« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年9月30日 (火)

麻生新首相 所信表明にヤジと歓声

やはりだった。麻生の頭には民主党のことしかない。完全に民主党シンドロームに嵌っている。国民に向かっての所信ではなく、何かを言えば必ず民主党に向かっての言葉を挟む。まるで自分の所信に自信がないため、民主党をおとしめることで空威張りのように自説に正当性があるかの如く口にしただけだ。29日の毎日新聞夕刊は、それを『「選挙演説」色濃く』と揶揄調に書いた。反対に、30日の読売新聞は『首相、民主へ先制攻撃』と好意的に書いている。

麻生は冒頭において、戦争を生き抜いた日本人が、戦争と結びついているが故に忘れたがっている言葉を、大上段に時代がかって使用した。「かしこくも、御名御璽*(ぎょめいぎょじ)をいただき・・・」と前置きした。

 * -- 御名御璽は、今では法令の公布や、首相や最高裁長官を任命する際の辞令書などに記され、押印される。因に天皇家には苗字(姓)はない。

《戦前、戦時、幾度この‘ぎょめいぎょじ’を聞かされたことか。小学生、中学生、から敗戦まで、毎朝の朝礼で校長が、真っ白な手袋で巻物状になった教育勅語を恭しく広げ読み上げたあと、必ず‘ぎょめいぎょじ’と天皇のサイン、天皇の押印があることまで付け加えたのだ。その間、生徒たちは頭を下げ、真直ぐに正面を向くことも許されなかった。教育勅語だけではない「青少年学徒に賜わりたる勅語」も最後には必ず、この‘ぎょめいぎょじ’が読み上げられた。これは我々世代までは、万世一系の子孫と教えられていた天皇に、命を捨てることを説いたものとして、記憶からぬぐい去りたい「音」なのだ。》

続いて読売は、首相の「民主党を名指しての挑発は12回に及んだ」、と指折って数えていたのだ。その麻生に対する民主党は、鳩山幹事長が「選挙が近いから芝居をうった」と冷ややかな反応だ。

《ニューヨーク・タイムズの言う「けんか好きの国粋主義者」がぴったりの男だ。いずれにしても、麻生の頭の中には何のビジョンも詰まっていない。ただ、民主党を攻撃するアジテーターとしての能力しかない、情けない男が総理になったものだ。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月29日 (月)

16歳に投票権(オーストリア)

毎日新聞(9/29)から
欧州連合(EU)加盟国・オーストリア国民議会(下院、定数183)選挙が始まった。中道左派・社会民主党と中道右派・国民党の大連立政権は7月に崩壊。議会解散に伴う総選挙で両党が第1党の座を激しく争っているが、いずれも単独過半数の獲得は困難な情勢にある。EU加盟27カ国で初めて、国政選挙の投票権が16歳に引き下げられたことでも注目されている。

16歳の投票については「国の政策を十分判断できる年齢」「16歳はまだ子ども」と評価が分かれているという。

《日本では、2006年、憲法改正に必要な手続きである国民投票に関して提案された、政府与党の「日本国憲法の改正手続きに関する法律案」と、民主党の「日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続き及び国民投票に関する法律案」において、民主党案の否決から、政府案(通称国民投票法)が採択され、平成19年5月18日、法律第51号として公布となった。一部を除き公布から3年後の2010年5月18日に施行される。

《投票法に係る対象とし決められた投票権者について
 『国民投票の対象は憲法改正のみに限定されている。
 投票権者は18歳以上の日本国民。ただし、18歳以上のものが国政選挙で投票できるように公職選挙法の選挙権の年齢や民法の成人年齢(20歳以上)などの規定について検討し、必要な法制上の措置を講じて、18際以上のものが国政選挙で投票することができるように改正するまでは、国民投票の投票権者も20歳以上とする。(後略)』

《国民投票法案が議会に諮られた当時、18歳成人の是非について識者も交えて両論が渦巻いた。だが、07年5月、参院で賛成多数で可決したことで、沸騰していた話題も自然消滅した感がある。》

ウィーンの投票所に来た高校生、ビクトリア・バグナーさん(16)は「1票を投じることで政治に参加できるし、責任感がわく」という。一緒にいたイザベラ・ポスカーさん(16)は「政治と選挙の仕組みを学校で学んだけれど、まだよく分からない」と否定的だった。同じ投票所で投票を終えた高校教師、イエリーネ・ツァミスさん(58)は「正直に言うと16歳は早過ぎると思う」と言う。

新たに投票権を得た16、17歳は約20万人で、全有権者630万人の3%程度とみられる。

《日本では考えられない16歳の選挙権だ。現在20歳で行なう七・五・三の延長のような着飾った成人式が戦後始めて行なわれたのは、敗戦に打ちひしがれた若者を元気づけようとした埼玉県蕨市(現)の青年団のリーダーが、「青年祭」のプログラムとして1946年11月22日、国民学校の校庭で行なったものが原点だ。その青年祭に影響を受けた国が、1948年に公布・施行した祝日法で翌年1月15日から「成人の日」としたものであった。

《成人式のスタートは若者たち自身の自主運営だったのだ。それが国による祝日に衣替えした途端にお仕着せのような行事になり、自主独立の機運は消失し、祝ってもらうのが当然のような甘えの行事に様変わりしたのが今日の堕落しきった成人式だ。これが20歳にもなった日本の若者なのだ。

《財政破綻した北海道夕張市で、昨年の成人式を自分達と、志を酌んだ全国からの応援を受けて開催した動きがあったが、戦後の成人式の原点に戻ったように感じたのは私だけではないだろう。

《日本とは国情の違いはあるだろうが、大人から信頼されているオーストリアの16歳、迂闊に遊び半分では投票できないだろう。》

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年9月28日 (日)

中山国交相、辞任へ

中山国土交通相がインタビューで口を開いた25日、次々に見識のなさ、歴史認識のなさ、知能の低さを露呈する発言を繰り返した。野党や与党の議員さえもその見識のなさを批判した。このことについては一介の野次馬が口を挟む必要がないほどメディアの譴責も喧(かまびす)しい。

読売新聞(9/27)から  (《》内は私見)
 <中山国交相の主な発言>
 「大分県の教育委員会の体たらくなんて、日教組(が原因」ですよ。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い。日教組の強いところは学力が低い」
 「日本は随分内向きな単一民族といいますか」
 「(成田空港の滑走路拡張問題は)ごね得というか、戦後教育が悪かったと思いますが、自分さえ良ければという風潮の中で、空港拡張もできなかった」

続いて27日、地元・宮崎市内で日教組批判を繰り返した。読売(9/28)から
 「・・何より問題なのは道徳教育に反対していること。・・・とにかく日教組は解体する。小泉さん流に言えば、日教組をぶっ壊せ。この運動の先頭に立ちたい」
 「日教組は教育のがんだと思っている」

《中山の25、27日の日教組に関する発言は失言ではない。信念、確信なんだろう。日ごろの考えを普通に口にしただけのことと思う。25日の発言の中の、「大分県の教育委員会の体たらく」は、さすがメディアも「その通り」とばかり、県教委を援護する気にはならないようで、日教組が国交相の辞任を求める文書を同省に提出したことを報じていたが、流石に、27日の「日教組をぶっ壊せ」「日教組はがん」発言には捨てておけず、大きく取り上げることになった。しかし、特には「日本単一民族」や「ごね得」をクローズアップして報導している。

《先ず、「日本単一民族」問題だが、これは歴史認識の不足する自民党のお家芸のようなものだ。中曽根康弘が首相の1986年に「日本は単一民族」と発言して物議をかもし、麻生太郎が総務大臣在任中の05年10月15日、この日開館の九州国立博物館での来賓挨拶で、「一文化、一文明、一民族、一言語の国は日本の他にはない」と発言。そして今度の中山の「日本単一民族」となる。

《それにしても、中山という男、本当に国会議員なのか。去る6月6日、衆参本会議で『アイヌ民族を先住民族と認める』採択をしたばかりなのを、居眠りでもしていたか、耳を塞いでいたのか。6月の本会議があってもなくても、アイヌ民族も、琉球(沖縄)民族も明らかに先住民族として存在している。決して日本は単一民族の国家ではない。中曽根も、麻生も含めて余りに歴史認識に疎く無知なだけだ。中山は28日、辞任する。》

《当然のこと、類は友を呼び中山を任命した麻生の任命責任は免れない。その麻生は幼稚園レベルの選挙で首相になったが、想像通りの短命に終わる宿命にあるようだ。麻生が首相になったことにつて、25日付米紙ニューヨーク・タイムズは、次のように社説に書いている。》

麻生首相について、中韓両国との関係を悪化させた「けんか好きな国粋主義者」と断じている。社説は、麻生が外相時代、「戦前の日本の植民地政策の成果を賞賛し、旧日本軍による残虐行為を正当化する一方、中国を危険な軍事的脅威だと述べた」と主張。首相として「近隣諸国を対等に扱う必要がある」と注文をつけている。

さらに、日米関係についても触れ、「米国は、帝国主義の幻想でアジア中を怒らせるような(日本)政府を必要としているのではない」などと指摘した。

同紙は06年2月にも、当時外相だった麻生を「外交感覚も歴史感覚もおかしい」などと批判し、日本政府が正式に抗議した経緯がある。

《麻生の発言については『麻生太郎、このばかなるもの』『続・麻生太郎、このばかなるもの』を参照。ニューヨーク・タイムズの麻生評は的を得たものだが、日本としては、ばかでも一国の外相だ、一応は抗議の姿勢は見せる必要があったのだろう。いずれにしても、麻生内閣のスタートは終焉へ向かって走り出したようだ。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月26日 (金)

「学校選択制」見直し

月日の経つのは速いものだ。10年有効のパスポートが後2週間で切れる。年齢を考えると再申請も10年は必要ないかとも思ったが、同じ10年で手続きを済ましてきた。改めて古いパスポートの写真と見比べ眺めてみた。毎朝の洗顔時、髯剃りどきに何気なく見てきたわが顔、3600日あまりの時事刻々では気がつかない変化も、時を飛んで10年後の現在、老化現象は随所に現れていて驚く。さて、男性の平均寿命を遥かに越え、87歳になる10年有効の期間を通して歳を伴に(ウイズエイジング)生きていられるだろうか、同年齢の妻と一緒にいられるだろうか・・・。

学区と学校選択制度 06/07

上は2年前、学校選択制を取り上げて記したものだ。東京都品川区の小学校で00年度に初めて導入されて始った学校選択制だが、早くも齟齬を来たしたと見えて見直しをする自治体がある。

毎日新聞(9/26)から
東京都江東区は、区内全域から希望校を選択できる「学校選択制度」を一部見直し、来年度から小学校については、住所で決まる通学区域の学校への入学を原則とすることにした。

選択制で地域と子どもたちのかかわりが薄れてきたとの住民の指摘を受けた措置で、選択制度が全国に広がる中、議論を呼びそうだ。

区教委によると、小学校は「徒歩で通える学校」を原則とする。しかし、親の希望などに配慮して選択制は残し、通学区域外への入学も認める。中学校はこれまで通り、全区域から選ぶことができる。

《随分生ぬるい見直しだ。親の希望を入れては中途半端なものになるだけだ。我侭勝手な今を時めくモンスター親たち相手に、どのように納得させることができるのか妙案でもあるのだろうか。》

区教委は02年度、「学校ごとに特色を出し合い、教師の意識改革や学校の活性化につながる」などの理由で学校選択制を導入した。他区域を選ぶ割合が徐々に増え、今年度の新1年生は小学校で22%、中学校では37%が通学区域外に入学した。しかし、一方で、区民から「地元の学校に地域の子どもが少なくなっている」などの意見が寄せられるようになったという。

区教委は「制度を6年間やってきたが、地域と子どもの関係が希薄になっている。子どもたちが、地域とのかかわりを強めることを重視したい」と話している。

《修学旅行でもしばしば喧嘩が発生するように、他校との間には対立意識はあってもなかなか仲間としての連帯は持てないものだ。同じ学校に通学できる地域で顔見合わせる生活していながら、離ればなれの学校に通うようになることは、子供心にお互いを疎外する感情を持つようになってもおかしくない。そのことは、惹いてはいずれもが地域社会への愛情を持たなくなり、生まれ育ってきた地域との関係を薄くする下地にもなるのだ。

《親が選ぶ学校は、必ずしも親が直接各学校を比較して選択するものではないだろう。そのような高所から全体が評価できる親はそうはいないだろう。おそらく耳に入る評判や噂だけで選んだ結果に過ぎないのではないか。良く言えば教育熱心だが、親の勝手、親のエゴを満足するだけで子どもは地域の連帯の外に弾き出される。

《自ら責任を途中で投げ出した元首相が言っていた「愛国心」の基盤は、自分の国を文字通り愛することだが、その核になるのが自分が生まれ育った土地を、町や村を愛する心から生まれるものだろう。江東区の心配は、わが町の子どもたちが他所の学校に通うことで、地域との関係が希薄になりつつあることを懸念するものだ。

《00年度以来、全国に広がっている学校選択制を導入している自治体には、この先必ず起る問題なのかも知れない。そして導入以来、これからの展開を予定している自治体もある中、10年も経たないうちに早くも見直しが始ったようだ。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月25日 (木)

世界遺産「石見銀山」へ押し寄せる観光客

熱しやすく冷めやすい、付和雷同の国民性は日本人の特徴だ。2004年7月1日に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」。登録前後増え続けていた観光客も、04年こそ15万人を突破し、蟻のような行列で古道に向かったが、翌年には早くも14万人半ばに落ち込んだ。観光客の増加に伴い、ゴミの放棄や散乱、木への落書き、損壊など環境破壊が問題となった経緯もあった。

今、昨年7月、日本初の産業遺跡として世界文化遺産に登録された石見銀山遺跡(島根県太田市)では、観光客の増加で、同じく環境破壊という問題が浮上している。

石見銀山遺跡を構成する要素は大きく三つ。銀鉱山跡、町並み、街道と港だ。市内3町に点在するそれらの総面積は約442ヘクタールになる。中でも、銀採掘坑道や江戸時代の区割りを伝える町並みが残る大森町には観光客が押し寄せる。旅行代理店のツアーもここに集中しているという。世界遺産に登録された07年の観光客数は前年の2倍近い71・4万人。今年は8月末で56万人に迫り、前年同月比1・7倍と衰える気配がない。

大森の町並み地区は、170世帯390人が暮らす「生活の場」でもある。観光車輌の流入を防ぐため、市は昨年4月末、石見交通(本社・益田市)に要請して「パークアンドライド*」を始めた。同地区の2・5キロ南に新設した無料駐車場(乗用車400台、観光バス11台)に車を置き、同社の路線バスに乗り換えて町へ入ってもらう仕組みだ。

 *「パークアンドライド」-- 駅や停留所など、ターミナル近辺の駐車が可能な地点まで行って車を置き、そこから電車やバスに乗り継いで目的地へ向かうこと。都心部など交通量の多い地域の自治体が交通渋滞対策や環境対策の一環として推進している。

一方、銀鉱山の麓にある一番人気の「龍源寺間歩」(坑道)へも一般車輌は乗り入れ禁止とし町並み地区から路線バス(43人乗り)を使ってもらうことになった。従来は9往復だったダイヤを平日18往復、土日祝日は35往復と大幅に増便した。普通車でもすれ違うのがやっとの市道で、住民も観光客も追い越していくバスの排気ガスを浴び、顔をしかめることが起こった。

秋の行楽シーズンには観光客が殺到。「平日は混雑、土日は混乱」(自治会役員)という状態になったという。町並み地区から坑道へは徒歩でも30分程度だが、観光客の多くはバスを利用する。「何台待ってもバスに乗れない」という苦情に応えて臨時便を増やしたため、多い日には平日でも100台近くがピストン運行をした。

いつも満員のバスにはその地区で生活する住民も乗れない。「もはや路線バスじゃない。観光バスだ」の声も上がり、加えて排ガス、騒音、振動が問題となった。住民が最後には悲鳴を上げるまで時間はかからなかった。町民たちは集会を重ねた末、大森町自治会協議会は昨年12月、路線バスの廃止を大田市に陳情した。

