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2009年1月31日 (土)

小中校への携帯持ち込み禁止通知

 20日に「『学校に携帯』禁止指針」を取り上げて隔靴掻痒を、続いて23日に「労而無功」で、効果のない携帯使用法の指導を書いた。どちらもターゲットを見誤っているからだ。教育しなければならない相手は、子どもではなく、その子どもに携帯を持たせている親、保護者であることに目を瞑っているからだ。そして、親や保護者自身に携帯への危険性の自覚がなく、その親への教育ができないのなら、子どもには全く不要の携帯など持たせるべきではないのだ。

毎日新聞(1/31)から、 《 》内は私見
 文部科学省は30日、子どもの携帯電話について、小中学校への持ち込みを原則禁止すべきだとする指針を都道府県教育委員会などに通知した。

《高校についても同様禁止すべきだと思うが、文科省は遠慮勝ちに次のような表現にとどめている。》

 高校については
  ▽授業中の使用禁止
  ▽校内での使用禁止 などの例を示し、
 持ち込み禁止も考えられる、とした。

各教委や学校に、指針に沿った指導を求めるとともに、保護者らに積極的に働きかけ、学校外でのルール作りを促すことも求めた。

文科省はまた、昨年12月1日現在で全国の公立校の状況を調査。小学校(2万1800校)の94・2%、中学校(1万45校)の98・9%で持ち込みを原則禁止していた。

  〈各学校が定めているルール(単位 %)〉
          小学校  中学校  高校
 持ち込み原則禁止  94・2  98・9 19・9
 校内使用禁止    0・9  0・2 17・9
 授業中使用禁止   0・05  0・1 56・7
 校内で一時預かり  0・5  0・4  0・8
 得に定めず     3・7  0・4  0・9
 その他       0・8  0・1  3・8
(4捨5入の関係で小中学校は合計が100%にならない)

《どういうことだ。文科省がやろうとしていることは、何の役にも立たないことが分かっている同じことをやろうとしているに過ぎない。ほとんどの小中学校ですでに実施していることが把握できたにも拘わらず、何の効果もなく問題が広がり続けていることの繰り返しだ。文科省が通達を出すだけで、歯止めがかかるとでも思っているのだろうか。持ち込み禁止では歯止めが効かないところに来ていると考えないのだろうか。》

会見した塩谷立文科相は「本当に持ってきていないのか、実態を調べる必要がある」とした上で、「家庭や地域の取り組みも重要。個人的には小中学生に持たせなくていいと思うが、親はなぜ持たせるのか、意味があるのかをもう一度考えてほしい」と訴えた。

通知は「携帯電話は学校における教育活動に直接必要ない」と明記。ただし、小中学校で緊急連絡手段としての持ち込みを保護者が校長に申請した場合、登校後に学校で預かることなどを条件に認められるとした。

《それは問題になる懸念がある。学校側が、生徒から預かった携帯を、何らかの理由(危機管理等)で覗き見をする可能性がないとは言えないからだ。また、貴重品預かりの厳重保管をした場合、緊急の呼び出し音を聞き取れることも必要だ。》

さらに、学校や教委が情報モラル教育を充実させることや、保護者に携帯電話の危険性やフィルタリング機能などを説明する機会を設けるよう求めた。また文科省は、携帯電話の留意点などをリーフレット225万部を作成。近く全国の小6と保護者に配布する。

《訴求力は極めて小さい。説明書をこまごまと読むことを求める方に無理がある。普通携帯に限らず電化製品などを購入すれば注意事項はだらだらと羅列してあるだろう。所謂「取説」というやつだ。殆どの人はこれは読まない。それでも普通に使用することに殆ど不便はない。その結果だ、抜本的な対策が遅れているあいだに、子どもたちへの被害は広まる一方だ。》

〈4月から有害サイト規制法が施行される。〉
子どもの携帯電話を巡っては、有害サイトに接続できないフィルタリングサービスなどの対策も進んでるようだが、4月には携帯亜電話会社に対し、18歳未満の利用者全員へフィルタリングサービスの提供を義務づける有害サイト規制法が施行される。しかし、警視庁によると、08年に児童買春などの被害に遭った130人のうち、中高生に人気の自己紹介サイト(プロフ)などの一般サイトがきっかけだったケースが82人に上った。プロフの多くはフィルタリングの対象外。対象となる出合い系サイトがきっかけなのは48人で、対策の外側で被害が多い。

全国webカウンセリング協議会の安川雅史理事長は「携帯は包丁と同じで使い方次第で凶器にもなる。情報モラル教育が重要だ」と訴える。

東京都町田市の市立和光中は、一昨年から1年生の総合学習で専門家の講演を聞いたり、有害性について生徒に討論させたりしている。全校の所持率は8〜9割。遠方から通う生徒も多く、携帯の持ち込みは許可している。佐藤英次教諭は「だめと抑えつけても意味がない。有害性について自分達で考える環境づくりが大切だ」と話す。

昨年、1年の生徒が別の生徒に匿名で中傷メールを送る事態が起きた時、1年生全員に感想を書かせ、全員に配った。批判の意見が並んだ。メールを送った生徒は教師に名乗り出て、相手の生徒に謝罪したという。教諭は「取り組みが浸透してきている」と手ごたえを感じているという。

 

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2009年1月30日 (金)

痩せよりも太めが長生き

 医者が100人いれば100通りの学説が生まれる、私は、そう思っている。だから医者の言うことはまず疑うし、信じないから守らない。これを信条にこれまで何の不都合もなく生きてきた。16年前、網膜剥離の手術をするに際して身長、体重を測定した以外に、長い期間健康診断していない、インフルエンザの予防注射もタミフルを服用したこともないし、マスクさえしたこともない。

29日、住んでいる市役所の健康福祉部、高齢介護課から、65歳以上を対象にした「事前基本チェックリスト」が送付されてきたが、今年から始まったことなのか、今までこのような用紙に記入した記憶がない(ひょっとしてボケたかな?)。全部で27項目あってそれぞれに「はい、いいえ」を回答する欄がある。2者択一では回答が難しいものがあるが、いい加減に印をつけておいた。中に、全く回答できない質問が2問あって、どちらも「測ったことがない」と書いておいた。

 11、6ヶ月間で2〜3kg以上の体重減少がありましたか、というものだ。
   現役時代から比べると、多少太めになったが今の体重など分からない。40〜50代の49・5キロで長くいた記憶だけははっきりとあるだけだ。だからこの半年の間の体重の変動など掴みようもない。

 12、身長、体重、BMIの記入マスがあって計算式まで添えてある。
   骨が縮んでいなければ身長は分かるが、体重は分からないし、改めて測定する気はない。したがってBMIは求められない。

 体内脂肪過多症候群など気にしたこともない。至って健康体だ。自然のままだが万が一、病に伏すことがあっても騒がない。それまでの寿命と素直に受け入れる。これまでにも随所に書いてきた、生者必滅会者定離だ。

毎日新聞(1/30)から、 《 》内は私見
 癌や心筋梗塞などの循環器疾患を起さないで今後の10年間を生きる可能性が最も高いのは、「禁煙、月1〜3回の飲酒、BMI(体格指数)25〜27」の人であることが、厚生労働省研究班による約9万6000人の調査結果に基づく推計で判明した。禁煙や節酒の取組みは生存率を向上させるが、BMIだけ下げても変化はなかった。

《何で今頃?と言いたくなる。メタボ、メタボと騒いで現在の基準を決めたばかりだ。騒いだ時点で何のデータも持ち合わせていなかったのか》。

主任研究者の津金昌一郎・国立癌センター癌予防・検診研究センター予防研究部長は「癌、循環器疾患を減らすには、肥満対策より、まず禁煙、節酒を推進することが重要。国民全体の健康対策として取組む場合、肥満中心の手法は適切ではない可能性がある」と、肥満改善を重視する現在の特定健診(メタボ健診)に疑問を投げかけた。米医学誌電子版に発表した。調査は、全国8県に住む40〜69歳が対象。生活習慣に関するアンケートをし、約10年追跡した。

調査対象年齢の人が、10年間に癌か循環器疾患を起すか、死亡する可能性が最も高いのは、男性が「1日40本以上喫煙、週に日本酒2合相当以上の飲酒、BMI 30以上」だった。たとえば、50〜54歳の男性で、最も不健康な条件の人が10年間に癌を発症する割合は、健康な条件の人の2・8倍、循環器疾患は4・8倍に達した。癌、循環器疾患にならないで生存している割合は81%にとどまった。

一方、BMI 30以上の人が同25〜27に下げても、平均的な生活習慣の男性の生存率とほとんど変らなかった。ところが、禁煙や節酒の取り組みを組み合わせると、大幅に向上した。

▼解説
 厚生労働省研究班の大規模調査は、従来の「肥満=不健康」との考え方に再考を迫る結果となった。昨年4月に始まった特定健診(メタボ健診)は、腹部肥満が循環器疾患の元凶と位置づけた。だが、国内では肥満でなくても糖尿病や循環器疾患を発症する人が多いうえ、国民の死因の第1位は癌。肥満と循環器疾患だけにターゲットを絞った健診への批判は根強い。世界保健機関(WHO)は、痩せていても生活習慣病の多いアジアの住民に配慮し、BMIに代わる細めの腹囲を使った基準導入を検討している、と発表したばかりだ。

今回の研究では、従来の肥満の基準を多少超える「小太り」が最も健康な条件に入った。さらにメタボ健診で重視されない喫煙や飲酒習慣の改善が、生存率向上に関与していることが判明した。大櫛陽一・東海大教授(医療統計学)は「メタボ健診では、痩せている喫煙者には何の指導もない。メタボ健診のあり方に大きな問題提起をしているのではないか」と話している。

《さあ、日本人。一喜一憂して次は付和雷同が始まるのだろうか》。

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2009年1月29日 (木)

海難審裁決

毎日新聞(1/23)から、 《 》内は私見
 海上自衛隊のイージス艦「あたご」(7750トン)と漁船「清徳丸」(7・3トン)が昨年2月に衝突した事故の海難審判で、横浜地方海難審判所は22日、あたごの所属部隊「第3護衛隊」(京都府舞鶴市、旧第63護衛隊)に対し、安全航行の指導徹底を求める勧告を出す決裁を下した。織戸孝治審判長は「あたごが動静監視を十分に行なわず、清徳丸の進路を避けなかったことが事故の主因」と指摘した。刑事裁判の検察の当たる理事官側は2審を請求しない見込みで、裁決が確定すれば海自組織への勧告発令は初めてとなる。

海難審判
 海難事故の再発防止を目的として原因を究明、関係者の行政処分をする「海の裁判」。過失があったとされる当事者を、刑事裁判の被告に当たる受審人や指定海難関係人に指定し、海難審判所に審判開始を申し立てる。船長ら海技免状所有者は受審人、免状のない海自隊員らは指定海難関係人となる。裁判官に当たる審判官が故意・過失を認めれば、受審人には業務停止などの懲戒処分を、指定海難関係人には是正措置を求め勧告(行政指導)するとの裁決を出す。昨年10月の制度改正で2審制から1審制になった。

刑事裁判の被告に当たる指定海難関係人は舩渡・前艦長、事故当時の当直士官、前水雷長、交代前の当直士官ら第3護衛隊の4個人が指定されていたが、理事官側が求めた個人4人への勧告は見送られた。

裁決は事故時の状況に関し、清徳丸を右に見るあたご側に回避義務がある「横切り船航法」を適用。事故の背景として「艦橋と戦闘指揮所(CIA)の連絡・報告体制、見張り体制を十分に構築していなかった」と護衛隊の責任を指摘し、「総合的に改善策を行なわなければ再発防止は図れない」と結論付けた。

一方、長岩・前水雷長については「動静監視を十分に行なっていれば、避航動作をとる時間的、距離的余裕があった」とし、他の個人3人の行為は「原因とならない」と判断した。また、漁船側についても「協力動作を取らなかったことも(事故の)一因」と述べた。

あたご側は清徳丸が直前に大きく右転したのが原因と主張したが、裁決は「合理性に欠ける」と退けた。裁決によると、事故は昨年2月19日午前4時7分の少し前に千葉・野島崎沖で発生。清徳丸は分断され、船長(当時58歳)とその長男(同23歳)が死亡した。

今回の審判は旧海難審判法に基づき2審制だが、勧告は行政指導に過ぎないため、関係人は2審請求できない。理事官側が2審請求しなければ裁決が確定する。

《紙面には「あたごと清徳丸の航跡」図がある。裁決が認定した航跡と、あたご側が主張した航跡だ。海上での運航中、衝突の危険性を回避するために右、左折などを含めて約束事については全く知らない。事実は衝突事故が発生したことだ。そして、漁船側にも衝突を避ければ避けられる可能性があり、その避け得る行動を取らなかったことにも原因がある、と述べている。

《ここで、海から離れて話を陸上に移して考えてみたい。常々自動車での事故で「それは違うだろう」と思うケースがしばしば起きている。1000倍以上も大きさの異なるイージス艦と漁船と同じように、自動車と人との間で起こる事故のことだ。事故が起こればその大きさの差故に間違いなく加害者となるのが車だ。

《交差点を左折しようとする大型車の横にくっつくように停車するバイクや自転車がある。巻き込み事故が発生する。信号で何台も続いて止まっている車の間を、横断歩道でもないところを横切って飛び出し反対車線の車とぶつかる(車が徐行していてもすぐには止まれない)。夜間、横断歩道でもないところを横切ろうとして飛び出したり、酔っ払って道路に寝そべり、轢かれる。自殺願望からの自動車への走行妨害行為と捉えても不思議ではない行動でも、加害者は車になる》。

一方、決裁を受けた側の前艦長は、記者会見に応じ、「謹んでお悔やみ申し上げます」と深々と頭を下げ、「もう、船に乗るつもりはありません」と俯いた。一方で、「清徳丸の右転が原因」との主張が裁決で退けられたことについては「大きな原因だったのは間違いない」と持論を繰り返した。

審判では清徳丸との位置関係に異議を申し立て、独自の航跡図を作り証拠提出した。裁決の言い渡しで「合理性に欠ける」と一蹴されると、納得のいかない様子を見せたという。

あたご側の補佐人を務めた弁護士は「舩渡さんの航跡図は信頼できると今でも考えており、簡単に否定されるのは残念。審判官はあまり吟味していないのはないか」と不満を述べた。

《仕方ない、人が死んでいるんだから。自動車事故も同じだ、人が死ねば大きな方が加害者となる暗黙のルールとも言える不文律があるようだから》。

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2009年1月28日 (水)

神奈川と東京の公立高校不正入試

毎日新聞(1/23)から、 要約と 《 》内は私見
 神奈川県立神田高校で、入試の成績が合格基準に達した22人を、だらしない服装や態度を理由に不合格としていたことが発覚した。東京都立日本橋高校も、暴力事件を起した生徒の入試得点を改竄(かいざん)し、落としていた。課題を抱えた生徒の集まる「指導困難校」をどう改革すべきだろうか。

同紙は3人(戸田忠雄:政策研究大学院客員教授=教育政策・学校論、水谷修:元横浜市立定時制高校教諭、比嘉昇:特定非営利活動法人・夢街道国際交流子ども館理事長)の有識者の意見を取り上げた。

戸田は、見た目の「ウラ基準」を作るなら公表が必要であった。指導困難校として「見た目」に問題のある生徒を入れたくないのなら、面接も行ない選抜基準に一筆付け加え(社会的相当性があること)公表しておけばよい。その基準に学校の特色や、来てもらいたい生徒へのメッセージを込めるのは、志願制の高校なのだから受験しても不合格とするのも当然のことだ、とした上で、教育に当たる側には、改正学校教育法や関連法令で義務化された「保護者その他の学校関係者による評価」により、教育委員会はこの制度を校長・教員の勤務評定にも活用し、人材の適材適所の配置に努めるべきだ。指導困難校に転勤したがらない現実があるとすれば、そこで成果を上げた校長・教員には何らかの報奨をつければよい。この問題を契機に全国の自治体教委は、校長・教員の評価と人事政策に真剣に取り組んでもらいたい、と述べている。

