« 客寄せパンダで終わるのか | トップページ | 続々・麻生太郎、このばかなるもの »

2008年11月19日 (水)

続発する轢き逃げ

 遂に泥酔警官までが飲酒の上当て逃げで現行犯逮捕となった。茨城県稲敷市内で飲酒運転をしたとして、稲敷署は17日夜、同県竜ヶ崎市小通幸谷町、警視庁総務部施設課管理官、日高幸二容疑者(50)=警視=を道交法違反(酒酔い運転)の疑いで現行犯逮捕した。

毎日新聞(11/18) <社説> から 《 》内は私見
轢き逃げが続発する引き金ともなっている「飲酒運転を許さない仕組みを」と、モラルや厳罰化だけでなく、新しいテクノロジーも含め、悪質な交通犯罪の根絶に取り組むよう提言している。

《10月9日、同紙は改正道交法1年で罰則強化が浸透し、飲酒運転事故が22・8%、轢き逃げ事故は14・5%といずれも前年同期より減少したことを警視庁のまとめとして書いた。同庁によると、改正法が施行された昨年9月19日から1年間の飲酒運転事故は6145件で、前年の7959件より1814件減った。飲酒死亡事故は前年同期比24・4%減の319件だった。》

《飲酒運転での検挙も大幅に減っており、♦酒酔い運転が1016件(06年10月〜07年9月比22・6%減)、♦酒気帯び運転が5万667件(同39%減)、♦飲酒検知拒否が269件(同30・8%減)だった。新たに設けられた飲酒運転者への車輌、酒類提供、同乗の要求・依頼による検挙は1268件だった。

轢き逃げ事故は1万3776件で、前年の1万6118件より2342件減った。警視庁は「罰則強化が浸透した効果が表われている」と分析していたのだが、最近の状況を見ていると、この楽観的なコメントを嘲笑うように轢き逃げは続発している》。

社説は書く。どうしてこのようにむごい交通犯罪が続くのか。大阪府富田林市で起きた轢き逃げ死亡事件である。新聞配達中の16歳の少年が軽ワゴン車にはねられ、6キロ以上引きずられて死亡した。先月21日、JR大阪駅前で30歳の男性会社員が約3キロ引きずられて死亡する事件があったばかり。非道な轢き逃げで若い命が続けて奪われたことに強い憤りを感じる。

道路交通法違反(轢き逃げ)と自動車運転過失致死容疑で逮捕された男は「飲酒運転だったので必死で逃げた」と供述している。今年6月にも酒気帯び運転で検挙され、30日間の免許停止処分を受けていた。

《酒が売られている限り、飲酒運転、酒酔い運転がなくなることは『絶対にない』と信じる。何よりマリファナなどよりも強い依存性(精神的、身体的、耐性形成)を持ち、酒あれば必ず飲むことになるのだ。酒気帯びや速度違反の常習者にたった30日間の免許停止処分で済ます法律は、何ともお優しすぎることだ。酒気帯び運転にしろ、飲酒運転にしろ、酒が入れば差はない。1滴でも酒が入っていれば、免停ではなく2度と運転免許を取得させないだけの厳しい法にするべきだ。酒飲みが心改めることを期待する方が間違っている。それが酒の強い依存性なのだから。そのために生涯の職を失っても自業自得というやつだ。人を殺す結果になるよりも、野垂れ死にしてくれる方が世のためだ。》