その一週間後、坑道の手前のバス道に面した斜面から全長110センチ、幅50センチ、重さ約80キロの岩が落ちる落石事故が発生した。深夜の発生でけが人はなかったが、陳情書が指摘した「バスの振動による落石」が現実になった。市は現場付近を通行止めとし、路線バスは手前の停留所で折り返すことになった。調査の結果、落石防止の工事に約2年かかることも判明した。これが路線バス廃止へ向けた動きを後押しした。

市と石見交通は来月1日から、坑道と町並みを往復していた路線バスを全廃する決定をした。決定まで賛否両論あったが、ある住民は集会でこう言い切った。「バスを廃止すれば、観光客が減ったり障害者に迷惑をかける。でも住民は死ぬまでそこに住み続ける。不安を抱きながら過ごすことはできません」と。

登録から2度目の秋を迎えた石見銀山は「歩く観光」に舵を切る。来年度からは、パークアンドライド路線にモーターとエンジンを併用する「ハイブリッドバス」2台を導入する計画もある。一方、排ガスを出さない電気バス導入計画も進んでいる。廃止路線のバス代わりではなく、歩行者優先の遺跡内を時速5キロ程度の歩く速さで遊覧する乗り物だ。遺跡内では21日から「究極のエコカー」も登場した。大人2人と幼児1人が乗れる有料ベロタクシー(電動アシスト付き三輪自転車)3台で、運転手が観光ガイドも務める。

山陰の片隅の小さな町が全国に発信する「環境と共生する世界遺産」への決意は、世界遺産登録後に大森町が定めた「住民憲章」にも表れいる。「この町には暮らしがあります。私たちはこの町で暮らしながら、人とのきずあと石見銀山を未来に引き継ぎます。未来に向かって歴史と遺跡、そして自然を守ります」とある。

都市計画などが専門の西村幸夫・東京大教授は、岐阜県の白川郷が95年の世界遺産登録後、観光客の急増で合掌造り集落の水田を駐車場に変えた例をひき、「石見銀山は各地のいいところを学び、悪いところはうまく避け、日本中から学びに来る場所になってほしい」と期待を寄せている。

《それ(水田)も含まれた世界遺産、潰してどうなるのか、私の長男が数年前、白川郷を訪ねて帰った時、余りの観光地化された姿に愕然とした、と言ったのが強く印象に残ったのを思い出した。》

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年9月24日 (水)

中国の「IT機密開示」に見直しを要求

中国の何が信用できるのだろうか。相変わらず世界を席巻する偽札、日本の陰謀説まで流した毒ギョーザ事件、ミルク等薬害、遊園地の模倣キャラクター、農薬まみれの野菜など、数えれば切りがないほどの不信を内包する国。この国が今、途方もないことを要求して世界を震撼させている。曰く「情報技術(IT)製品に機密情報の開示」を外国企業に強制する新たな制度の導入を突きつけてきた。

これを受けて23日、日中経済協会(会長=張富士夫・トヨタ自動車会長)の訪中代表団は、北京で中国商務省の幹部と会談した。

読売新聞(9/24)から
中国が検討している、IT製品に機密情報の開示を強制する新たな制度に対し、日本の経済界として強い懸念を伝えた。しかし、中国側は予定通り2009年5月に新制度を導入する構えを崩さなかった。世界的に例のない制度に日米欧の反対は強まっているが、今後の交渉は難航が予想される。

「ハイテク分野の貿易・投資の協力にとって疎外要因となる恐れがある知的財産権の観点からも影響が大きい」上島重二・日中経済協会副会長(三井物産顧問)は、会談で中国側に対し、制度の見直しを強く求めた。

しかし、中国商務省の呂克倹アジア局長は「制度は国際基準に沿っておりWTO(世界貿易機関)の規定にも合致している」と真っ向から反論した。知的財産権についても「制度運用に当たっては守秘義務も規定されている」と述べ、議論は平行線をたどった。

新IT規制は、IT製品に組み込まれているソフトウエアの設計図であるソースコードを強制的に開示させるもので、企業の知的財産権が脅かされるほか、輸出する国にとっては自国製品が「丸裸」になることで安全保障上の問題も懸念される。

さらに、例えばマイクロソフトの基本ソフトであるウィンドウズのソースコードが外部に広まれば、ソフトの弱点を突いたハッカーやコンピューターウイルスの攻撃が激増する恐れが高いなど、「世界中が反対する内容」(大手精密機器トップ)となっている。

《中国のやっている現実を見れば、一旦開示を受入れれば、中国がいう守秘義務があろうがなかろうが、同じことだ。国内の統制のたがは疾うに弛んでいるとみなければならないのが現状だ。盗作などは花盛りとなり、ハッカーやウイルスは世界中を駆け巡るだろう。》

中国側は会談で、新制度の狙いについて「ネット上での詐欺的な行為や、有害情報の流通を防ぐこと」と説明した、という。対象になると見られる製品も、インターネットやネットワークに関連したものが多い。ソフロウエアのソースコードを当局が把握することで、中国国内での情報統制などを強める狙いがあるとみられる。

中国が新制度について、国内の案保障上の意味合いを重視しているとすると、容易には制度を撤回しないことも予想される。このため、当面の焦点となるのは、新制度の実施細則だ。最終的にどういった製品にどのような規制がかかるかが、そこで決まるためだ。

細則は当初、5月にも公表予定だったが、新制度に対する日米欧の反発などを背景に延期されている。経済産業省は、深刻な規制をかける細則にならないよう交渉を進める方針だ。

ただ、中国はこれまで様々な規制で、特定の企業を例外扱いするケースがあった。このため、各国は足並み揃えて中国側に制度撤回を求める一方、自国企業に不利にならないよう、二国間でも交渉するという「協調と競争の関係にある」(電機業界関係者)。

中国商務省の張驥・産業局長も23日の会合で「具体的な製品で問題があれば、商務省産業局としても対応吸うR」と述べ、交渉に含みを持たせた。交渉が不調のまま09年5月の時間切れを迎えれば、日本などがWTO協定違反として中国を提訴する展開も想定される。

   中国のIT製品規制を巡る経過
 2002年8月 中国が自動車、家電などを対象に製品安全
       確保を目的とした強制認証制度を導入
  07年8月 中国がWTOに強制認証制度にIT製品を加え
       ると通報
  08年1月 中国が新しいIT製品規制となる強制認証
       制度の概要を公表
  08年3月 日米欧がWTOで新たな強制認証制度に
       懸念表明
  08年5月 中国が新強制認証制度の実施細則の
       公表を延期
  08年9月 日中経済協会が訪中し新制度に懸念表明
  09年5月 中国が新強制認証制度を実施予定

《中国の要求を受け入れれば、ハッカーやウイルスの攻撃に曝されるだけでは済まず、機密情報は逆利用され、IT製品にとどまらず、どのような恐ろしい破壊兵器に化けることになるか、そしてその可能性は十分すぎるほどあると見なければならないだろう。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月23日 (火)

続・女子野球

 《女が一人混じった大根役者5人の茶番劇は終わった。中でも一番の大根が選ばれて、「自民党総裁選」という出し物は終了した。仲良く手をつないで始った学芸会だった。進むも並ぶも、座っても、街宣車の上でも必ずまん中にいるのは一番の大根だった。その大根の名を麻生太郎という。彼等が貶した民主党の代表選びと中身は少しも変らない幼稚な発表会だった。》

 《最初から結果は見えていた大根選びだ。開票の結果を受けて先ず発した言葉が「天命」で、爺さんの誕生日を持ち出し、運命論よろしく家系を喋った。彼のバカは何度もブログに登場させたから今さら説明を省くが、彼の頭の中は民主党シンドロームに病んでいる。頭が空白だから民主党を攻撃することでしか自己をアピールする術を持たない。毎日新聞が社説の見出しに書いたが、「理念も政策もなき勝利」は将に適格な表現だ。》

 《二度あることは三度ある。安倍、福田と続いて麻生の短命も明らかだ。》

 《さ、話題をかえようか。丁度2年前になる女子野球のことを書いた。これが世界大会まで開催される規模のものであることを知らなかった。2年前中京女子大学が男子チームに挑んだお遊びのような試合について、もともと歴然とした性差のあること、どうしても硬式野球がしたければ女子硬式野球のリーグをつくればよかろう、と記した。2年が経過した現在、この問題を取り上げた記事が掲載された。》

 毎日新聞(9/18)から  要約 と (《》内は私見)
 女子野球(硬式)の世界一を決める第三回ワールドカップ(8月24〜29日、松山市)で日本初優勝の瞬間に立ち会った、大阪運動部・水津(すいづ)聡子の記事から。

 日本は過去2大会準優勝に終わっていて、初の国内開催という重圧もあった。予選リーグを全勝で勝ち上がると、カナダとの決勝には初戦の2倍となる一万人もの観衆が詰め掛けた。年齢も出身地もさまざまな選手たちが力を合わせて頂点を極めた姿に胸がいっぱいになった。

《胸が一杯になったのは北京のソフトボールの世界一の時もそうだろうから、同じ感動を味わって当然のことだろうと思う。》

 プロを頂点に広く愛されている野球だが、女子の競技人口は軟式も含め3000人程度というマイナー競技だ。それでも、ただ野球が好きで白球を追い続けている選手たちの姿を7回に亙って伝えて味わったその感動だった。

 小中学生時代、男子に混じって少年野球チームで活躍しても、女子が高校でプレーする場は限られている。女子硬式野球部があるのは全国に5校だけ。日本高校野球連盟に加盟している男子の硬式野球部に入部する女子もいるが、規定により、公式戦出場の道は閉ざされている。

《男女が混じって野球ができるのは差程性差の目立たない、せいぜい少年野球の時代だけだ。どんなに頑張っても女性が男性と同じように硬式野球ができるように身体を鍛えることは不可能だ。》

 女性が野球を続けたからといっても野球で将来が開けるわけではない。野球と仕事を両立させるために転職したり、正社員として就職せず、あえて融通が利くアルバイトになったりする選手もいる。女性は、まずグラウンドに立つため労力を使わなくてはいけないのだ。

 日本代表選手とて例外ではない。今大会最優秀選手の野口霞(18)、最年長の長野恵利子主将(34)は鍼灸整骨院で働きながらプレーを続けている。

 高校でソフトボールに転向する選手もいるのは、多くの実業団チームが存在し、日本リーグも開催されるなど比較的環境が整っているからだ。しかし、硬式野球を続けたいのに、「ソフトで我慢しろ」というのは乱暴ではないか。双方には数多くの違いがある上に、真剣にプレーしている双方の選手に失礼だ、という。

 大会中、ソフトボールチームや、男子の野球と比較して「迫力がない」という感想を何度となく聞いた。迫力だけをクローズアップすることに疑問を感じる。球場の広さなども含めてすべて男子と同じ。ソフトボールのように女子独自のルールを作るには至っていない。まだ発展途上なのだ。

《なんだ、そいうことか、あれこれと前置きを並べてきたが、結局女のための女の規格を考えろ、ということなんだ。だったら、話は簡単だ。自分達で拵えればすむことだ。「迫力がない」のは当然のこと、男と女の違いそのものだ。そのことについて、2年前にすでに提案した。女子リーグを自分達で作ればいい。》

 彼女たちが野球をするためにどれだけ苦労しているか、ミスを庇いあっているか、送りバントをして身体に優る外国勢を下したか、4度も合宿をして並々ならぬ意気込みで試合に望んだか。プロのスター選手を集め、野球日本代表が準備不足で4位に終わったのとは対照的だ、と彼女は書いた。これを「女子の勝利」とも、「男子のリベンジを果した」とも云うつもりはない。

《と、皮肉たっぷりに揶揄し、満足な練習場所も時間もなく昼食もとらずに黙々と汗を流し、週末ごとに遠征を重ねる女子選手たちを見ていると、プロ野球選手たちと同じ土俵で論じる気にはなれないという。》

 プロ野球でも球場に足を運ぶ女性の観客は多く、実際にプレーすることへの潜在的な需要は低くないと感じる。しかし、少年野球からプロ野球まで道ができている男子とは違う。野球をやりたいと思った女性が無理せずプレーできるよう、野球界を挙げて考えるべき時期に来ていると思う、と投げかけている。

《球場に足を運ぶ女性たちのうち自分もやってみたいと思う潜在需要は、彼女が考えるほど高いものではないだろう。デッドボールを喰らいタンカで運ばれる、土煙を上げてベース上に滑り込む、時には殴り合いの喧嘩も起こる、フライを追ってフェンスに激突する。それを女性サイズに規格を作りかえては野球の面白さは半減することになると思うのだが、それでもなお野球がやりたい女性は、現状の野球界などに頼らずに、先ず、自分達で作ることから始め、発足させればいい。世界大会に参加できるほどの基盤はすでにあるのだ。実績を作ることが先ではないか。》

 最後に記事は戦後短命に終わった女子プロ野球について触れているが、その当時の女性たちが70歳を超えてなお、今もチームを作って楽しんでいることをレポートしている。

| | トラックバック (2)

2008年9月22日 (月)

農作物被害対策、狩猟免許取得を助成(秩父市)

8月18日、富山県魚津市の動物による農作物被害対策として、市職員有志による猟銃免許取得の動きをブログで取り上げたばかりだ。増え過ぎた動物による農作物への被害は富山県にとどまらず、全国で問題視される現状になっているようだ。

 9月21日、昼のテレビ番組「噂の東京マガジン」は、長野県のシカによる被害の状況をレポートしていた。狩猟者はピーク時には19000人ほどいたが、現在ではおよそ5000人で、当時の4分の1ほどになった。追い討ちをかけるような温暖化現象による冬場の積雪の不足は、厳しい厳寒での餓死や凍死に至るシカの生存環境に好影響をもたらした。自然淘汰されることもなく、生来繁殖能力の強い動物であるシカは、増加の一途を辿っているのが実状のようだ。

多くなった長野県のシカは、山から下りて美ヶ原の酪農家の牧草地にまで入り込み、放牧の牛のための栄養価の高い牧草を食べ、糞をまき散らす。7年に一回の御柱祭に立てる樹齢100年を超える樹木も樹皮を食いはがされ、伐採が危ぶまれるという。単純に人間の手で淘汰することは動物愛護が叫ばれる風潮のなか難しい状況にある。(話は地球の南半球に飛ぶが、捕鯨反対の国、オーストラリアの増え過ぎたカンガルーも、一時は淘汰する動きがあったが、やはり動物愛護の声に押されて見送られた経緯もある。)間引目的で捕獲し、食した鹿肉は美味だが、つぶらな瞳も愛らしく、食肉として流通に乗せるには問題もあり、テレビのレポートも結局のところ何が言いたいのか曖昧のまま、中途半端なもので終わった。

さて、肝心の秩父のシカに話を移そう。読売新聞(9/18)から。
山間部で鳥獣を駆除するハンターが不足し、農作物への被害が拡大していることから、秩父市は狩猟免許*の取得費を助成する。市によると、県内初の試みとなる。若い人に免許を取得してもらうことで、ハンターの後継者不足と高齢化に歯止めをかけるのが狙いだ。秩父市に限らず、県内各地でハンター不足が深刻化している。県猟友会の会員数は30年前の3割、鳥獣による農作物被害は全県で年間1億円に達しており、「ハンターさん、やーい」の声は高まるばかりだ。

 * -- 試験は、わなを仕掛ける「わな猟」、装薬銃を使う「第一種猟銃」など4種類あり、受検資格はいずれも20歳以上。医師の診断書などを添え県に申し込み、鳥獣保護法や猟具などに関する筆記のほか、技術、適性の試験がある。今年度の県内受験者は4種類で計約150人だった。

有害鳥獣の駆除は自治体が猟友会に依頼し、ハンターが銃や罠で捕獲する。鹿の場合、一頭あたり数千円の報酬を受けるものの、弾丸などの費用は個人負担で、ボランンティアの性格が強い。さらに娯楽の多様化などもあって、狩猟を趣味とする人が減っているのが実情だ。

