格までは家族の呼び寄せがでいませんし、合格後も介護以外の職業につくことはできず1対1の訪問介護も認められていません。
 
 Q 外国人労働者の受け入れは今後拡大するのかな?

 A 国は専門的・技術的な外国人労働者は積極的に受け入れる方向です。看護については日本で看護師資格を取った場合、ごくわずかですが「医療」の在留資格で受け入れています。しかし「介護」の位置づけは定まっていません。自民党の議連では介護福祉士などの業務に従事する外国人を受け入れるため「医療」の在留資格を「医療・社会福祉」に改めることなどを提言しています。(以上,回答は有田浩子・生活報道センタ)

《圧倒的に足りない人数だ。2014年までにあと30〜50万人必要だという。あと5年のうちに毎年6〜10万人ということになる。介護の仕事は、手に負えない子どもたち以上に手がかかるだろう。日本では結婚すれば自分の親たちでさえ捨てて家を飛び出し、年に1,2度のお里帰りで孝行づらをすることが当たり前になっている。すべてに平等意識がはびこり、上下関係のけじめはなくなり、親や年長者への礼儀や尊敬の念はかけらもない。こどもや若者は「大人が悪い」といい、お年寄りへの親切や労りなど見ることもできない。介護労働者の過酷さとは裏腹に、賃金の低いことも知れ渡っていて職種としては避けられる要因ともなっている。

《そんな中、インドネシアの人たちは、自分の家族を助けるためか、食い扶持を減らすためか、或いは日本に憧れてか、また或いは出稼ぎのためであったとしても、日本の介護の現場に飛び込むことを選んでくれた人たちだ。現地の募集に際しては、日本に来て初めて国家試験のあることを知らされなど、詐欺まがいの求人もしたようだ。職業の習得にも人それぞれに時間、年月のかかる人もいよう。3年で合格しなければ強制帰国の扱いは残酷に過ぎよう。日本人こそ選ばなければならない介護の職を、外国人
が選んで日本にまで来てくれたことを考えれば、国家試験に合格しなくても介護の場でできる仕事はいくらでもあるはずだ》。
 

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2009年2月10日 (火)

授業料滞納3倍増

毎日新聞(2/10)から、
 朝刊に蔵王連峰の蔵王温泉スキー場(山形県)で、樹氷のライトアップされた写真(標高1661メートル付近の、蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅周辺)が載っている。「巨大樹氷 光の芸術」とあるが、肉眼と違って写真で見る樹氷のうす汚いこと!!。真っ暗な夜空をバックに、手前に大きく寒気のする緑っぽい光を当てられた樹氷が化け物のように立ち、その向こうには遠くの樹氷が緑色とは色彩的には最も反発し合う色、赤っぽい光をあてられておぞましい光景を繰り広げている。何にでもライトアップするのがはやりだが、色彩感覚をもう少し磨いてほしいものだ。

 写真といえば、光の降りそそぐ日中、白黒写真で見る樹氷の美しいこと。神々しいほどの白を感じさせて林立している。雪は白い、という先入観からではない。あらゆる色彩光線を含んで加色混合された光に映えて、結晶した白という色を感じさせてくれるからだ。

【閑話休題】
 授業料を滞納している私立高校生が全国に2万4490人(08年12月31日現在)いることが、文部科学省が日本私立中学高等学校連合会を通じて実施した調査で分かった。07年度末の3倍超で、全体に占める割合は2・7%。昨秋以降の厳しい経済状況を反映しているとみられ、文科省は「都道府県の授業料減免制度を知らない生徒や保護者も多い。まず、学校に相談してほしい」と呼びかけている。

文科省は、景気や雇用情勢などの悪化を踏まえ、連合会に依頼し08年末と、07年度末の授業料滞納の実態を初めて調査した。全国の私立高1321校を対象とし、うち1218校(在籍91万3830人)から回答を得た。

08年末の滞納者は、2万4490人で全体の2・7%。地域別の割合は九州が5・7%と最も高く、北海道・東北が4・5%で続いた。07年度末(在籍91万4067人)の滞納者は、7827人で、全体の0・9%だった。

一般に年度末に向かって滞納者数は減る傾向があるが、文科省は「減免などの制度を知らないまま生徒が退学して行くことのないようにしなければならない。教員も具体的な施策を知っておいてほしい」としている。

《景気の悪いことがすべてのような風潮がはびこっている。しかし、今ほど景気が云々される前から給食費の未納(22億円)をはじめ学費の滞納、奨学金の延滞(総額2000億円)など、モラルの低下が伴う滞納は目に余るものがあった。一方で携帯所持の贅沢はとどまるところを知らず、高級車の贅沢や海外旅行も盛んだ。

《私の同年齢の頃、ラジオさえない家庭が多く、電話は中、上流家庭のもので、一般家庭には普及もしていなかった。私の家庭は会社の社宅だった。以前書いたが、小学校上がりの父1人の収入で、大家族(12〜10人:母の従兄弟たち2人は軍人として出征した)の生活を支えていた。中学(旧制)受験が近づくにつれ、十二分に知っていた貧乏暮らしが気にかかった。第2次世界大戦の真っ最中だった。軍国少年の胸には早く成長して立派な軍人になる夢が脹らんでいた。将校になるには学問が必要と思った。胸の内を母に打ち明けた、「合格したらお父ちゃんに話してあげる」。母は私が中学に受かるとはその時、思わなかったようだった。