《戸田は中で次のように触れている。「保護者と生徒による教員評価によって、教師側はより緊張感を持って授業や生徒指導にあたるようになり、生徒の問題行動も減少し学力も向上した」と。改正教育基本法の中の親、生徒による評価については06年11月、そんなこと 出来るの?で、それが無理であること、不可能性を詳しく書いた。ウラ取引の好きな教委、常識も智恵もないモンスターペアレント、甘やかすだけのヘリコプターペアレントに悪ガキが跋扈する世の中だ。ますます荒廃する親世代に公平な相対評価のできよう筈はない。それに教える側の校長・教師の鼻面に、「何らかの」人参をぶら下げて見せ、牙を抜くことを提案するなど、論外なことだ》。

次いで水谷も、両校とも、入学後に問題行動を起こし、生徒指導が大変だと勝手に推測した生徒を、事前に排除したという面では同じだが、やってしまったことは、全く同次元ではない、という。
 ▽神田高校の場合は、学校の健全化や入学後の生徒指導の困難さをそれまでの事例から判断して、職員会議で学校独自の判定基準として、服装や化粧についての基準を設け、すべての受験者にたいして等しく判定している。これが正しいとはいえないが、教育に対する考え方の問題だ。事前にその理由を公表質していれば、少なくとも問題はなかった、と戸田とほぼ同じだ。
 ▽一方、日本橋高校の場合は、ある特定の生徒の入学試験の点数を改竄して、不合格にしたものだ。これは、昨年の大分県の教員採用試験での不正合格の事件と同じ公文書偽造という犯罪だ。水谷は、04年までの12年間、横浜の定時制高校2校に勤務していた。在勤時、過去の問題行動や当日の外見、態度を、入試の判定資料としようという教員も管理職もたくさんいた、という。

でも、水谷は加わらなかったし、多くの教員に「過去は過去。少なくとも、受験してくれたこと、その生徒たちをどう育てるかが、自分たちに問われていること」という共通認識があったからだという。問題行動や法に触れることも、刑法事件も少なからず発生したが、教師とともに学ぶことを通じて、一人の人間として成長し巣立って行った。

教育に携わるものが忘れてはいけないことがある。生徒たちがどんなに問題を起こそうと、どんな格好をしようと、その生徒たちが、それまで生きてきた環境やさまざまなつまずきを反映したものだということだ。その生徒たちを育て直すこと、それが本当の教育だ、という。

《奇麗ごとで教育は成功しないだろう。性善説を前提にした考え方で矯正を考えても無理だ。“学級崩壊”は親の責任 06/06で書いたような家庭教育を何一つ受けていない子どもたちが、そのまま成長した姿で受験してくるのだ、遅すぎる。中には水谷がいうように軌道修正が利くものもいようが、掬う指の間から落ちていくものの方が圧倒的に多いだろう。親たちの意識改革がなされない限り繰り返される業(ごう)のようなものだ》。

そして比嘉、彼も性善説を信じ切っているようだ。問題は所詮一過性のものだ、という。異質を拒めば人間らしい感性が磨けないと。素行が少々粗雑だろうが、服装が乱れていようが、成績が芳しくなくても、「ありのままの俺を認めてくれ」「見てくれだけで人を区別せんといてくれ」との意思表示の一つが茶髪であるということだったという。そして特殊なケースの幾つかの例をあげる。

教育委員会に評価される校長は、教員を評価する。校長が教育委員会の動向に敏感になる。教育の場に競争原理が持ち込まれ、異質なものを拒むことで一定の水準を保ちたいとうこともあるだろう。しかし、自分たちの価値観に沿う子どものみを教育することは、ともに学ぶ子どもたちの発達を阻害し、まともな成長を歪めるという。

世間から白眼視されがちな不登校の小中学生が13万人もいるという事実の持つ意味は深く大きい。荒々しい表現であっても「まっとうに生きたい」と叫んでいるヤンチャ坊主たち、家庭に引きこもって登校を拒んでいる子たちの裏腹な想いを本気で丁寧にすくい取る大人たちがもっともっと増えなければならない。とりわけ教員こそが、と結んでいる。

《教師の思い上がりだ。「まっとうに生きたい」と叫ぶ子を救わなければならないのは教師ではないし、大人一般のものたちでもない。叫んでいる子の親であり、それまで放任してきた保護者なのだ。生み落とすだけで、わが子に日本国民として親の義務である小中学教育を受けさせるための家庭内教育の躾けの一つもせず、好き勝手に、野方図に甘えさせてきた結果の問題児であることを、親に自覚させることが教育における最重要なことなのだ。高校を受験する年令になってからでは手遅れだ。「まっとうに生きたい」というのも、甘えて育った彼らの甘えの言葉に過ぎない》。

参照:改正教育基本法成立 06/12/17 

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2009年1月26日 (月)

睡眠不足で風邪

毎日新聞(1/25)から、
 睡眠不足だったり、眠りの質が悪いほど風をひきやすいことが米カーネギーメロン大などの研究チームが実施した調査で分かり、今月の米医師会誌(JAMA)に掲載した。予防には日ごろから、十分な睡眠が必要といわれるが、それを裏付けたことになる。

調査は00〜04年、公募に応じた健康な男女153人(21〜55歳)を対象に実施した。睡眠時間のほかに、熟睡度を測るためにベッドで寝た時間を、2週間に亙って調べた。その後、風邪の原因ウイルスを含んだ点鼻薬を投与し、約一カ月後の症状や血液検査による感染状況を調べた。

その結果、睡眠が7時間未満の人では8時間以上の人に比べて風邪をひいた人の割合は2・9倍も高いことが分かったという。また、ベッドで寝ている時間の割合が92%未満の人では、大半をベッドで就寝している人に比べて5・5倍も多かった。体重や社会的地位などの因果関係は認められなかった。

風邪をひきやすい状況になっても、十分で質の高い睡眠を取っていれば発症しにくいことを窺わせた。研究チームは「風邪予防には睡眠と言われてきたが、それを示すデータは乏しかった。睡眠が免疫力に影響を及ぼしているのではないか」と指摘している。

《調査では因果関係がありそうだとは言える段階だが、碌に睡眠も取れないで働いている人間たちには、分かっていても十分な睡眠時間は取ってはいられない状況にある。調査の対象が成人男女となっているが、もっと睡眠不足の障害が大きく影響するのは乳幼児期の子どもの脳の発達障害だろう。9〜10時間の睡眠が必要なこの時期の睡眠不足は、言葉の発達が遅れたり、自閉症の症状が表われたりする心配があるのだ。現在の労働形態は、生活を夜型に移行させ、それら乳幼児期の子供達の睡眠時間をどんどん短いものにしているのではないか。その後に来るゆとり教育の見直しのもっと前に、して置かなければならない育児教育の問題もまた多い。

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2009年1月25日 (日)

女子大内に保育園が

 前年にブログを立ち上げ、年が明けて直ぐだった。ローソンが企業内託児所併設を発表したことを切っ掛けに、それまで考えていた育児問題に口を挟むようになった。手荷物一時預かり所のように、育児を他人の手に任せて働くことを必ずしも良しとしない考えを持っている世代の1人として、ローソンの発表と、それまでの経緯としてのアグネス論争について触れ、子育てについての最初の記事を書いた。(参照 コンビニ子育て 06/01/09

毎日新聞(1/23)から、
 お茶の水女子大「いずみナーサリー」、学内で24人の幼児を保育。
「大学の中に赤ちゃんがいる」。大学に通っていて子どもが生まれても、子どもを育てながら学業を続ける環境がまだまだ整っていない。通常の保育園は、フルタイムで働く母親の子どもから優先的に入所するため、学生が子どもを預けるのは困難だ。

《当たり前のことだろう。大学生が母親になることが普通の国なら、前持って制度も設備もあることだ。それとも日本の女子大生は、勉強しながら子づくりもするのが普通なのだろうか。》

こんな中、お茶の水女子大学に、在学生や教職員の子どもを対象とした「いずみ保育園」が02年10月に発足。05年には正式な付属施設として認められ「いずみナーサリー」に名前も変わった。

《なぜナーサリー、意味は童謡、或いは子守唄のことなのに、わざわざ知恵あるもののように横文字にする。保育園といって何か不都合でもあるのだろうか。それに教職員のための保育所なら、今では多くなった企業内保育所ということで何ということはない。》。

現在、ナーサリーには24人の子どもが登録されているという。子どもたちは、母親の研究や受講状況に合わせて、必要がある日に通える柔軟なシステムになっている。韓国やドイツ、アフガニスタンなど子どもたちの国際色も実に豊かだ。取材中も、子どもたちがこちらに気を取られることなく遊んでいるのが印象に残った。同施設は、国立大学法人主導で保育園を設立・運営した全国初の施設のため、大学関係者らが頻繁に視察に訪れるらしい。

いずみナーサリーは、大学の研究の場としての意義も持っている。例えば、同大の学生がインターンやボランティアとして保育士の仕事を手伝ったり、同大の食物栄養学科と連携して毎日のおやつの献立を立てたり、作ったりもする。

また、研究のためにナーサリーに通う大学院生の姿もある。施設長の富永典子・同大大学院教授は「受け入れ人数が限られていることなど、まだまだ問題はたくさんある。しかし、大学と大学で研究する女性にとって、意味のある施設であることは確かだ。質の高い保育、子どもの都合に合わせた保育を目指していきたい」と語る。

《施設長の志はよい。しかし、大学生、大学院生の子どもがまだまだ増えることが問題なのか。学内だけでなく応募も含めて保育園をもっと大きくしたいのか。経営の実態が書かれていないから分からないが、保育料や、職員の給料など、どのようなシステムなのか。もしも、私の娘が学生の分際で子どもを産み、保育園に子どもを預けていることが分かったなら、その日のうちに勘当し、もしも仕送りをしていたなら、勿論仕送りは打ち切る。身分が学生であっても、立派に収入の道を持ち、社会的自立を果たしていればまだしもだが、親の脛をかじっての果てならば、路頭に迷おうと、不始末(としか解釈しない)の結果は自己責任で対処すればいい。

《もう20年ほども前になる。当時の部下の家庭に小学校に通う女の子がいた。そのころも性の乱れはメディアを賑わしていた。ある時、子どものことについて雑談を交わしていたが、その後輩が、真剣とも冗談とも知れない面持ちで呟いた言葉が忘れられない。「せめて、中学を卒業するまでは処女でいてほしい」と。

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2009年1月24日 (土)

オバマ大統領 中絶援助規制を解除、論争再燃となるか

毎日新聞(1/24)から、
 オバマ米大統領は23日、海外で人工妊娠中絶を実施、支援する非政府組織(NGO)への資金援助規制を解除する大統領令に署名した。ホワイトハウスが明らかにした。援助規制はブッシュ前大統領が就任直後の01年1月に決定したが、オバマ大統領がこれを覆した形になった。大統領は先に女性の中絶権擁護の声明を出したが、これに反対する保守派との対立が深まるのは確実で、中絶論争が再燃する可能性もある。

規制は、連邦政府から援助を受けるNGOに海外での人工妊娠中絶の実施や支援、相談などを禁じる内容。1984年に当時のレーガン大統領が導入。93年にクリントン元大統領が撤廃したが、ブッシュ前大統領が復活させる大統領令に署名した経緯があり、中絶問題をめぐる共和、民主両政権の対立を示すシンボルとなってきた。

《生命倫理の問題が、これまで政争の具に使用されてきたのが実態だ。》

オバマ大統領は、女性の妊娠中絶の権利を認めた連邦最高裁判決(1973年)から36年にあたる22日の声明で「女性の選択する権利を守る」とする一方、中絶抑制に向けた避妊教育の充実策などを超党派で実施する意向を示していた。

《最高裁の判決だ、門外漢が兎や角いうことでもないのだろうが、「受胎の瞬間から人間」とするカトリックの倫理からは、中絶は殺人に等しい。それも女性だけの権利である、とするのは胎児は男性の遺伝子をも受け継いでいると考えれば、男性の同意なしで女性だけの権利としての中絶に反対するのも当然であろう。

《米国では人工受精が子づくりの選択肢の一つになっている。精子バンクから登録されている写真やデータを参考に、好きな髪の色、容貌の男性の精子(遺伝子)を購入して子どもを生んでいるという。》

AP通信は23日、大統領令署名を受け、オバマ政権が、妊娠に関して女性の権利を尊重する国連人口基金(UNFPA)に対し、禁止されていた資金拠出を再開する見通しだと伝えた。

23日の大統領令署名は非公開だった。中絶問題は保守派とリベラル派が真っ向から対立し、「アメリカの分裂」を象徴するテーマだけに、世論の過剰な反応を招きたくないとの意向が働いたとみられる。

《国を二分するような大問題を、隠れてこそこそと署名するとは、政党間の政争の具となっていて、やはりオバマも並みの大統領だったということだろう。中絶反対か賛成かで両党が存在しているわけではないだろうに。》

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2009年1月23日 (金)

労而無功 - 荘子 - (ケータイ安全教室)

  つばき(一重)
Dscf0244 
 小指ほどの太さの苗木から育ててほぼ10年。
これまでは、一輪、一輪ずつ花を開いていたが、今年はやっと少ない数だがまとまって咲いてくれた。




 《労而無功。「労して功なし」、出典は荘子だが、労多くして功少なし、或いは労多くして益少なし、などとも言われることばだ。本日の毎日新聞の記事「『ケータイ安全教室』にドコモが学校に出張」とある。そして、参加者は10万人を超えたことを書いてある。何と虚しいことをやっているのだろう。子供たちに携帯の使用法を説いてみても、トラブルを未然に防ぐことなどできないだろう。携帯のメーカーは子ども向けの携帯を作ればすむものを、付属していれば誰でも興味を持つ機能を満載し、これはいじっては駄目、ここは見ては駄目、利用してはいけません、と逆効果にしかならない説明を繰り返す。何かをしたことで垂れ流しにしていることの罪滅ぼしでもしている気でいるのだろうが、子どもには子ども向けの電話機能が備わった機種を与えることで現在あるトラブルの大半は解決するのだ。

《親たち大人にも少年、少女時代があった。親の目の届かないところで悪戯や、親には言えない秘密をかかえたり、隠れてしたことがあったはずだ。大人たちのこども当時なかった携帯は、親たちの時代を越えて現代の子供たちには格好の親の目を盗むことができる遊び道具になっているのだ。言えば言うほどに、関心を深め、隠れて行なうことに魅力を持つことになる。今の子は極めて早熟だ。加えて周りはモラルを喪失した大人たちが子供たちに一層秘密のヴェールを剥がしてみたい刺激を煽る。

《現時点で虚しいことかも知れないが、現実問題として通話だけの単機能携帯がない以上、啓蒙は子ども相手ではなく、保護者にその怖さが理解される説明会こそ持たなければ役にはたたない。買い与えるだけで携帯の中身をチェックすることもせず、子どもがいじめなどの被害者になって始めて大騒ぎする。放任の結果の自業自得のようなものと知るべしだ。一度携帯を持たせた以上、親は保護責任者として、それを管理する以外には子どもを守る法はない。良からぬ接続があれば、親は目の前で削除させるだけの権威を示してこそ親であり、責任を果し、子を守ったと言えるのではないか。

毎日新聞(1/23)から、
 携帯電話のトラブルを未然に防ぐため、NTTドコモ埼玉支店が小中高生らを対象に学校などに出張して開いている「ケータイ安全教室」の08年度の参加者が10万人を突破した。有害サイトからの架空請求や、自己紹介サイト(プロフ)への書き込みによるいじめなどの危険性が指摘される中、同店は「より楽しく利用してもらうため、安全な使い方を知ってほしい」と話している。

