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2008年11月29日 (土)

小中高問題行動調査、ネットいじめ深刻

いつまでのんびりと調査を行ない、データ集めすれば気が済むのだろう。その間にも子供達への被害は広がるばかりなのに。

毎日新聞(11/20)から、 《 》内は私見
文部科学省が20日公表した07年度の児童生徒「問題行動」調査結果は、いじめが依然深刻な問題となっていることを示した。新たな問題として「ネットいじめ」も浮上。自殺にいじめが関係している可能性がある5件のうち、神戸市の私立校高3年生の男子生徒(当時18歳)のケースでは悪質なネットいじめが確認されており、対策が急務だ。

いじめについては、特別支援学校を含む計4万38校を調べた。認知件数は10万1127件(前年度比19・0%減)で、小学校 4万8896件(同19・7%減)
  中学校 4万3505件(同15・2%減)
  高校    8385件(同31・9%減)
  特別支援学校 341件(同11・2%減)
文科省は「減少したとはいえ(10万件を超え)依然深刻だ」とする。自殺した児童生徒158人のうち、いじめが一因だった可能性があるケースは5人(同1人減)だった。 ネットいじめは5899件(同20・8%減)に上った。

《「ネットいじめ」が新たな問題とは随分感度の悪いアンテナだ。「プロフ」として知られる携帯電話を使って作るインターネット上の自己紹介のページは、02年4月(既に6年も経過している)には開設されており、現在約530万人が登録している。問題は契約者の8割が女性であり、都市部に住む10代がその9割を占めているということだ》。

《登録者が無防備に個人情報を公開することで、それを悪用して裏サイトに悪口を書いたり、写真やメールアドレスを無断で公表するなどがトラブルになっている。過激な書き込み、猥褻な画像を公開したり、今年に入っては、悪口を書かれたことがもとで死亡事件まで発生している》。

男子生徒は07年7月に自殺。生徒の名前を冠したサイトが勝手に作られ、住所や電話番号、メールアドレスが書き込まれた上に、裸の写真まで掲載されていた。加害生徒は「うそ一回につき罰金1万円」というルールを作り、メールで現金を要求。要求額は計50万円近くに上り、被害生徒は学校に隠れてアルバイトをしていた。

《この事件も昨年大々的に報道され、私もブログで他と含めて何度も取り上げている。文科省が知らないわけはない。どのような対策を指示したのだろう。せいぜい役にも立たないフィルタリング・サービスの適用を携帯電話会社に義務づけした程度だ。根本には携帯の使用に関して、何の不安や躊躇いもない無知な保護者にあることをもっと問題視することだ。》

ネットいじめは本人が知らないところで中傷されるのが特徴で学校側が把握しにくい。このため、ネットの正しい使い方などを教える情報モラル教育に取り組む学校も増えている。文科省も教員向けのネットいじめ対応マニュアルを約8万部作成、来月中に全国の国公私立の全小中高校に2部ずつ配布する。

《どれだけ学校で情報モラル教育を施そうと、教員向けに対応マニュアルを配布しようと、暖簾に腕押しだろう。それではもう手遅れの段階にある、子供達が携帯を手にしてからでは遅い。買い与える前に携帯の使い方について、親子でしっかり話し合っておく必要があるのにそれが欠けているからだ。というよりも、保護者の側がプロフやネットについて無知に過ぎる。本来、親が施すべき家庭教育は幼い頃から他人に預けてひと任せ、学校任せになっている。家庭から外へ出すまでに、親が子に最低限身につけさせるべき規律(善と悪、人を愛すること、友情の大切さ、嘘をつかない、責任を逃げない、ひとに迷惑をかけない、など)すら教えることもしていない。そのために、子どもの方が先を行くネットやプロフには口出しすら難しい。問題の根は文科省が考えているような表面に見えているような所にはない。もっと深い家庭教育の不毛から生まれていると見る》。

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