秩父市猟友会の会員は0970年代半ばに約500人いたが、現在は約100人。平均60歳と高齢化も進んでいる。会長の井上清さん(72)は「我々も体力が弱ってきた。20歳代の若い会員はほとんどおらず、このままでは存続の危機」と訴える。

このため、秩父市は銃を使う狩猟免許の取得費に8000円、罠仕掛けの免許に5000円を補助することにした。取得後、市の要請に応じて駆除してくれる市民が対象で、今年度は助成費として約20万円を計上し、試験費用のほぼ全額を公費で負担する。

市農業振興課は「狩猟は個人の趣味だが、受検しやすくすることで、農業被害を防ぐ気持ちを持った若いハンターが増えれば」と期待している。

秩父市では、シカやサルなどが平地に現れ、畑の作物を食い荒らす被害が後を絶たない。県秩父農林振興センター(秩父市)によると、秩父地方の1市4町(秩父市、小鹿野、横瀬、皆野、長瀞町)の鳥獣による農作物被害は、2006年度で1億2350万円と前年度の23倍に跳ね上がり、07年度も7638万円に上った。食い荒らすのは在来種のサル、シカ、イノシシのほか、野生化した外来種のアライグマ、ハクビシンなど。

食害だけでなく、秩父山地ではシカに高山植物の根こそぎ食べられる被害も確認されている。02年から調査にあたった秩父市議会有害鳥獣対策等調査特別委員会の今井武蔵さん(74)は「高山に高齢者が入ることは体力的に難しく、ハンターの高齢化と減少が原因の一つ」と指摘している。

鳥獣による農作物被害は秩父地方以外にも広がっており、埼玉県内の07年度の被害額は3年前の約3倍にあたる1億3800万円に上った。シカの場合、96年度の棲息域は秩父地方を中心に15市町村だったが、05年度には29市町村に拡大していた。捕獲数は07年度で753頭と、18年前の7倍以上に増えた。被害額も04年度の40万円から06年度には3348万円に急増している。

ハンター不足も秩父地方にとどまらない。県によると、県猟友会の会員数は1978年度の1万5438人をピークに減り続け、07年度は4254人。県自然環境課は「秩父市のように、ハンター不足の解消に取り組む自治体が広がることを期待したい」としている。

《自治体としても頭の痛いところだ。動物保護、愛護を呼び掛けなければならない立場ながら、ハンターを増やして「さあ、これからは鉄砲で撃つぞ」ということになるのだ。当然ながら今までも各地で発生した動物愛護団体と農作物生産者、林業、酪農家などとの意見の対立が生まれるだろう。食卓に上がる肉の形になっていれば、ウシだろうと、ブタだろうとニワトリだろうと平気で口にし、動物の皮で作った靴やカバンを身につけても涙することもない人間どもが、可哀そうだけで騒ぎ立てるだろう。

《人間の勝手な開発もあるが、それだけでサルやシカやイノシシ、カラスやハトが増えたのではない。しかし、増え過ぎた鳥獣は農業や酪農に携わる人たちの死活問題まで引き起こしているのが現実だ。鳥獣と人とが共存をするためには、ハンターの数が増えたとしても、無闇に殺していいことではない。種ごとに個体の適性頭数を示すことが求められ、厳しい管理のもとで淘汰して行かなければならなくなるだろう。

《或いは、サルは淘汰する以外ないと思われるが、シカなどは飼育する土地があれば食肉として加工することを考えてもいい。ワニやカンガルー、ダチョウなど畜産業として立派に成り立っていることを思えば美味と云われるシカは一考の余地ありだ。》


| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年9月20日 (土)

‘あれ’と‘これ’

Dsctyo18 先ずは‘あれ’から

 読売新聞(9/20)から
 今年6月から着用が義務化された後部座席シートベルトについて、警察庁は原則、交通反則切符を切らないとの方針を転換し、10月から取り締まりを始めるよう全国の警察本部に指示した。高速道で違反が見つかった場合、ドライバーに免許の違反点数1点が科される。秋の全国交通安全運動(9月21日〜30日)で周知した上で、摘発を本格化させる。

後部座席シートベルトは今年6月に施行された改正道交法で、妊婦などを除いて着用が義務化された。すべての道路で適用されるが、高速道路での違反にのみ反則切符が科される。罰金は伴わないが、過去の違反に応じて累積で免許停止(2〜6点)などの処分につながる恐れもある。

昨年10月に同庁と日本自動車連盟(JAF)が実施した調査では、着用率は13・5%にとどまり、同庁は施行直前の5月、全国の警察本部に対し当面は違反を認めても取り締らず、警告や指導にとどめるよう通達していた。

警察庁によると、今回の方針転換は各地の県警が6〜8月に実施した調査で、着用率の上昇が確認されたため。福岡県警の調査では、施行前の6・8%から77%に上昇していた。このほか、広島県72・9%、長崎県73%、石川県66%と各地で着用が広がっていることが裏づけられたという。

ただ、各警察本部は当面、後部座席シートベルトの摘発のみを目的にした検問は行なわない。スピード違反や飲酒、蛇行などの危険運転の取締りで、後部座席の同乗者がシートベルトをしていない場合、反則切符を切る。同庁交通企画課は「後部座席のシートベルトの効果は高い。命を守るためにもしっかりと絞めてほしい」としている。

つづいて‘これ’を
毎日新聞(9/20)から
《日光の猿、奈良の鹿、慣れ過ぎた動物が、観光客を襲う光景が見られるが、カラスや野良猫にまで餌付けする人たちがいるが、独り暮らしの年老いた人たちに多く見られる。》

東京都荒川区は19日、カラスや野良猫にむやみにエサをやることを禁じる条例案を発表した。同区によると、野生のサルやイノシシへの餌付けを禁じる条例を持つ自治体はあるが、罰則まで設けるのは全国で初めてだという。同区では、自宅敷地内で大量のカラスや野良猫に餌付けし、周辺の生活環境を悪化させる事例が後を絶たないことから、規制の網をかぶせることにした。

条例案によると、自分が飼っていない動物に餌をやり、鳴き声や悪臭で環境を悪化させ、周辺住民に迷惑をかける行為を禁止する。住民の申し立てを受けて区が調査し、違反者には中止を勧告する。従わない場合は弁護士らによる審査に諮って改善命令や氏名を公表する。

区の立ち入り調査を拒めば10万円の罰金、命令に従わない場合は5万円以下の罰金を科すという。区は「動物への餌付けをすべて禁じるものではない」と説明している。11月開会予定の定例区議会に提案し、来年4月の施行を目指すという。

‘これ’をもう一つ
《思ったとおりだった。タバコに関する限り、国民の健康よりも、税収入のことが気掛かりの国に取って、大変心強い裏付けをしてくれたおばはんが現れた。一箱1000円に値上げした場合、どれくらいの税収が見込めるか、試算したものだ。》

毎日新聞(9/18)から
タバコが一箱1000円になった場合、税収は今後10年で約9兆円の増加が見込めるとの試算を、厚生労働省の研究班(主任研究者・高橋裕子奈良女子大教授)が17日公表した。タバコ値上げと税収を巡っては、禁煙する人も増えるため増収につながらないとの意見もあるが、研究班は「多くの喫煙者はやめたくてもやめられず、値上げすればするだけ税収アップになる」と予測している。

研究班はインターネットで2万人以上の喫煙者に意識調査を実施し、現在の一箱300円が1000円になると96%が禁煙を目指すとの予想を立てた。しかし、中央社会保険医療協議会の調査によると、禁煙に最も効果的な医師による治療でも、一年後の成功率は33%。吸う本数が減る分を勘案しても、値上げの年の需要は前年の36%あり、タバコ税の収入は5600億円のアップ。さらに翌年は再喫煙者が増えて需要が4割台に回復し、税収は据え置きよりも1兆2700億円増えると結論付けた。一箱500円なら10年間で約4兆円の税収増になる。

高橋教授は「希望者全員が禁煙治療を受けた場合の試算で、実際の喫煙者はもっと多くなって需要が減らないかもしれない」と話す。ただし、1人が何度も禁煙治療に挑むケースなどは、データがないため想定していないという。

《愛煙家は、どれだけ虐められようと、ニコチンを諦めないことを知り尽くした計算だ。酒飲みが、アル中になることが分かっていても止められないのと同じ中毒性を見込んだ上の、値上げ政策が打たれようとしている。》


| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年9月19日 (金)

「ネット殺人予告」急増、摘発・補導66人

秋葉原事件以降、面白半分の愉快犯による模倣が続いている。単なる頭の弱い連中の物真似に過ぎない書き込みに、警察は振り回され、評論家や有識者と呼ばれる知識人が、社会の仕組みを取り上げ、賢(さか)しらに格差社会のもたらす歪みを槍玉にあげて一面的な論評を展開する。例えば、派遣社員は必要な時にだけ決まった仕事をこなす工具のような役割に過ぎないと、昔からある「労働者はただの歯車に過ぎない」を違った表現にしただけのことを言う。

しかし、同じ境遇にいる大多数は、格差社会の中で歯を食いしばって生きている。それ故に社会に復讐したい、誰でもいいから人を殺してやろうなどとは考えない。事件の理由探しは、世の中の圧倒的な賛同を得れば自説が優位になる。そのために頭のいい人たちは蟹工船を、ドストエフスキーを持ち出して知識をひけらかし、より一層格差社会を強調しようとする。世間にはとても分りやすく納得しやすい論理に見えるが、書き込みをした当の本人たちは、そこまで頭のいいやつはいない。ただ、自身の甘えから『社会への不満』、『世間を騒がせたかっただけ』の行動なのだ。

本日付け毎日新聞夕刊にも殺人予告を書き込んだ岐阜の男を逮捕した記事が載った。男は、毎日新聞社の朝比奈豊社長(61)殺害予告をネット上に掲示した疑いが強まり、警視庁捜査1課と麹町署は19日、岐阜県関ヶ原町、家事手伝い、山本剛司容疑者を再逮捕した。男は容疑を認め、「社会への不満があった」と供述しているという。自宅から押収したパソコンには他にも都内の大手企業の爆破予告など数件の書き込みがあり、同課で調べている。

調べでは、山本容疑者は7月21日午後1時ごろ、自宅パソコンからネット掲示板「2ちゃんねる」に接続、「朝比奈社長殺す」などと掲載。危害を加えることを告知して、朝比奈社長を脅迫した疑い。

山本容疑者はネット掲示板に皇太子殺害予告を書き込んだとして赤坂署に8月29日に逮捕されていた。ほかにもマスコミやIT関係企業にも同様の爆破予告や殺人予告の書き込みをしていたという。

【閑話休題】
読売新聞(9/18)から
6月の東京・秋葉原の無差別殺傷事件以降、警察当局がインターネット上での殺人予告などの取り締りを強化してから、3ヶ月間に全国で66人が摘発・補導されたことがわかった。警察は犯行予告を見つけるたびに平均2週間で書き込んだ人物を特定しているが、違法な書き込みがおさまる気配はない。逮捕者の1人は、取材で「文字を打ち込んでいるうちに感覚がおかしくなった」と語り、ネット上で注目されたいという欲求が、過激な犯行予告へと変っていったいきさつを打ち明けたという。

 ♢主なインターネット上の犯行予告事件
 書き込んだ日    書き込んだ人物   書き込みの概要
  6月10日 大阪  男子大学生(21) 大阪のアメリカ村で
                     無差別殺人をする
  6月28日 福岡  小学生女児( 9)  下校中の小学生を
                        殺害する
  6月28日 東京  無職男性(32)  上野駅で無差別殺人
                        をする
  7月12日 新潟  男子高校生(16) 新潟駅で無差別殺人
                        をする
  7月17日 三重  飲食店員男性(39)プールで女性を刺殺
                        する
  8月 5日  広島  男子高校生(16) 広島の路面電車を
                        破壊する

神奈川県横須賀市内の元被告の男性(26)は秋葉原事件から11日後の6月19日、ネット上に「JR横浜駅を爆破する」などと書き込み、威力業務妨害容疑で逮捕された。男性は高校を2年で中退し、派遣の仕事をしながら画家を目指していた。ネット上の掲示板に書き込むようになったのは1年程前。暇つぶしのつもりで始めたが、次第に仕事の休憩時間にも熱中するようになった。

当日は朝から自宅で絵を描いており、気づくと日付けが変って午前4時過ぎになっていた。なかなか寝つけず、携帯電話を操作すると、秋葉原事件の直後で犯行予告を話題にした掲示板があった。興味をひかれる書き込みがなく、「盛り上げようと」と午前4時59分、送信ボタンを押した。「今日の午前中、横浜駅の東口のどこかに爆弾を仕掛けるわ。死にたい奴は来い」と書いた。

しばらく待ったが、「通報します」との書き込みが来ただけ。男性は「停められるもんなら止めて見ろや」「残念ながら、おれは通報も逮捕も全然怖くないんだ」と書き込みを続けた。

神奈川県警の捜査員が自宅を訪ねてきたのは、それからわずか5時間後。男性はその日のうちに逮捕され、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。今は家で親の仕事を手伝いながら絵の勉強を続けているが、携帯電話は解約した。「掲示板のやり取りを楽しみたかっただけで、秋葉原事件に憧れたわけではなかった。ネットは書き込みを続けるうちに感覚がおかしくなる。もうネットは見たくもない」と、そう振り返った。

警察庁によると、今月8日までに同様の犯行予告で13歳以下の5人が補導、61人が逮捕・書類送検され、「人を投します」「埼京線の上野駅で人を殺します」などと誤字や実在しない場所を使って摘発されるかどうか試していた容疑者もいた。

66人が犯行予告を書き込んでから警察の摘発・補導までの平均日数は14・2日。ネットの履歴から利用者を割り出す技術が向上したためで、うち3人は即日特定されている。それでも違法な書き込みは相次いでおり、同庁は「秋葉原事件までは同種の犯行の統計を取っていないため比較はできないが、愉快犯とみられる書き込みが増えているのは間違いない」と指摘している。

《他人の尻馬に乗って物真似することしかできないやつ、周りを恨むことでおのれを正当化しようとするやつ、自分は努力をしないで周りを恨むやつ、何でも社会が悪いと思い込んでそのせいにするやつ、目立ちたがり屋なやつ、おつむの軽くて足りないやつ、育児責任を放棄した親のもとでただ図体だけ大きくなっただけのやつ、そして、やはり阿呆でバカなやつ。》


                      

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年9月18日 (木)

地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金 - 2 -

 債権回収に詳しい銀行関係者は「民間なら延滞が6ヶ月に及んだ時点で手を打つ。時効を中断するには、支払い督促申し立てや提訴が必要だが、そうした処置を取らず、『時効管理』をして来なかったのだろう」と指摘する。

《当然の指摘だ。支援を受けながら学んでいることを忘れるほどバカではなかろう。借りたものは返す、小学生でも知っている鉄則だ。督促がないのをいいことに、「あわよくば」を決め込んでの踏み倒しをした上、督促が遅れると開き直る。一方、機構の方は自分の懐から出した金でないから返還されなくても、日常生活には何ら影響はなく、普通の生活を送ることが可能だ。》

機構が支払い督促申し立てなどに力をいれ始めたのは独立行政法人になってから。「以前の督促はずさんだった」と文科省学生支援課も認める。

《督促業務の無責任さは当然責められて然るべきだが、それ以前に、返還を怠っている側こそ責められるべきではないのか。》

「時効は、裁判で認められて初めて成立する。今後は時効にかからないよう回収に努めたい」と機構は話す。しかし、10年をこえる延滞債権は他にもあり、裁判で時効を主張されると貸し倒れになる恐れも孕んでいる。

《このように記事になり、文字化されることでますます時効を狙った悪予備軍が増えるだろう。このようなずる賢い模倣犯の犯罪は増え続けているからだ。》

貸与は増え続ける一方なのに、回収策は生ぬるい。そんな実態に最も苛立っているのは財務省だ。奨学金は給与所得が1300万円程度の世帯にも認められ、いまや全短大生・大学生の3割にあたる103万人が受給している。このため財務省は「ごく普通の満ち足りた家庭が、奨学金を得ている可能性がある。奨学金が学費でなく電話代や旅行費に充てられているとの調査もある」と指摘し、「貸し過ぎ」を非難する。

