「もみじマーク」表示 猶予になるか
毎日新聞(12/3)から、 《 》 内は私見
《「もみじマーク」は「枯れ葉マーク」「落ち葉マーク」など自らを卑下するような言い換えがされ、高齢者から嫌われているという》。
《かく言う私も義務化というお触れなので、今年6月から車体の前後に貼り付けて走っているが、何ということもない。ただ、周りは高齢者呼ばわりされるのが嫌いなのか、少しは数が増えて来はしたが、どう見ても私よりも高齢と窺える老体でも、マークなしで運転している人が結構いるようだ。スーパーやコンビニの駐車場に出入りする様子を見ていればよくわかる》。
今年6月の改正道路交通法で高齢運転者標識(もみじマーク)の表示が75際以上に義務化されたことに伴い来年6月から違反者に科せられる罰則について「高齢者いじめ」との批判が高まったことを受け、警察庁は運転手の能力に応じて表示を猶予する制度の検討を始めた。実質的な罰則緩和といえ、同庁は有識者の検討委員会を設置して高齢運転者を規制するだけでなく支援する視点で制度の見直しを検討しており、12月中旬にも報告書をまとめる。
《特段に、高齢者いじめとは思わないが、アンチエイジングなる人間の生理に無駄な抵抗をすることが流行する世の中の事だ。年相応ということに耳をかさない年寄りがいかにも多いようだ。早くから懸念されていた人の命を与(あずか)って生計を立てているタクシー運転手などは、乗客の不安をことさらに煽るような目印となり、業務に差し障りが発生することがあるだろう》。
改正道交法では表示に違反した場合、反則金4000円と違反点数1点を科した。しかし、衆議院内閣委員会で民主党の委員から高齢者いじめと指摘され、自民党役員連絡会や総務会でも「後期高齢者医療制度と同じように高齢者に批判を浴びかねない」などと不満が出ていた。
《大体もともとは、その高齢者の自動車事故の発生が大幅に増加したことが原因ではなかったのか。今になって高齢者のご機嫌を損ねたくない、とは変な話だ。高齢者を慮って能力や適性に配慮した結果が事故の減少には関係なかった、となれば本末転倒ということになる》。
こうしたことから9月に設置した有識者委員会は、適性診断などで認められれば、
▽もみじマークの表示を猶予
▽高齢者の路上優先駐車区画の設置
▽高齢者に対する運転妨害の罰則強化
▽一般運転者に高齢運転者の特性を教育
など、再度の道交法改正も視野に入れた検討を進めている。適性診断の具体的な方法なども検討している。
75歳以上が加害者の死亡事故は07年は422件で10年前の1・5倍。免許保有は97年に約100万人(全体比12・8%)だったが、07年は約283万人(同22・1%)に急増し、10年後には約28%(全体のおよそ3人に1人、或いは車3台に1台)に増えると推計される。一方、2月の調査で約4割しかなかったマークの表示率は9月の調査で70・2%に増えていた。
《口では不満を言いながらも、実際にはきっちりと法を理解し、実行できる智恵を備えている。流石(さすが)年功というべきか。今さら法の改正は必要ないだろう》。
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