子どもの叱り方
思い通りにならないで、虐待や、殺すところまで行く母親や父親がいる。一体子どもはどのように叱ったらいいのだろうか。
毎日新聞(11/16)から
長女(6)の登園時間が近づくのに、長男(3)がごはん食べない。次女(1)は、次から次へとおもちゃを散らかす。東京都墨田区で3人を育てる母、管野さん(34)は、そのたびに叱る。「毎日怒って、どなってしまう。明日は優しくしようと思うけど、また叱ってしまいます」と苦笑する。
幼児教室「りんごの木」を主宰し、毎日新聞「子どもの相談室」の回答者でもある柴田愛子のもとには、母親を中心に全国から年1000通以上の悩みが寄せられるという。約20年間続けてきたが、叱り方や躾け方の相談はここ数年、上位を占める。柴田は「子どもが減り、子育てを担うお母さんへのプレッシャーが強くなってきている」と分析している。
<優しく見守ってやりたいのに、どうしても怒ってしまいます>
<言うことをちっとも聞かない。自分勝手な大人になるのではないかと心配です>などなど・・・。
明るく元気でハキハキし、聞き分けが良く、お友だちと仲良くできる—。多くの保護者はそんな「理想の子ども像」を目指して頑張ってしまう。「子どもって、汚くて、うるさくて、思いがけないことをするもの。大人の価値基準を当てはめるから、理想と現実のギャップに悩むことになる」と柴田は語る。
そこで彼女からのアドバアイス。
◎子どものやり方をむやみに修正せず、振り回されてみる
◎叱り方にメリハリをつける。叱りたくなる項目を整理し、「どうしてもダメ」と思うことを把握する
◎親のストレスを子どもに向けないよう、読書やショッピングなど発散方法を見つける
◎感情的に叱ることは誰にでもある。落ちついた時にきちんと謝る
「普段から愛情を伝えておくことも大事。子どもが可愛くない時も1日1回は抱っこしてあげましょう」と話す。
子育ての問題点を、母親の体調面から、対策を提案するのは十文字学園女子大学の岡村佳子教授(発達心理学)だ。「気分のムラは女性ホルモンと関係がある」という。岡村は05〜07年、19〜20歳の女性に、女性ホルモンと関係が深い基礎体温をつけてもらい、心理テストで気分との相関を調べた。72人中52人で基礎体温の変化が気分に影響していることが分かったという。
最も多いのは、生理後の低温期から排卵日に向けて気分が落ちつき、排卵後は体温が上がり急激に活発になるケースだった。ただ、これには個人差があり、一概には言えない。低温期に気分が落ち込んだり、高温期にテンションが上がり過ぎて些細なことで怒るケースもあるという。
そこで、岡村教授は、体調と子どもへの対応を記録し、パターンをつかむことを勧めている。
具体的には、日時、基礎体温、体調・気分、天気、食事、子どもの様子、子どもへの対応などを毎日記録する。データから、感情が不安定になりそうだと分かったら、子どもに事前に伝えたり、子どもから少し距離を置くなどの手が打てる。「気分にムラがあるのはむしろ自然。そういう母親から、子どもは人間関係の難しさを学びます」と、指摘する。
《墨田区の34歳の母親の相談から始まっているが、回答者や学者の頭の中には父親が不在だ。それとも幼児は母親が育てればよいと思い込んでいるのだろうか。それでも柴田の方は『多くの保護者はそんな「理想の子ども像」を目指して・・』と父親の存在を臭わせてはいるが、揚げ足取りではないが、柴田も岡村も子育てには男は不要とでもいうのだろうか。
《また、岡村のいう女性の生理と気分のムラとの相関関係は、今に始まったことではない。昔から生理期間中の不安定な精神作用は言い古されていることだ。古くは女性の万引きの多くが生理中であることが知られていた。ホルモンとの関係を、女性自身である母親が知らないわけはないだろう。不安定な精神状態に加え、現在の核家族では、子育ての豊富な智恵を持つ相談できる家族が身近にいないため、イライラしてつい、・・ということは普通に考えられることだ。
《「褒めて育てる」が言われることもあるが、褒めるだけでは碌な子どもには成長しない。幼児期の子どもは同じ動物である犬や猫と変らない。叱られることがないと褒められてもその効果は薄い。叱られ、厳しく躾けられたこともなく、過保護一辺倒で図体だけは大きくなった子どもの親こそ、ヘリコプターペアレントなどと呼ばれる保護者失格となるのだ。》
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