《貧しかった戦後の時代、大方の大学生は「苦学生」と呼ばれ、働きながら勉学するのは当たり前のことだった。そのために苦しい生活の学生の助けになればと生まれたのが「学割」という習慣だった。これは何時の間にか制度のようになり、通学定期をはじめ映画館の学割などが次々に生まれていった。今あるのはその賜物としての残滓だ。猫も杓子もブランドをぶら下げて歩く時代、豊饒の時代の現在、学生だからの温情などなくていい家庭が圧倒的に多い。苦しければ働けばいい、働きながら学べないのなら大学など行かなくいい。旅行や携帯も不要だろう。》

これに対し文科省は「高所得でも、子どもが多かったり病人がいたりすれば奨学金の必要がある」とし、需要があると強調する。大学入学者も増えると見込み、来年度は562億円の奨学金増額を要求している。一方で「回収にかける人員も予算も少なすぎる」と認め、5億円の回収費を10億円増やす予算要求もしている。

《文科省の言い分もおかしい。数少ない例外がすべてであるような言い逃れをする。それならば、膨らんだ延滞債権額2253億円のうち、文科省のいう例外に当たる人たちが占める債権額が幾らになるのか把握しているのか。急速に少子化に進む日本で、どんぶり勘定の交通量を算出し、いつまでも道路を作り続けようとする道路族と全く同じどんぶりスケールを使おうとしている。今は、雨後の筍の如く作って増え過ぎた大学は、淘汰を急がなければならない転換期に来ているのにだ。それよりは、『急がば廻れ』になるが、家庭教育で不足しているモラルの欠除を再教育、補習教育として、大学生にも「借りたものは返す」ことを幼児に教える如くに懇切丁寧に教えてやる必要がありそうだ。》

支援機構の「奨学金の返還促進に関する有識者会議」委員を務めた小林雅之・東京大教授は、督促の際には、返さない人と、返せない人の見極めが必要。収入がなく返還猶予にあたる人もいれば、開き直って払わない人もいる。現在の督促方法は機械的でメリハリがない。支援機構に欠けているのは、情報の蓄積と分析。今後は、コールセンターの対応などから延滞者のデータを分析して「返さない人」を特定、資力のある人に対して法的措置を進め、回収を徹底すべきだ、と語る。

《以上、支援を受けた側の人間を「返せる人」と「返せない人」の二通りにだけに分類し、金がとれるか取れないかで機構の責任を批難する。機構の督促業務は返さない人間がいることで発生する副次的なものに過ぎない。機構の主たる業務ではないはずだ。現状は、支援を受けながら返還しない人間がいることがそもそもの問題点だ。そのような人間がそれなりに高等教育を受けて白々しくも世に出てくる。嘆かわしいことだが教育界のモラルも地に堕ちたものだ。金よりも大事な教育と人間に関わる問題だ。折角の記事を書くのなら、物事の本質を取り違えないでほしいと願う。》

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年9月17日 (水)

地に堕ちたモラル 延滞増える奨学金

Dscbennkei2_2Dscbennkei7 べんけいそう
  (弁慶草)
 花ことば
   :穏やか

毎日新聞(9/15)から。  要約 と 《》内は私見
《記事の見出しは大きく「延滞増える奨学金、生ぬるい回収策」とあって、副題に強制執行しない「日本学生支援機構」に高まる批判」とある。主客転倒してどこかおかしな感じで活字を眺めた。一体悪いのはどっちだ。考えても見よ、これでは借りて返さない学生を見過ごして、取り立てなかった「支援機構」が裁かれる立場になっているのではないか。借りたものは催促がなくても決められた約束に従って手続きをし、返済するのが道であろう。なぜ、催促をしなかったことで批判されなければならないのか。何でも募り積もった延滞金は総額2000億円に上るという。》

Dscf0004 ♦日本学生支援機構
 旧日本育英会。04年に独立行政法人化した。奨学金は無利子の第一種と有利子の第二種がある。私立大に自宅から通う場合、保護者の給与所得の上限は第一種998万円、第二種1344万円。

貸し倒れに向け注意が必要な3ヶ月以上の延滞債券額は年々増え、07年度は2253億円と、この10年間で倍以上に膨らんだ。進学率の上昇による貸与者増や、ニート増加のほか、資力があるのに払わない者もいる。

問題として指摘されているのは、機構が法的手段に訴える案件が少ないこと。給与を差し押さえる強制執行は皆無といっていいほどだ。裁判所への提訴や支払い督促申し立てなどで、強制執行を認める「債務名義」(判決など)を得たケースは07年度に1715件あった。だが、実際に執行したのは1件。06年度は925件中0件、05年度も321件中4件だった。

これについて機構は「差し押えの前に入金を約束する人がいる。また、住所が変って連絡不能になることもある」と説明する。一方、回収に携わった元職員は「差し押えのノウハウもなく、騒がれると面倒なのでしないだけ。住所変更のケースは聞いたことがない」と証言する。

《学ぶために支援を受け、そのお陰で学問を深めるための研鑽を積んでいることだろう。それが「騒がれると面倒なので・・」は現実にそのようなケースがあることを指している。要件さえ満たせば支援を受けるのは自由だ。だがそこには必ず返済の義務があることを知らないほどバカなのか。それを騒ぐとは言語道断の所行というべきではないか。》

生活保護受給者や失業中の人は返還を猶予されるほか、差し押さえられる額も民事執行法で給与の4分の1に限られ、強制執行で延滞者が路頭に迷う恐れはない。機構は強制執行の対象を給与に限っており、「大きい家に住んでいても外車を乗り回していても、勤め先が判明しなければ差し押さえできない」(元職員)という苦しい実態もある。「長時間怒鳴る人には延滞金を減免したケースもある」(同)という。

《まるでやくざも顔負けの悪党を支援したようなものだ。ごね得あり、盗人(ぬすっと)同然の知らぬ顔の半兵衛あり、居直りの逆切れの恫喝擬(もど)きまである状態だ。》

内外からは厳しい指摘が相次いでいる。機構を監査した財政制度審議会は7月、「債務名義を取得した債権で、その後の手続きが行なわれていない。証明書なしで返還猶予を認めている例がある」と指摘。財務省主計局も「回収努力が足りないのは明らか」と非難する。

《財務省の役人らは、支援を受けたやつらは返還しないのは当たり前、といった感覚で、機構側を非難する。そして、支援を受けた側は、そう思われても仕方ないモラルのなさを曝け出している。》

高まる批判に、機構を所管する文部科学省学生支援課も「返さないと厳しい取り立てがあることを広く知ってもらう必要がある。厳正な対処が必要」と述べ、機構に改善を支持したことを明らかにした。今後は預金も強制執行の対象とする、という。

長い間督促されなのをいいことにした回収不能の例もある。機構が延滞者に奨学金返還を求めた訴訟で、延滞者が「返済期限から10年たち時効が成立しているので、返す必要がない」と主張し、機構が回収を諦めざるを得なくなるケースだ。

《これこそ『盗人にも3分の理』だ。催促されないうちに返還するのが支援を受けた者の責任だろう。期日ありで借りた物を催促されるまで返さないなど、普通に考えれば恥ずかしい行いとなる。何を学ぶために支援を受けるのか。》

機構によると、昨年度は5件の裁判で時効成立が認定された。兵庫県の男性に、奨学金と延滞金計約320万円の返還を求めた訴訟では、返還期日から10年以上過ぎた分の債権の時効成立を認めざるを得ず、請求額を150万円減らし、約170万円の返済で和解した。

もう一つ、女性に約83万円の返還を求め、神戸簡裁で争われた訴訟でも、時効で50万円が回収不能となり、30万円返済の判決しか得られなかった。

《どのように考えても、返還しない人間に非があるにも関わらず、紙面は一方的に「日本学生支援機構」の督促に怠慢があったためだと非難記事を書く。
             --- つづく ---


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月16日 (火)

75歳以上、人口の1割

Dscfdeta2 毎日新聞(9/15)から

 総務省は14日、敬老の日に合わせて65歳以上の高齢者人口の推計値(15日現在)をまとめた。
 08年度に始った「後期高齢者井両制度」の対象となる75歳以上の人口は、前年比53万人増の1321万人。総人口の10・3%を占め、現行の統計方式が始った1950(昭和25)年以来初めて1割を超えた。  私もその中の1人になる。

70歳以上は2017万人(男820万人、女1197万人)とやはり初めて2000万人を超え、総人口の6人に1人が70歳以上となった。65歳以上の高齢者は前年比76万人増の2819万人(男1203万人、女1616万人)と22・1%を占め、いずれも過去最高だった。75歳以上を男女別にみると男性498万人、女性823万人。

一方で14歳以下の人口は1718万人と70歳以上より少なく、少子高齢化の傾向は顕著となっている。総人口は前年比5万人減の1億2771万人。

65〜74歳で働く人の割合(07年)は32・2%と、前回調査時の02年より1・1%上昇した。都道府県別でみると長野が43・7%と最も高く、次いで福井40・1%、山梨39・9%、静岡、石川37・7%が上位を占めた。農業や製造業に従事する人の割合が高かった。

世帯主が65歳以上で無職の「高齢無職世帯」の一ヶ月当たりの家計の支出額(07年)は20万3567円だったのに対し、年金から税金などを引いた手取り収入は16万3023円で、赤字額は4万544円。前年より5276円、赤字が増えた。支出額は前年比2329円増。原油高や食料品の高騰などで、支出がかさんだとみられる。

《来月中に運転免許証の書替え、パスポートの申請(10年)がある。運転免許証は最後にする決心だが、パスポートは3度目になる。この先10年間、今のまま足腰頑健で動き回れる寿命があるだろうか。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月15日 (月)

幼児ことば

時々のことだが、わが子が使う幼児言葉で悩む母親の相談事の投書が目につく。自分も同じ道を辿ってきたはずなのに、余計な心配ごとをしているようだ。子どもだけがいけないのではなく、周りの大人が知恵をつけていることが多いことに気がついていない。知らず知らずに犬を見て「わんわん」と呼び、猫を見て「にゃんにゃん」と呼んで教えていないだろうか。

読売新聞(9/15)から  《》内は私見
幼児の言葉は、発音もたどたどしく、言い間違いも多い。子どもが発音できる音には段階があり、正しい発音には、生活習慣や遊びも大切という。専門家は「言い間違いをしても、とがめずに、さりげなく直して」と助言する。

《私の実体験から言えば、とがめるどころか、さり気なく直す必要もない。子どもは成長とともに何時の間にか、自然に直して正しく使っているものだ。私の下の妹は幼い頃、‘たまご’が言えずに‘たがも’と繰り返していた。1度や2度は教えたが、直らない。1年間ぐらいは‘たがも’だったが、いつの間にかきちんと‘たまご’は言えていた。また、私の長男は‘からす’を‘がらす’と言っていた短い時期があった。面白いから「がーらーす、何故泣くの」と一緒に風呂に入って歌っていた時の録音が今でも残してある》。

子どもは、生後数カ月から「バァバァ」といった喃語(なんご)を発するようになり、徐々に言葉を覚えていく。マ行やパ行などは比較的速い時期に発音でき、サ行やラ行などは4、5歳くらいで発音できるようになるなど、段階がある。また個人差も大きいものだ。

埼玉県内の会社員(41)の、間もなく4歳になる長男は、「抱っこして」を「抱っこちて」と発音する。時々「お菓子」も「おかち」となる。また、埼玉県の主婦(43)の5歳の二女は、「スパゲティ」がうまく言えず、「スタベキー」に。「蚊がいる」を「かががいる」と言うこともある。「正しく言わせようとするのですが、なかなか直りません」「ことばと保育を考える会」代表で、元幼稚園長の村田和子は、「年齢によって難しい発音があることを理解し、さり気なく、正しい言い方を大人が示すことが大切。子どもには無理に言い直しさせなくてもいいでしょう」と話す。最近は早口で子どもに話しかける親も増えているという。「ゆっくりと、繰り返し、正しい言い方で反して下さい」と。

《早口もそうだが、世間の会話を聞いていると、特に若者に目立つが、滑舌の悪いことも一因だろう。街頭インタビューでの会話、仲間同士の会話、テレビで歌などを聞いていると、歌詞カードがなければ日本語かどうかさえ解らない発音が多い。「スタベキー」は親の発音に滑舌の悪い紛らわしい音があるのではないかと思えるほどだ。》

正しい発音を育てるには、幼児期の遊びや生活も関係してくるという。ブランコ、かけっこなど身体を使った遊びをすることで、肺の機能が高まり、安定した発声ができるようになる。よく噛んで食べる、ストローを使って飲む、うがいや歯磨きをするといった口を使う日常動作も、口や舌などをコントロールし、正しく発音することにつながる。擬声語や擬態語も言葉への関心を高める。階段から下りる時に、子どもと一緒に「ポン」「トン」と声を出す。わらべ歌やしり取り歌など、言葉を口に出して楽しめる遊びもお勧め。

「ある時期が来れば自然と正しく発音できることが多い。おおらかな気持ちで見守ってほしい」と元幼稚園長の村田は話す。

《彼女は触れていないが、日本語には沢山の方言がある。年輩の人たちには孫の顔を見れば、ついつい地方の言葉で話しかける。標準語だけが日本語ではないことも頭に入れておくことも大切なことだ。標準語と言われる東京でも、古くから江戸方言で「ひ」と「し」の使い分けができないことが分かっている。「ひと」が「しと」になり、「ひだり」が「しだり」になる。幼児にはどう教えるのか。‘わんわん’や‘にゃんにゃん’と同じように私の子どもの頃には魚のことを「お」をつけて‘おとと’と言った。また「そうでちゅね」や「きれいでちゅね」「いい子でちゅね」などそれらを「幼児ことば」と知っていれば目くじら立てて注意し、矯正する必要はない。》

過った発音が習慣化したり【(註)上の江戸っ子の「ひ」と「し」のような】舌や唇といった発音にかかわる器官の障害などが原因で、正しい発音が難しいケースもある。自治体の相談室や言語聴覚士がいる医療機関で相談できる。東京学芸大教授で、言語聴覚士の大伴潔は「指導開始は、基本的には子どもが自分の発音について自覚できるようになってからだ。ただ、開始できるなら早い方がいいので、親が心配なら、小学校入学前でもまず相談してください」と話す。

《お母さん、あなたも「わんわん」「にゃんにゃん」「そうでちゅね」で育てられてきたはずですよね。「お菓子が」が「おかち」に、「スパゲティー」が「スタベキー」になったくらいで気を病むことはいらないと思いますが・・・。幼児ことばのそれよりももっと見苦しいのは、成人した後も殆どの女性が両親を指して口にする「お父さん」「お母さん」だ。極々仲間うちの気心知れた同士で言うのはいいが、改まって他人との会話の中で、両親を表現する際の「父」「母」が言えない。日本人らしからぬ「パパ、ママ」で育てられた世代だ。いつまでも、甘えの感情のまま大きくなってしまったのだろう。言うならば、これこそが、幼児ことばそのものかも知れない。

《幼児ことばに神経を使うよりも、せめて両親を「父」「母」と言えるように、或いは自分のことを「わたし」「わたくし」が言えず、「○○はね」などと、名前を言うような聞き苦しいことのないように、きちんと躾をしておくことの方が余程大切なことだと思うのだが。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月14日 (日)

ヘリコプターペアレント

          マリーゴールド
Dscfmari1Dscfmari11c_2Dscfmari2_3




読売新聞(9/12)から。 要約と 《》内は私見
 「モンスターペアレント」に続いて、またまたバカ親の誕生だ。世の中は18歳成人の是非が飛び交うさなか、大学生にもなる我が子に何かと関わり続け、過保護、過干渉を繰り出す親たちのことを、教育関係者たちの間では「ヘリコプターペアレント」と呼んでいるとか。授業の選択から卒業式の服装まで心配し、まるで上空から子どもを見守り続ける「ヘリ」のような様をいうらしい。元々は米国で使われていた言葉だという。

