メタボの仲間が増えた
毎日新聞(10/5)から 要約
『痩せていてもメタボ体質』4人に1人が血液数値に異常が見られる、とある。
肥満度を示す体格指数(BMI*)が「やせ」(18・5未満)でも血糖値など血液検査の数値が特定健診(メタボ健診)の基準値を超えている割合が4人に1人の上ることが、日本医療データセンター(東京都千代田区)の大規模解析で分かった。
* BMI(Body Mass Index)- 標準値は22・0
計算式 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
18・5未満 -- 痩せ
18・5〜25未満 -- 標準
25〜30 -- 肥満
30以上 -- 高度肥満
計算式は世界共通だが、肥満の判定基準については国により違いがあり、アメリカでは25以上を「標準以上」、30以上を「肥満」としている。
因に標準体重(kg)={身長(cm)-100}×0・9
こうした人は、心筋梗塞などの重大疾患を起す危険性が正常な人の5倍に達した。肥満の人だけでなく、痩せた人も検査値に注意を払う必要性が浮き彫りになった。同センターは全国の健康保険組合と契約し、加入者の情報を匿名で分析し、病気の傾向や治療などの評価に取り組む企業。06年4月〜07年3月に健診を受けた男女5万2265人(30〜59歳)を対象にデータ解析した。
それによると、「痩せ」の人のうち、血糖値、血中脂肪、血圧のいずれかが特定健診の基準値を超えた人は25・6%に達した。BMIが18・5以上25未満の「標準」で51・3%。「肥満」(25以上)では81・6%だった。
心血管疾患や糖尿病の合併症などを発症した「肥満」は「標準」「痩せ」に比べ2〜3倍あった。ところが、基準値を超える検査値があった人の発症率を正常値の人と比べると、「痩せ」は5倍、「標準」は3・4倍、「肥満」は3・1倍と、痩せているほど検査値の異状が影響を及ぼしていた。「痩せ」の重病リスクは正常値の5倍ということだ。
今春始まった特定健診は、腹囲など肥満に関する数値が健診の必須項目としている。肥満でない人は健診後の指導対象から外されている。データを解析した佐藤敏彦・北里大准教授(公衆衛生学)は「スリムでも血液検査に問題がある人は、早めの対策が必要」と話している。
《日本人女性の大好きな痩せ願望、とんだ落し穴が口を開けていたようだ。これからは、痩せていても何かあると、メタボの心配をしなければならなくなる。腹囲をメタボの基準と決めた際の少なすぎるデータ(男女合わせても700人強)に比べ、今回のものは5万人を超える解析データから示されたものだ。もともとメタボリックとは「内臓脂肪」のことで「肥満」をいうものではない。そこにシンドローム(症候群)なる妙なる響きの横文字を加え、「デブ」としたのだ。メタボ健診が施行されてから現在では、従来以上に痩せ願望が強くなり、デブは肩身の狭い思いでいたと思うが、これからは、痩せ人間への同情をしなければならなくなるようだ。》
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