安全教室は04年に開始。県教委と協力するなどして年々回数が増え、08年度は12月中旬の
  フィルタリングサービス(アクセス制限サービス)を使う、
  知らない人からのメールは見ない
  ブログやプロフへの書き込みは、
   自分が言われたらどう思うかを考えてから行なう
などをスライドで紹介する。出張教室の開催は無料で、学校やPTAなどの団体が対象。

《3日前に書いたいじめで自殺した女子中学生は、この埼玉県の子だ。彼女が携帯を持たず、興味本位で覗かなかったら、自分へのいじめの書き込みは知らないままで居られたかも知れない。学校内を携帯使用禁止にしても、それ以外はどこへでも持ち回れる秘密の箱だ。持っていれば覗きたくなる、使いたくなる。

《再び繰り返しになるが、もともと小中学生には携帯は全く不要の物だ。そして、携帯の使用説明会など「労而無功」だ》。

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2009年1月22日 (木)

忘れられていた父子家庭支援

 母子家庭のお母さんが苦労していることを取り上げた記事について、(参照男にも産休を 08/06/07) の記事で、母子家庭のお母さんたちが苦労していることを取り上げたとき、毎日新聞の記事にもの申す内容を書いた。参照とダブるので詳細は避けるが、次のようなものだった。紙上に掲載される西原理恵子が描く「毎日かあさん」という漫画欄がある。たまたまその日のものを目にした経済評論家を名乗る勝間勝代が、自分の支援するサイト「ムギ畑」を書類化したおりの表紙にその漫画を転載した。その後対談した2人の会話の中で勝間が西原の漫画(女が保育園に子どもを送り迎えする情景)に共感して、経済評論家らしからぬ勝ち誇ったような言葉を吐いている。「この話、すごく私たちが言いたいことだったんです。特に『こんな苦労が男にできるか、バカヤロウ』というせりふが」と話したという。

 それに対して,私は保育園の送り迎えは女の専売特許ではないことを書いて、働く女性の傲慢さを指摘した。それから半年以上が経過した。そうだ男もいたんだ、と思い出したように毎日紙は今度は父子家庭を取り上げた。

毎日新聞『父子家庭もつらい』(1/22)から、 《 》内は私見
 母子家庭と違って国による経済的な支援制度がない父子家庭について、02年以降、少なくとも全国で11の自治体が母子家庭と同等の手当を支給していることが毎日新聞の調べで分かった。ただ、国側の取り組みは手つかずの上、財源の確保が障壁となっている。シングルファーザーや自治体担当者は「平等に扱ってほしい」と、国に対して支援や制度改正を訴えている。

《11自治体を「少なくとも」と表現するが、その表現にはあたらないほど微弱な数だ。現在(09/01/20)、日本の自治体の数は全国で合計1821(東京特別区23、市783、町820、村195)ある。11自治体とはその0・6%に過ぎない数だ。国として、父子家庭のことは念頭にもないままで来ている》。

05年の国勢調査によると、母子家庭が74万9048世帯に対し、父子家庭は9万2286世帯。母子家庭には児童扶養手当法に基づき「児童扶養手当」が支給されるが、父子家庭にはない。その理由は収入格差だ。厚生労働省の06年度全国母子世帯等調査によると、母子家庭の平均収入213万に対し、父子家庭は421万円。ただ、年収300万未満の父子家庭は37・2%を占める。

甲府市で6歳の長女と暮らす会社員、佐野臣功さん(34)もその1人。妻と別居後、定時に帰宅できる仕事に転職したが、年収は約250万円と前職の3割程度に激減し、生活は困窮したという。「同じ1人親家庭なのになぜ支援がないのか、と思います。厚労省の『母子家庭等』という言い方自体、私たちが認知されていない証拠だ」と憤る。

02年7月、全国で初めて児童扶養手当と同条件で父子家庭に手当を支給する「児童育成手当」を導入した栃木県鹿沼市。当時、担当の児童福祉係長だった御地合晋守さん(51)は「相談に来る父親に、児童扶養手当の対象ではないことを告げるたび、不公平感を覚えていた」。国や県に改善を申し入れても埒(らち)が明かず、01年に市単独事業としての導入を市長に直訴して実現したという。

《世は挙げてジェンダー問題に振り回され、メディアもお先棒を担いでフェミニズム寄りの論陣を張っていた時代だ。その中で男女平等の目で母子家庭、父子家庭の問題を見ていた人がいたのだ》。

 【児童扶養手当】
 1961年創設された。母や祖父母が、18歳未満の子どもや孫を養う家庭が対象。国が3分の1、3分の2を市(町村は都道府県)が負担する。子ども1人の母子家庭の場合、年収365万未満の世帯に、所得に応じ月額9850〜4万1720円が支給される。08年3月末現在、全国で95万5941人が受給している。

 御地合さんは「国がやるべきだというのが市町村の本音です。子どもは親を選べない。子どもたちに福祉を平等に与えるのが行政の責任だから、国がやらないなら市町村がやるしかあない」という。

これに対し、厚労省母子家庭等自立支援室は「父子家庭については、家事や育児支援に力を注ぐ」として、制度の見直しには否定的だ。児童扶養手当に準じた父子家庭支援制度のある自治体についても把握していないという。

《国家の男女差別ではないのか。1人親家庭の親が男であるか、女であるかなど子どもには関係ないことだ。厚労省が言う父子家庭について「家事や育児支援に力を注ぐ」ことは理解できる。本来なら、育児に関しては女性に適応力が備わっていることを踏まえてのことであろうが、現実問題は、法が施行された当時とは時代も大きく変った、女性が育児に手を煩わせることはそれほどない。男と変わらぬ仕事を持ち、育児も男と変わらず他人に任せる(託児所、保育所、学童保育など)ことが多くなっているのだ。300日問題では、不義不倫でさえ声高に擁護するくらいだ。父子家庭支援制度は法の上の男女平等を求め、それ以上に声高に見直しを訴えていくべきではないか》。


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2009年1月21日 (水)

首都圏のマンション発売、28%減少

本題に入る前に。
昨日の紙面に??と思わせるカタカナが目についた。『イチゴ狩りシーズン到来』(秩父地方)とある。旧い人間には苺が真冬に旬を迎えることに違和感を持ったからだ。ハウス栽培が季節を問わず野菜や果物の栽培を可能にし、日本人の四季の感覚を鈍らせることを促進させる働きをし始めた。真夏のギラギラした太陽の下で真っ赤に実ったトマトや胡瓜は今では真冬でも食卓に欠かせない。しかし、形は同じでも、それらが持つ味にいたってはお世辞にも「美味しい」「旨い」と言えるものではなくなった。トマトにいたっては口の中で味わう触感はなくなり、あの独特の強い香りをも失ってしまった。

もっとも夏の風物詩でもあったアイスキャンデーの類いは、今では寒い季節に暖かい家の中で食べることもでき、真冬でもスーパーやコンビニの売場から消えずに品も豊富に並んでいる。季節季節の移り変わりを味わいながら生活を楽しんだ日本人の季節感は疾っくに失われ、詳しくは知らないが、俳句の季語なども恐らく様変わりを迫られているのではないかと思う。

 苺に話を戻せば、春が過ぎ、初夏が来るのを待ちわびた子どもの目には、真っ赤に色づいた苺がいつ自分の口に入るのかを、果物屋さんの前を通りながら買ってもらえる日を心待ちしていたのを思い出す。6月ごろだ、静岡県産の石垣いちご(南向きの暖かい丘陵に並ぶ石垣を利用した自然栽培だった)が関西の八百屋にも届けられていた。ほんの短い旬の期間だけの味だった。つづいて蝉とアイスキャンデーの夏がやって来るのだった。今はない四季の移り変わりが生活の中にあった。

毎日新聞(1/20)から、
 不動産経済研究所20日発表した08年の首都圏の新築マンション発売戸数は、前年比28・3%減の4万3733戸に落ち込んだ。減少幅はバブル崩壊時の91年(34・5%)以来の大きさで、5万戸を割り込んだのは93年以来15年ぶり。過去最多の00年(9万5635戸)に比べると半分以下の水準となった。

価格の高止まりで消費者が購入を手控えたのが主因。年前半は、改正建築基準法の影響が残り、後半は金融機関の融資姿勢の厳格化も影響した。

一戸当たりの平均価格は前年より2・8%高い4775万円と、6年連続の上昇。売れ行きを示す契約率は7・0ポイント低下し62・7%と、好不調の分かれ目の70%を2年連続下回った。年末の在庫は1万2427戸と、月次ベースでは約24年ぶりの高水準。

地区別の発売戸数は、東京都区部5・8%減、都下43・6%減、神奈川県30・5%減、埼玉県33・3%減、千葉県44・0%と全地区で減り、特に郊外の落ち込みが目立った。同研究所は、市況回復には価格が地価高騰前の4100万円程度まで下がる必要があるが、大量の在庫があるため時間がかかるとみている。

09年の発売戸数は前年比7・5%増の4万7000戸にとどまると予想した。同時に発表した08年12月の発売戸数は前年同月比18・2%減の6696戸で、16カ月連続の前年割れだった。

一方、近畿圏の08年の発売戸数は前年比24・7%減の2万2744戸。12月は前年同月比30・4%減の2013戸だった。

《日本経済の面からみれば、景気の衰退に伴うマンション発売の減少は困った問題だが、私流に言えばマンションなどは営利主義で作り過ぎた余計なものだ。この先日本の人口は減少の一途を辿る。いまある数だけでも売れ残ったマンションは数年もすればスラム街に変身する。加えて晩婚、結婚しないでパラサイト・シングルで親と同居したりニートなど、或いは親の高齢化が進む中で介護のために親との同居をする人たちも出てきたようだ。したがって新築マンションを必要としない人口が増えて来たと言えるだろう》。

《家付き、カー付き、ばばあ抜きから別所帯を始めることで家族の新しい形態とも言える核家族化が日本古来の家族制度の崩壊を招いたが、格差社会が進む中、マンションのような高い買い物をして何十年も高額の返済に追われ、苦しい苦しいと言いながら、好き好んで苦労することはない。昔の家族のように何世代もが一つ屋根の下で、それぞれの世代が助けあう生活を始めればよい。戦後のこれまでの核家族化の現象に歯止めをかけることで、日本本来の家族団欒の再構築を期待したい》。

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2009年1月20日 (火)

小中学生「学校に携帯」禁止指針

 これまで携帯電話の未成年(特に小中学生)に対する弊害を数多くの記事に書いてきた。『小中学生「携帯は不要」教育再生懇談会』は昨年12月の教育再生懇談会の提言を取り上げたものだ。

毎日新聞(1/20)から、 要約と 《 》内は私見
 文部科学省は20日、子どもの携帯電話について、小中学への持ち込みや校内での使用を原則として禁止すべきだとする指針を出す方針を固めた。

《隔靴掻痒の指針、学校内でのトラブルが減ることはあっても、これで、いじめなど携帯電話の弊害が防止できると考えるとはお目出度い話だ。なぜなら、学校でなくても携帯は使用することはいくらでも可能だからだ。寝床にまで持ち込んで携帯と睨めっこする子どもたちの話は幾らでも耳に入る。学校で禁止された分、反動のように学校以外での増幅された使用頻度になることが懸念される。これまでも繰り返し自説を述べてきたが、学校に限らず、基本的に小中学生に携帯は持たせるべきではない、ということを再度述べておきたい》。

月内にも各教育委員会や学校に通知するという。塩谷文科相は同日の閣議後会見で、「例えば『持たせるべきではない』とか『学校では使わせない』とか(通知の)文言は検討しなければならないが、原則として、国としての方向性が必要だと思う」と明言した。

文科省は昨年7月、各教育委員会や学校に対し、携帯電話を巡るルールを明確化するよう通知した。ルール作りの現状などについて全国調査中で、月内にも結果をまとめることにしている。持ち込みを規制している小中学校は多いが、市町村教委レベルでは対応にばらつきが見られるという。

塩谷文科相はこの結果集計後に指針を示すとした。「家庭に帰って(携帯電話を)持つことに対しては、個人の権利なのであまり制限できない」として上で、「ネット上のいじめなどが多発していることは大変憂慮すべきだ。かなり(携帯電話を通じて起る)事例も変わってきたわけだから、そういう点を踏まえるべきだ」と述べ、必要時以外は使わないことなどの指導が必要との見解を示した。

政府の教育再生懇談会は昨年末、「必要ない限り小中学生が携帯電話を持たないよう、保護者や学校が協力する」との提言素案をまとめた。大阪府や埼玉、香川県は既に、小中学校への持ち込み原則禁止方針を表明している。

その埼玉県で19日、昨年7月にいじめにあったさいたま市立中学3年の女子生徒(当時14歳)が3カ月後に自宅で首を吊り自殺し、「復習します」などと書かれた遺書が見つかった。市教委は19日、同級生による「ネットいじめ」があったことは認めたが、「直接の原因とは考えられない」との見解を示した。

亡くなった女子生徒は昨年6月にこの中学に転校してきた。7月上旬、同級生の携帯電話の自己紹介サイト(プロフ)に「転校生、うまくすれば不登校になる」などと書き込まれているのを見つけ、学校に相談。同級生の女子生徒2人が関与を認めたため担任らが謝罪させた。女子生徒の死亡後に見つかった遺書には、この同級生2人のうち1人の実名を挙げ、「復習します」などと書かれていた。

女子生徒の母親(42)は、「ネット上や学校で何があったのか親には知るすべがない」と話し、学校側に調査を求めている。埼玉県内でも06年度の178件から1年間で252件と約1・4倍に増えており、県やさいたま市も対応マニュアルの作成など対策を取っている。

県教委は昨年5月にネットいじめ等対策検討委員会を設置し、公立中高生約2万人にアンケートを実施。8人に1人がネットいじめを経験している実態が明らかになり、ネットを巡るトラブルの予防と対策を詳述したマニュアルを作成した。さいたま市教委も、対策を中心にマニュアルを作成し、昨年5月市立中学校に配布している。

しかし、実態は教師ら大人の方が携帯電話の操作に不慣れで、子どもたちが利用する自己紹介サイト「プロフ」や日記サイト「ブログ」を見たこともないケースが多い。県のマニュアルには、きわどい水着の写真付きのプロフや性行為を描いたケータイ小説、悪口が羅列された掲示板などの画面を掲載して実態を伝えている。

県生徒指導室は「マニュアルは作ったが、どう保護者や地域の人も巻き込んで活用するかが課題。学校がネットをすべてチェックすることは不可能なので、生徒が教師に相談しやすい関係の構築が大切だ」と話している。

一方、今度の文部科学省の携帯電話の小中学校への持ち込みや校内での使用禁止指針について、東京都の石原慎太郎知事は「情操教育から躾けに係わることだし、本当は親が判断することだ」などと発言している。

《上に隔靴掻痒と書いた。石原の言う通りだ。いじめの原因がすべていじめを行う子どもたちの親の責任の範疇にあることは早くから指摘してきた。生まれると直ぐにから他人に育児を任せ、親は親でしかできない子どもへの教育、社会に出し、集団に加わる為の準備等、しておかなければならない躾けや情操教育を怠る。親の家庭教育の放棄に関しては、機会あるごとにブログで述べてきた。親の子育ての意識が変わらない限り、学校側が持ち込みを厳しく制限しても、校門を出れば子どもたちは教師の管理の外にある。親が携帯を小中学生の子に与えることをやめない限り、学校に携帯を持ち込むことを禁止しても、いじめ対策としての効果は半分もないだろう》。


 

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2009年1月19日 (月)

教員免許更新講習にモンスターペアレント対応法も

毎日新聞(1/14)から、 《 》内は私見
 文部科学省は13日、09年度開始の教員免許更新制度*で受講が必要となる講習について、全国83の大学・法人などが開設する計1693講習を認定したと発表した。受講予定者数は通信制度等を除き約2万5000人。

 《* ゆとり教育のマイナス面として取り上げられ、1990年代末からの論争となり、安倍晋三政権下での教育再生会議のなかで教員の免許更新制度が提言された。2007年の教育職員免許法改正によって2009年4月からの導入が決定した。》