関東地方の私立大学。今春の入学式の直後、事務室の電話が鳴った。中年女性の声で、「第2外国語は何を選択したらいいでしょうか」。職員が「ご本人は何を勉強したいのですか」と聞くと、受話器の向うで「○○ちゃん、あなたはどうなの」と尋ねる声が聞こえる。「本人がいるなら電話に出て来い、と言いたいところなんですが」と職員は嘆いた。

《成人も間近な年齢で、携帯では良くしゃべるやつが、本当に大事なことを尋ね、聞くこともできない。出しゃばる母親もバカだが、何を勉強したいのかも解らないで、大学なんか行くな、と言いたい。どうせ、最初から勉強は2の次で、芝生の上のキャンパスライフを夢見て楽しみたいだけのことだろう。》

親からは様々な意見や質問が電話や手紙で寄せられるという。「調理実習室のガスコンロは服に火がつきそうで危ない。IH(電磁誘導加熱)にしてほしい」「『きょうは二日酔いだ』と言いながら講議した講師がいたそうだが、何ごとだ」「卒業式には着物で出席させたいが、学生の何割が着物なのか知っておきたい」など噴版もののレベルだそうだ。

《大学生の年齢にもなって、ガス器具も安全に使えない、講師の冗談も理解できず、成人式がそうであるような、烏合の衆の右へ倣えでしか己の身だしなみも律しられない子に育てて、親は何が嬉しいのだろうか。親が眺めて喜ぶ着せ替え人形ではあるまい。流行には流されない、自分にあった独自の美的センスを持てるように自己を育ててやるのが親の役目だと思うのだが。》

昔から過保護な親はいたが、最近の過保護の特徴は少々違うらしい。小野田正利・大阪大教授(教育制度学)は、大学にまで電話する親たちが増えていることについて、「消費者としての権利意識が強まっていることが背景にある」と指摘する。高い学費を払うのだから、その分のサービスはしてほしいということだろう。また自分も大卒という親が増え、大学に関心が高いことも大きい。

《高い学費は大学が子どもに高い知性を授けてくれるためにする投資だ。スーパーやコンビニにサービスを求めるのとは違うだろう。磨けば光る原石や、磨いても輝かない石ころからも同じ高い学費を集めている大学。》

《ところが、その大学にも最近の少子化の波は押し寄せている。望めば入れるあり余る大学では、玉石混淆が当たり前なのだ。頭数を集めなければ経営が破綻する。何としても人集めが優先だ。バカ親の子でも言い分を聞いて授業料を手にしたくなるのだ。バカな子ほど親も可愛いという。》

各大学が開くオープンキャンパス(大学見学会)には、受験生と一緒に親も多く参加してくるという。こういう親たちこそ大事にしようという大学も増えてきた。小野田教授は「こうした保護者対応をしっかりこなすかどうかが、大学の存亡に大きく関わってくる」と話す。

《当然だ、本音は大学には大事な金蔓だから、ご無理ご尤もで聞くことになる。ますます上空を旋回するヘリコプターの数が増えていく。私の世代には考えられない幼稚性だ。当時、旧制中学受検でさえも、子ども心に、もう小学生じゃないんだという心意気があって、生意気にも保護者など着いて来られれば恥ずかしい思いをするような雰囲気があった。》

ちょうど取り上げた話題に相応した世論調査がある。
読売、毎日新聞(9/14)から。
内閣府は13日、「民法の成年年齢に関する世論調査」の結果を発表した。契約を1人でできる年齢や親権に服する年齢の基準を20歳から18歳に下げることに対し、3分の2以上が反対し、成人年齢引き下げへの反対論の根強さを示した。民法の成人年齢引き下げについて検討している法制審議会(法相の諮問機関)は結果を参考に、年内に意見をまとめる予定だ。

内閣府が成人年齢に関する世論調査を行なうのは初めてで、7月10日〜27日に、全国の18歳以上の男女5000人を対象に実施し、3060人から回答を得た。
 反対理由(複数回答)は
 「経済的に親に依存しているから」・・60%
 「自分のしたことの責任が取れない・・54%
 「自分で判断する能力が不十分・・・・52%

ほかに、「契約などの法や消費者問題の教育を充実させる」などの条件整備があれば「賛成」という人も44%いた。「1人で契約」に賛成は、わずか19%。「賛成」と合わせ一定の条件整備があれば63%が引き下げを容認するとの結果にもなった。「どのような条件を整備しても反対」は30%だった。

親は民法に基づき、20歳未満の子どもの財産を管理したり、住居を定めたりする親権を持つ。親権に服する年齢を18歳未満とすることにも69%が反対した。

《回答の世代別内訳が不明だが、子どもの側からは甘え、親の側からの過保護、過干渉は当分解消されそうにないということだろうか。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月13日 (土)

教育予算 日本最低

毎日新聞(9/10)から
日本の05年度の教育予算の対国内総生産(GDP)比は、3・4%(前年比0・1ポイント減)で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中最低となったことが、OECDが9日公表した「図表で見る教育2008年版」で分かった。04年はワースト2だったが、今回は前回最低位のギリシャにも抜かれた。OECD平均は前年と同じ5・0%。3・4%は88年の調査開始以来、日本として最低の数字。

加盟国3カ国のうちデータが比較可能な28カ国で最下位。日本は最近の調査でも03年に最下位、02年もワースト2と低迷が続く。今回は小中高校に限ると、GDP比2・6%で比較可能な29カ国中27位、大学など高等教育では、同0・5%で28カ国中最下位だった。

政府の支出全体に占める教育関連支出の割合は9・5%で、OECD平均(25カ国)の13・2%を大きく下回り、イタリア(9・3%)に次ぐワースト2。日本は教育支出に占める私費割合が31・4%(OECD平均は14・5%)と高いのが特徴だが、公費と私費を足した教育支出の対GDP比も4・9%とOECD平均平均の5・8%を大きく下回った。

今回の調査結果について、文部科学省の栗山雅秀・生涯学習政策課長は「今年7月に策定した教育新興基本計画に沿って予算の充実に努める」と話した。一方、基本計画の閣議決定で、教育予算をOECD平均並みに増額する目標に反対した財務省は「総人口に対する子どもの割合はデータがある25カ国中最下位。一人当りの教育予算は英、米、独など主要国とほとんど変らない」としている。

  主なOECD加盟国の
  教育予算の対GDP比(%)   OECDでは小中高校や
  アイスランド  7・2    大学などの教育機関に
  デンマーク   6・8    対する全支出を、
  スウェーデン  6・2    公的な財政負担と、
  フィンランド  5・9    家庭など私費での負担
  フランス    5・6    に分けて算出。
  イギリス    5・0    このうち公的な財政負担が
  アメリカ    4・8    「教育予算」に該当し、
  カナダ     4・7    大学などへの国の補助金や
  オランダ    4・6    教職員の人件費などが
  韓国      4・3    含まれる。
  オーストラリア 4・3    学費などは
  イタリア    4・3    私費負担分に当たる。
  ドイツ     4・2
  日本      3・4
 (加盟国平均は5・0%)

《日本の教育予算の低いことは常に指摘されているが、数字のマジックは、「一人当りの教育予算は先進主要国と比べても決して遜色ない」と、財務省はうそぶく。果して・・》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月12日 (金)

神奈川県 禁煙条例骨子案公表

Dscbee14a

読売新聞(9/10)から
 神奈川県は9日、不特定多数の人が利用する施設を対象に、全国で初めて室内での禁煙や分煙を義務づける受動喫煙防止条例の骨子を公表した。当初は、該当するすべての施設を全面禁煙とする方針だったが、レストランや居酒屋などは、仕切りを設けて分煙することも認め、喫煙率が高いナイトクラブやバー、パチンコ店などは、義務づけを3年間猶予する。今年度中に制定し、半年間の周知期間を経て施行する。

骨子案では、学校や病院など公共性の高い施設のほか、劇場や結婚式場、百貨店など大勢が集まる施設は原則禁煙とし、喫煙ルームでの分煙も認める。レストランや居酒屋、ホテルなどの商業施設は、禁煙か、仕切りによる分煙かを選択できる。施行から半年後の罰則適用を目指すという。

《先に断わっておく。私がたばこを嗜まなくなってから17年が経過した。健康を考えたためではないし、ただ何となく吸わなくなっているだけだ。
 神奈川県の禁煙条例は、7月に素案が提出されてからちょうど2ヶ月が経つ。片方では嗜好品としてせっせと売り出されているものを、法で罰則までつけて完全規制する愚を、分煙こそ望ましいと、当時のブログで書いた。骨子案では分煙の選択を残したようだ。》

《神奈川県はいろいろと条例もあるようだが、その中の一つ、18歳未満の青少年の深夜(午後11時〜翌午前4時)外出禁止条例を早くから導入しているが、守られていることはない。多摩川河川敷の酒を飲んでのどんちゃん騒ぎ、暴走族、海岸での飲食、大騒ぎ、花火など条例などないも同然の有り様だ。禁煙ばかりが守られるとはとても思えない。》

ここに、よその国の話だが、神奈川県の、いや日本国の喜びそうな数字がある。
毎日新聞(9/12)から
たばこ規制を実施した米カリフルニア州で医療費が15年間に860億ドル(約9兆円)削減できたことが、カリフォルニア大の試算でわかったというもの、この間に州が投じた規制のための費用は18億ドル(約1900億円)で、約50倍の投資効果があったことになる。研究チームは「規制は即効性があり、効果も大きい」と分析する。

州の規制は1989年に始った。他の州に先がけて、施設内の分煙などに取り組んだ。また、喫煙者だけでなく、副流煙で周囲の人にも健康被害が及ぶなどの影響をメディアを通して訴えた。

研究チームはカリフォルニア州と、00年まで総合的なたばこ規制を実施しなかった他の38州の医療費などを比較。心疾患や肺癌などの患者が減り、04年の医療費は89年に比べ7・3%減の860億ドル節約できたと分析した。一方で、この間のたばこ販売量は36億箱分減り、たばこ企業にとっては92億ドル(約9700億円)の収益減になったとしている。

世界保健機関(WHO)は、世界で大人の約1割がたばこを原因とする病気で死亡していると推定し、「たばこ規制は最も死を防ぐことができる手段」と訴えている。

Heikin_2《カリフォルニア大の数値がどこまで信頼できるデータかは分からない。
 2006年の平均年齢をみても、
平均寿命82・3歳の日本に比べ、
全土が禁煙の英国で79・0歳
カリフォルニア州で77・9歳

2006年以前との比較は必要だが、
これでどれだけの死を予防できているのだろうか。イギリスとは3・3歳、アメリカとでは4・4歳の寿命の差があるのだが。》

日本で禁煙運動を進める市民団体「たばこ問題情報センター」(東京)は「規制の有効性を改めてしめした。カリフォルニア州は、たばこ問題に専従で取り組む担当者を置き、その姿勢が全米に広がった。最近でこそ、神奈川県で禁煙条例制定の動きがあるが、日本とは意気込みが違う」と話す。《羨ましがるほどのことでもないと思うのだが。》

神奈川県絡みでもう一つ。
読売新聞(9/12)から
 神奈川県は、児童買春の温床とされる「出会い喫茶」へ18歳未満の入店を禁止する県青少年保護育成条例改正案を9月定例県会議に提案する。松沢成文知事が11日、記者会見で発表した。京都府も同様の条例改正案を9月府議会に提出予定だという。出会い喫茶は風営法の対象外で、可決されれば規制する全国初の条例となる。

県条例改正案は、18歳未満の青少年の入店や勧誘を禁じ、違反すれば、6月以下の懲役または30万円以下の罰金を科す。県への営業届け出を求め、怠れば、20万円以下の罰金とするなどの内容になる。

出会い喫茶は、男性客は入会料や入場料が必要だが、女性客は飲食代などが無料となっていることが多い。男性客が気に入った女性客を指名し、話が合えば店外デートに連れだせる。松沢知事は「児童買春の舞台となっており、看過できない」と話した。

《何にしても遅い。早くから指摘され、児童売買春の温床になっていることは知られていた。それでも手を付けないよりは益し、という程度のことだ。これも四六時中監視することもできず(せず)、闇討ち同様の摘発騒動になるのは、麻薬や暴走族の取締りと同じことになるのが落ちだろう。》

| | コメント (3) | トラックバック (1)

2008年9月11日 (木)

フリースクール 少女虐待 - 2 -

Dscmimoza_2  
 本葉も出ている他よりも
 36日後れで発芽した
 ミモザの芽


Dscf0021_2
 今年は棚を架けてみた

 やっとぽつぽつだが
 花を咲かせ始めた
 ヘブンリーブルー

読売新聞(9/10、11)
施設に入所中の中学3年の少女(14)に暴行を加え、怪我を負わせたとして、京都府警は9日、同府京丹波町のフリースクール「丹波ナチュラルスクール」経営・朴聖烈(60)、施設責任者・森下美津枝(55)の両容疑者を障害容疑で逮捕し、施設内などを捜索した。以前、児童相談所が調査した際、入所者に虐待の口止めをしていたとの証言もあり、府警は、日常的に暴行があったとみている。

発表では、朴容疑者らは8月3日昼、不登校のため入所中の兵庫県内の少女を施設内で殴るなどし、顔に約3週間の怪我を負わせた疑い。

草刈りなどの作業中、少女が他の入所者とトラブルを起こしたとして、朴容疑者が暴行、森下容疑者も黙認したという。調べに対し、朴容疑者は「躾として平手で殴った」と供述、森下容疑者は容疑を否認しているという。

府警によると、この少女ら3人が同13日未明に施設を逃げ出し、町内のコンビニエンスストアに駆け込んで発覚した。児童相談所は立ち入り調査し、虐待の疑いがあるとして13〜17歳の別の少女3人も保護した。

同施設には、不登校になったり、親に虐待を受けたりした10〜30歳代の男女が入所し、捜索時には12人がいた。昨年11月にも少年1人が脱走。児童相談所はこの際の調査で、朴容疑者も同席のうえで入所者に面談したが、入所者らは虐待を否認していた。

その後の府警の調べで朴容疑者は、入所のため施設に到着した直後の入所者らに、いきなり木刀で殴るなどの暴行をしていたことがわかった。「紐で縛れらたこともあった」と証言する人もおり、府警は、朴容疑者や施設責任者の森下容疑者らが、入所者を暴力で支配していたとみている。

スクールは、不登校や引きこもリの子どもらを受入れていたが、入所の際には、スクール関係者5人前後が自宅へ出向き、手錠をかけたり、羽交い締めにしたりしたうえで、施設へと連れ去っていた。

《フリースクールに入れる子が、親も手に負えない悪餓鬼で、戸塚ヨットスクール(ここもスクールの名を冠していた)もどきの荒技なのに、目の前でわが子が手錠をかけられたり、5人前後の人間に羽交い締めにされるのを黙って見ていたのか。記事の書き方だと、全員が手錠をかけられ、羽交い締めされて連れ去られたように受け取れる。これでは見送る親は厄介物がいなくなって清々しているようにさえ感じられるのだが。そのように子どもが「連れ去られる」前には、保護者とは会話は交わしたはずだ。親、保護者の諒解済みとみてもいいくらいだ。》

到着後、入所者は、まず朴容疑者専用の「塾長室」へと連れて行かれ、朴容疑者が「何でここに来たのかわかるか。ちゃんとせなあかんぞ」などと言いながら、木刀で繰り返し殴った。森下容疑者や別の男が殴ることもあり、暴行行為は連日続いたという。府警は塾長室などから手錠数個や木刀を押収した。入所者からは、紐で拘束されたとの証言や「冬場に裸で木にくくりつけられ、水をかけられた人がいたと聞いた」との情報も出ているという。府警は10日、朴、森下両容疑者を送検した。