《中学2年の時、日本は敗戦を味わった。長いものに巻かれるのを嫌った父が会社を辞めた。授業料のことを口にすることがつらくなっていた。学制改革が進められていた。義務教育の6年間が9年間に延びた。現在の6・3・3制がスタートした。新制高校になったころ、授業料を納めることが難しいことを悟った。両親には黙って家計の苦しいことを教師に相談した。学校は奨学金の手続きをしてくれた。高校の3年間を返済しないで済む奨学金の手続きをし、無事卒業できた。

《振り返って今朝の新聞記事だ。情けないにも程がある。どうして教師に相談する智恵が浮かばないのだろうか。何一つ贅沢をしなくても苦しかった貧乏な時代、子どもでも自分で何とかしようとする智恵はあった。甘えて育った現代っ子には、その程度の生きる智恵も浮かばないのだろうか。それに高校は義務教育でもない、まして私立へ行く贅沢をしなくてもいいことだ》。

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2009年2月 9日 (月)

提供卵子で出産

毎日新聞(2/6)から、
 不妊治療団体の発表により、根津医師以外では初となる、卵子の提供を受けで出産した2例があったことが分かった。

全国20の不妊治療クリニックで作る「日本生殖補助医療標準化機関(JISART)」は5日、友人や姉妹から提供された卵子による2例の体外受精で、男児2人が出産したと発表した。母子、卵子の提供者とも健康という。非配偶者間の体外受精による出産は長野県の根津八紘医師が実施しているが、他医療機関で明らかになったのは初めてのことだ。

参照 卵子バンク 代理出産 07/02/27
   卵子の値段 約40万円 07/04/20

2例はいずれも妻が若年で排卵が止まる早期閉経症の患者。08年3〜4月、広島HARTクリニック(広島市)で妻(44)に友人(32)の卵子を、セントマザー産婦人科医院(北九州市)で妻(36)に姉(38)の卵子を体外受精し、移植した。それぞれ昨年11月と今年1月に男児が誕生した。

妻以外からの卵子提供は03年、厚生労働省の部会が匿名の第三者からの提供に限り認めたが、法制化は進んでいない。一方、同機関は「匿名の卵子提供者をボランティアで見つけるのは難しい」として昨年6月、独自に指針を策定。友人、姉妹などから提供を認める内容で、同時に今回の2例の妊娠を公表した。

出産した2組のカップルは結果に満足し、「将来は子どもに自分の出自を伝えたい」と話しているという。加盟クリニックでは現在、2組の夫婦が実施のための倫理審査を待っている。同機関理事長の高橋克彦・広島HARTクリニック院長は「学会などで適切な指針ができれば、従うつもりだ。生まれた子どもの出自を知る権利を尊重し、カウンセリングを続けて母子、卵子提供者を支えていく」と話す。

非配偶者間の体外受精を巡っては、長野県の根津八紘医師が卵子、精子提供を合わせて百数十人を誕生させたことを公表している。また、海外で提供を受けたカップルも多い。そんな中、日本生殖補助医療標準化機関(JISART)が発表した友人や姉妹の卵子による体外受精は、法整備が進まず、「事実を重ねて現状を打開」という方法が続く日本の生殖補助医療の現状を如意に示している。

妻以外からの卵子提供で「匿名の第三者」に限って認める厚労省部会の報告書に対し、同機関は「実際にそんな提供者はいない」と言う。打開策として独自に卵子提供の意思のある人を登録する「卵子バンク」のような取り組みも検討したが、実現のめどは立っていない。

非配偶者間体外受精で生まれた子どもは自分の出自に悩む可能性がある。専門のカウンセラーによる支援が必要と言われるが、全く足りない。《というよりも、育ててもいないようだ》。だが、国や法律の支えなしに人材養成を進めるのは困難だ。

現在の国の方針と医療の現実の差を埋めるための法整備の手続きは止まったままだ。現実に生まれてくる子どもたちの不利益になる。議論を早急に深めるべきだ。

《今回出産した2組のカップルには話す心構えができているからいいが、生まれたこの出自については親の口から子に告げるのが当たり前のことだ。その責任が取れないでは、卵子や精子の提供は受けるべきではない。代理出産となると、親権などの違った面で問題が発生することもあり、提供する側、受ける側へのカウンセリングは欠かせないことになるだろう》。

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2009年2月 8日 (日)

産科医、3割で過負担

毎日新聞(2/7)から、
 都道府県の医療計画策定の基礎となる2次医療圏*のうち、病院勤務医1人が扱う分娩数が年150件を超す医療圏が3割を占めることが同社の調査で分かった。日本産科婦人科学会などは帝王切開などリスクを伴う分娩を受け入れる病院勤務医が無理なく扱えるのは150件程度としている。地域のお産環境が危ういバランスで成り立っている実態がうかがえる。

 * 2次医療圏 ‥ 医療法で定められた、病床の整備を図るにあたって設定する地域的単位の一つ(一次から三次(特殊)まである)。2次医療圏は、特殊医療を除く入院医療を扱う病院と複数の診療所で構成される。地域の一体性などを踏まえ、都道府県が3〜21医療圏を設定しているが、医師不足などを理由に統合や機能分化などの再編が進んでいる。