♢文部科学省のホームページより制度の基本となる事項を抜粋。
 1)更新制の目的は、その時々で教員として必要な最新の知識技能を身につけること。
 2)平成21年4月1日以降に授与された教員免許状に10年間の有効期間が付されること。
 3)2年間で30時間以上の免許状更新講習の受講・終了が必要となること。
 4)平成21年3月31日以前に免許状を取得したものにも更新制の基本的な枠組を適用すること。

   <有効期間>
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《続いてその目的を次のように記している。
 教員免許更新制は、その時々で教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識技能を身につけることで、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目指すものです、と。さらに、付け加えて『更新制は不適格教員を排除することを目的としたものではありません。』と付している。》

《わざわざ不適格教員の排除をするものではないことについて書くことの裏には、医療ミスが発生する度に取り沙汰される医師の免許のことだ。一度免許を取得すれば、どれだけ大きな医療ミスを起そうが、生涯に亙って免許を取り上げられることはなく、治療の現場に居続けることが可能である事実があることだ。
 文科省が、罫線で囲んでまで断わりの一文を入れることは、教員免許制度を導入するに際して、不適格医師のそのことを念頭に置かなかったとは言えないだろう。》

文科省は「09年度内に約360大学・法人などが講習を開設する見通しで、約10万5000人分の受け皿を用意できる」としている。

更新制は小中高と幼稚園の教員に10年ごとの講習を義務づける。講習は全教員が最新の教育政策を学ぶ12時間と、免許の種類に応じ教科指導法などを身につける18時間の合計30時間となる。大学や文科省が指定する法人などが実施する。実施機関の試験に合格すれば更新される。昨年から試行的な講習が行なわれ、受講分は更新に必要な受講時間にカウントされる。

今回は昨年12月1日まで申請分を対象に認定作業をした。大学などが必修282講習、選択1569講習を申請し、それぞれ268講習、1425講習が認定された。今後も申請を受け付け、毎月認定作業を行なう。2月上旬から各大学などで受講の申込が始まる。09年度の受講対象は11年3月末に35、45、55歳となる教員。

認定された講習のテーマは
 「モンスターペアレント」を5タイプに分けて対応法を習得(愛知学院大)
 発達障害や言語障害などの理解と支援(東京未来大)など

《文科省がどう言おうと、教員のレベルアップ、逆に教員に適さないものの排除が狙いであることははっきりしている。また、考えられる懸念もないわけではない。現職教員が免許の更新のための講習に出ている間の数十時間を、誰か他の人間が負担しなければならない状況が生まれる。この期間を分担する教員をどうするのか、新たな教員を雇うことになれば教育予算の増加や教育サービスの低下に結びつくことも起こりうる。》

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2009年1月18日 (日)

メタボと血圧に新指針

毎日新聞(1/17、18)から、
 《メタボ、メタボとうるさいことだ。後から触れるが、腹囲の問題も昨年6月、米紙に「膨大な腹囲を測る日本」(参照「メタボリック症候群、腹囲は基準にならず」)、と揶揄されたばかりだが、今度は世界保健機関(WHO)までが、アジア人には腹囲を基準にした方がよいということで、メタボの基準に腹囲を採用することになったようだ》。

 日本高血圧学会(島本和明理事長)は16日、標準的な治療方法を示す「高血圧治療ガイドライン(指針)」を5年ぶりに改定した。やや高めだが高血圧の基準に達しない「正常高値」の人でも、糖尿病など他の危険因子があれば、高血圧患者と同様の生活習慣の改善や治療が必要だと指摘。治療対象を事実上広げる判断を示した。

現在、正常高値は最高血圧130〜139、最低血圧85〜89と定めている。しかし、最近の研究で低めの血圧でも脳卒中や心筋梗塞を起こす危険性が高いことが分かり、学会は見直しに着手した。

新指針によると、
 若年・中年層(15〜64歳)の目標血圧は最高130、最低85未満とし、
 高齢者(65歳以上)は最高140、最低90未満とした。
 糖尿病や心筋梗塞の患者では最低血圧が80未満と厳しい目標にした。

また、正常高値の人でもメタボリック症候群や喫煙など血圧以外の危険因子が1〜2個ある人は「中等リスク」と位置づけた。危険因子が3個以上か糖尿病や慢性腎臓病など他の病気がある人は「高リスク」として、すぐに降圧薬による治療が必要だとした。

一方、医師が測ると高めになる「白衣高血圧」やストレスによる「職場高血圧」などを指摘。家庭で血圧を規則的に測ることが重要だと強調した。家庭血圧計は診察室より低くなるため、目標値は最高、最低とも5mmHgずつ低く設定した。朝食前と就寝前の1日2回測り、1週間の平均値で判断する。

一方、心臓病や糖尿病などになりやすい人を見つけるための新しい基準として、WHOが腹囲を採用することになった。WHOは従来、肥満度を示すBMI(体格指数)が25以上の「肥満」を高リスク集団としてきたが、アジア人にはBMIが低くても心臓病などで死亡する例が多い。新基準はアジア地域では「男性85センチ前後、女性75センチ前後」となる見込みで、導入されれば日本の「メタボ健診」の腹囲基準に影響を与える可能性がある。

WHO本部(スイス・ジュネーブ)で12月開かれた専門家会合で決まった。6月ごろ正式決定する。BMIは、体重を身長(メートル表示)の2乗で割った数値で、WHOはBMI25以上を「肥満」とし、心臓病や糖尿病、高血圧などの生活習慣病への注意を呼びかける基準としてきた。しかし、精度への疑問の声もあり、BMIに代わる新しい基準を検討していた。

同会合で約600の文献を検討した結果、アジアではBMIが25以下でも心臓病や糖尿病になる危険性が高く、BMIより腹囲を使った方が、より正確に高リスク集団を見つけられると判断した。

新基準は体格などの違いを考慮して3種類とする。
▽アジアなど、腹囲が細くても病気になりやすい人が多い地域
         (男性85センチ前後、女性75センチ前後)
▽欧米など、腹囲が太いと病気になりやすい地域
         (男性100センチ前後、女性90センチ前後)
▽中等などどちらでもない地域
         (男性95センチ前後、女性80センチ前後)
 とする方向で検討中だという。

日本では08年度、メタボリック症候群対策の特定健診(メタボ健診)が始まった。この場合の基準は「男性85センチ以上、女性90センチ以上」。WHOはこの新基準をメタボ健診の基準とは別の概念と位置づけており、特に健診制度や血液検査が普及していない発展途上国などでの活用を見込んでいる。

WHOが、生活習慣病の危険性を判断する目安として、肥満度をみるBMIに代わって腹囲を採用することになった背景には、「肥満でなければ生活習慣病にはかからない」という先入観が、予防や発見・治療を贈らせる例が少なくないことはある。

例えば日本の糖尿病患者は痩せていても発症する例が多い。WHOはこうしたアジア人の特性を考慮し、BMIより腹囲の方が、隠れた病気を見落とす可能性は低いと判断した。もちろん腹囲も肥満の人ほど大きい傾向はあるが、新基準はアジア人の基準を欧米など他地域より細めに設定し、高リスク集団を見つけることを目指す。

一方、日本のメタボ健診は、診断の第1条件に「腹部肥満」を据えたため「男性85センチ、女性90センチ」という数値が独り歩きし、「腹囲が基準以下なら健康」との先入観を受診者に広げた。同じ仕組みを採用している国際糖尿病連合は、腹囲をメタボ基準の必須項目から外す方向で検討中だ。

WHOの新基準をこのまま日本人にあてはめた場合、多勢の男女が該当したり、メタボ基準との並立で混乱を招く可能性もある。「科学的根拠に乏しい」と言われるメタボの腹囲基準の見直しも含めて、整理が必要だろう。基準を検討するWHOの専門家会合に出席した門脇孝東京大教授(糖尿病・代謝内科)は、「WHOの基準は病気の危険性に気づく目安として使ってもらえばいい。数値で一喜一憂するためのものではない」と説明する。

《日本人の痩せ願望は異常の極みだが、いずれにしても医者が100人いれば100の学説があるような世界だ。太り過ぎもいけないが、痩せ過ぎはもっと不健康だ。なにごとも中庸が一番いい》。

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2009年1月17日 (土)

不況が受験生の意識を変えるか

 今日、1月17日、明治の小説家、尾崎紅葉を知る人にはすぐに思い浮かぶ日だ。有名な『金色夜叉』の中の一場面。夜の熱海の海岸での貫一お宮の別れのシーン、貫一が「今月今夜のこの月を、僕の涙で曇らせてみせる」と言ったことから、この日の夜が曇り空になることを「貫一曇り」というようなったと言われる。果して今夜は快晴か曇りだろうか。

毎日新聞(1/17)から、 《 》内は私見
 《「私立あきらめた」、「落ちたら働く」、「合格したら自活する」。新聞は『不況、受験生を直撃』と書くが、私立を諦めるのは何も不況だけが原因になることではないし、落ちたら働くのも経済には関係なく当たり前のことだ。いつまでも親の脛をかじってニート生活もないだろう。憲法にも書かれているように、》
 23条 学問の自由は、これを保障する。
 26条
  1、すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
  2、すべて国民は、法律の定めるところにより、その保障する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。

 《教育を受ける権利は皆が等しく持っているものだ。だが、憲法は「その能力に応じて等しく」、と書いている。能力とは受験する本人の家庭、両親の財政的背景もあろうが、基本は本人の学問的資質の能力に応じて誰でもが、ということだろう。》

大学入試センター試験が17日、全国738会場で始まった。センター試験を利用する大学・短大は計797校(前年度比20校増)と過去最多。少子化の中でも志願者は2年ぶりに増え54万3981人(同596人増)となった。志願者のうち女子は42・3%、現役生は79・3%で、いずれも過去最高。試験は18日も行なわれる。

センター試験を利用する大学は前年度より22校多い643校(国立82、公立74、私立487校)、短大は2校少ない154校(公立15、私立139校)。利用大学・短大の入学定員に対する志願倍率は過去最低だった前年度と同じ3・0倍となっている。

《淘汰しなければならないほど余っている大学だ。近年目立つ大学生の中学、高校生レベルでも入学できているのだろうが、倍率3・0とは驚く。》

景気の悪化は、受験生の志願校選びにも影響している。昨年は7校受験した鹿児島県姶良町の受験生は今年、4校に減らした。学費は私大が170万円と国立の3倍もかかる。広島薬学部が本命だという。山口市の県立高3年の受験生は、公立大1校だけを受験する。「学費がきついと言われ私立はあきらめた」と話す。

《昨年7校、今年4校、これでは下手な鉄砲撃ちだ。どれかは当たるだろうで受験されたのでは保護者は堪ったものではないが、ひょっとすると、保護者も「大学出」を有り難がっているのだろうか。これでは運良く入学ができ、これまた運良く卒業ができても、その後の生涯は、行き当りばったりの人生を歩むことになるだけだ。私たちの世代はどれか当たるだろうで、掛け持ちの受験をする人間は余ほど裕福な家庭でない限り殆どいなかった。絞りに絞って究極一校に絞るのだ。受験を掛け持ちするだけでも貧しい時代の親たちには大きな負担だった。》

留学を考えている京都市の受験生は、「留学支援は私大の方が充実しているが、親のことを考えると」と神戸市外国語大を志望するという。

京都大だけに絞って受験する三重県名張市の受験生は、「滑り止めは経済的にきついから受けないでと親に言われた。弟もいるし、母からは『落ちたら働け』と言われている」と。大阪府の受験生も「東京の私大に入って下宿すればお金がかかる。親の収入が減っているわけではないが、不況でこの先が不安」と、併願する私大2校は関西の大学を選んだ。

《一見識を持つ母親もいることが分かっただけでも明るい気分になれるが、「落ちたら働け」と言われながら、親の心が理解できない子は、やはり、東京と関西の3校も受ける気でいる。》

「父親は個人タクシーの運転手。景気低迷で客が減り収入が落ちている。合格したら、奨学金とアルバイトで自活したい」。東北大理学部を目指す札幌市の男性も私立を諦め、国公立一本に絞った。

《苦学生は敗戦後の大学では当たり前にいた。家庭教師を何人も掛け持ちして教えた。実入りの良い肉体労働を選び、普通に卒業できず余計な年数を掛けてやっと卒業することも珍しくはなかった。或いはそのまま労働者として働かざるを得ず、大学を諦める人間もいた。》

河合塾が昨年末に全国の高校教師1774人に聞いたアンケートによると、67%が受験生の進路選択に景気悪化が影響していると回答した。

瞬台予備学校の田村明広広報課長は「都会の私立大より、地元の国立大を目指す受験生が増えるだろう。第2次出願まで粘り、国公立大を目指す層も増えそうだ」と予想する。

《昔風に、「家貧しくして孝子出(い)ず」とでも言って置こうか。》

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2009年1月16日 (金)

コーヒーショップ(大麻販売・喫煙店)

 《「コーヒーショップ」何の変哲もない店の名だが、オランダの同じ名前の店は様子が異なる。実はオランダのコーヒーショップは大麻販売・喫煙店のことだ。》

毎日新聞(1/13)から、 《 》内は私見
 一定の限度内で個人の大麻購入・使用が容認されているオランダで、隣国ベルギーの国境沿いの2市が「コーヒーショップ」と呼ばれる大麻販売・喫煙店の閉鎖を決めた。「外国人客が殺到し、風紀を乱している」というのが主な理由。しかし、他の自治体から「問題をたらい回しにするだけだ」と反発が起き、国を挙げての論争に発展しているという。

ベルギー国境から約15キロのオランダ最南部ベルヘン.オップ・ゾーム(人口約7万人)。「18歳み万お断り」の紙が貼られたドアを開けると、甘い匂いが鼻を突く。市内に4店あるコーヒーショップの一つ「サハラ」だ。オランダでは中毒性の強いヘロインや覚醒剤などの「ハードドラッグ」は厳禁だが、大麻は健康被害が軽い「ソフトドラッグ」に分類され、使用が容認されている。ハードドラッグの広がりを食い止める狙いで1976年、個人の大麻所持は「違法だが、訴追されることはない」寛容政策が導入されたためだ。

だが、大麻について、国境に近い一部の自治体が強化政策に乗り出した。ベルヘン.オップ・ゾーム市のハン.ボルマン市長は近くのローゼンタール(人口約8万人)と合同でコーヒーショップの閉鎖を決めた。「ベルギーなどから大麻を買いに来る越境者が騒音公害、交通事故などを起し、近所の安全を損ねている」(ポールマン市長)ためだ。両市の地元客は各2000人だが、越境客は一週間当たり計2万5000人に上るという。

「越境客は路上で密売人に捕まり、闇経路を支えている」と市長は組織犯罪対策の側面も強調する。今年2月から客1人への1回当たり販売量上限を5グラムから2グラム減らし、在庫許可量も500グラムから300グラムに引き下げ、早ければ今年末にも全面閉鎖に持ち込む計画だ。

映画館の券売場に似た「サハラ」の販売窓口。値段は1グラム当たり5〜11ユーロ(約630〜1400円)。大麻をつまんで軽量台に乗せていた店長(38)は「越境客は周囲に迷惑をかけていない」と反論するが、「郊外に移転しても市長が『駄目だ』というなら、店をたたむしかない」と諦め顔だ。

大麻樹脂を固めたハシシ(ハシシュ)を購入した近郊の青年(19)は「店がなくなったらロッテルダムに買いに行く。閉店したら密売人が増え、市は再開を許可せざるを得なくなる」と話す。

《マフィアの格好の財源になる危険性があることは、アルカポネを生んだアメリカの禁酒政策の失敗が示すところだ。》

コーヒーショップを抱える他の自治体も批判の声を挙げた。昨年11月、33市長が「大麻サミット」を開き、大半が「閉店しても越境客問題は解決しない」と訴えた。地元客の多い南東部マーストリヒトのヘルト・リーアス市長は「却って犯罪が増える」と述べた。