《根本的な問題だが、普通の学校に行って普通に勉強ができない子がいるという状況それ自体が危機的で異状事態だ。いじめや学級崩壊などを突き詰めれば、親が親としての育児責任を果さず、家庭教育を放棄し、いじめる子を生産し続けていることにある。親たちは、いじめがあるのは学校教育が悪い、教師が力不足など、好き勝手を言い、自分自身の保護者の子育ての責任を学校に転嫁する。だが、学校は子育てをしてくれるところではない。ましてやフリースクールでもなく、国が育ててくれるわけでもない。

《生まれ落ちるから直ぐに育児は他人がするものと、託児所や保育所に、学童保育やフリースクールにと他人に預けることばかりを考える。しかし、親が子どもを育てることを放棄しては子は救われまい。

《その言い訳には、格差社会をあげつらい、生活苦、仕事を言い訳にする。子どもの刻々と移り変わる成長を見守ることもなく、子どもが何をしているかも知れない携帯で、交流は万全と思い上がる。他人があげる拳よりも早く、親の愛情がこもった小言、或いはそれでも効かなければ体罰を振るうことさえできない。強制がなければ子どもは大人にはなれないことは幾度となく言ってきた。それを教えて行くのが他でもない保護者であり、親なのだ。

《勿論、フリースクールが、「丹波ナチュラルスクール」のような施設だけだとは思わない。また、入所者が、親にも見放されたような子どもたちとは思わないが、ある意味、最後に残された駆け込み寺のような思いで入所する子どもも多くいるだろう。そして親が、他人頼みでわが子との間に心の通ったコミュニケーションを疎かにしていれば、本来なくても良いフリースクールという施設の必要性は高まる一方だろう。》


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月10日 (水)

フリースクール 少女虐待

フリースクールとは読んで字のごとく『自由学校』のことだ。半世紀以上も前、1950年5月26日〜12月11日まで続いて連載された獅子文六の同名の小説があった。敗戦からまもなく、向うからやってきて与えられた「自由」に日本人は戸惑うばかりの時代だった。

それが家庭の中にやってきた時、どうしたらいいのかを軽妙に描いたもので、映画界もそのテーマに飛びついた。期せずして松竹と大映が同時に映画化して、同時に封切った。当時それぞれが社を背負っていた監督の渋谷実、吉村公三郎がメガホンを取った。

夫婦が一つ屋根の下で自由を確保しつつつきあうことができるかというテーマだった。怠惰に生きる夫、妻は勝ち気。勝ち気な妻に追い出された夫は、社会と家庭からの解放を求めてルンペン(浮浪者、今でいうホームレス)の群れに入った。サラリーマン上がりのその男は年齢40歳。初めて接した別な社会や人間に触れ、そこから新しい生き方を見い出して行くというものだった。

寡聞にして横文字のフリースクールなるものが何時の頃からできたのか全く知らなかった。数日前からの少女への虐待の報道は見知っていたが、何の話か、どこの学校の話しか朦朧として掴めなかった。頭の中は獅子文六の自由学校のイメージしかなかった。本日づけの読売の紙面で「施設」に入所中の少女への暴行とあることから、私がイメージする学校とは関わりのないスクール(?)らしいことがぼんやりと分かりかけてきた。そこで、何時ものようにパソコンでフリースクールとは何かを調べることになった。

フリースクール(Free School)の概念は極めて多義に亙ることが書いてある。
 1)アメリカの授業料無償の公立小学校
 2)アメリカのフリースクール協会(1805年設立)に加入する人道主義に基づく低所得者のための授業料無償の学校
 3)イギリスのサマーヒル・スクールのような、デモクラティック・スクール*
 4)英米のオープン・エデュケーションを行なっている学校
 5)オルタナティブ教育**の理念に基づく学校(オルタナティブ・スクール)
 6)不登校の子どもが通う非学校的な施設(日本)

などの意味で用いられ、1)、2)での「フリー(free)」は「自由」ではなく「無料」を意味する。外国では主に3)または5)の意味で用いられ、日本では主に6)の意味で用いられることが多い。

日本のフリースクールの特色は、A・S・ニイル流のデモクラティック・スクールをはじめ、フレネ学校、シュタイナー学校、デンマークの生涯学習の基盤となっているフォルケホイスコーレなど、ヨーロッパ新教育運動の流れを受け継ぐ学校が一部あるが、専ら、不登校の子どもの受け皿として、その学習権の保障や安心してすごせる居場所を提供する施設、さらに、通信制高校での学習をサポートするサポート校など、不登校の子どもを対象とした、既存の学校とは異なる機関、施設が、フリースクールと総称される。

こうしたフリースクールの規模や活動内容は極めて多様であって、民家やマンション、事務所ビルの一室を借り、スタッフや子どもを合わせても10人に満たないような小さなものから、在籍数が100人を超える大きなものまであり、一般の学習塾が不登校の子どもを受け入れてフリースクールと称している場合もある。(中略)

ほとんどのフリースクールは、学校教育法1条に定める学校の要件に該当せず、私立学校設立のハードルが極めて高いこともあって、正規の学校としての認可を受けていない。(中略)

フリースクールの対象年齢は、当初、小中学生の学齢期の子どもが中心であったが、次第に高校生以上の年齢にも拡大され、さらに、フリースクール精神による大学として、東京シューレを母体に20〜30代の若者たちが作るシューレ大学が1999年に設立された。(Wikipedia)より

 * デモクラティック・スクール(Democratic School)--民主的教育を行なう学校

** オルタナティブ教育(Alternative education)--「非伝統的な教育」「教育選択肢」とも言い、主流、または伝統とは異なる教授・学習方法を意味する。

8月3日、京都のフリースクールに入所中の14歳の少女が暴行を受け、怪我を負った事件が起こっていた。
                                                          
                --- つづく

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年9月 9日 (火)

荒川決壊、その時

Dscfmap13(毎日新聞9/9)
 決壊で最悪7500人死亡

《毎日、読売両紙ともにデータの出所は中央防災会議の専門調査会が8日に発表した試算によるものだ。それぞれ社の特徴を出そうとしたのか知れないが、被害場所の抽出差による被災者の集計数に倍の差が出る結果になった。これでは人心を惑わすだけのものに終わるのではないか》。《》内は私見

想定は、埼玉県から東京都を経て東京湾に注ぐ荒川が氾濫した場合の被害をまとめたものだ。墨田区の堤防が決壊して1000年に1回の大規模な洪水が発生した最悪のケースでは、死者数が約7500人に上る。北区の堤防が決壊して200年に1回の洪水が発生した場合、孤立者は24時間後で約51万人と想定した。内閣府は今後、孤立者救助や被害軽減策を検討するという。

想定は基本的に、1947年9月に1000人(読売は1900人)を超える死者を出したカスリーン颱風時並みの規模で200年に1回発生する洪水を対象に実施した。

墨田区の堤防が決壊した場合、住民の非難率を40%とすると、排水施設が稼動しても死者は500人、稼動しなければ約2100人に達する。

埼玉県川口市の堤防が決壊し排水施設が稼動しなかった場合は、24時間後に約116万人が住む地域が浸水する。北区の堤防が決壊した場合の浸水地域は、さいたま市や足立区をはじめ千代田区にも及ぶという。

《早速ある民放は、区の中央に皇居のある千代田区の街なかへ出かけ、想定される浸水の深さ2メートルの位置に印をつけ、地下鉄が当然のこと埋没し、街中が水に浮く様をレポートしていた。》

また、利根川についても、群馬県千代田町で左岸か決壊して1000年に1回の洪水が発生した場合、約18000人が死亡するとの結果になった。茨城県古河市で決壊した場合は同県で1万2000人が死亡、埼玉県大利根町の決壊では埼玉、東京両都県で4500人が死亡するとした。

Dscfmap14(読売新聞9/9)
 荒川決壊 死者最悪3500人

最も死者が多いのは、東京都墨田区の荒川右岸が決壊し,ポンプ場なども稼働せず、住民の避難率がゼロだった場合、江東区では浸水の深さが最大5・6メートルとなり、死者は2200人、墨田区でも600人に上る。避難率が40%の場合でも死者は2100人、これよりも大型で、2005年8月に米国南部を襲ったハリケーン・カトリーナを上回る台風の場合、来襲の確率はカスリーン級よりかなり低いものの、7500人に膨らむとしている。

被災者が最も多いのは埼玉県川口市の荒川左岸が決壊した場合で、さいたま市緑区で浸水が最大6メートルになる。ポンプ場が稼働しないと、24時間後には116万人が影響を受け、1週間たっても浸水は続くとの試算になった。

同会議では今年3月、死者が最悪3800人に上るとの試算を公表した利根川流域についても、カトリーナを上回る台風だと、埼玉県北川辺町や群馬県板倉町などで計1万8000人に上るとした。

《政府のやることはいつもこうだ。これだけの被害が出ると試算したのなら、だからこうする、との考えが全くない。これだけの天災の被害が出ることは覚悟をしておけ、ということか。天災なんだから仕方ない、守りようはないんだと諦観を植え付けようつもりか。

国民が一番欲しい、だから政府はこうして国民を守る、という計画は何もないのか。コンピューターに要因さえ打ち込めば、どのようなパターンだって即座に回答してくれる。被災者の数、流失するであろう家屋、田畑、浸水するであろう街や村、そんな数字を並べるだけでは何の役にもたたない。

宇宙にトイレを作るのに目もくらむような資金を投じるくらいなら、突拍子もないことだが、古(いにしえ)の空中庭園ならぬ高架都市でも建設してみたらどうだ。》

Dkaterin《毎日も読売も想定のカスリーン(当時はキャサリン*と呼んだ)について書いている。1947年9月13日、鳥島の南西約600キロの地点で強力な颱風が発生した。キャサリンは北上を続け、15から16日にかけて関東地方を直撃し、死者・行方不明1930人、負傷者1547人、家屋の損壊9298戸、田畑の流失・埋没1万2927ヘクタールの大災害をもたらした。(写真はドラム缶の筏で往来する被災者:東京・葛飾区)朝日新聞週刊20世紀:1947年号より

 * 敗戦2年目の占領下にあった当時の日本では、占領軍が呼びなれている欧米風の女性名が付けられた。アルファベットのAから始まり、順に名付けられて行った。さしずめキャサリンのKはAから数えて11番目、今でいう台風11号となる。》


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月 8日 (月)

雑誌の休刊、次々に

 アキダンテラ
Dscf10_3(アシダンテラとも)
しばらく前からぽつぽつと咲き始めた。
アヤメ科の花で、
グラジオラスによく似ていて
芳香があることから、
においグラジオラスと呼ばれて、
生け花の材料に用いられている。
花言葉:純粋な愛

Dscf11_5 読売新聞(9/2)から
講談社は1日、月間総合誌「現代」を12月1日発売号を最後に休刊すると正式に発表した。同日午前には、集英社が月間映画誌「ROADSHOW」の11月発売号での休刊を発表した。長引く雑誌不況が大手出版社をも直撃している。

《これまでにも古くは、映画の友、週刊FM、fmファン、など休刊は幾度も目にして来た。近いところでは5月7日のブログで「主婦の友」休刊を取り上げた。》

「現代」は1966年創刊された。講談社ノンフィクション賞の発表誌でもあり、ジャーナリッスティックな社会派記事で知られていた。半年前から雑誌全体の見直しを進めて来たという講談社の持田克己常務は「命脈を保つよう努力してきたが、『現代』は10年来、採算割れが続き、例外にはできなかった」と休刊理由を説明した。発行部数は69年の36万部から現在約8万部に落ち込んでいた。

突然の発表は書き手にも驚きを与えており、ノンフィクション作家の佐野眞一は「うわさはあったが、講談社を代表する雑誌だけに意地でも続けると思っていた」と戸惑いを隠さない。

講談社は後継誌を検討、賞も損ざくさせるというが、漫画月刊誌「マガジンZ」(99年創刊)など他の2誌の休刊を同時に発表。赤字雑誌の見直しを迫られていることを印象づけた。

「主婦の友」(主婦の友社)、「週刊ヤングサンデー」(小学館)、「PLAYBOY日本版」(集英社)、「広告批評」(マドラ出版)と、今年休刊が発表された雑誌には、全盛時、その出版社を代表した名門誌も多い。出版科学研究所の佐々木利春主任研究員は「かつては社の意見を発信する看板雑誌を『志』で出し続けてきたが、体力も広告収入も落ち込み、ラインアップを検討する時期に入ってきた」と指摘する。

同研究所の調べでは、雑誌の売上げは、1997年の1兆5644億円をピークに、2007年は1兆1827億円と10年連続で減少、07年の休廃刊誌は前年より、3割増の218点と過去最高となった。

一方、電通によると、広告費は2006年にインターネットが雑誌を逆転。昨年は、6003億円のネットが4585億円の雑誌を約3割上回った。電通総研の藤井良彦局次長は「現在の広告は商品の『入り口』の役割が強くなり、『詳しくはネットや店頭で』という流れが顕著になっている。総合雑誌はこの流れに向いていない」という。

集英社広報室は「映画の情報においてネットや携帯電話の比重が高まり、部数や広告売り上げが厳しくなった」と、72年からの歴史を持つ「ROADSHOW」休刊の背景を説明した。IT社会が、情報を売る雑誌を追い込んでいる状況は、他の雑誌にも共通する。それに若者数の減少や趣味の多様化などが追い打ちをかけている。

《若者数の減少や趣味の多様化などと遠慮勝ちに表現しているが、はっきり言えば、若者の活字離れが激しいことが最も大きく影響しているだろう。時間をかけて活字を追い掛けるよりは、調べもの一つにも携帯が代わってやってくれる。常に傍にあって、寝ながらに、或いは歩きながらに、キー操作で用は足せる。文字や写真は雑誌以上に豊富に搭載されている。選択はいとも手短に処理することが可能だ。活字を追い掛ける時間があれば、ゲームに没頭する方が余程楽しい。それに小っぽけな携帯には雑誌の数十冊、数百冊分の情報量でもポケットにすっぽりと納まる。広告を見るために、わざわざかさばる雑誌を買ってまで目を通す必要はなくなるのが当然だ。今後も、広告で維持しているような雑誌のあり方では、急速に存在価値を失っていくだろう。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月 7日 (日)

地デジ完全移行まで3年

地上デジタル放送普及のために、しきりにNHK、民間放送局がPRに躍起だ。貧乏人、いや現在のアナログ放送に何不自由を感じていない人たちの意見を無視したお上の一方的な施策が打たれようとしている。アナログ、デジタルの併存は全く考えられておらず、大きなお世話と怒れる人や、反対に途方に暮れる人もいるが無視される。新型テレビを押し付けるようなPRもうるさく流れ始めた。

年金生活の我が家では、今のところ買い替える考えは全くない。老人夫婦の目や耳にはアナログだろうとデジタルだろうと、さして変わりはない。また、音質は現行のアナログテレビのFM波の方がデジタルよりも数段優れている。音質、画質ともに優れているようにPRするが、決してそうではない。我が家にある97〜04年製のそれぞれのブラウン管も綺麗な色再現のままだ。それよりも、“もったいない”を叫ぶ現今のことだ、世の動きに逆行させ、買い替えのための大量処分品を出させてどうしようつもりか。

毎日新聞(7/25)から。すでに尻に火をつけ、追い立てるような宣伝はメディアぐるみでスタートを切っていた。

 3年後に自宅のアナログテレビが映らなくなる。2011年7月のアナログ放送停止と地上デジタル放送への完全移行まで、24日であと3年に迫った。高画質・高音質のデジタル放送は魅力だが、デジタル対応の新型テレビや専用チューナーなどがなければ視聴できない。アナログ放送からデジタル放送への移行は世界的な時代の流れだが、国民に負担が生じるのも事実。地デジを国策として推進する総務省は、09年度から移行に向けた対策を本格化するが、抱える課題も多い。

地デジは03年12月に3大都市圏で始り、06年12月には全国に拡大した。総務省が5月に発表した最新調査によると、全国の放送局が中継局約1600局を設置したことで、地デジを視聴可能な世帯は全国約5000万世帯のうち約93%に達した。しかし、地デジ対応の受信機を持っている世帯は約43%にとどまる。いずれも政府の予想通りのペースだが、「両者を100%に近付けるこれからが正念場」(同局情報流通行政局幹部)という。