調査は厚生労働省が07年12月時点で集計した355医療圏(兵庫県は周産期医療圏)ごとの分娩数、常勤産科医数を都道府県に照会し、取材を加味してまとめた。

有効な数値を得られた287医療圏を分析すると、63%の182医療圏で医師一人当り分娩数が100件を超え、30%の87医療圏で150件を超えていた。

都道府県別では北海道(7医療圏)
      神奈川県(6医療圏)
       長野県(同)
       愛知県(5医療圏)
       京都府(同)などで、150件を超えた。
また、富良野(北海道)、湯沢・雄勝(秋田)の両医療圏は、一つしかない病院の常勤医1人で分娩数が年150件を超えた。

今年1月までの1年間で、経営判断や医師不足などで分娩予約の受付を中止したり、産科の休止に至った病院は14府県17カ所に上ることも、今回の調査で分かった。

日本産科婦人科学会医療提供体制検討委員長の海野信也・北里大学教授は「産科医の増加はすぐには望めない。通院時間や交通網、地域に合った医療圏の見直し等も含め、改革方法を探るべき時だ」と語る。

《現場の医師たちは過重労働で苦しんでいるというのに、随分のんびりした海野氏の考えだ。それらを考えるための体制の検討委員長なんだろう。委員長がこれではこの先も覚束ない話だ》。

《女性のお産は病気ではない。通常分娩なら入院しなくても生むことはできる。しかし、昔はどこの町や村にもいた産婆さんが妊娠の初期から妊婦に係わり、正常、異状を見極め、異状を察知すれば医師との連携も密に取っていた。入院も、その医師が要不要を判断し、決めていた。しかし、今では最初から自宅で生むことを考えないケースが殆どになった。病院を頼る出産が普通になり、特に大病院には予約が殺到する。当然だが産科医一人当りの分娩数は増え、負担過剰となる。

《時代も変化した。核家族化、女性の職場進出が進むに連れて出産年齢が高くなり、難産或いは危険度が増すことから入院することで安全を求めることの入院が普通になったこともある。しかし、苛酷な勤務、産科医不足、病院の破綻など、今のままでは女は妊娠、出産を避け、政府の対策などには関係なく、少子化はますます速度を速めることになるだろう。海野氏も人任せではなく、自らが智恵を絞って対策に当たる気構えになってくれなくては困る》。

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2009年2月 7日 (土)

薬 ネット販売禁止

毎日新聞(2/6、7)から、 《 》内は私見
《何十年もアスピリン以外の薬を殆ど使用したことのない私には、関係のない話だが、薬の効能以上に金がからむ人たちには、それぞれに言い分があるようだ。しかし、何よりも優先すべきは安全性であるべきだ。》

 厚生労働省は6日、一般用医薬品(市販薬)のうち副作用の危険性が高い医薬品について、インターネットを含む通信販売を禁止することを決めた。同日付の省令で、薬事法の施行規則を改正した。改正薬事法が施行される6月1日以降、市販の風邪薬などは店舗での対面販売しか認められなくなる。ただし、販売容認を求める声も強いことから、有識者による検討会を設けて改めて議論することになった。

 Dscf04(ネットでの販売が禁止される主な市販薬)
 この問題を巡ってはネット業界や内閣府の規制改革会議が「消費者の利便性を損なう」と規制に強く反発。一方、薬害被害者団体などはネットで薬を大量購入した自殺未遂例があることなどから厳格な対応を求めている。

《安全性か、利便性か。インターネットなどなかった時代はそれで別段不便ではなかった。薬に限らない、今は望めば殆どのものが、わざわざ家から外へ出ることなく、居ながらにして希望する品物が向うから目の前まで来てくれる。便利この上ないが、対面しないで済む世間からの没交渉が、ギスギスした人間関係を作る要因にもなっている》。

舛添要一厚労相は閣議後会見で「薬局や店舗に行くのが困難な方への対応策、ネットなどを通した販売のあり方について、検討会で幅広い議論をしてもらう。結論をいつまでに出すかは決めていない」と述べた。検討会は今月中〜下旬に初会合を開く。

新たな施行規則では6月から危険度に応じて1〜3類*に区分される市販品のうち、主な風邪薬や頭痛薬、胃腸薬などが入る1類と2類の通信販売を禁止。ビタミン剤や消化剤などの3類は都道府県に届け出ればつうしんはんばいが可能。

   < 6月からの市販薬の販売方法 >
 分類  副作用 主な医薬品  専門科の説明  ネット販売
     リスク       
 1類   高  H2ブロッカー  義務(文書で)  否
           胃腸薬
         髪毛剤など
 2類   中  風邪薬、頭痛薬  努力義務    否
         漢方薬など
 3類   低  ビタミン剤    規定なし    可
         消化薬など  

