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2008年9月30日 (火)

麻生新首相 所信表明にヤジと歓声

やはりだった。麻生の頭には民主党のことしかない。完全に民主党シンドロームに嵌っている。国民に向かっての所信ではなく、何かを言えば必ず民主党に向かっての言葉を挟む。まるで自分の所信に自信がないため、民主党をおとしめることで空威張りのように自説に正当性があるかの如く口にしただけだ。29日の毎日新聞夕刊は、それを『「選挙演説」色濃く』と揶揄調に書いた。反対に、30日の読売新聞は『首相、民主へ先制攻撃』と好意的に書いている。

麻生は冒頭において、戦争を生き抜いた日本人が、戦争と結びついているが故に忘れたがっている言葉を、大上段に時代がかって使用した。「かしこくも、御名御璽*(ぎょめいぎょじ)をいただき・・・」と前置きした。

 * -- 御名御璽は、今では法令の公布や、首相や最高裁長官を任命する際の辞令書などに記され、押印される。因に天皇家には苗字(姓)はない。

《戦前、戦時、幾度この‘ぎょめいぎょじ’を聞かされたことか。小学生、中学生、から敗戦まで、毎朝の朝礼で校長が、真っ白な手袋で巻物状になった教育勅語を恭しく広げ読み上げたあと、必ず‘ぎょめいぎょじ’と天皇のサイン、天皇の押印があることまで付け加えたのだ。その間、生徒たちは頭を下げ、真直ぐに正面を向くことも許されなかった。教育勅語だけではない「青少年学徒に賜わりたる勅語」も最後には必ず、この‘ぎょめいぎょじ’が読み上げられた。これは我々世代までは、万世一系の子孫と教えられていた天皇に、命を捨てることを説いたものとして、記憶からぬぐい去りたい「音」なのだ。》

続いて読売は、首相の「民主党を名指しての挑発は12回に及んだ」、と指折って数えていたのだ。その麻生に対する民主党は、鳩山幹事長が「選挙が近いから芝居をうった」と冷ややかな反応だ。

《ニューヨーク・タイムズの言う「けんか好きの国粋主義者」がぴったりの男だ。いずれにしても、麻生の頭の中には何のビジョンも詰まっていない。ただ、民主党を攻撃するアジテーターとしての能力しかない、情けない男が総理になったものだ。》

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