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2009年1月23日 (金)

労而無功 - 荘子 - (ケータイ安全教室)

  つばき(一重)
Dscf0244 
 小指ほどの太さの苗木から育ててほぼ10年。
これまでは、一輪、一輪ずつ花を開いていたが、今年はやっと少ない数だがまとまって咲いてくれた。




 《労而無功。「労して功なし」、出典は荘子だが、労多くして功少なし、或いは労多くして益少なし、などとも言われることばだ。本日の毎日新聞の記事「『ケータイ安全教室』にドコモが学校に出張」とある。そして、参加者は10万人を超えたことを書いてある。何と虚しいことをやっているのだろう。子供たちに携帯の使用法を説いてみても、トラブルを未然に防ぐことなどできないだろう。携帯のメーカーは子ども向けの携帯を作ればすむものを、付属していれば誰でも興味を持つ機能を満載し、これはいじっては駄目、ここは見ては駄目、利用してはいけません、と逆効果にしかならない説明を繰り返す。何かをしたことで垂れ流しにしていることの罪滅ぼしでもしている気でいるのだろうが、子どもには子ども向けの電話機能が備わった機種を与えることで現在あるトラブルの大半は解決するのだ。

《親たち大人にも少年、少女時代があった。親の目の届かないところで悪戯や、親には言えない秘密をかかえたり、隠れてしたことがあったはずだ。大人たちのこども当時なかった携帯は、親たちの時代を越えて現代の子供たちには格好の親の目を盗むことができる遊び道具になっているのだ。言えば言うほどに、関心を深め、隠れて行なうことに魅力を持つことになる。今の子は極めて早熟だ。加えて周りはモラルを喪失した大人たちが子供たちに一層秘密のヴェールを剥がしてみたい刺激を煽る。

《現時点で虚しいことかも知れないが、現実問題として通話だけの単機能携帯がない以上、啓蒙は子ども相手ではなく、保護者にその怖さが理解される説明会こそ持たなければ役にはたたない。買い与えるだけで携帯の中身をチェックすることもせず、子どもがいじめなどの被害者になって始めて大騒ぎする。放任の結果の自業自得のようなものと知るべしだ。一度携帯を持たせた以上、親は保護責任者として、それを管理する以外には子どもを守る法はない。良からぬ接続があれば、親は目の前で削除させるだけの権威を示してこそ親であり、責任を果し、子を守ったと言えるのではないか。

毎日新聞(1/23)から、
 携帯電話のトラブルを未然に防ぐため、NTTドコモ埼玉支店が小中高生らを対象に学校などに出張して開いている「ケータイ安全教室」の08年度の参加者が10万人を突破した。有害サイトからの架空請求や、自己紹介サイト(プロフ)への書き込みによるいじめなどの危険性が指摘される中、同店は「より楽しく利用してもらうため、安全な使い方を知ってほしい」と話している。

安全教室は04年に開始。県教委と協力するなどして年々回数が増え、08年度は12月中旬の
  フィルタリングサービス(アクセス制限サービス)を使う、
  知らない人からのメールは見ない
  ブログやプロフへの書き込みは、
   自分が言われたらどう思うかを考えてから行なう
などをスライドで紹介する。出張教室の開催は無料で、学校やPTAなどの団体が対象。

《3日前に書いたいじめで自殺した女子中学生は、この埼玉県の子だ。彼女が携帯を持たず、興味本位で覗かなかったら、自分へのいじめの書き込みは知らないままで居られたかも知れない。学校内を携帯使用禁止にしても、それ以外はどこへでも持ち回れる秘密の箱だ。持っていれば覗きたくなる、使いたくなる。

《再び繰り返しになるが、もともと小中学生には携帯は全く不要の物だ。そして、携帯の使用説明会など「労而無功」だ》。

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