オランダ国内のコーヒーショップは702店(07年統計)。大麻販売はできるが、栽培・仕入れは認められておらず、大麻供給者として犯罪組織がはびこる構図だ。サミット参加自治体は、犯罪組織の介在をなくすため、地方自治体管理下での大麻栽培を認めるよう政府に要請した。

越境客問題の解決には「ベルギー、ドイツなどが同じ政策を取り、最終的に欧州レベルの政策にすればよい」(ポルマン市長)との意見もある。欧州連合(EU)は先月、麻薬対策のための新行動計画を承認したが、麻薬政策は依然として加盟国の権限だ。寛容政策のオランダから、「麻薬のない社会」を目指すスウェーデンまで各国の対応に開きがあり政策調整は容易ではない。

《実際、オランダでは大麻の条件付き非厳罰化をしてからハードドラッグの使用者が減ったといわれている。また、欧米ではオランダと同じように条件付きで厳罰に処さない国や、個人使用のための所持ならば、罰金程度の軽犯罪とする国が多い。確かに大麻の害はアルコールに比べてもその薬物性、依存性は低く、イスラム教では飲酒は戒律で禁止してる。私の見解では、大麻は、摂取に伴う自己責任が取れるのなら、日本でも条件付きで個人使用の所持は認めてもいいと思う。》

《海外各国の薬物政策を参考のため簡単に記しておく。(主に大麻を記す:Wikipediaから)
♦EU・・・陶酔成分が0・2%以下なら栽培可能。少量の大麻所持は非犯罪化、一部非刑罰化。全体に自己責任意識が強く、使用は個人の判断に任せている。
♦英国・・違法とされているが2004年、違法薬物としての分類が下げられ、個人使用量相当の所持は取締りの対象外となった。
♦ドイツ・・不法所持は違法で、罰金及び禁固刑で罰せられるが、個人使用の少量所持は起訴されない。
♦ベルギー・・少量所持を許容する法案が可決されたが、運用の曖昧さのため裁判で却下され、現在国会で再検討されている。(条文が再可決されるまでのガイドラインとして、少量所持の発覚は口頭注意されるが、大麻の没収はないようだ)。
♦イタリア・・最高裁はラスタファリンの大麻所持を認める判決を出した。
♦ロシア・・医療目的使用を容認。20グラム以下の大麻所持は処罰されない。
♦アメリカ・・合衆国連邦法では少量であっても違法。しかし、州単位では実験栽培を開始している。
♦カナダ・・医療目的の大麻栽培、所持、使用は合法化されている。また、世界で始めて医療大麻使用者に対する医療費控除制度も導入した。裁判所は大麻禁止法に違憲判決を出している。
♦イスラエル・・2007年から保健省の認可を受けることで医療大麻の使用が可能になった。
♦ブラジル・・少量の個人使用目的での取得、所持、保管、輸送、携行のそれぞれで逮捕の対象とされない。しかし、社会奉仕命令や薬物講習への参加などの代替刑が科され、従わない場合は罰金刑が科される。
♦アルゼンチン、チリ・・・いずれも刑法で、医療用使用以外の目的での所持、消費、精製、販売っが違法とされ、取締りの対象となる。
♦オーストラリア・・西オーストラリア州をはじめとする一部地域では、少量所持や栽培が非犯罪化されている。
♦シンガポール・・大麻を含む禁制薬物(麻薬・覚醒剤など)の所持に対して厳罰をもって臨んでおり、死刑の判例がある。
♦インドネシア、マレーシアなどの東南アジア島嶼部・・・イスラム教圏であるので当然薬物は厳禁、シンガポール同様の厳罰政策をとっている。

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2009年1月15日 (木)

賞味期限の見直し

 <余談>
 1、渡辺喜美に逆切れした細田幹事長「日比谷公園に行ってもいいなら離党しろ!」。1月22日付週刊新潮の記事の見出しだ。

 これを別の言い方で表現してみる。「日比谷公園には職を失い、住む家もない人たちが集まっている。自分はそうはなりたくない。渡辺よ、君はそうなってもいのなら去り給え。自分にはそうする勇気はない。だから必死に総理の椅子にしがみついている麻生さんにくっついて行くつもりだよ。くっついて行く以外に自分には能がないんだ」となる。

 細田の暴言は、奇しくも自らの無能を告白しているようなものだ。自分なら政治家を辞めたらすぐにでも日比谷公園まで走り込むしかないんだ、ということを言外に言うことになる。他を批判することは自己を告白することなのだ。あのバカ頭領にしてこのへこ担ぎありだ。今の与党はこの程度の人間の集まりなんだろう。

 2、海の向うのフランスの話 毎日新聞(1/14)から、
 女性法相、ラシダ・ダチ(43)が出産から5日後に勤務を再開し、国内で「早すぎるのでは」と議論を呼んでいるとか。法相は今月2日にパリの病院で女児を初出産し、7日に病院からエリゼ宮での閣議に直行した。記者団の質問に「大丈夫、元気よ」と答えた。理由は明らかにしていないが、多産で産後すぐに働いた母親の姿が記憶にあるといわれる。

《多産の家系とはいえ、43歳での初出産では高齢出産に難産が多い日本の女性にくらべると、まるで犬のお産のように軽々と生んだものだ。》

フランスでは妊娠・出産に16週間の休暇が保証され、通常は産後に10週間休む。管理職は対象外だが、女性権利団体は「雇用側は今回の例で女性労働者の出産休暇に圧力をかけてくる」と反発する。産婦人科医も「産後数週間は休養すべきだ」としている。

《私の母が末弟を生んだ時の様子(9人目)は何度かブログで書いたが、出産の直前まで家の中の用をし、産婆も間に合わず、祖母の手で取り上げた。私が通学時間が来て玄関先で靴を履くか履かないかの短い時間の出来事だった。産後は確か2、3日しか寝ていなかった記憶もある。年齢もダチと同じ年頃のことになる。ダチの出産自体には何も言うことはない》。

世論調査によると、法相の勤務再開について、女性の60%、男性の51%が批判。賛成は全体の33%にとどまる。ダチは父がモロッコ、母がアルジェリア出身の移民2世で、12子の2番目。サルコジ大統領にアラブ移民系初の閣僚に抜擢された。未婚で妊娠、出産、父親は公表していない。

《医者が女性の出産後の身体を心配するのは当然として、女性権利団体は、高齢にも拘わらず犬の出産のように軽々と生んだダチを参考にして、現状産後10週間の出産休暇が短縮されることを危惧しているようだ。》

毎日新聞(1/11)から、
 国内で年間約1900万トンも発生している食品廃棄物を減らすため、農林水産省は09年度、ロス抑制の具体策やリサイクル促進へ向けたガイドライン作りに乗り出す。消費・賞味期限の見直しや生産・仕入れのミスマッチ解消などが検討課題だ。世界的に食品需給の逼迫が懸念される中、無駄を減らして食料輸入を抑制し、07年度で40%と低迷する食料自給率(カロリーベース)を引き上げる狙いもある。

農水省の有識者会議「食品ロスの削減に向けた検討会」が昨年末まとめた報告は、食品ロス発生の原因について
 1) 必要以上に短かい消費・賞味期限
 2) 欠品を避けるための過剰な生産や仕入れ
 3) 外見上の問題や包装の印字ミスなど品質に影響がない規格外品の発生
 4) 外食店での多すぎる注文から発生する食べ残し
などの問題点を指摘した。

《消費・賞味期限について現状よりも各期間を緩めることは、品質維持期間に余裕がなくなり、現状の廃棄物とは異なり、腐敗物が多くなる懸念が生じる。現在ただでさえ、消費者の売り場での期限確認のための手に取ったり置いたりの品定めが凄まじいのに、一層乱暴な取扱いが生じるだろう。潔癖性にはいじり回された商品の不潔感が我慢ならなくなるなど、スーパー、コンビニなど店頭での混乱が予想される。》

農水省は09年度中に民間機関に依託し、食品メーカーや外食、卸・小売りなど業界別に食品ロスの発生量などの実態を調査。その結果を踏まえ、業界ごとに食品廃棄物の削減目標策定を求めたり、消費・賞味期限の適正な設定方法などを、業界に提案して行く方針だ。

一方、リサイクルについては、食品廃棄物の適切な分別方法や処理を依託する際のポイントなどを具体的に示したマニュアル的な指針を策定する方向だ。09年度中に事業者に配布し、食品関連業界のリサイクル率向上を促す考えだ。

農水省の試算では、食品関連業者や家庭から出た食品廃棄物は、05年度で約1900万トン。うち500万〜900万トンが、まだ食べられる食品だったと推計され、日本が一年間に輸入する小麦や国内でのコメ生産に匹敵する量に上っているという。

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2009年1月14日 (水)

法二題

毎日新聞(1/14)から、 《 》内は私見
 一、 禁煙条例(神奈川県)
 全国で初めて民間施設も規制対象とすることを目指してきた神奈川県の公共的施設受動喫煙防止条例(仮称)について、松沢成文知事は13日、パチンコ店などは規制対象外とする条例素案の修正案を発表した。関係業者の猛反発に譲歩した形で、当初方針の全面禁煙化から大きく後退した。

修正案によると、規制対象のレストランなどは、禁煙か分煙かを選ばなければならない。だが、パチンコ店のほか、県内飲食店の約7割を占める面積100平方メートル以下の小規模店、麻雀店、キャバレーなど、は対象外とし、受動喫煙対策は「努力義務」にとどめる。喫煙者の割合が特に高いこれらの店舗を外したことで、条例は事実上「骨抜き」になった。

《「骨抜き」ではない。自然の成りゆきだ。素案を出した最初から愛煙家いじめでしかなかった。愛煙家も禁煙家も趣味嗜好に関しては同格で選ぶ権利を持っている。一方的にいずれかを迫害することは許されないのは当然だ。かく言う私は喫煙しなくなって16年以上が経過した。吸わないことは私の勝手だ。だから吸う人を迫害しようとは思わない。分煙ならまだしも、全面禁止とは嫌煙家の勝手に過ぎることだ》。

修正理由について松沢知事は、急速な景気悪化を挙げ「中小企業者を守らなけければならない」と説明。分煙対策などで施設改修する場合には風営法により一時休業せざるを得ないことにも配慮したと述べた。施行3年後の条例見直しの際、規制対象にするか検討するという。

《何と言う恥ずかしい勝手な言い訳だ。人の身体、健康、命を守るためとのことで全面禁煙条例を発表したはずだ。これらは2の次で良いということか。中小企業者にも家族があり、生活がある。そんなことは景気が悪かろうと良かろうと当然のことだろう。単なる変節の言い訳でしかない》。

松沢知事は昨年4月、不特定多数が出入りする民間屋内施設の全面禁煙化をする条例の制定方針を掲げた。だが、業界団体や県議会から批判が相次ぎ、同9月の骨子案では分煙を容認。さらに同12月に示した条例素案では小規模飲食店の規制を3年間猶予すると、譲歩を重ねていた。

《せっかく多くの条例を作文しても、守られていないものが多々ある。いつも引き合いに出すが、神奈川県にある18歳未満の青少年の11時以降の夜間外出禁止条例など、最たるものだ。何も手を打たないことで犯罪や事件が減ることがない。守らなくても許される法ならなくても同じだろう》。

 二、 道路交通規則
 携帯電話でメールを打ちながら自転車を運転すると5万円以下の罰金だ。警視庁が昨年6月、交通マナーなどを定めた「交通の方法に関する教則」を改正し、自転車運転中の携帯電話の使用を禁止した。教則に法的拘束力はないが、これを踏まえて、各警察本部は罰金を盛り込んだ道路交通規則の改正に乗り出した。兵庫、秋田、徳島、岩手県に加えて昨年12月に大阪府や宮城県、青森県、1月からは熊本県も改正。自転車運転のマナーが悪化し、事故が増えていることが背景にある。

《淋しい話だ。自転車だけではない、自動車運転中の携帯電話使用も未だになくなってはいない。殺人、子殺しに、おれおれ、払い込め詐欺、飲酒運転による事故等々。その昔、世界に知られた礼節の国日本はどうなったのだろう》。

自転車関連の死亡事故は、高齢者が亡くなるケースが目立っている。07年10月、大阪市淀川区の交差点で、横断歩道を歩いていた80代の女性が、信号無視で走ってきた自転車にはねられて死亡した。同5月には、大阪市東淀川区で2台の自転車同士が正面衝突し、70代の女性が死亡した。

大阪府警によると、府内の交通事故件数はこの10年間で減少傾向にあるが、自転車関連事故が占める割合は、26・5%(98年)から31・3%(07年)に上昇した。中でも自転車対歩行者、自転車対自転車の事故は07年に計678件発生し、10年前の約7倍に増加した。

府警は05年から、自転車の安全教育や取締り強化など自転車総合対策に取り組んでいる。今回の道路交通規則改正もその一環となる。
 ♦携帯電話で通話やメールをしたり、携帯音楽プレーヤーの液晶画面を見ながら自転車を運転
 ♦イヤホンやヘッドホン、カーオーディオなどで大音量の音楽を聴きながら自転車や車を運転
を禁止し、違反者に5万円以下の罰金を科す。

03年から危険な運転者に交付している「自転車安全指導カード」の指導項目にも携帯電話を加えた。自転車版「イエローカード」のようなもので、対象者の住所・氏名や指導した危険行為を記入して注意を呼び掛ける。07年の交付件数は35万9928件と、03年の約14倍に激増している。

府警が規則改正前の昨年7〜8月の3日間、通勤時間帯に府内3カ所で行なった調査では、自転車1380台のうち、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴いていたのは214台(15・5%)に達し、携帯電話で通話やメールをしていたのは50台(3・6%)だった。府警交通部は「大阪は保有台数も多いが、ルールやマナーを無視した運転者が目立つ」と分析している。

自転車安全利用5則](警視庁作成)
 1、車道が原則、歩道は例外
 2、車道は左側を通行
 3、歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
 4、安全ルールを守る
   ▽飲酒運転・二人乗り・並進の禁止
   ▽夜間はライトを点灯
   ▽交差点での信号遵守と一時停止・安全確認
 <改正された点>
   ▽運転中の携帯電話は禁止
   ▽大音量で音楽等を聴きながらの運転は禁止
 5、子どもはヘルメットを着用

罰金を科すのは注意しても聞かない悪質なケースに限られる。兵庫県では昨年7月に同様の改正をしてから11月末までに警告は1万5200件あったが、罰金に至ったケースはまだない。しかし、警察庁は都道府県警に道路交通規則の改正を求める通知を出しており、「今後、自転車運転中の携帯電話使用を禁止する都道府県は増える」(広報室)とみている。

事故防止に向け、自転車のルールやマナー違反への対応は一層厳しくなりそうだ。

《12日の「交通死者減少」のおりにも触れた。今の日本では法を守らない人間には、悲しいことだが、厳罰でしか糾す方はないのだろうか》。

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2009年1月13日 (火)

ヒアルロン酸、しわ取りの自己注射はダメ

毎日新聞(1/11)から、 《 》内は私見
《ただのエチケットか美容か、或いはアンチエージングか自己満足か知らないが、飽くことのない女の造作いじりが続く。眉、瞼、眉毛からつけ爪、耳に穴をあけるなど、自分でできるごくごく初歩のものから、形成外科を伴う歯並び、顎、隆鼻、豊胸などの変形加工まで、女の満足を知らぬ追求は凄まじい》。

《昔から例えられる笑うと目立つ目の下の‘カラスの足跡’。シミ程度のものなら便利な化粧品もあるのだろうが、目立ってくると、誰でも気にし始める。それが、口の両脇の深い皺になると、嫌う女は多い。男性でも、高須クリニックの高須院長は何年か前、自らの口の両脇の皺を渡航して皮下注射で整形している。彼は商売上、自分の顔を実験台にしたものだった》。

 インターネットで購入したヒアルロン酸を、自分で顔などに注射する行為が広がっているという。10日、東京都内で開かれた日本美容外科学会で、日本医科大の百束比古(ひゃくそくひこ)教授(形成外科)らが自己注射による後遺症例を報告し、「素人は絶対にやめるべきだ」と呼びかけた。