業界団体の推計では、市販薬の通信販売の売上げは年間約260億円、うち約60億円がネット注文。1、2類はネットで扱う医薬品の約3分の2を占めるという。

改正薬事法ではこのほか、薬剤師のほかに「登録販売者」の資格が新設され、登録販売者がいればコンビニなどでも2、3類の販売ができるようになる。

市販薬でも起こる副作用被害「スティーブンス・ジョンソン症候群」で18年前に左目を失明し、患者会代表を務める湯浅和恵(56)は、ネット販売規制を評価する。そのうえで「大切なのは薬に関する正しい情報提供で、対面販売だからといって安全なわけではなく、行政は薬の安易な購入や服用は避けるよう、消費者への啓発に努めるべきだ」と訴える。

日本薬剤師会の石井甲一専務理事は「通信販売は自己責任の世界だが、安全性を考えれば自己責任に任せるのはどうか。規制は評価できる」と話した。

《自己責任で処理できれば問題など起こらないし、今回のように改正まで必要ないことだ。使用や服用でトラブル(無知も含めて)が起これば製薬会社まで遡った問題となるのは目に見えている》。

一方、規制に反対しているヤフー・ジャパンの広報担当者は「薬局から遠い住民や障害者など、規制実施で困る人もいる。国民の健康維持のためには通信販売も必要不可決の手段」と語る。今後、厚労省内に設置され、改めて議論の場となる検討会については「積極的に関与していきたい」と話した。

また、ネット利用に関する政策提言をしている「インターネット先進ユーザーの会」の中川譲理事は「今まで買えた薬が買えなくなる理由が分からない。例えば聴覚障害者は、薬局に行くよりネットの方が安心して購入できる」と指摘。検討会について「消費者に影響が及ばないよう、6月までに結論を出してほしい」と注文した。

 なぜ、こんなにこじれているのか。薬事法には、ネットを含む通信販売についての規定がない。厚労省は「対面販売が原則」との立場で、88年にリスクの低い薬以外の販売は業者と協議するよう、都道府県に通知した。しかし都道府県は規制に乗り出さず、業界には「合法」の認識が広がった。

06年の薬事法改正後もその認識は変らず、厚労省が、08年9月に省令案を公表すると「法律を超えた規制だ」と反発が起こった。

《利便性を強調するインターネット業界。しかし、薬によるトラブルの絶えない現状を考えると、販売禁止は止むを得ない措置だと考える》。

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2009年2月 6日 (金)

宇宙のトイレ“こぼれ話” - 2 -

昨年8月に5500億円もかけて壊れたトイレ修理に出掛けた宇宙飛行士の話を書いた。「宇宙のトイレこぼれ話」これまでには女性を含め、大勢の宇宙飛行士が飛んで行った。一日で行き来できるところではない。私には、盛り沢山の研究項目よりも、例の出物腫れ物の方に大いに関心があったことも書いた。最初の飛行から何年経過しただろうか。それまで排泄に関する報道は全くされていなかったが、壊れて初めてメディアも取り上げた。その結果が5500億円の大修理だった。

今回毎日新聞が、わざわざ欄を設けて宇宙のトイレにスペースを割いた。(2/6)から、《 》内は私見。

 若田光一宇宙飛行士(45)が今月から約3カ月半、滞在する予定の国際宇宙ステーション(ISS)は無重力のため、思うように身体を動かせず、何気ない動作にも苦労する。その一つがトイレだ。

浮き上がらないよう身体をベルトで固定し、排泄物が機内を漂わないよう空気と一緒に吸引、回収する。吸引口は直径10センチほどしかなく、宇宙飛行士はお尻の位置を合わせ便座に座る訓練を繰り返すという。

スペースシャトルで3回の宇宙飛行を経験した米国のマイク・ミュレイン氏は著書の中で「この訓練は宇宙飛行士という職業の魅力を大いに減じていた」と評している。ISSのトイレはカーテンで仕切られているだけで、音や臭いも気になるという。

《今までに女性飛行士も何人も飛んだ。さぞかし辛かっただろう。もちろん浴室もないのだろう。これまでは、無重力で浮かれて遊んでいるようなスナップの映像ばかり地球に送っていたが、これからは、もう少し違う映像を送るように気をつけるが良い。》

そうした悩みの解決に乗り出したのが、清水建設(東京都港区)を中心とした日本の産学連携チームだ。昨年末、宇宙で快適に使える「未来のスーパートイレ」開発を目指し、研究会を作った。

同社は80年代後半のバブル期、ゼネコンの新しい活躍の場として、極地や地下と共に宇宙をターゲットに研究を始めた。宇宙ホテルや月面基地構想を発表し、宇宙での生活を考えてきた。

研究会の代表を務める同社技術研究所インキュベートセンターの吉田哲二・副センター長(59)は「排泄は人間の尊厳にもかかわる大事な問題。介護の現場などにも応用できるはずだ」と話す。

《尊厳を言うなら、次には、着の身着のままというわけにもいくまい。若田の100日間、着替えも必要になる、洗濯も入浴も必要だろう。水はどうする。》

飛行士が常時着用し、吸引や洗浄、排泄物の乾燥処理を全自動でするタイプなど、いくつかのアイデアが出ているという。吉田氏は「温水洗浄便座を生んだ日本ならではの発想で、宇宙でも癒しを提供したい」と意気込んでいるという。

