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2008年10月 4日 (土)

ハイブリッド車は最早時代遅れか - 2 -

 <米国の新車市場>世界の新車販売の2割強を占める最大市場で、07年は1608万台を販売した。移民の流入などを背景に00年以降、年1600万〜1700万台前後で推移してきたが、サブプライムローン問題が起きてから、販売は激減。08年は1450万台を下回るとの予測も出ている。

日米自動車大手の9月の新車販売実績によると、販売促進策の一環として従業員向けの割引きを一般販売価額にも適用した米最大ゼネラル・モーターズ(GM)を除く5社は、いずれも販売台数が大幅減となった。原油高に伴うガソリンの値上がりには一定の抵抗力を発揮した小型車を主力とする日本メーカーも金融危機には全く無力で、三菱自動車(39・0%減)やマツダ(35・6%減)も含め軒並み前年実績を3割超も下回った。

消費好きの米国民にとっても、今回の金融危機はさすがにこたえたらしく、市場関係者からは「消費者はとても高額な商品を買う気にはなれないだろう」(自動車アナリスト)との指摘も出ている。

米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻した14日以降は「販売店に来店する客がほとんどいなくなった」(米国トヨタ販売)といい、米自動車業界は先の読めない厳しい事態に直面している。割引販売で9月は前年同月比15・5%減に踏みとどまったGMも、10月以降は苦戦するのは避けられない情勢だという。

トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は「9月上旬にニューヨークで開いた経営説明会で、「ガソリンの価額の下落傾向もあって、販売不振は7月で底を打ったのではないか」との見通しを披露した。しかし、その直後から米国発の金融危機が深刻化した。

冷え込んでいるのは個人消費だけではない。1日に発表された米サプライ管理協会(ISM)の製造業景気指数は43・5と前月の49・5から大幅に低下、好不況の分岐点になる50を大きく下回り、米同時テロ直後の01年10月以降の低水準だった。特に新規の製造業受注や雇用の落ち込みが激しく、「明らかに米景気の後退局面入りを示唆する内容」(米エコノミスト)となった。

そのような低迷する米国市場で健闘してきた日本メーカーだが、燃費の良さで好評だった小型車やハイブリッド車の売れ行きも落ちており、「一段の減産や業績予想の下方修正は避けられない」(中堅メーカー)との声も出ている。

トヨタ自動車の9月の米新車販売台数は前年同月比32・3%減で21年2ヶ月ぶりの大幅減となった。大型車が軒並み不振で、「カローラ」など小型車も2ケタ減という惨澹たる結果だ。これまで品薄状態だったハイブリッド車「プリウス」も売れ行きが鈍り、在庫は徐々に積み上がっている。ホンダ(同24%減)も前年同月より売れたのは全面改良したばかりの小型車「フィット」だけ。日産自動車(同36・8%減)も在庫処分の値引き販売を終えた反動で大幅減だった。

住宅価格の下落で住宅を担保にした車のローンを組めない顧客が続出しているほか、新車販売の低迷で中古車相場も下落し、下取り価額が不満で買い換えをやめる客も増えているという。業界では「市場全体が縮んでおり、販売減は防ぎようもない」(大手メーカー幹部)との悲観論が強まっている。

米市場での販売減を受け、日産が9月から北米向け高級車を生産する栃木工場で減産を始めるなど各社は追加的な生産体制見直しを急いでいる。

一方で、米ゼネラル・モーターズが利益度外視の値引き販売に乗り出すなど、米国での競争は厳しさを増すばかりで、日本メーカー各社の収益は大きく圧迫されつつある。

《打つ手なし、と泣いてばかりはおられないと、トヨタ自動車は、思い切った割引き販売で前年同月比15・5%減で踏みとどまったGMの向うを行くように、米国で販売しているトヨタブランド車の7割を対象にする、自動車ローンの金利をゼロにするキャンペーンを開始したことを3日、発表した。トヨタが米国で大規模な「ゼロ金利」を展開するのは初めてだという。

米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発した市場低迷が深刻なため、11月3日までの約1ヶ月間、実質的な値下げで販売のてこ入れをすることになった。トヨタブランド全15車種のうち、主力の小型車「カローラ」や個人用トラック「タンドラ」など11車種に適用するという。ハイブリッド車「プリウス」や高級ブランド「レクサス」などは対象外となる。

米国の新車市場は金融危機で急激に悪化している。ゼロ金利キャンペーンは米大手3社(ビッグスリー)がしばしば使う販売手法だ。販売増は期待できるが、下取り価額が低下し、中古車市場の下落に影響しするとともに、ブランドイメージを損なうという危険もある。

ハイブリッドに拘り続け、後塵を拝した感のトヨタが8月、2010年代の早期に電気自動車(EV)の市場投入を行うと、戦略転換を発表したことについては下の記事で触れた。

参照 トヨタが戦略修正 08/08

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