痩せよりも太めが長生き
医者が100人いれば100通りの学説が生まれる、私は、そう思っている。だから医者の言うことはまず疑うし、信じないから守らない。これを信条にこれまで何の不都合もなく生きてきた。16年前、網膜剥離の手術をするに際して身長、体重を測定した以外に、長い期間健康診断していない、インフルエンザの予防注射もタミフルを服用したこともないし、マスクさえしたこともない。
29日、住んでいる市役所の健康福祉部、高齢介護課から、65歳以上を対象にした「事前基本チェックリスト」が送付されてきたが、今年から始まったことなのか、今までこのような用紙に記入した記憶がない(ひょっとしてボケたかな?)。全部で27項目あってそれぞれに「はい、いいえ」を回答する欄がある。2者択一では回答が難しいものがあるが、いい加減に印をつけておいた。中に、全く回答できない質問が2問あって、どちらも「測ったことがない」と書いておいた。
11、6ヶ月間で2〜3kg以上の体重減少がありましたか、というものだ。
現役時代から比べると、多少太めになったが今の体重など分からない。40〜50代の49・5キロで長くいた記憶だけははっきりとあるだけだ。だからこの半年の間の体重の変動など掴みようもない。
12、身長、体重、BMIの記入マスがあって計算式まで添えてある。
骨が縮んでいなければ身長は分かるが、体重は分からないし、改めて測定する気はない。したがってBMIは求められない。
体内脂肪過多症候群など気にしたこともない。至って健康体だ。自然のままだが万が一、病に伏すことがあっても騒がない。それまでの寿命と素直に受け入れる。これまでにも随所に書いてきた、生者必滅会者定離だ。
毎日新聞(1/30)から、 《 》内は私見
癌や心筋梗塞などの循環器疾患を起さないで今後の10年間を生きる可能性が最も高いのは、「禁煙、月1〜3回の飲酒、BMI(体格指数)25〜27」の人であることが、厚生労働省研究班による約9万6000人の調査結果に基づく推計で判明した。禁煙や節酒の取組みは生存率を向上させるが、BMIだけ下げても変化はなかった。
《何で今頃?と言いたくなる。メタボ、メタボと騒いで現在の基準を決めたばかりだ。騒いだ時点で何のデータも持ち合わせていなかったのか》。
主任研究者の津金昌一郎・国立癌センター癌予防・検診研究センター予防研究部長は「癌、循環器疾患を減らすには、肥満対策より、まず禁煙、節酒を推進することが重要。国民全体の健康対策として取組む場合、肥満中心の手法は適切ではない可能性がある」と、肥満改善を重視する現在の特定健診(メタボ健診)に疑問を投げかけた。米医学誌電子版に発表した。調査は、全国8県に住む40〜69歳が対象。生活習慣に関するアンケートをし、約10年追跡した。
調査対象年齢の人が、10年間に癌か循環器疾患を起すか、死亡する可能性が最も高いのは、男性が「1日40本以上喫煙、週に日本酒2合相当以上の飲酒、BMI 30以上」だった。たとえば、50〜54歳の男性で、最も不健康な条件の人が10年間に癌を発症する割合は、健康な条件の人の2・8倍、循環器疾患は4・8倍に達した。癌、循環器疾患にならないで生存している割合は81%にとどまった。
一方、BMI 30以上の人が同25〜27に下げても、平均的な生活習慣の男性の生存率とほとんど変らなかった。ところが、禁煙や節酒の取り組みを組み合わせると、大幅に向上した。
▼解説
厚生労働省研究班の大規模調査は、従来の「肥満=不健康」との考え方に再考を迫る結果となった。昨年4月に始まった特定健診(メタボ健診)は、腹部肥満が循環器疾患の元凶と位置づけた。だが、国内では肥満でなくても糖尿病や循環器疾患を発症する人が多いうえ、国民の死因の第1位は癌。肥満と循環器疾患だけにターゲットを絞った健診への批判は根強い。世界保健機関(WHO)は、痩せていても生活習慣病の多いアジアの住民に配慮し、BMIに代わる細めの腹囲を使った基準導入を検討している、と発表したばかりだ。
今回の研究では、従来の肥満の基準を多少超える「小太り」が最も健康な条件に入った。さらにメタボ健診で重視されない喫煙や飲酒習慣の改善が、生存率向上に関与していることが判明した。大櫛陽一・東海大教授(医療統計学)は「メタボ健診では、痩せている喫煙者には何の指導もない。メタボ健診のあり方に大きな問題提起をしているのではないか」と話している。
《さあ、日本人。一喜一憂して次は付和雷同が始まるのだろうか》。
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