《なんだ、まだまだ先の話のようだ。誰でもちょっとした旅に出る時には、最低限、着替えぐらいは用意するし、食べれば用もたす。まして地球を離れて遠い宇宙の彼方に出掛けるのに碌な準備もなく飛び出すとは。今になって騒ぐ、文字通り「泥棒見て縄」そのものだ。宇宙の研究より先に準備しなければならない課題の方が大きかったのではないか》。

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2009年2月 5日 (木)

弥生時代の始まりは

毎日新聞(2/4)から、要約と 《 》内は私見。
 「弥生時代の始まりは通説より500年も早い」という国立歴史民族博物館(千葉県佐倉市)の放射性炭素14を使った年代研究が、2003年春の公表から6年になる。翌年スタートした大掛かりな研究体制も5年の満期を迎え、これまでの成果をまとめた研究報告会が開かれた。研究の現況を整理した。

《現在学会を2分している卑弥呼の「邪馬台国」が九州にあったとする説、畿内にあったとする説が江戸時代から続いている。今度の弥生の始まりについても従来からの説と、学界を2分したまま決着のつかないテーマとして語り次がれて行くことになるだろう。世界中が1メートルの長さに国際単位があるように、歴史の時間測定に国際基準になるものがあれば異論を差し挟む余地はなくなるのだろうが、放射性炭素14が、自らの学説に優位な基準になる道具として利用されることのないように、と思う》。

報告によると、土器に付着した炭化物(煤、焦げ)を中心に測定数は全国の約5000点(縄文〜古墳時代)。これを踏まえ藤尾慎一郎・歴博教授は各地の弥生の始まり(水田稲作の開始時期)を、九州北部=紀元前10世紀後半、九州東部〜西部瀬戸内=前700〜前650年、近畿=前7世紀後半、北陸=前6世紀ごろ、東海=前6世紀中ごろ〜前5世紀末ごろ、東北=前400年前後、関東=前3世紀後半、と説明した。

「衝撃的」と深刻な波紋を呼んだ最初の発表が、データの蓄積によって補強されたことになる。通説では、弥生の始まり(九州北部)は前5〜前4世紀だった。

歴博の新年代観に対する反対論・慎重論は根強い。しかし、新年代は日本列島の年代観を拘束する大陸の青銅器編年の見直しを促し、研究者の多くが弥生の開始時期を早く考える方に動いている。

その中で代表的なのが、気候の寒冷化による社会変動と結びつける前8〜前7世紀説だが、歴博年代とはまだ100年以上の開きがある。

弥生の開始を左右する青銅器は、中国・遼寧省で生まれて朝鮮半島に伝わった遼寧式銅剣である。朝鮮半島最古の遼寧式銅剣の年代は日本の縄文末期と同時期になる。それがかつでは前5世紀といわれたが、今は前800年説が有力視される。このため弥生の始まりも前800年が上限となるが、歴博グループは前10〜前9世紀説を唱え、前800年の壁を破ろうとしている。

藤尾教授は「弥生の年代は中国考古学の動向いかんだ。いずれにしろ、5年前とは考古学的状況が違う」と述べ、新年代への自信を示した。

弥生の新年代には、韓国の研究者の関心も高い。(中略)弥生時代が遡れば、韓国考古学も重大な影響を受ける。来日していた釜山大学博物館の千・特別研究員は「歴博年代は古すぎるが、韓国でも弥生の始まりを前8〜前7世紀にみる研究者は多い」と話した。ただ、日本の九州の研究者に見られるように、新年代を全面的に否定する見解もある。

《物差が一つではない以上、反対論の存在は避けられないことだ》。

一方、新年代に基づく歴史像の探究も始まっている。藤尾教授は弥生土器1型式ずつの年代幅を約120年、約170年などと初めて示した。1型式を60年や90年などとみる従来の前提に比べ、大幅に長くなったことになる。

存続幅が広がっても遺跡(住居や墓)の数は変らない。このことは一時期当たりの人口の減少を示している。「俄には信じられない存続幅の数字。弥生社会を考える上で影響が大きい」と教授は述べた。このほか、「土器の形の変化は寒冷期に早く温暖期に遅い」「水田稲作は温暖期には広まりにくい」といった従来の想定にはない種々の歴史像も提示され、新年代の影響の大きさを窺わせた。

歴博グループは、旧石器時代から古代までの古代史の再構築という壮大な構想を持つ。鍵を握るのが、資料の測定値を実年代へ換算する手法の精度の向上だ。研究のスタート時点では、欧米型の換算法を使っていた。その後、古墳時代の始まりにかかわる紀元1〜3世紀など、欧米製が日本には適用できない時期があることを突き止めた。グループでは、年輪年代法によって実年代の確実な日本産樹木による換算法の充実や、その中国版、韓国版との連携を目指していく。

《いずれにしても、我田引用の都合のいい再構築にならないよう、この先も研究を続けてほしいものだ》。


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2009年2月 4日 (水)

14病院受入れ拒否

「受入れ拒否」、相変わらずメディアは断わった病院を悪者に仕立てたタイトルで見出しを書く。これだけ問題になっている医師不足、ベッド不足、過重労働、専門医不在など、受け入れられない要因を知りながらだ。

毎日新聞(2/4)から、要約と 《 》内は私見。
 兵庫県伊丹市で1月20日夜、交通事故で重傷を負った男性(69)が、県内や大阪府内の14病院に受入れを断わられ、事故の約3時間後に出血性ショックで死亡していたことが4日、明らかになった。