ヒアルロン酸は間接や真皮に含まれ、化粧品の保湿成分として使われる。美容クリニックなどでは、皺の下に注射して目立たなくさせる美容法が提供されてる。効果を持続させるには約半年毎の注射が必要だ。

神奈川県内の女性(36)は04年春ごろ、美容クリニックでこの注射を受け、口の両脇の皺に注入して約8万円払った。その後、費用がかさむため、ネットの掲示板で話題になっていた自己注射に興味を持った。

クリニックで使用していたものと同じメーカーのヒアルロン酸を、香港の輸入代行業者を通して1個約2万円で2個購入した。備え付けの注射器を使い、掲示板の体験談などをもとに07年12月、自分の頬や目の下に注射した。

「失敗しても半年で元に戻る」と考えていたが、2、3カ月後、注射した部分の一部が膨らみ、しこりになった。クリニックでヒアルロン酸を分解する注射を打ったがしこりはなくならず、皮下に引きつれが起きる「遺物肉芽腫症」と診断された。完全に元に戻すことは難しく、女性は「すごく後悔している」と話す。

香港の業者は「日本からは月に100件ほど注文があり、殆どは個人だと思う。医師の処方箋に基づいて使うという前提で販売しているので、自己注射に関する質問には、医師に相談するよう勧めている」と話す。

《自分が鏡の中の自分を気にするほど他人は他人のことは気にしていない。大したことでもないことなのに、気にし始めるとそればかりが目立って気になる。この女性は36歳ということだが、一体何歳まで皺対策に皮下注射を続けるつもりだったのだろう。長くても1年短ければ半年ごとにでも再び注入しなければ効果は消える。その度に自分の顔に針を刺して消さなければならないものなのか。50歳になり60歳になれば一層皺は増える。死ぬまで皺と戦い続けるのだろうか。それほど憎い皺なのに、費用がかさむだけで安上がりの方法に切り替えるとは。その結果は・・・、自業自得だ。》

注射を使うヒアルロン酸を輸入する際には薬事法の規制を受ける。しかし、厚生労働省によると、個人が少量を自分で利用する場合は所定の手続きを経ずに入手できるという。

百束教授は「ネットでは自己注射の利点ばかりが強調されるが、後遺症に加え、注射によるショック死の可能性もある。水面下にはたくさんの事故例があるのではないか」と警鐘を鳴らす。

《リスクを覚悟であれば何をしても勝手だが、痘痕も靨(あばたもえくぼ)とも言える。また、酒好きの日本人、「酔った目で見りゃすべたも美人」(ルンペン節)に見えるそうだ。しかし、何と言っても飾らない顔が一番美しいと思うのだが》。


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2009年1月12日 (月)

交通死者減少というが

毎日新聞(1/7、12)から、 《 》内は私見
 ♦飲酒運転の怖さを実感することで事故の撲滅につなげようと、埼玉県警は、酩酊状態を疑似体験できる眼鏡を県内全39署と運転免許センター(鴻巣市)に配布した。飲酒事故被害者の遺族らが要請していたものだ。県警交通企画課によると全署への配備は全国的に珍しく、交通安全講習などで活用し多くの市民に体験してもらう考えだという。

配備されたのは米国製の「飲酒状態体験眼鏡」(約3万円)。酔っ払い眼鏡とも呼ばれ、掛けると遠近間や平衡感覚がなくなり、風景が歪んで見える。ビール大瓶5本(血中アルコール濃度約0・2%)を飲んだのと同程度の視覚体験という。

これまで一部の自動車教習所や県警の交通安全講習などで使われていたが、後を絶たない飲酒事故撲滅に向け、全署への導入に踏み切った。また熊谷市で昨年2月、9人が死傷した飲酒事故で両親を失った小沢さん(32)夫婦も「飲酒運転の危険性を多くの人が実感できるよう、眼鏡を体験できる機会を作ってほしい」と県警や県公安委員会に訴えていた。

福島哲雄県警交通企画課次席は「多くのドライバーに飲酒運転の危険性を体感してもらうことで、飲酒運転の根絶につなげたい」と話しているという。

《酒飲みに体感させてほんとうに効果はあるのだろうか。単に「面白いものを見せてもらった」の一過性の体験で終わるような気がする。正月を挟んで昨年暮から酒飲みの交通事故は分かっていても減ることはない。昨日、今日の成人の日に集まる人間たち男女とも、酒を飲めることが最大の歓びの日なのだ。交通事故予備軍は次々に生まれているのだ。彼等に眼鏡を体感させることは、逆効果となって麻薬へ走らせる呼び水にならないとも限らない。何をどう教育しても、酒飲み天国日本では、どこでも購入できる酒が売られている限り、なくなることはないだろう》。

 ◆社説は書く、『交通死者減少』とした上で、偉そうにお説教を垂れる。“慢心せず安全意識の高揚を”と。
 昨年中の交通事故死者は、一昨年より589人少ない5155人だった。依然として多くの命が車社会の犠牲となっている冷厳な事実に心が痛むが、警察庁によれば、8年連続の減少という。過去最悪の1万6765人を数えた1970年の31%だ。人身事故件数も前年より約8%減り、負傷者数は10年ぶりに100万人を下回って約94万人となった。

《毎日、日本の何処かで14人が死んでいた数だ。「減った」で喜べる話ではない。人身事故にいたっては毎日2500人を超える負傷者が出ていたことになる。為政者にお説教を垂れて減らせるものではないだろう》。

事故が減少したのは、不景気やガソリン代の高騰で交通量が減った影響、とも指摘されている。死者数が減ったのも、車の安全性能や救急救命医療の向上、道路環境の整備などによるところが大きい。

とはいえ、70年の交通安全対策基本法の制定以来、政府を挙げて「交通戦争」と向き合い、全国の警察を先頭に官民で安全運動を展開してきた成果が表われていることは間違いない。自動車の保有台数や運転免許取得者が急増し、道路網も大幅に延伸したことを勘案すれば、施策の数々は奏功していると言えよう。

気がかりは、ドライバーの安全や法規範に対する意識が必ずしも高まっていないことだ。重大事故が起きる度に飲酒運転の撲滅が叫ばれてきたのに、違反者は後を絶たない。悪質な轢き逃げが相次ぎ、携帯電話片手の運転やテレビを見ながらハンドルを握るドライバーも未だに目につく。

《長い間言い古されてきた「百薬之長」という酒飲みのよりどころが、実は、そうではないんだということに改まらない限り、日本人の酒に甘い社会規範が変革されることはないだろう。酒は麻薬と同じドラッグであることに早く気がつくべきなんだ。》

死者数の減少が、交通関係法令の厳罰化と相関していることにも注意したい。03年に約半世紀ぶりに8000人の大台を割った後、減少の流れが加速したが、その前々年には危険運転致死傷罪が新設され、前年には飲酒運転や轢き逃げの罰則が強化されている。

昨年の死者数が減ったのも、昨年6月から後部座席のシートベルトの着用義務違反が摘発対象になったことが大きな要因、というのが警察庁の分析だ。幼児3人が死亡した06年8月の福岡市の事故を受け、飲酒運転の取締りが強化されると、飲酒運転の摘発数が大幅に減少した経緯もある。

ドライバーの自覚や自戒があったからではなく、刑罰に威嚇されて事故が減ったとするなら情けなくないか。現状では慢心などによる事故の危険が拭い去れないのではないか。

《厳罰化しなければ事故が減らないのなら、それもよしだ。しかし、重大事故を起しても、運転免許が再取得できるような甘い法の下では、厳罰化以外には手段はないだろう。事故が減るのならどんどん厳罰化すればよい。運転者のモラルに頼っていては事故の減少など望めない》。

政府は「10年までに死者を5500人以下に」との目標が達成されたと評価している様子だが、目標値の設定が甘過ぎたにすぎない。年末年始の死者数は昨シーズンよりも増加に転じている。油断せずに対策強化に努めるべきだ、と結ぶ。

《「死者を5500人以下に」とは5500人までは死ぬ、ということを見込んでいることだ。一方で、加害者となる酒飲みは次々に生まれている。現時点で対策は一層の厳罰化以外には見当たらないだろう》。


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2009年1月11日 (日)

性交開始が早い傾向

一般紙としてはドキッとするタイトルが目に飛び来んできた。思春期の子どもにとって、家庭環境(親との会話が少ない、朝食を取らない、母親嫌いなどで家庭が楽しくない)の影響がセックスを早めさせる要因ではないか。厚生労働省と社団法人日本家族計画協会の「男女の生活と意識に関する調査」で、そんな子どもたちの傾向が浮かんだという。

毎日新聞(1/11)から、要約と 《 》内は私見
 調査は08年秋、全国の16歳から49歳の男女3000人に対して行われ、回収率は54・1%。2年ごとに調査され、今回で4回目になる。

中学生の頃、「家庭が楽しくない」と答えた人の平均性交開始年令は「18・4歳」で、「楽しかった」と答えた人の19・1歳より早かった。同様に、「普段、親とよく話をした」人は19・1歳で、「あまり話さなかった」人の18・1歳より遅かった。

「朝食」についても、「毎日食べた」人の19・4歳に対し、「食べなかった」人は17・5歳と顕著な差が出た。また、母親を肯定的に思っていた人が19歳だったのに対し、「嫌い、うっとうしい」と思っていた人は16歳と3歳も早く、母親の影響が大きい傾向も見られた。

調査にあたった同協会常務理事の北村邦夫医師は「原因をはっきりと断定できないが、親の問題、子ども自身の問題、親子関係などが、子どもを性交に向かわせる要因と何らかの関係があるのかもしれない」と話す。

《年齢、世代別、性別などの詳しいデータではなく、ひっくるめて「子ども」たちなので、何ともいえないが、夏休みなど休暇中の繁華街でうろつく子どもの多くは女の子だ。はっきりとした性の目覚めも女の子は早い。また、性に関わる情報(漫画、週刊誌、携帯、DVDなど)も溢れている。「子ども」を男と比べて早熟な「女の子」と読んでもいいだろうか》。

セックスレス夫婦の割合は04年32%、06年35%に続き、今回も増加傾向が見られた。日本性科学会が定義した、特殊な事情がないカップルで1カ月以上性交がない「セックスレス」は37%で、次いで「1回」(18%)、「2回」(13%)。セックスレスの年齢層別の割合は「40〜44歳」が45%、「45〜49歳」41%で年令の高い層でセックスレスの傾向が目立った。

セックスレスの理由について、男性は「仕事で疲れている」(25%)がトップで、以下「出産後何となく」(14%)、「面倒くさい」(9%)、「肉親のように思えるから」(7%)の順。これに対し、女性は「出産後何となく」(21%)が一番多く、「面倒くさい」(19%)、「仕事で疲れている」(15%)が続いた。

北村医師はセックスレス増加の要因として、「厳しい労働環境の下、へとへとに疲れている夫婦、出産後男女の関係から父母になってしまう日本型の家族像がある」と分析する。セックスレス防止策として「働き方の見直し、妊娠中、出産後のセックスに対する意識改革、異性間のコミュニケーションスキルの向上、セックスに対する創意工夫が必要だ」と話す。

人工妊娠中絶は55年の120万人から07年には26万人と5分の1にまで低下している。76%の人が中絶手術を受けたことがないと回答している。中絶が減少傾向をたどる背景には低用量経口避妊薬ピル(OC)などの普及も影響しているようだ。OCについては約7割の人は「ある程度以上知っている」。実際に使っている人も3%と02年時の2倍に増えている。「今後ぜひ使ってみたい」という人も16%おり、将来的にはさらに広がりそうだ。

また、性交後72時間以内に服用すると妊娠を妨げることができる「緊急避妊法*」(事後避妊)についても約3割の人が知っており、実際に利用したことがある人も6%いた。コンドームを使った避妊方法が85%と主流だが、OCなど、より確実な避妊方法を求める人も着実に増えている。

 《* 緊急避妊法(モーニングアフターピル)- 避妊対策なしで、或いはコンドームの破損で避妊に失敗した場合の処置。多量の女性ホルモン薬(プリベン)を一度に服用する方法。性交後72時間以内に2錠、さらに12時間後に2錠を服用。(通常の中用量ピルを服用している人の4倍、低用量のピルを服用している人の8倍相当)》

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2009年1月10日 (土)

英語の授業は英語で

《文部科学省は昨年12月22日、高校の新学習指導要領案を公表した。英語はコミュニケーション能力重視へ方針転換し授業を英語で行うことを基本とする、とした。一体何のために日本人がこれほど英語を必要としなければならないのだろうか》。

毎日新聞(12/23)から、 《 》内は私見
 今回の高校新学習指導要領では、各教科で小中学校の内容を復習する機会の設置を促進し、基礎学力不足の生徒への対応を充実させる。小中の新指導要領に続き、前回改定で削られた内容の復活などが進み、脱「ゆとり教育」への見直しが完了する。

高校の指導要領の全面改定は10年ぶりで、13年度入学生から適用し、数学と理科は12年度から先行実施する。卒業に必要な単位数は現行と同じ74。だが、授業時間は標準の週30単位時間(全日制)を超えてもよいことを明記、各校に積極的に増やすよう促す。

《99年3月に高校の学習指導要領改定案が公表され、この時点で小中学校と併せて「ゆとり」の現行の日本の学校教育の基本指針が出揃ってからおよそ10年。その「ゆとり教育」が学力低下を招いたとして、一転、その見直しが出そろった。》

英語は、文法・訳読中心の指導からの脱却を強調。単語は現行より500語多い1800語を指導し、中高で計3000語に達する。78年改定時の水準に戻り、中国や韓国とほぼ同程度となる。

義務教育の復習については、学校独自で科目を作ったり、必修科目の単位数を増やすなどして、指導してもよいことを明示した。小中の新要領で理数中心に内容が増え、中学に移行した要素も多くあった分、高校では前回改定で削られた「複素数鵜の図表示(数学Ⅲ)」などが復活し、「アモルファス(化学)」など新たな事項も追加される。「総合的な学習の時間」は3〜6の標準単位数を2単位に減らしてもよいこととした。

高校英語は、文法中心だった教育内容を見直し、英会話力などのアップを目指すのが狙いだ。文部科学省は「まず教員が自ら積極的に用いる態度を見せるべきだ」と説明する。だが教諭の英語力や生徒の理解度はばらつきが大きい上、大学入試は従来通りとみられ、現場からは効果を疑問視する声も出ている。

《大学入試が現状のままで、高校学習要領だけを改変することは教育の現場を混乱させるだけになる》。

千葉県の県立高の英語教諭は「文科省は現場を分かっていない」と苦笑する。学校によってはアルファベットのbとdが区別できない生徒もおり、「英語で授業なんて無理」という。

《それでなくても現在、鬱病(適応障害やパニック障害、統合失調症なども)などの精神疾患で休職する公立校の教員は過去最多(07年度4995人)の数に上っている。業務の多忙化、休憩を取りづらい、生徒や保護者とのやり取りで気疲れすることが多いなどだ。その上に、新指導要領で現場の混乱が予想されるようでは、教員への負担が一層大きくのしかかることになる》。

大阪府の府立高の男性教諭も「苦手意識を持った生徒が、ますます英語から離れてしまう可能性がある」と危惧する。進学校でも「難関大学の長文問題は行間を読まないと分からない。結局、日本語で説明する必要があるので時間のロスになるかも」(福岡県の英語教諭)と困惑する。

一体、どんな授業が想定されるのだろうか。文科省は「授業を始めるよ」「○ページを開けて」「いい発音だね」といったやり取りは英語で、と説明するが、本格的に英語で授業をしようとすれば教員の英語力も問われることになる。千葉県の教諭は「それぐらいなら今もやっている」と話すが、別の英語教諭は「全部英語でやるのは正直自信がない。研修をさせられるんでしょうか」と不安げだという。