現在視聴できない残る約7%の世帯は、電波の届きにくい山間地などが多い。ここをクリアするには、中継局があと約1万局必要という。資金はNHKや在京民放キー局などは問題ないが、北海道や沖縄県など地方の民放局の中には「設備投資がかさむため、経営を圧迫する深刻な事態も予想される」という。

そこで商務省は08年度から、山間地や離島など条件不利地域に限り、民放局が自力で建設が困難な中継局の建設費の半額を補助(08年度は16億円)する支援を始めている。それでも電波がとどかない地域には、最終的には衛星を飛ばして放送局が番組を送信できるようにする考えだ。そのための総合対策予算(09年度から約3カ年で総額約2000億円)が見込まれている。

しかし、視聴エリアが広がっても、地デジ対応の受信機が普及するとは限らない。大阪学院大学の鬼木甫教授にYると、全国には約1億台のテレビがあるが、家庭のテレビの買い替えは10年に1度程度で、通常は年間1000万台が代替わりするという。デジタルテレビの販売は06年ごろから急増したが、累積出荷数は07年度末で約2000万台にとどまっている。このため、11年7月までに地デジ対応となるテレビは約6000万台で、アナログテレビが約5000万台残ると予測している。

販売競争による価額下落が進んでおり、売れ筋といわれる32型の場合、量販店の店頭価額では最新機種で10万円前後に下がっている。2〜3年前の半額程度になり、北京五輪がきっかけで買い換えが進むとみられていた。(7/25時点)

一方、アナログテレビに接続する専用チューナーは2万円前後であまり値下がりしていない。買い替えの余裕のない世帯に配慮し、政府は5000円程度の簡易版を来年夏までに発売するようメーカーに要請している。だが、「安いチューナーを出すと、デジタルテレビが売れなくなる。発売時期をできるだけ遅らせたい」(業界関係者)というのがメーカーの本音だ。

総務省は09年度から生活保護世帯(06年度末で約107万世帯)に簡易チューナーを無料支給する方針を決めた。簡易版の市場投入が遅れると、生活保護世帯の支援策が滞るばかりか、残ったアナログテレビが粗大ゴミとして大量廃棄される事態も招きかねない。

鬼木教授は「欧米はデジタル放送開始からアナログ終了まで10年程度かけるが、日本は7年7ヶ月と短かすぎる」と主張する。予定通り実施する場合は、チューナー購入のクーポン券を支給する米国を参考に、日本も生活保護世帯に限らず、アナログテレビ保有者にチューナーの支給や補償を検討すべきだとしている。

《幸いというべきか、最悪というべきか、我が家の建つ地域は平地にありながら、極端に電波の受信環境の悪い地域(高圧電線に四方を取り囲まれ)だ。そのために、ホワイトノイズが酷くてケーブルテレビがいち早く導入された。デジタル放送が観たければ、東京電力(TEPCO)に依頼してチューナーを設置して(視聴料金に含まれる)もらえば何時でも、アナログテレビ受像機が壊れない限り、買い替える必要がなく、そのままで観ることが可能だ。また、現在もクラシック音楽はFMで時に応じて録音しているが、FM波も送られてくるケーブルがなければノイズだらけで録音不能だった。》


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月 6日 (土)

「離婚前妊娠」の無戸籍児

これまで40本あまりの関係する記事を書いて来たが、この問題には5月の「『300日問題の家族』法相と面会」以来意識的にしばらく触れないできた。理由は、自分たちの法を守らなかった不始末を、法のせいにして勝手な論法を主張する当該者たちの言い分にいい加減飽きていたからだ。また、それを一方的にキャンペーンとしてバックアップするように書き立てるマスコミ(私には毎日新聞)の、法を時代錯誤とするような見解と、情(生まれた子に罪はない)こそすべてのような薄っぺらな人情論に嫌気がさしたからだ。

日本が法治国家としてある以上、法は守ってこそ法となる。300日問題とは、その根底に法を侵したことが起点となった問題なのだ。どのような理由があるにせよ、離婚(法の下での)後6ヶ月の再婚禁止期間を空けて始めて妊娠に至る行為が認められるのだ。それが300日以内であることは絶対にあり得ないことなのだ。法を侵しての行為には、妊娠(可能年齢など関係ない)を避ける手段を講ずるのが、相手となる夫でない男も含めたお互いの責務であるべきなのだ。それを未だにメディアは次のように書いた。それがどうしても反論しなければと思わせ、再び文字にしたくなった理由だ。

【閑話休題】
毎日新聞(9/4)の見出しは大きく次のように書かれている。「不倫・不貞の子」扱いは偏見 と。
私はこれを見て即座に‘そう思うことこそ偏見’だと思った。記事を担当するのはずっとキャンペーンに携わって来た東京社会部の工藤哲。確かに毎日新聞はこれまで打って来たキャンペーンに対する新聞協会からの数々の受賞経歴がある。しかし、こと300日問題は現在の日本社会が性モラルを失い、性の価値基準もない乱脈状況にあることと法は切り離して考えるべきだ。貞操は価値もなく、不倫、不貞は当たり前、婚前妊娠は大流行り、嫌になれば離婚は簡単,母子家庭は増え、事実婚と呼ばれる同棲による婚外子が量産される。

キャンペーンは現在のこれら性風俗を正当化し、不倫・不貞は恋愛ということばで飾られ、違法行為が普通に存在することとして、現在の法が現実にそぐわないと断じているのだ。このような視点に立脚して300日問題を見て、反対する立場の意見を偏見と呼んでいるのだ。

記事をみてみよう。 要約と、《 》内は私見
 離婚後300日問題のキャンペーン報道を06年12月から続けてきた。無戸籍児への無料乳児健診や児童手当支給などの行政サービスが徹底され、住民票も一定の基準を満たせば作られるようになった。そして「離婚後の妊娠」で生まれた子なら「現夫の子」で戸籍に記載されるようにもなった。一連の報道の成果と自負しているが、「離婚前の妊娠」で生まれた子は、いまだに調停や裁判をしなければならない。法務省の推計によれば、「離婚前の妊娠」は、離婚後300日以内に生まれる子の9割を占める。今も根本的解決とはいえない状況だ。

この「離婚前」妊娠のケースに直接結びつくことだが、300日問題を崩ずる上で付いて回るのが「不倫・不貞」という言葉だ。「いまだ戸籍に記載されない子どもがいるのは、『不倫・不貞』の結果だ。親がきちんとけじめをつけないからこうなるのだ」。そんな世間の声が聞こえてきそうである。昨春、DNA鑑定で父子関係が明白で、前夫に異論がなければ「現夫の子」と認める議員立法の新法案が、国会への提出を目前に見送られた大きな理由もそこにあった。当時の長勢甚遠法相からは「貞操義務」「性道徳」との発言まで出た。

《結婚の条件に貞操の義務が付随するのは当たり前のことだ。現在の法は一夫一婦制だ。貞操の義務は女性だけではない男性の側にもある。時代が変わっても法律上の義務がなくなったことではない。当時の長勢法相の発言を時代錯誤と嘲笑ったような文脈だが、勘違いは記事を書いた工藤記者にある。》

これまで無戸籍児を育てる多くの女性(母親)に会って話を聞いてきたが、「現夫」や「パートナー」が同席したケースでは、「相手が法的に別の男性と結婚している状態なのに、なぜ自分の子を妊娠させる結果になったのか」と率直に聞いてみた。

男性には「その場の雰囲気」とか「300日規定を知らなかった」などと歯切れの悪い答えが目立った。女性の中人は「妊娠できる年齢のリミットが迫っていた」と話し、妊娠を急いだ背景に自分自身の責任もあると主張する人もいた。

《「300日規定を知らなかった」。知らなかったことで許されるのなら、すべての違反も罪も成立しなくなる。》

こうした話を聞き、同じ男性の立場から、「現夫やパートナーにもう少し自覚があれば、女性や子どもが傷つかずに済んだのでは」と責めたくなったこともある。

《これでは責められるのは男性だけのことだろうか。女性に夫がいる立場の自覚があれば、言い寄られたとしても、‘はいはい’と受け入れることはないだろう。法を犯した罪はお互い様だ。》

だが、取材に応じた現夫やパートナーは、子どもが無戸籍となった厳しい現実を受け止め、世間の批判や偏見にひたすら耐えていた。女性を守り、子どもを戸籍に記載させようと、自ら「無戸籍児家族の会」に相談し、思いを訴える人もいた。

《批判されるのは当然の報いだろう。それに偏見でもなんでもない。当然の事実を突きつけているだけなのだ。また、不倫相手の男性が女性を守るのは当たり前のことで同情するに値する行為でもない。》

こうしたケースでは、妊娠を一時的な「過ち」などと考えている例は皆無で、女性は新しいパートナーを得て、人生を再スタートさせたといえる。

《そうだとすれば不倫は一層の確信的な行為となり、全く同情の余地はない。》

また、京都市の30代女性のように、前夫と別居した後に新パートナーと知り合って交際が始まり、再婚して妊娠・出産したはずだったのに、前夫が女性から預かった離婚届けを出さなかったため、書類上の離婚の日付けが遅くなり「離婚前の妊娠」とされた事例もあった。これは離婚届の「受理の日付」の問題で、「不倫・不貞」とはまったく無関係の事情だ。

《多くの300日問題の特殊な一例を挙げて、さも正当性があるがごとき表現で、問題のすべてがそうであるような印象を与えようとする作為が感じられる》

取材で会った当時者の家族はただひたむきに、一歩ずつ前に進もうとしている人たちだ。こうした家族を「不倫・不貞」と決めつける一人には、「実際にその家族や子どもを見て、じかに接してから主張すべきだ」と言いたい。自ら声を出して取材に応じる人たちの中には、「世間から批判を浴びるような関係ではない」と言う人もいるだろう。

《自らが蒔いた種なら自らが責任を取るのが民主主義だ。それが自由に行動したあとの責任の取り方だ。世間の批判や、法が時代に合わないと恨むのは逆恨みというものだ。同情の余地などまったくない。》

仮に「不倫・不貞の子」だったとしても、生まれた子どもに罪があるはずがない。親の事情によって、国の宝ともいえる子どもの人生が生まれながらにして公的に否定されてしまう事態は、絶対にあってはならないことだ。これまで無策だった国会や政府の対応は批判されて当然だ。

《随分勝手な論理だ。生まれた子に罪はない。そんなことは誰でも知っている。親の事情(不倫・不貞)によって、国の宝(浪花節的センスだ)を否定してはならないという。しかし、子どもをそのよな環境下に生み落としたのは国ではない、誰あろう不倫をした結果その子を生んだ母であり、不倫相手なのだ。国会や政府の無策を難じるが、責任が国や政府にあるわけではない。300日問題の救済は、原則的には現在ある裁判による解決法でよい。どのような嫌な思いをしようと、顔が見たくなかろうが、それが当事者たちの責任の取り方だ。》

「夫婦4組に1組は、夫婦とも、またはどちらかが再婚」という時代。

《それが不倫・不貞と何か関係があるというのか。それにその数字は法の下で行われた離婚、再婚であろうと推察される。300日問題と絡めて持ち出す事例ではないだろう。》

現行の300日規定では、妊娠が離婚の「前」か「後」かで、天と地ほど差のある状況が生まれている。「結婚生活を忘れてしまいたい『離婚」の日付にどれほどの意味があるのか」。

離婚問題に詳しい榊原富士子弁護士は「結婚中に生まれた子は、母のその時の夫を父親とする。そのうえで、前夫が『自分の子だ』と主張したら、その時に裁判で覆せばいい」と言う。

《優先権を不倫相手に与え、法律上の本来の夫には異議申し立てしかできないということだ。これでは話しがあべこべではないか。底の浅い人情論で法律をないがしろにすることがあってなならない。自由とはとっても不便で不自由なものだと知ることだ。それが責任というものなのだ。》

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年9月 5日 (金)

「パラリンピック」、成績に用具の優劣

先にSPEEDO社の水着が話題になったように、6日開会のパラリンピックに於いても使用する用具の公平性が疑問視されているようだ。

水着の使用を薬物使用と同列に断じようとする動きもあったようだが、私は棒高跳びの用具(ポール)の歴史を参考に、竹から鉄、そして現在のグラスファイバーになったように、薬物のドーピングとは全く次元の異なるものだと判断してSPEEDO社の水着使用を支持した。しかし、パラリンピックのアスリートたちが使用しようとする用具に関しては、水着と同様とはいかない要因が含まれているようだ。また、棒高跳びのポールの素材はグラスファイバーで全員が同じものを使用するが、ポールの長短は使用者の好みで決められる。

毎日新聞(9/5)から
両足が不自由な人と片足が不自由な人。ともにトップ選手が義足を使って走ればどちらが速いか。国際パラリンピック委員会公認の陸上男子400メートルの世界記録では「両足」クラスの世界記録が南アフリカのピストリウスの47秒92。「片足」クラスでは米国選手が持つ51秒24。100、200メートルでの両クラスの世界記録は同タイムで、両足が義足のピストリウスは両種目でも世界記録を持っている。

日本選手の競技用義足の製作を手掛ける沖野敦郎は、ピストリウスの走りの特徴を「弾力性のあるカーボン繊維製義足が生む反発力を、上手に前に進む力へ変えている」と指摘する。このピストリウスの義足は「板バネ状」と呼ばれる独特の形状のカーボン部分の部品だけで40万円すると言われる。両足でカーボン部分だけでも80万円する。欧米や国内でも、トップ選手の義足は100万円前後と高額だ。

また、五輪やその選考レース等での世界記録続発に「貢献」した英スピード社製の新型水着「レーザー・レーサー」を、多くのパラリンプック選手も使用する予定だという。この水着も従来の同社製競技水着の2〜3倍の価額はする。好記録や好成績に高価な用具が不可欠となっている事情は健常者と変らない。

その状況を「障害者とスポーツ」などの著書のある大阪市障害者スポーツセンターの高橋明・スポーツ課長は「10年ほど前から欧州では、用具の優劣による結果の差を『器具によるドーピングではないか』と問題視する声はある」と語る。発展途上国では最先端の競技用義足が、年収の何年分にもなるケースもある。高橋課長は「公平性や平等性の観点から、用具についての一定の規制も考えなければならない時期が来ているかもしれない」と指摘する。

ロンドン郊外の王立病院で1948年に、第二次世界大戦の負傷兵士らの治療の一環として開かれたアーチェリー大会が、パラリンピックの原点だという。しかし、運営等での「五輪との一体化」を図る中で、より一層の「競技としてのパラリンピック」を求める声が高まり、それに伴うさまざな課題も浮上してきた。

《徒手空拳の相撲の世界にはまだ残っているが、柔(小)よく剛(大)を制す、といわれた柔道。しかし、根本的には身体の大きな西洋人が柔道を身につければ、小さな日本人が叶わないことが理解され、オリンピックの柔道に体重別のクラス分けが導入された。

生身の身体にグローブだけを着ければボクシングになる。薬物など不要だ、このグローブに金属の使用が許されれば立ちどころに死人の山ができる。使用する用具の開発とはいっても、使用するにはおのずと限界がある。車椅子や背中にジェットエンジンは付けられまい。

その生身の身体に障害を持つ人たちの競技だ。今回参加のアテネ7冠の女子競泳、成田真由美が1ランク軽い障害に分けられたように、障害度合いの区分そのものに問題はないのか。また、健常者でも1人で着用が困難なスピード社の水着を用いることにどれだけの意味があるのか。

富める国と、途上国との差からくる用具の差をさして、『器具によるドーピング』とは思わないが、用具についての一定の規制が必要なのは確かだろう。》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月 4日 (木)

2歳児の育児放棄母に懲役6年の実刑

読売新聞(8/28)から
二男(当時2歳)に十分な食事を与えず死なせたなどとして、保護責任者遺棄致死・致傷の罪に問われている母親の埼玉県三郷市早稲田、無職島村恵美被告(30)の論告が27日、さいたま地裁(中谷雄二郎裁判長)であった。検察側は「人の親として温かさを全く感じさせない冷酷な犯行」として懲役8年を求刑。弁護側は「家族ら(二男の父の)内縁の夫が育児を支えてくれなかったことなども要因」として執行猶予付きの判決を求めた。判決は9月3日。