市消防本部などによると、1月20日午後10時15分ごろ、伊丹市内の県道を横断していた駐輪場誘導員の男性の自転車に、市内の自営業の男性(29)が乗るバイクが衝突した。自営業男性の方が怪我が重いとみられていた。

救急車は2台出動。自営業男性が、1人なら受入れ可能とされた同県西宮市の大学病院に搬送された。誘導員の男性を担当した救急隊は、約1時間のあいだ14病院に受入れを求めたが、「ベッドが満床」「専門医がいない」「他の患者を措置中で対応できない」といった理由で断わられた。男性は同11時半ごろ、民間病院に収容されたが、21日午前1時10分ごろ、死亡した。搬送の遅れと死亡との因果関係ははっきりしないという。

《メディアは医療現場の抜本的な改革、改善を叫ぶ。非を論(あげつら)うことは簡単だ。そこに建設的な意見が含まれていればだが、現実の声は非難の域を脱していないものにしか聞こえない。今回の場合、医師が受入れを承知していたらどうだろうか。順序として措置中の患者の終了を待たねばならない。ベッドが空いた、専門医でない医師が措置するなど、どれでもいい。

《結果によってはメディアの格好の餌食になるだけだろう。「瀕死の患者を待たせ病院が見殺し」「専門外の医師の対応で患者死亡」などと。

《現在の医療現場は受入れが嫌で断わっているのではないだろう。それに、専門外の医師が断わるのは当然のことだ。良心から受入れたとしても、当初から助からない患者ても、専門外の医師が対応した結果の死亡は、間違いなく訴訟問題に発展する。病院側が受入れたくても受け入れられない実情が間違いなく存在しているのだ。医師を増やせの掛け声は上がっているが、知識、技術レベルを維持したままで、直接現場で患者に当たれるまでにはそう簡単にほいほいと増えるものではない。現状でベッドを増やしても、医師がいない、肝心の病院は減り続けている。現在の医師不足、医療制度のままでは、5年、10年いや当分の間、この悲しい現実は続くものと覚悟しなければならないだろう》。

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2009年2月 3日 (火)

サプリ人気、苦情も急増

 日本人のサプリ人気は健康のためというよりも、流行に乗り遅れまいとする付和雷同の心理から高まったものと思える。

日本人がアメリカを旅行中に病気にかかったとする。医療保険制度が日本とは異なり、死を覚悟しなければならないほど高額な医療費のかかる国だ。そのため、日ごろからアメリカ人は健康維持には関心が高く、薬よりも安いものも多いサプリメントが幅広く普及している。

そもそも日本にサプリメントの考えが入って来たのは極く最近のことだ。1996年、アメリカの外圧により、市場解放問題苦情処理体制*でサプリメントが販売できるように規制緩和が決定された。サプリメント、俗に日本では健康補助食品と言われており、法的には食品の区分に入れられている。

 * 市場解放問題苦情処理体制(Office of Trade and investment Ombudsman、略称:OTO)は、日本への市場アクセスの改善を図るために、市場解放問題等に関する苦情を日本国内外の企業などから受け付け、処理する国の体制。

毎日新聞(1/31)から、 要約と 《 》内は私見
 今や年商7000億円を超えるサプリメント市場。急成長に伴いクレームなども増えており、健康食品業界などは第三者認証機関の設置に向けて動きだした。果してそのサプリの効能はどうなのだろうか。

 調査会社「シード・プランニング」によると、サプリ市場は調査を始めた02年の4850億円から、05年6400億円、08年は7446億円(推定値)と右肩上がりの成長が続き、6年間で約1・5倍に拡大した格好だ。「健康志向の高まりと、手軽に摂取できることが人気の要因とみられる。

《加えて、特に日本女性にみられる病的なまでの痩せへの願望が重なった。毎日の食生活に偏りがあり、朝食を抜いたり、過食、嘔吐を繰り返して健康管理ができず、便利なサプリメントへ一気に流れて行ったと見る方が分かりやすい》。

一方で、サプリを含む健康食品など「薬効をうたう」商品に絡む国民生活センターへの相談件数は、04年度の3332件から07年度は4839件へ増えた。今年度は昨年12月18日までに2700件あった。

《周りからの刺激に左右される流行とは恐ろしいものだ。情報を素早くキャッチするためにはり巡らすアンテナを広げ、些細なことにも過剰に反応する。あれが良いと聞けば左に走り、こっちの方がもっと良い、と聞けばそそくさと右に走る。その右往左往の繰り返しが流行となる》。

《人が口にする商品は食品と医薬品(医薬部外品を含む)。サプリメントは法的に食品に分類され、食品は3種類に大別される。
 ▼特定保健用食品(特保:トクホ):厚生労働省から認可を得ることで特定の保健用途における効能を表示することが可能。ただし、錠剤や粉末状のものは認可されないため、これに分類されるサプリメントは今のところない。
 ▼栄養機能食品:12種類のビタミンと5種類のミネラルのいずれかが一定量含まれ、その栄養素の機能を厚労省に届出や申請なしに表示できる食品。(平成13年4月創設の保健機能食品制度によって制定された),
 ▼一般食品:トクホと栄養機能食品以外の「いわゆる健康食品」で、効果や効能を書くと薬事法違反となる》。

