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2008年9月 1日 (月)

ペット霊園、トラブル多発

読売新聞(8/24)から
 ペットブームを受けて、ペット霊園や火葬業者が急増している。これに伴いトラブルも増えており、少なくとも24都道府県の70市区町村が霊園を規制する条例や要綱を設け、業界団体も事態調査に乗り出す方針だ。多額の料金を要求する火葬業者もあり、国民生活センターは注意を呼びかけている。

ペット霊園は、犬や猫などを火葬・埋葬し、墓石を設けて供養する施設。ペット関係の出版社「野生社」(東京)によると、1998年に全国で297カ所だったのが、2003年には590カ所と倍増した。今は600カ所を超えるという。人の墓地や火葬施設の開設には、墓地埋葬法で知事の許可が必要だが、ペット霊園を規制する法律はなく、住宅地でも開設できる。

  <ペット霊園条例・要綱の多い都県>
   埼玉          12自治体
   東京          9自治体
   神奈川         8自治体
   栃木、兵庫       4自治体
   茨城、千葉、静岡、岡山 3自治体

  <ペット霊園条例の代表的な条文内容>
 ▽霊園設置には首長の許可を得る。
 ▽計画に関する近隣住民への説明会を開く。
 ▽住宅などの敷地境界から○○メートる以上離れている。
  火葬炉は外部から見えないようにし、防臭、防塵、防音に
  必要な措置をとる。
 ▽自治体は立入検査ができる。
 ▽首長は改善勧告、許可の取り消し、霊園の使用禁止を
  命じることができる。

埼玉県加須市の例では霊園は昨年10月、振興住宅地に進出。住民から苦情が殺到し、市は4月、規制する条例を定めた。霊園は火葬施設を設置できなくなり、男性経営者(40)は「ペットの供養を望む人は増えており、民間の進出を規制するのは疑問」と市に改正を求めている。

新潟県柏崎市では、火葬施設から出る排煙の異臭に苦情が相次いだ。市は業者を指導したが、改善されず、04年に条例を制定した。「強制力が必要」と、施設の使用禁止命令に違反すると50万円以下の罰金を科す罰則を全国で初めて設けた。同紙の調査ではペット霊園を規制する条例や要綱があるのは、住宅の多い関東地方が6割近くを占め、40自治体。東北(7自治体)、関西(6自治体)、九州(4自治体)も多い。自治体の担当者は今後もペット霊園が増えるとみており、「国が一律で規制してくれれば助かる」という声が聞かれる。

霊園業者15社でつくる「全国動物霊園協会」(東京)も地域との共存を目指して7月に火葬に関する初の研修を行なった。業者の実態を把握するため火葬業者数や経営内容などの調査も行なう考えだ。

ペット事情に詳しい帯広畜産大学の吉田真澄教授(民法)は「ドイツなどではペット霊園に暗い印象がなく、トラブルも規制も聞かない。設置者は計画段階から住民らとよく話し合い、周囲への植林など明るい雰囲気作りに努めてマイナスイメージなどを取り除く工夫が必要」と提案する。

東京都内の30歳代の女性は、長年飼っていた愛犬を失った。弔ってあげたいと、ホームページで火葬業者を見つけた。ワゴン車でやって来た業者は、積んで来た焼却炉に死体を入れて火をつけ、30万円余の料金を要求した。「追加しないと骨は粉々になる」と言われて、女性は渋々、20万円近い料金を払った。女性は「示された料金明細はいい加減な内容。あれこれ言ってどれだけ現金を取れるのか探っていたのだろう」と憤る。

ペットの死体は法律上、「廃棄物」として扱われる。供養のため庭など自分の敷地に埋めるのは問題ないが、公園などに埋めると不法投棄にあたる場合もある。処理は「犬の死体」などと書いた箱に入れて飼い主が焼却施設に持ち込み、生ゴミなどと一緒に焼くという対応の自治体が多い。

仙台や高松のようにペット専用の焼却施設を設ける自治体もあるが、公的施設だけでは足りず、都市部を中心に火葬業者が増えている。トラブルも急増しており、国民生活センターへのペットサービス関連の被害相談は07年度約500件と、この5年で最多だった。「一体だけのはずが他と一緒に火葬された」「骨を返してもらえなかった」など内容はさまざまだという。

センターは「後から次々と追加料金を取られることがあるので、契約する前に業者に総額を必ず聞くこと。不審な点があれば、自治体などの消費者相談窓口に問い合わせ、悪質業者かどうか確認してほしい」と話す。

因に、国内のペット数の正確な統計はないが、厚生労働省がまとめている飼い犬登録数をみると、
  1960年(昭和35)  1,905,080頭
  1970年(  45)  2,895,036
  1980年(  55)  3,178,970
  1990年(平成 2)  3,889,612
  1995年(   7)  4,223,830
  2000年(  12)  5,779,462
  2001年(  13)  5,939,595
  2002年(  14)  6,084,731
  2003年(  15)  6,262,510
  2004年(  16)  6,349,226
  2005年(  17)  6,479,977
  2006年(  18)  6,635,807
   *平成9年から年度単位の集計となった。

《我が家にも、30年ほど前、警察犬としても登録していたシェパードを亡くした。猫の額ほどの狭い庭だが、穴を掘ってねんごろに弔った。それ以来、可愛がっていたペットの死に耐えられなくて、ペットは飼っていない。時折迷子の猫が居ついては子を生み、また産んだ子を連れて消えることを何度か繰り返したが、10年ほど前からその猫も来なくなった。

《埼玉県加須市の経営者が言うように「ペットの供養を望む人は増えており」が即、住宅地に霊園を開設していいこととは繋がらない。飼い主が生前可愛がっていた家族同然のペットとはいえ、他人には何の関わりもない。住民の合意を得ていなければ、霊園から立ち上る排煙や臭いは嫌悪感を呼ぶだけだ。》
    
  

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