大学入試にからんでは、その変革を求める声も少なくない。群馬県の県立高の英語教諭は「リスニング(聞き取り)の問題の配点がもっと高くならない限り、現場には浸透しない」と言い切る。大学入試センター試験の英語の配点は、筆記200点に対し50点。この教諭は「進学校では生徒に最短コースを歩かせたいのが本音。今の入試がある限り、授業のやり方は変わらないと思う」と話す。

生徒からも「リスニング対策なら英会話のCDで十分。日本語で教えてくれた方が分かりやすい」(大阪府の高3男子)、「英語は楽しいので賛成だけど、受験のための授業とは別にしてほしい」(福岡県の高1女子)という要望が聞かれた。

文科省教育課程課は「今後、新要領に対応した入試のあり方は別途検討されていくことになると思う」と話している。

《外国崇拝、いや英語コンプレックスの指導要領を書いた役人や有識者といわれる人たちには、どれだけ流暢な英語をしゃべろうが、日本語もままならない首相を頂いている日本国民は、大事なのは外国語を学ぶ前に、先ずは自国の言葉をきちんと話せるような国民である方がいい、と思っているのを理解できないのだろうか。そう言えばノーベル賞の授賞式で日本語で話した益川さん、「自分の研究内容を知りたければ日本語で読め」、とまで言わしめるその気骨、見習うべきだと思うんだけどね》。

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2009年1月 9日 (金)

法科大学院乱立 教員足りず質低下

参照 医学部定員693人増 08/12/19

上は医者の定員を増やすことへの不安を記事にしたものだが、不安は全く同様に法曹人口を増やそうとする施策でも現実のものになっているようだ。

毎日新聞(1/8)から、 《 》内は私見
 訴訟社会の到来を見越して法曹人口を増やそうと設置された法科大学院が、定員の見直しや再編を迫られている。7〜8割を目指した新司法試験の合格率が3割程度に低迷しているからだ。背景として、法科大学院自体の乱立による質の低下が指摘されている。裁判員裁判などの司法制度改革を控え、危機感を抱いた国は少数精鋭化に向けた定員削減を求めた。各校は2月以降、10年度の新定員を順次発表する予定だ。

《お笑いぐさの大騒動だ。パイを広げれば玉石混淆で集まってくるのは素人でも察しはつく。結果は初めから予想されることであったはずだ。敗戦後、雨後の筍の如く名ばかりの大学が増え、今では大学生とは言えない中学、高校生並みの生徒が集まる場所になっているのを見れば、法科大学院の乱立を許可した方にも多大の責任がある》。

〖法科大学院〗
 法曹需要が増大するとの司法制度改革審議会の想定に基づき、04年に設置。少人数で実践的な教育をする米国のロースクールをモデルにしている。合格率が数%で受験技術偏重との批判がある旧司法試験のあり方を改め、法曹人口を増やす狙いがある。旧試験は合格者数を段階的に減らし(09年の目安は100人程度)、10年まで並行実施する。

「修了者の7〜8割が合格するという話を信じたが、現実は違った」。新試験に3回挑戦し、いずれも不合格だった埼玉県の40代の男性は肩を落とした。法学部生時代から法曹を目指し、旧試験も十数回受験した。諦め切れず、04年に新設された東京都内の法科大学院に進んだ。だが、新試験には「法科大学終了後、5年で3回」という受験制限があり、昨年9月の3回目の失敗で受験資格を失った。

《志は立派だが、十数回失敗した過去から考えても、やりたい仕事とできる仕事とは必ずしも一致しないことの方が多いことを学ぶべきだ。望んで必ず成功するなら、失敗を味わう人間などいない。夢は叶うものとは限らない。自分の限界を見極める決断もまた、大事なことではないのか》。

新試験の合格者は、初年の06年1009人(合格率48%)、07年1851人(同40%)、08年2065人(同33%)で、合格率は予想を大きく下回った。

政府は02年、司法制度改革審議会の意見を踏まえ、年1000人程度の合格者を、10年までに年3000人程度に増やすことを閣議決定した。法務省幹部は「試験の成績をみる限り、目標実績は簡単ではない」と認める。

一握りの上位校と下位校の実力差も歴然だ。合格率別学校数は60%台が1校(一橋大)、50%台が4校だったのに対し、10%台は21校、10%未満は9校、ゼロも3校あった。合格者数でみても、東京、中央、慶応、早稲田、京都の上位5校が全体の4割を占めた。

当初想定された大学院の総定員は4000人程度。しかし、多くの大学が学生を呼び込む経営戦略の看板と位置づけたため、設立された法科大学院は74校に上り、総定員は約5800人に膨れ上がった。その結果、学生の質の維持が難しくなり、選任教員や実務家教員として期待された現職の検事や弁護士、裁判官は不足した。

新司法試験に合格した司法修習生の実力低下も問題になった。08年には1年間の修習終了後の卒業試験で全体の6%にあたる113人が不合格になった。不合格者は翌年の試験まで事実上留年を余儀なくされる。最高裁は「実力にばらつきがあり下位層の数が増加している」と指摘した。

《ドロナワで煮詰めないまま実施した、所謂、粗製濫造というやつだ。医者の増員計画もまた思いやられる。それでは打つ手はあるのだろうか》。

 国が念頭に置く法科大学院の改善策は、総定員削減と終了認定厳格化、学校間の連携などだ。少数精鋭化し、優秀な教員を効率的に配置することを目指す。

昨年の文部科学省のヒアリングによると、19校が10年度入試から実際に定員を削減し、19校が定員見直しを検討すると回答した。しかし、文科省は納得せず、先月には事実上全校に定員削減を迫る通知を出した。中央教育審議会の法科大学院特別委員会も昨年9月、終了認定の厳格化、▽適正な専任教員確保、▽学校間の教育課程の共同実施などを提言した。

こうした国の方針を受け、法科大学院側も改革に乗り出した。合格者が3年で1人だけだった姫路獨協大(兵庫県姫路市)は、09年度から40人の定員を10人に減らすことを決めた。島根、岡山、香川の3大学は、それぞれの法科大学院の共同運営を模索する。当面は共通講義を開くなどして、教員の質の維持や学生の競争意識の喚起を図る。合格者総数が8人にとどまっている島根大法科大学院三宅孝之研究科長は「弁護士の偏在を解消するためにも、地方で一定の数を養成する必要がある。そのためには時代に応じた変容も大切」と話している。

宮沢節生・青山学院大法科大学院教授は話す。弁護士過疎の解消、被疑者国選弁護の拡大、裁判員裁判の導入など、多くの弁護士を必要とする司法制度改革の実施が迫っており、3000人合格の目標は死守すべきだ。現在の法科大学院の定員を維持したままでは、新試験の合格率は2割台に低下する。実質的な予備校化が進行すれば教育の理想から遠ざかり、法曹を志す者の減少が続く。全校が大幅な定員削減に取り組むべきだ。

《法曹人口を増やすのが目的か、合格率を上げるのが目的かわからない。定員削減はパイを小さくすることだ。分母が小さくなれば合格者数は変わらなくても合格率は上がる。定員削減すれば合格者数が増えるという裏付けは何だろうか。教育の密度が上がるということのようだが、定員削減だけで期待通りに運ぶのだろうか。》


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2009年1月 8日 (木)

逆チョコ OKは7割

今日は何の日? 06/03/13

 上は3年前に書いたものだが、変われば変わるものだ。女からの告白は恥ずかしくて、チョコレートに託して好意を抱く男性にそっと渡した習慣が根付くようになってから、早くも半世紀が経過した。年を追う毎に弱くなっていった男性は、ホワイトチョコは勿論のこと、数年前からお返しを当てにした義理チョコが配られると、そそくさと3倍返しにデパートに走る光景も見られるようになっていた。

それが最近になると、恋愛にも性にも積極的な女性に比べ、一層男は弱くなり、女のご機嫌を取ることに汲々として、女尊男卑になった世相を地で行くように男がチョコレートを贈るのは当然のことになったようだ。

毎日新聞(1/8)から、
 バレンタインデーは男性も女性にチョコを贈る時代。森永製菓が意識調査をしたところ、「男性が女性にチョコを贈ってもよい」と答えた男性が72・8%に上った。日本ではバレンタインに女性が男性へチョコをプレゼントするのが主流だったが、男性から女性への「逆チョコ」も定着して欲しいとチョコレート業界は期待しているようだ。

調査は10〜50代の男女それぞれ400人を対象にインターネット上で行った。「女性に求められればチョコを贈るか」との質問に90・8%の男性が「贈る」と回答。チョコの種類は、雑貨専門店で買えるおしゃれなチョコ(42・7%)、コンビニエンスストアなどでの手軽なチョコ(34・2%)、デパートなどでの高級なチョコ(16・8%)と続いた。

「逆チョコ」を贈る気持ちについて(複数回答可)は61・0%が「感謝」、40・5%が「友情」とし、「愛情」の24・5%を上回った。

《商魂逞しい菓子メーカーのことだ、女性からのしおらしい愛情の告白をする日の道具としての意味合いは疾うに失われ、チョコの売れ行きも低迷を続けている。ここで需要喚起の目的で、受け身になった男どもの尻を引っ叩いて買わせようの魂胆だ。それには「愛情」が売りでは50年に亙る女性からの愛の告白が根付いている。何か目先を変えなければならない。そこで「感謝」が出、「友情」が出てきたというわけだ》。

《海外のキリスト教を下敷きにした日の習慣とは関係のない日本の商売上の当てつけの日だ。理由は何であっても構わない。感謝となれば恋人同士や男女間でなくてもよい。親子でも夫婦でも同性でも構わない。販路は拡大することになる》。

《要は、菓子メーカーの掌(たなごころ)の上で転がされているようなものだ。また、今は鳴りを潜めているようなジェンダー騒ぎの好きな人たちにも、女から男への一方的な貢ぎ物ではなくなり、男から女へせっせとチョコを運ぶ流れが生まれれば、異議を挟むこともなくなるだろう。》

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2009年1月 7日 (水)

レジオネラ菌、感染5倍

毎日新聞(1/7)から、 要約 と 《 》内は私見
 重い肺炎の原因となるレジオネラ菌*の感染報告者数がこの5年間で5倍近く増えたことが国立感染症研究所の調査で分かった。菌を含んだ水滴を吸うと感染するため、ジャグジーや打たせ湯などを備えた施設の普及が背景にあるとみられている。

研究所が全国の医療機関からの報告をまとめた。現在の統計の取り方を始めた00年以降、ほぼ150人前後で推移し03年は147人だった。その後、毎年増え続け、07年に668人が確認され、昨年も9月末現在で686人を記録した。このうち、感染源が判明するのはぼ半数だが、いずれも大半は入浴施設の利用者という。昨年2月には、高圧洗浄機で足湯を清掃中の男性が、残り湯が霧状になった水滴(エアロゾル)を吸い込み感染したという。

 * レジオネラ菌 - 1976年にアメリカのフィラデルフィアのホテルで米在郷軍人会総会が開かれ、その参加者が集団で原因不明の肺炎にかかったことから発見された。221名が発症、34名が死亡した。レジオネラのレジオは在郷軍人会(Legion)から病名としてつけられた。
 大量の水を溜めて利用する場所でレジオネラが発生することが知られ、レジオネラ菌は空調などの循環水や入浴施設の打たせ湯やジャグジーのエアロゾルによる感染の危険性がより高くなっている。

Legio_2 
 X1000 赤色がレジオネラ菌
 東京都衛生研究所のサイトから


200pxlegionella_pneumophil_2
 Legionella pneumophila
   (wikipediaから)


 東京都によると、都内でジャグジーを備えることが多いスポーツ施設や温泉施設も最近は右肩上がりで、特に06年度は前年度比で12%増の1736施設となった。

レジオネラ菌は肺炎球菌に次ぐ重症肺炎の原因菌で、抵抗力の落ちた人は意識障害や四肢の震えなど重症化する。

菌は日常生活のどこにでも存在し、水温が36度前後で最も繁殖する。分析した倉文明主任研究官(細菌学)「こまめな消毒と清掃が発生防止になる。施設の利用者は、疑わしい症状が出たら早めに受診してほしい」と話す。

《流行と贅沢には無縁の我が家の生活ではジャグジーも加湿器も利用していない。また、水着を着用して入るような不潔な温泉には行きたくもないから、レジオネラ菌に感染することはまずない。ブログでも書いてきたが、風呂場は何十年も私が掃除をし、管理している。タイルのメジは家を建てて30年以上を経過したが今でも新築と変らず真っ白で清潔だ。》

《結婚するまでしばしば利用していた町の銭湯は、現在の入浴施設と違い、湯舟の他にはお湯と水が出る蛇口のほかには体重計か扇風機があるだけの質素なものだった。今では過剰なほどの設備、サービスが施され、お湯の中でも死滅しないレジオネラ菌は、澱んだ水の中で増殖し、給湯設備、循環式浴槽、人口の滝や噴水などが感染源となることもある。》

 〈レジオネラ感染事例 - Wikipediaから)
▽1996年1月 東京都新宿区の大学病院で、新生児3名が発症し、うち1名が死亡した。加湿器が感染源と考えられた。
▽1999年6月 愛知県で自宅の24時間風呂で水中分娩したことにより新生児が感染し、死亡した。
▽2000年3月 静岡県掛川市内にオープンした総合レジャー施設内の温泉が感染源となり、23名が発症し、うち2名が死亡した。
▽2000年6月 茨城県石岡市にオープンした入浴施設が感染源となり、143名が発症し、うち3名が死亡した。
▽2002年7月 宮崎県日向市にオープンした温泉入浴施設が感染源となり、295名が発症し、うち7名が死亡した。
▽2002年8月 鹿児島県薩郡東郷町(現薩摩川内市)の温泉施設が感染源となり、9名が発症し、うち1名が死亡した。
▽2007年10月 新潟県新潟市で超音波式加湿器が感染源となり、男性1名が死亡。
▽2008年2月 昨年8月に鹿児島県指宿市内の足湯で、高圧洗浄機で浴槽を清掃していた男性1名が発症していたことが判明。全国初の足湯での感染に至った。

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2009年1月 6日 (火)

野宿者と貧困 - 2 -

 少年たちの野宿者襲撃は、82〜83年に横浜で起きた中学生による連続襲撃事件で社会問題となった。不況で野宿者が増えると事件も顕在化する。08年にも東京や名古屋で寝ている人が突然殴られたり、テントへの放火とみられる事件が続いた。12月には福岡で13〜18歳の少年7人が万引きをした生卵を野宿者に投げつけ、暴力行為等処罰法違反容疑で逮捕されている。

「人間の屑だから死んでもいいと思った」「やらないと仲間外れになる」。少年たちの供述からは、野宿者への偏見と、暴力によって自尊感情を取り戻そうとする姿が浮かぶ。「多くは集団で暴力に走る。結果を確かめるため弱者をおとしめる。周囲に同調して自分の存在を確認する。生徒間のいじめと同じです」と野宿問題の授業づくりに取り組む支援団体の生田氏は指摘する。

7年前に授業づくりを始めた生田氏は、学校に講師として招かれることも増えた。それでもなかなか広がらないのは、「教職員に野宿者への偏見があるため」と感じるという。そこで有志が呼びかけ昨年11月、「ホームレス問題の授業づくり全国ネットワーク」を発足させた。教職員や支援者、ジャーナリストら約230人が集まり、メーリングリストで情報や意見を交換している。

 ▼教室に野宿者を招き話を聞く
 ▼事件から子どもたちの心を考える
 ▼支援活動に参加する
など、バラエティーに富む授業例が集まってきた。

教育委員会の取り組みでは川崎市が進んでいる。95〜96年に少年たちが野宿者にロケット花火を撃ち込む事件が相次ぎ、野宿者人権教育の指導事例を作り、全私立校に配布した。夏休みに野宿者と生徒が一緒にトンネルに絵を描いた学校もある。東京都教委も人権教育プログラムで触れているが、「実施するかは各校の判断」で、現状は不明という。全国ネットは今後、行政にも教材づくりや授業の実施を要望していく予定という。