サプリメントは、従来は使われることが少なかった原材料を使い、特定の成分を濃縮や抽出するケースも多い。食品衛生法は安全性に疑いがあるものは販売を禁止することができ、原材料の仕入れから製品出荷までの製造工程では、管理基準書の作成など安全性の確保を事業者に求めている。ただ、原材料では安全だったものの、濃縮など加工する過程で特定成分が過剰に高濃度になったり、成分が変質する可能性もあり、現在の取り組みでは不十分との声もある。

また、表示方法等について、サプリメントは医薬品と違って効果効能を宣伝することはできない。しかし、厚労省が表示許可をしたトクホや、民間団体が品質保証を承認などした商品以外では、効果効能を前面に出したい業者もおり、医薬品のような表示を使っている商品も少なくない。

厚労省は昨年7月にまとめた報告書で、製品の安全性を保証するため、認証機関の設置を提案。1月15日には認証機関を監督する認証協議会を設置する準備会が開かれた。準備会には全日本健康自然食品協会など8団体が参加。今後は学識者、製造者、消費者らで認証基準などを策定する方針だ。認証基準に合致した商品には、認証機関が認証マークを付与する。

今回設置する認証機関は、商品の安全性を審査する。来年度中には認証制度をスタートさせたい考えだが、今後はどれだけ普及させていくかが課題となりそうだ。

サプリメントなどに詳しい日本薬科大学の丁宗鉄教授(漢方治療学)は「『いわゆる健康食品』の分野には効能効果が科学的に検証されていない商品も野放しになっている。一般の人が接することが多く、効果効能が検証されていない商品の品質を引き上げることが重要だ」と話す。

《随分のんびりした話だ。害悪があるかも知れない出廻っている商品の被害が出てからでは遅いのではないか。疑わしいものが出回り、手遅れになる前に発売をストップさせるだけの行政指導はできないのか。

《私のようなサプリメントどころか医者にも行かず、健康飲料やミネラルウオーターを飲んだこともなく、殆ど健康に無関心な生活を送っているものでも、毎日の十分な睡眠と規則正しい食事の習慣さえ身につけておれば、風邪も知らず、何も改めて医薬品や健康食品の名のついた食べ物に世話になる必要などさらさらない。

《サプリメントといえば、
 ビタミン-ではA、B、C、D、E、H、K、P、Uなど、
 ミネラル-の亜鉛、鉄、銅、クロム、ナトリウム、コバルト、コバラミン、モブデン、ヨウ素、リンや、
 アミノ酸-スレオニン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパラギン、セリン、プロリン、グルタミン、チロシン、DNAなど、
 必須脂肪酸-αリノレン酸、EPA、DHA、アラキドン酸、ガンマリノレン酸などを含んでその数は150種類以上はある。

《その中には日本人の家庭なら日常食卓に乗る納豆や卵黄、キャベツにトマト、舞茸に人参、大蒜(にんにく)にゴマ、或いはブルーベリーなどが名を連ねている。食事の後の緑茶も立派なサプリメントなのだ。何を好んで野放しになっている科学的検証もされていない「いわゆる健康食品」と呼ばれているものを取り入れる必要があるのか。要は各人の日常の何気ない健康管理さえしっかりしておけば、流行に流されることもない》。

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2009年2月 1日 (日)

「無戸籍の子」裁判官が調停回避

メス化した男に結婚意欲とは関係なく、肉体的にセックス大好きの肉食女が20代から30代前半に増えているらしい(毎日新聞 1/21)。300日問題を見ていると、将(まさ)にその通り、と言いたくなる。

決まった夫がいながら、妊娠、出産まで行き着く女。女がその理由にするのが、ほとんどが夫の暴力だ。或いは性格の不一致だが、これが曲者で昔から性格というよりは性の不一致だと言われている。ひねくれた見方をすると、300日問題には現代の性風俗がそのまま現われてもいるようだ。

この問題、昨日今日始まったことではない。男の側も女も、離婚(あくまでも法の上で)後、300日以内に出産すれば結果はどうなるか、ここ数年、世間を騒がせていることを知らない筈はない。それをあくまでも法に楯つく行為をした結果だ。もしそうならば、自己責任で処理しなければならない問題だが、メディアも世の中も、生まれた子どもが不憫、可哀そう、の同情論一色だ。

毎日新聞(2/1)から、 《 》内は私見
 無戸籍の男児(0)と母親(32)が08年、前夫の関与なしで現夫の子とするための認知調停を試みたところ、東京家裁八王子支部では取り下げを迫られ、横浜家裁相模原支部では「現夫の子」と認められていたことが分かった。内容は同じなのに「申し立ての場所」によって対応が異なった形だ。認知調停については最高裁が同年6月からホームページで告知しているが、適用基準の曖昧さが浮かび上がった。

 【認知調停】
 離婚後300日以内に生まれた子を「前夫の子」とする民法772条の規定を拒否し、戸籍を得られない「無戸籍児」の実態が社会問題化したことを受け、最高裁が08年6月からホームページで紹介している裁判手続き。「(前の)夫が長期海外出張、受刑、別居等で、子の母との性的交渉がなかった場合など」において「子から実父(現夫)を相手とする認知請求の調停を申し立てる方法もある」と説明している。適用は文面上、裁判官の判断に委ねられる形になっている。