《ここ最近の酒気帯び運転、飲酒運転等による事故を挙げてみよう。
▽10月15日 飲酒運転で轢き逃げ 直前の同乗者に5千万円賠償命令(鹿児島)
▽10月20日 酒気帯び運転 高1はねられて死亡 男を逮捕(茨城)
▽10月21日 酒気帯び運転 JR大阪駅前 30歳男性約3キロ引きずられて死亡
▽10月24日 酒気帯び運転 札幌市職員逮捕
▽10月25日 酒気帯び運転 板橋区土木部計画課主事逮捕(埼玉)
▽11月 7日 酒気帯び運転 海士長 停職20日の懲戒処分(青森)
▽11月 8日 飲酒運転 物損事故の水道局主査を懲戒免職(熊本)
▽11月 8日 飲酒運転 職員を停職6カ月の処分(鹿児島)
▽11月 9日 酒気帯び運転 人吉の医師を逮捕(熊本)
▽11月 9日 酒気帯び運転 職安職員を逮捕(熊本)
▽11月13日 酒気帯び運転 車椅子の69歳はねられて死亡 容疑者逮捕(岐阜)
▽11月14日 酒気帯び運転 酒気帯び運転 容疑で逮捕の広陵町教委課長が退職(奈良)
▽11月15日 酒気帯び運転 さぬき市民病院の医師 停職1カ月(香川)
▽11月16日未明 酒酔い運転 富田林で新聞配達少年(16)6キロ以上引きずられて死亡(大阪)
▽11月17日未明  無免許  大阪市住吉区矢田の府道交差点で男性が轢き逃げされて死亡(大阪)   
▽11月18日 酒酔い運転 警視庁総務部警視、酒量基準値の4倍で当て逃げ(茨城)》

大阪駅前の轢き逃げでも、容疑者は酒気帯び運転や速度違反を繰り返し、免許取り消し中で「とにかくその場から逃げたかった」と話しているという。「引きずりながら逃げれば被害者が死ぬ」と分かっていたとされ、大阪府警は逮捕容疑に殺人も加えた。今回(富田林)も、殺人容疑で調べるという。

警視庁が06年、轢き逃げの動機を調べたところ「飲酒運転中だったから」が約17%でトップだった。飲酒運転が事故を招き、それを隠すためさらに重大な罪を犯すという因果関係は明らかだ。

大阪の2件とも事故後、すぐに救護措置を取っていれば被害者は助かった可能性が大きいだけに、あまりに身勝手だ。

全国で2万件弱で推移してきた轢き逃げ事件が一昨年から減少傾向にある。福岡市で幼児3人が犠牲となった事故を契機に道路交通法が改正され、轢き逃げや酒酔い運転が厳罰化された効果とみられる。死亡轢き逃げの検挙率はほぼ9割を越えている。

だが、いくら厳罰化を進めようとも、飲酒運転の常習者が相手では限度がある。家族や同僚など身近な人が、飲酒常習者に厳しい目を注ぐなど社会全体で監視することも必要だ。

《酒飲みがそんなことで臆することはないだろう。それが依存性だということが理解されていず、「酒は百薬の長」「適量なら身体にいい」と思い込んでいる。》

酒酔い運転の場合、違反歴がなければ2年間の免許取り消しだが、酒気帯び運転だと30日間の免許停止ですむ。「飲んだら乗るな」が常識となった時代に不合理ではないか。見直しを考えるべきではないか。

《「考えるべきだ」はもういい。メディアなら具体的な提案の一つや二つするべきではないか。心あれば誰でもが「考えるべきだ」程度は<社説>でなくても言える。酒酔い運転の場合の2年、酒気帯び運転の免停30日間で済まさず、いずれも二度と免許証は持たせない。或いは再交付しなければならないとしても、両者ともナンバープレートを酒飲みらしい真っ赤なものに義務づけるなどなど。》

国連が定めた「世界道路交通犠牲者の日」(11月第3日曜日)に事故が起きたことがやり切れない。この日に向けて大阪で開かれたシンポジウムでは、道路状況に応じて安全な速度に自動的に制禦される「ソフトカー」の普及など、システムとして交通死ゼロを目指す提言もなされた。

免許の有効性を記録したIC免許証を、車の読み取り機にかざさなければ作動しない仕組みも将来的には可能だ。

《そういえば新しく更新した免許証は、ICチップ入り、任意の8桁の暗証番号(暗証番号1、及び2の4桁つづき)も登録した。また、酒気を感知し、エンジンがかからない技術の開発はすでにできているはずだ。これとて酒飲みには身替わりを使えばどうってこともないのだろうが。

と、万策尽くしても酒が売られている限り、酒酔い運転、酒気帯び運転がなくなることはない。》


|

« 客寄せパンダで終わるのか | トップページ | 続々・麻生太郎、このばかなるもの »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107998/43155055

この記事へのトラックバック一覧です: 続発する轢き逃げ:

« 客寄せパンダで終わるのか | トップページ | 続々・麻生太郎、このばかなるもの »