《昨日のブログで書いた、椅子とリゲームの中で誰かが言っている、消えた椅子はどこへ行ったのか? 派遣社員のところ?、外国人が取った?、など。椅子が獲得できなかったことの理由に、被害者意識が先に出てくる。特に外国人?とはひどい。日本人が嫌う仕事をするために、わざわざ日本へやって来た人たちだ。危険、汚い、きつい、帰れない、給料が安いなど、業種によって「3K」の違いはあるが、意識だけは中流の日本人が嫌う職場に、安い労働力として就労してくれる人たちだ。日本人がそのような職場で働いていれば、外国人を呼び寄せる必要はない。特に女性の就職が圧倒的に‘一般事務’の日本人女性の意識が変わらない以上、外国人労働力は一層必要になるだろう。》

《また、野宿者を‘人間の屑’呼ばわりする自身の人間性、付和雷同、烏合の衆の連帯感、そして偏見だ。これは生田氏が指摘するように、本来「愛」を教えなければならない教師の側に存在することが大きな問題だ。》

《ただ、ブログ開設以来ずっと書いてきたように、子どもたちの人間性は、生まれ育った親から学んだ幼いころからの家庭教育が総てだ。高校生になってからではもう遅い。知識で善悪は分かってもそこ止まりだ。言い換えれば、この子たちの親は自分の子どもに、社会へ出るための教育を何一つ教えていなかったと言うことになる。教師も同じだ、偏見だらけの親の下で成長した結果でしかない。》

 今日の朝刊に坂本総務長官が5日、総務省の仕事始め式の挨拶で、仕事と住まいを失った派遣労働者らを支援するために東京・日比谷公園に開設されていた「年越し派遣村」に触れ、「本当にまじめに働こうとしている人たちが日比谷公園に集まってきているのかという気もした」と述べた。そのうえで、「(集まった人が)講堂を開けろ、もっといろんな人が出てこいと(言っていたのは)学生紛争の時の戦術、戦略が垣間見えるような気がした」と続けた。

《「年越派遣村」についてはメディアもこぞって同情論一色だが、坂本総務長官の目は、日比谷に集まったのは仕事と住まいを失った者の全員ではないことを見ての発言だ。そこに集まらなかった大多数の人たちにこそ、目は向けられるべきだろう,私の見解もそうだ。》

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2009年1月 5日 (月)

野宿者と貧困

〈前置き〉
 新聞紙上に、しばらくの間目にしなかった活字が目に飛び込んできた。角ゴシックで大きく「野宿者」とある。横文字好きの日本人がここしばらくホームレスと呼び代えてきたものだ。しかし、野宿(野を宿にする)とホームレス(家がない、家庭がない)は違うのではないか。ホームレスは日本語にすれば宿無しが似つかわしい、無宿者だ。

いずれにしても、それまで普通に使われてきた浮浪者という語は差別的であるとして、放送禁止用語に指定されてからはホームレスがあてられるようになり、最近はタイトルのように野宿者、野宿生活者などと使われ方も変わってきたようだ。

しかし、「浮浪者」が差別的な言葉であるならば、「野宿者」はそれよりも一層差別的に聞こえるのだがそれでいいのだろうか。口にしてみればいい、「のじゅくもの」と。その昔日常的に使われていた「乞食(こじき)」や「ルンペン」の類いと同列の言葉だ。

【閑話休題】
毎日新聞(1/5)から、 《 》内は私見
 少年たちによる野宿者襲撃がなくならない。事件を防ぐため、学校現場に何ができるのか。広がる貧困や雇用の現実をどう教えればいいのか。教職員や支援者による授業づくりの全国ネットが発足し、取り組みが広がり始めた。

「今日は椅子取りゲームをやります」。杉浦真理教諭(45)のかけ声で、生徒たちが教室の中央に椅子を集めた。

 京都府宇治市の立命館宇治中学校・高等学校。昨年12月、高校2年の政治・経済でワークショップ形式の授業があった。生徒たちは既に毎日新聞くらいナビ面の連載「働けど、′08蟹工船」を読み、格差について学んだ。何が始まるか察した子も多いようだ。

まずは男女各10人が並べられた椅子の周りに立つ。椅子は14個だが、半分に「男性専用」の張り紙がある。教諭が音楽を流し、ストップ。男子は全員座れ、女子6人が脱落した。「ずるいよこのゲーム」「女性専用はないの?」。女子からブーイングが上がる。
 教諭「この椅子は今の社会の、何だろう?」
 男子生徒「男性だけ募集するのは法律違反だよね。でも現実がこうなのはなぜ?」
 女性生徒「面接で決まるから・・かな」

「次は一見公平なゲームをするよ」。教諭が「男性専用」の紙を剥がした。生徒22人で椅子は17個。教諭が就職した21年前の就職状況を反映した数だ。初戦で5人があぶれ、「悔しい」と苦笑い。2回戦。教諭は「これを07年バージョンにします」と、さらに7個椅子を減らす。「えー。少な!」と驚く女子に「まあこんなもんやろ」と男子。

消えた椅子はどこへ行ったのか。「派遣社員のところ」「会社が危ないからリストラされた」「外国人が取った?」いろんな疑問が出たところで、授業は講義へ。

《記事は女性レポーターの手になるものだが、今時の女性だ。椅子の数え方の「脚」も知らない。「個」でもいいと思っているのだろうが、年令の数え方さえ「個」で表して「一個上(いっこうえ)下(した)を平気で口にすることに慣れているのだろう。》

《この新聞社、300日問題では法律を守らず不倫の子を産んだ母親の子どもが可哀そうだけで民法改正を求める論法を展開する。或いは奨学金を返済しない卒業生を責めないで、返済の督促をしない側を責める。問題の本質を捉えられないままで論陣を張ろうとする。冒頭でいう襲撃事件をなくすために、なぜ男女差別や男女雇用機会均等法から入らねばならないのか。確かに昨年末の非正規社員らリストラの問題は大きなテーマではあるが、浮浪者の襲撃問題とは根源を別にする問題だ。》

経済界の要請で派遣労働の規制緩和が進み、人件費削減で椅子取りゲームが厳しくなった。その結果、野宿になる人が増えて行く。では、住所も蓄えもなくした人が一気に野宿を抜け出せるのか。生徒たちと問答を重ねる。

杉浦教諭は前任校で福祉を担当し、「障害者や高齢者福祉は教えても、野宿者問題は抜け落ちている」と感じた。でも、どう教えれば良いのか。悩んでいた時、大阪で野宿問題の授業づくりに取り組む支援団体「野宿者ネットワーク」の生田武志(44)を知り、昨年度から授業を始めた。この日のゲームは生田の教材をアレンジした。

どうすれば椅子を増やせるのか。授業の最後、生徒たちからこんな案が出た。「新しい公共事業」「政策で企業に採用人数の枠を決める」「派遣社員を正社員にする」「2人で座る」

次の授業では、九つの野宿者対策を挙げ、重要度をランク付けしてもらった。生徒たちが1位に選んだのは「住居」ではなく「仕事」。教諭は「彼らの中にまだ『野宿者イコール働かない人』という意識が強いことの表れ」と感じた。「来年度は人権にどう踏み込むかが課題です」と話す。

また、大阪府立三島高の松井教諭(45)は3年生の政治・経済で、今の不況に踏み込む授業に挑戦した。

松井教諭は6年前、前任校で貧困層の生徒たちと関わった。高卒の就職状況は悪く、地域では襲撃も起きていた。そこで生徒たちに安いアルミ缶集めで苦労する野宿者のドキュメンタリー番組を見せた。ある生徒が「働くことの大切さを教えられた」と言ったことが記憶に残るという。

今年度は生田教諭の教材をもとに、サブプライム問題など世界の出来事と日本の貧困の結びつきを講義した。日々のニュースが自分たちともかかわり、ネットカフェ難民や野宿者の問題も身近なことと感じてもらうためだ。

計6時間の授業を終えた生徒たちに感想を聞いた。ある男子生徒は「こういう時代で自分もホームレスになるかもしれない。大人になったら株で儲けようと思っていたのに、怖くなった」。女子生徒は「ホームレスって自業自得と思っていたけれど、社会にも原因があるんやなあ」。

格差解消のために自分に何ができるのかという質問には「ちゃんと税金を収める」(男子生徒)、「多分何もできない」(同)、「取り敢えず、自分は関係ないとは思わない」(同)、「ボランティア活動で貧困者を助けたい」(女子生徒)などの答えが返ってきた。

「貧困を対等なまなざしで見られる人になってほしい」。松井教諭から生徒たちへのメッセージだ。

《浮浪者の襲撃、殺人は、人間の尊厳、命の尊さの問題で、倫理、道徳面からの解決の道を探らない限り、リストラされたことへの同情や格差社会の矛盾として取り上げたところで解決出できるものではない。》           –– つづく 

            

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2009年1月 3日 (土)

ボランティアを大学の必須授業に

 近所の池でゆりかもめにパン屑をやり、午前中遊んだ
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 毎日新聞客員編集委員・早瀬圭一の「記者の目」欄(12/19)から、要約と《私見》
 (前略)79年2月22日の同欄の記事、母上を老人ホームに託した体験をまとめ、「老人ホームじゃなぜ悪い」に書いた。当時としては、随分過激なタイトルだったが、賛否は3000通を超える反響となった。
 以後、彼の新聞記者としてのテーマは「人は終末をどう迎え、一生をどう完結するか」に絞られるという。

その後大学教員となり、「老人福祉論」「地域福祉論」、大学院で「死生観特論」「在宅ホスピス論」を学生や院生と論じ合い、勉強している。昨年4月から金沢で創立123年を迎えたミッション系の北陸学院が4年制大学を新設、こちらに移った。

前任校(東洋英和女学院大学)では、「老人福祉論」の受講生は、必須科目である福祉学科の学生よりも選択科目の他学科・他学部の学生の方が多かったという。なぜなら、自分たちの祖父母が何らかの形で介護が必要な時期を迎えており、孫である彼女たちも「老人福祉」に関心を持たざるを得なくなったからだ。

人間はいずれ死ぬ。死が免れ難い以上、そこに至る老齢も避けて通れない。人は生きている以上、誰もが老人になり、やがて介護を必要とする。

いま、高齢者施設の人手不足は深刻だ。東京では施設の半分が閉鎖状態のところもある。仕事がきつく、給料が安く、現場で働く人たちの将来への希望も見えない。そんなこともあって大学の福祉学科は人気に翳りををみせている。前任校もそうだが、社会福祉のルーツ校・日本女子大でも縮小を検討している。

本当は逆ではないのか。いまこそ国は福祉現場の安定した将来を考え、大学は指導的立場に立つ人材の育成に力を入れるべきではないか。

《少子高齢化を叫ぶが、ますます深刻化してきた高齢社会への対策は具体的にはまだまだ進められてはいない。学生たちも、大学は卒業しても就職は多くのものには楽な一般事務職が一番人気だ。やがて結婚をしても夫ともども親を捨て、老い行く親たちは他人任せとなる。それも海外から国籍の異なる人たちに任せて終わりだ。現実は海外労働力に頼る。これがせいぜいのところ国が打っている対策だ。早瀬がいう、東洋英和女学院の学生のように、問題意識を持つ女性もいるようだが、日本女子大のように社会福祉、老人福祉にかかわる人材育成を放棄するような施策を打とうとする大学もある。》

福祉学科の学生たちは社旗福祉士の国家試験を目指す。専門科目を履修し、180時間の実習をする。早瀬は学生たちに、実習に行く前の1年の夏休みにヘルパー2級程度の資格を取るよう勧めている(一定の講義のほか、3級8時間、2級30時間、1級84時間の実習が前提)。そうすれば、実際に実習に行った時、戸惑わずにすむからだという。

北陸学院では、さらに一歩進めて福祉学科以外の学生にも何らかのボランティアに行くよう求めている。いずれ義務づけるべきだと考えている。アルバイトに明け暮れているとまでは言わないが、学生には時間がたっぷりある。大学生には何らかのボランティアを必須授業として課すべきだと思う。大学生だけではなく、時間にゆとりのある団塊の世代の定年退職者にも、積極的に高齢施設で介護の現場に接してほしい。出来れば資格も取ってほしいと早瀬は述べる。

高齢者はますます増える。65歳以上の老齢人口は、1950年に総人口の5%だった。05年に2567万人(20%)、2055年には、3646万人(41%)に達すると推定される。一方で30代の独身率は40%に近づいている。「老老介護」とともに、独身者が自分の親をみる「シングル介護」も増加している。いずれにしても、祖父母か、親か、自分の介護が必要になる。

30年前とは老人ホームへの偏見は減ったが、入所は厳しくなる一方だ。首都圏や近畿圏など大都会の施設だと待機者200人、300人はざらである。高齢者を取り巻く環境はむしろ厳しくなっている。誰もが介護の手ほどきは受けておかねばならない現状にある。

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2009年1月 2日 (金)

新成人は133万人

毎日新聞(1/1)から、
 総務省は31日、09年を20歳で迎えた新成人(88年生まれ)は前年より2万人少ない133万人(推計、男性68万人、女性35万人)で、過去最低を更新したと発表した。新成人は第2次ベビーブームの73年生まれが成人した94年の207万人がピークで、15年連続の減少。総人口に占める割合も、過去最低の1・04%だった。

また、今年の干支の丑(うし)年生まれは1082万人(年男526万人、年女556万人)。総人口の8・5%で十二支では子(ね)年、亥(い)年に次ぎ3番目に多い。年代別では、第1次ベビーブーム世代で今年60歳の49年生まれが230万人と最多。次いで第2次ベビーブーム世代で今年36歳の73年生まれが201万人だった。

 厚生労働省は1日付で、人口動態統計の08年推計値を公表した。出生数は109万2000人と07年確定値を約2000人上回る半面、死亡数は3万5000人増えて114万3000人と戦後最高(戦中戦後の混乱で1944〜46年はデータがない)を更新。出生数から死亡数を引いた人口の「自然増加数」は過去最大のマイナス幅となる5万1000人(減)と推計している。

人口減は2年連続で、05年を含め3度目。同省は、本格的に人口減社会に突入したとみている。死亡数の増加は、高齢化の進展によるもの。戦後の最高は47年の113万8238人だが、08年はこれを5000人弱上回るとみている。死亡数が100万人を超えるのは6年連続となる。

一方、出生数の微増は、08年が平年より1日多い閏(うるう)年だった影響という。出産期の女性人口が減っているため、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数に相当)は前年(1・34)より上昇し、1・36前後になると予測している。

結婚件数は前年比1万1000組増の73万1000組。離婚は4000組減の25万1000組。結婚の増加は2年ぶり。離婚は6年連続しての減少だ。

元日、昨年10月にオープンした日本最大級の世評のショッピングモールを含む「越谷イオンレークタウン」(東京ドーム50個分の面積となる予定)へ、長男の里帰りを利用して出かけてみた。老人夫婦には場違いの場所だ。行けども行けども若い女性と子ども向けのショップが立ち並ぶ。男だけをターゲットにしていては商売が成り立たないのが現在の日本だが、まざまざと実感することになった。足の弱い妻同伴では1週間通いつめても全部は尋ねきれないだろう。身体の不自由な人向けには車いすや、子どもにはベビーカーなど豊富に備えていたが、人ごみが邪魔で動きは制約もあるだろう。

気がついて周りを探してみたが、おそらく万を超すほどの人並みの中、我々夫婦のような老人は1000人に1組もいなかったかも知れない。兎に角、巨大ショッピングモールとは老人を寄せ付けない別世界のような所だった。また、外出のたびに耳につく癇(かん)の虫が取り憑いた甲高い子どもの声が、あちこちで鳴り響く。逃げ込んだ大人のくつろぐ喫茶店内で、「キー、キー、キャー、キャー」の声が谺する。

総人口32万人とはいえ、焼き場のあった近くの跡地にできたショッピングモールだ。周りは荒れ地も残る未だ閑散とした片田舎だ。いつまで今日の賑わいが続くか分からないが、話しの種にはなった。

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