《最高裁のいう「長期」とは、何年を指すのか。わずか半年や1年とは考えてもいまい。セックスレスが離婚の条件となることは海外では普通のことだし、日本でも離婚は成立する。逆に、獄中結婚をして出獄を待ったケースもある。例えれば時代錯誤を笑われようが、戦時中の女たちはみな、何年も夫の留守を独り身になって家族を守った。今になっては女にも性欲はあると、叫ぶことができるが、だからといって300日問題に触れる出産は不義、不倫であり、婚姻における契約上お互いが守らなければならない貞操の問題だ。裁判官が、性交渉のない期間をどう判断するかは、確かに裁判官その人の節操、道徳律の問題ともなり、基準がぶれるのは当たり前のことだろう。生理学的に、性交渉がなければ性衝動、性欲が抑え切れない期間を、めすは何日、おすは何日、とでも決められれば誰が判断してもばらつきはないのだろうが、それは無理な話だ》。

母親は04年に前夫と結婚したが、07年3月に別居。現夫と交際を始め、07年10月末に妊娠に気づいた。12月に離婚が成立し、08年6月に現夫と再婚。離婚後212日目の08年7月に出産した。

《別居とはいえ、法的にはれっきとした前夫の妻の立場だ。夫以外の男との性交渉は不倫であり、裏切りだ。》

母親は、別居期間などから前夫との結婚破綻後に現夫との子を妊娠したのは明らかだと主張。前夫と連絡を取るのは精神的負担が重いとして、男児の代理人になり、同8月、現夫に認知を求める調停を東京家裁八王子支部に申立てた。

《前夫と連絡を取るのは精神的負担が大きい、など余りに我がままな言い分だが、当然だろう。法的な婚姻関係は継続しているのだ、夫を裏切った上の妊娠に、あわせる顔はないだろう》。

母親らによると、9月の1回目の調停でDNA鑑定業者への嘱託書が作られ、費用や日時が決まった。しかし、10月の2回目の調停直前に、裁判官から突然「最終的には自分の裁量」と言われ、取り下げを求められた。代わりの手続きを示されることもなかったという。

《裁判が「自分の裁量」というには最高裁の認知請求の調停の内容が、最高裁の言う長期に当たるかどうかの判断にあるからだ。かの女の場合、別居してから妊娠が分かるまでの期間はたった7ヶ月に過ぎない。この期間を長期とみるか、見ないかで裁判官の裁量に差が生じることは不思議ではない》。

母親はその後、転居先に近い横浜家裁相模原支部に再び同じ調停を申立てた。すると1回で、前夫との結婚破綻後の妊娠だと判断され、12月にDNA鑑定なしで「現夫の子」と認められた。

《私には、相模原支部の調停成立は、世の中一般の同情論を背景にした担当裁判官の裁量の結果だと考える。また、DNA鑑定の結果はこの母親の婚姻中の不倫の動かぬ証拠になるだけのことだ》。

東京家裁総務課は八王子支部の判断について「プライバシーにかかわるので答えられない」としている。

〈解説〉はこうだ。
 認知調停により戸籍に記載される無戸籍児の数は増えたが、こうした手続きだけでは限界があることを今回の事例は示した。
 法務省の推定によると、離婚後300日以内に生まれる子は年約2800人。うちおよそ9割は、現夫の子と認めてもらうために裁判上の何らかの手続きが必要な「離婚前の妊娠」とみられる。

従来の手続きは、前夫も関与する「嫡出否認」や「親子関係不存在確認」だったが、新たに認知が加わり、前夫との破綻後の妊娠が明らかな場合、前夫の関与なしに現夫の子と認めることができるようになった。「無戸籍家族の会」によると、無戸籍児を抱える家族が08年7月以降、全国の家裁に認知を申立てた結果、27件中23件が認められた。ただ、この時点ですでに、DNA鑑定の要求の有無など家裁による対応の違いが浮かび上がっていたという。

《破綻後の妊娠というが、破綻をいうのは女の側の一方的な意見のみではないのか。実際に破綻していると決定する事実と、妊娠した時点に何の疑いもないものか。夫(法律上はまだ夫だ)の側の破綻に対する言い分は聴取されるのか、無視されるのか》。

最高裁は「別居や離婚の理由は個々で異なり、事情を基に判断する」と説明する。だが、判断に著しいばらつきがあれば、公平な手続きとは言えなくなる。最高裁や家裁は全国の認知の事例を把握・共有し、適用基準や運用上の統一を図る必要がある。併せて民法772条の「300日規定」の抜本改正についても真剣に検討すべきだ。

《772条があるから無戸籍児の数は現状でとどまっている。抜本改正が何を意味しているのか分からないが、不倫や浮気が恋愛や愛という言葉でもてはやされる時代だ。今以上に性モラルの乱れた日本は見たくもない。韓国に存在し、婚姻制度を守るためにも韓国最高裁も認める姦通罪(男女ともに)の復活こそ望ましいとさえ思うほどだ》。

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