今年1月以降、長男と双子の二男、長女を風呂の入れず、双子のオムツも替えなかったことについて、島村被告は「大変だから」「面倒だから」と説明。3月3日ごろ、「ママはもう戻らない。二男や長女の面倒は見てね」と長男に言い残し、子ども3人を置いて近くのマンションに移り住んだことには「自分の時間が欲しかった」と話し、「(子どもが死んでしまうとは)思わなかった」と呟いた。

検察側は論告で「祖母や内縁の夫から生活費を援助されながら、祖母らが行き来できないよう部屋のドアに鍵を付けるなど、自ら積極的に援助を受けない環境を作り出したあげく、援助を強く拒否していた」と指摘した。「育児から逃れ、交際相手と同居するためという、身勝手で自己中心的な動機に酌量の余地はない」と厳罰を求めた。

起訴状によると、島村被告は3月3日ごろから、三郷市三郷の祖父母方の一室に二男と長女を置き去りにし、十分な食事を与えず、二男を低栄養などで死なせたほか、長女にも脱水症などの入院治療約10日間の障害を負わせていたという。

《自分は内縁の夫がおりながら他の男との同棲に走り、養育義務を放棄し、自分でも「たいへんだから」「面倒だから」と思える育児を、幼い6歳の子どもに押しつけ、「ママはもう戻らない」と、男との愛欲生活にまみれている間に2歳の二男を餓死させる情況に追い込んでいたのだ。》

続いて読売新聞(9/4)から
当時2歳の二男に十分な食事を与えず死亡させたなどとして、保護責任者遺棄致死・死傷罪に問われた母親の三郷市早稲田、無職島村恵美被告(30)に対する判決が3日、さいたま地裁であり、中谷雄二郎裁判長は懲役6年(求刑・懲役8年)を言い渡した。

《求刑の懲役8年でも軽いと思われるのに6年となった理由は何だろうか。》

中谷裁判長は「親としての自覚や愛情、人間性にも疑問を感じさせる冷酷で非人道的な犯行」と厳しく指摘。犯行動機については「負担の重い子育てに追われる生活から逃げ出して、刹那的な開放感を感じ、優しく話を聞いてくれる男性との交際を維持しようとした」と指摘した。

《裁判長が、ここまで厳しく断罪しても求刑よりも軽いのは、子育て放棄、致死、死傷程度の「冷酷で非人道的な犯行」ではせいぜい6年したら禊は終わった、罪は消えたということか。》

弁護側は「育児放棄は家族や(二男ら双子の父親である)内縁の夫が支えてくれなかったことも要因」と主張した。しかし、判決は「親族や児童相談所の支援を拒み、自ら責任を負う状況に追い詰めながら、身勝手な思いから遺棄という最悪の選択をした」とし、「親の自覚や責任感に欠ける動機に酌むべき事情はない」と断じた。

事件が発覚した3月14日、子ども3人が置き去りにされた部屋は、足の踏み場もないないほどごみが散乱していた。ベビーサークルには汚物にまみれた二男が横たわっていた。体重約9キロ。腹は極度にへこみ、足の皮膚はオムツかぶれでただれた状態で死んでいた。

2月ごろから島村被告の育児放棄はエスカレートし、食事はファストフードで買って長男に渡す程度。部屋の掃除もオムツ交換も一切やっていなかった。

島村被告の祖父母宅に一室に残された長男は、母親の携帯電話に毎日数十回も電話して救いを求めたが、内縁の夫とは別の男性とマンションで同居を始めた島村被告は相手にしなかったという。3月12日になって長男から「「二男がのびている」と連絡を受け、いったん部屋に戻ったが、その後は居酒屋で浴びるほど酒を飲んだ。14日未明、二男の死を確認した島村被告は長男を平手打ちし、「何で自分だけご飯を食べて、弟にあげないの。ママの子として失格。ママも悪いけどお前も悪い」と言い放ったという。

二男は脱水症状を起す危険性が高い持病を抱えていた。被告人質問で被告は「死ぬとは思わなかった」と弁解した。長男は検察官の調べに「全部、ぼくが悪い」と話したという。中谷裁判長は、二男の死の責任を幼い長男に押しつけた島村被告を「何の罪もない長男にまで責任転嫁し、悪質極まりない」と厳しく非難した。

これに対し弁護側は最終弁論では「長男は被告をかばって『あいたい』と言っており、子どもと合いながら厚生するのは可能」と主張していた。

《どんな女でもその女の庇護下にある子どもには、やはり庇わなければならない母なんだ。ただ、子どもはいつまでも子どものままではない。いつかは巣立つて母を顧みる。母のような大人になるか、反面教師として学んでいくかは分からないが。そして、弁護側は本心からこの女が厚生すると思っているのだろうか。私には単なる弁護士トークとしか思えないのだが。》

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年9月 3日 (水)

児童生徒の暴力、最多2300件(埼玉県)

読売新聞(8/29)から
県内の公立小中学校と高校で、2007年度に発生した児童・生徒の暴力行為が2300件と過去最多だったことが28日、県教育局のまとめで分かった。高校は減少したが、小学校は06年度より3割増と低年齢化がさらに進んだ。一方、いじめの認知件数は減ったものの、携帯電話などを使った「ネットいじめ」が急増した。県は「子どものコミュニケーション能力や規範意識の低下が背景にある」とみている。

調査は暴力行為やいじめ、不登校などの実態を把握するため、全国で実施された。県内は小学校824校、中学校426校、高校160校、特別支援学校34校が対象。

暴力行為は小学校で06年度比29・5%増の  224件、
     中学校で  〃  1・4%増の 1615件、ともに2年連続で増え、調査を開始した1997年以降で最も多かった。逆に
     高校は   同  7・8%減の 461件で、2年連続で減少した。

暴力の形態は、
 小学校は 児童間暴力  130件(06年度比22件増)
      器物損壊    68件(同   18件増)
      対教師暴力   22件(同   11件増)
 中学校は 生徒間暴力   926件(同   55件増)
      器物損壊    465件(同   10件増)
      対教師暴力   160件(同   38件減)
 高校は生徒間、対教師とも減り、器物損壊は横這いだった。

加害者を学年別に見ると 中2・・・・754人
            中3・・・・738人
            中1・・・・419人
            小1〜5・・108人
            小6・・・・115人
件教育局は「少年非行と同じく低年齢化が進み、同じ子が何度も繰り返す傾向もある。学校だけでなく、地域とも連携して減らしたい」としている。

いじめの認知件数は3117件と、いじめの解釈を拡大して急増した06年度の3635件より14・3%減った。内訳は、
 悪口や嫌なことを言われる・・・・ 2038件
 仲間はずれや集団による無視・・・・806件
 軽くぶつかられたり
  遊ぶ振りをして叩かれたりする・・493件
 パソコンや携帯電話などで
  中傷や嫌なことされる・・・・・・252件
は06年度より4割増え、4番目に入った。

県教育局は08年度にネットいじめ等対策検討委員会を発足させ、こうしたネットいじめの対応マニュアルの作成を目指している。   

《聞いて呆れる、とはこのことではないだろうか。それに「いじめ等対策のマニュアル」は誰のためのものなんだろう。いじめが話題になってどれだけの日時が経過したことか。暴力行為、いじめに関する調査が開始され(1997年)たのはすでに一昔(現在の時間感覚からでは二昔以上だろうか)以上も前になる。その間、教育界は一体何をしてきたのか。政府もメディアも只ひたすらにデータを増やすことに心血を注ぎ、増えるデータを眺めては喜ぶだけだったのか。

これまで手元に集まるデータをファイリングするだけの県教育局こそ「子どもの規範意識の低下」などと偉そうに言えることだろうか。暴力やいじめの根底にあるのは家庭教育の喪失、だということを繰り返し述べてきた。しかし、これまで対策のポイントを加害者の家庭の教育環境に絞った議論を聞いたことがない。根本を把握しないまま、結果の末端現象に一喜一憂しているのが現状のいじめ対策だ。なぜ、加害者となる家庭の子が暴力を振るうような子になって行くのか、親と子の関係では日常どのように触れ合っているのか、何を教え何を躾けしているのかしていないのか、を突き詰めて行くことが、どの時点で規範意識が身につかない結果となるのかが把握できるのだろう。24日のブログに取り上げた「いじめを許さない教師の会」-2- でもそうだ。このようにポイントがずれた研究会で導かれる対策は知れたものだ。いじめも暴力もなくなることはないだろう。本質的に、いじめも暴力も親の育児責任であって、学校や教育とは関係ないものなのだから。》

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年9月 2日 (火)

二代続きの遁走劇

何もしないまま、何もできないまま、一国の首相が国民を捨て、責任を放棄して逃げ出した。テレビではしきりに彼個人のプライドを云々するが、閣内メンバーの挿げ替えまでやって、さー、これからという時だ。当然予定されていた国会も開くこともできず、頭を失った自民党内は上を下への騒動劇が始まった。

その騒ぎを待っていました、とばかりにオッチョコチョイの麻生が総裁の座を狙って名乗り出た。早くから世論調査でも麻生の名はべらんめぇー口調やアキバ、漫画絡みで大衆人気はあった。政治から離れた漫画のキャラクターになぞらえた大衆受けレベルのものだ。

今日もテレビ局は人を繰り出して街頭インタビューに忙しいが、一番乗りをはたした麻生はやはり受けがよい。メディアも前もって世論調査などで人気投票よろしく、麻生の名を繰り返して宣伝は行き渡らせていた。何気なくテレビから流れる麻生の名に洗脳された大衆は、麻生の名前だけは知っていたようだ。「次期総理は誰がいいですか」「麻生さんなんかが・・」。

総裁選には、あの目元の化粧が気持ち悪い小池女史も名前が挙がっているようだが、麻生にしろ、小池にしろ、インテリジェンスを感じさせない世界に出るには頼りない顔だ。どこから見てもいい加減、腐った澱みを泳いでいた自民党そのものが既に死に体だ。党内から誰を選んだとしても、党の滓としてある派閥に狂奔するだけで、国民のための政治はできまい。人がいない結果、麻生がやることになったとしても、解散、選挙内閣で極めて短命に終わるのが定めだろう。折角の機会だ、ここらで目先を変えて自民党以外の党にやらせてみれば・・・・・。ここまで腐っていたとは驚きだが、どうせ選挙でも自民党の惨敗は目に見えている。もしも、小沢のいる党が政権を取れば、ねじれ、ねじれと騒がれた衆参議院間の問題も、風通しが良くなることだけは請け合いだ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年9月 1日 (月)

ペット霊園、トラブル多発

読売新聞(8/24)から
 ペットブームを受けて、ペット霊園や火葬業者が急増している。これに伴いトラブルも増えており、少なくとも24都道府県の70市区町村が霊園を規制する条例や要綱を設け、業界団体も事態調査に乗り出す方針だ。多額の料金を要求する火葬業者もあり、国民生活センターは注意を呼びかけている。

ペット霊園は、犬や猫などを火葬・埋葬し、墓石を設けて供養する施設。ペット関係の出版社「野生社」(東京)によると、1998年に全国で297カ所だったのが、2003年には590カ所と倍増した。今は600カ所を超えるという。人の墓地や火葬施設の開設には、墓地埋葬法で知事の許可が必要だが、ペット霊園を規制する法律はなく、住宅地でも開設できる。

  <ペット霊園条例・要綱の多い都県>
   埼玉          12自治体
   東京          9自治体
   神奈川         8自治体
   栃木、兵庫       4自治体
   茨城、千葉、静岡、岡山 3自治体

  <ペット霊園条例の代表的な条文内容>
 ▽霊園設置には首長の許可を得る。
 ▽計画に関する近隣住民への説明会を開く。
 ▽住宅などの敷地境界から○○メートる以上離れている。
  火葬炉は外部から見えないようにし、防臭、防塵、防音に
  必要な措置をとる。
 ▽自治体は立入検査ができる。
 ▽首長は改善勧告、許可の取り消し、霊園の使用禁止を
  命じることができる。

埼玉県加須市の例では霊園は昨年10月、振興住宅地に進出。住民から苦情が殺到し、市は4月、規制する条例を定めた。霊園は火葬施設を設置できなくなり、男性経営者(40)は「ペットの供養を望む人は増えており、民間の進出を規制するのは疑問」と市に改正を求めている。

新潟県柏崎市では、火葬施設から出る排煙の異臭に苦情が相次いだ。市は業者を指導したが、改善されず、04年に条例を制定した。「強制力が必要」と、施設の使用禁止命令に違反すると50万円以下の罰金を科す罰則を全国で初めて設けた。同紙の調査ではペット霊園を規制する条例や要綱があるのは、住宅の多い関東地方が6割近くを占め、40自治体。東北(7自治体)、関西(6自治体)、九州(4自治体)も多い。自治体の担当者は今後もペット霊園が増えるとみており、「国が一律で規制してくれれば助かる」という声が聞かれる。

霊園業者15社でつくる「全国動物霊園協会」(東京)も地域との共存を目指して7月に火葬に関する初の研修を行なった。業者の実態を把握するため火葬業者数や経営内容などの調査も行なう考えだ。

ペット事情に詳しい帯広畜産大学の吉田真澄教授(民法)は「ドイツなどではペット霊園に暗い印象がなく、トラブルも規制も聞かない。設置者は計画段階から住民らとよく話し合い、周囲への植林など明るい雰囲気作りに努めてマイナスイメージなどを取り除く工夫が必要」と提案する。

東京都内の30歳代の女性は、長年飼っていた愛犬を失った。弔ってあげたいと、ホームページで火葬業者を見つけた。ワゴン車でやって来た業者は、積んで来た焼却炉に死体を入れて火をつけ、30万円余の料金を要求した。「追加しないと骨は粉々になる」と言われて、女性は渋々、20万円近い料金を払った。女性は「示された料金明細はいい加減な内容。あれこれ言ってどれだけ現金を取れるのか探っていたのだろう」と憤る。

ペットの死体は法律上、「廃棄物」として扱われる。供養のため庭など自分の敷地に埋めるのは問題ないが、公園などに埋めると不法投棄にあたる場合もある。処理は「犬の死体」などと書いた箱に入れて飼い主が焼却施設に持ち込み、生ゴミなどと一緒に焼くという対応の自治体が多い。

仙台や高松のようにペット専用の焼却施設を設ける自治体もあるが、公的施設だけでは足りず、都市部を中心に火葬業者が増えている。トラブルも急増しており、国民生活センターへのペットサービス関連の被害相談は07年度約500件と、この5年で最多だった。「一体だけのはずが他と一緒に火葬された」「骨を返してもらえなかった」など内容はさまざまだという。

センターは「後から次々と追加料金を取られることがあるので、契約する前に業者に総額を必ず聞くこと。不審な点があれば、自治体などの消費者相談窓口に問い合わせ、悪質業者かどうか確認してほしい」と話す。

因に、国内のペット数の正確な統計はないが、厚生労働省がまとめている飼い犬登録数をみると、
  1960年(昭和35)  1,905,080頭
  1970年(  45)  2,895,036
  1980年(  55)  3,178,970
  1990年(平成 2)  3,889,612
  1995年(   7)  4,223,830
  2000年(  12)  5,779,462
  2001年(  13)  5,939,595
  2002年(  14)  6,084,731
  2003年(  15)  6,262,510
  2004年(  16)  6,349,226
  2005年(  17)  6,479,977
  2006年(  18)  6,635,807
   *平成9年から年度単位の集計となった。

《我が家にも、30年ほど前、警察犬としても登録していたシェパードを亡くした。猫の額ほどの狭い庭だが、穴を掘ってねんごろに弔った。それ以来、可愛がっていたペットの死に耐えられなくて、ペットは飼っていない。時折迷子の猫が居ついては子を生み、また産んだ子を連れて消えることを何度か繰り返したが、10年ほど前からその猫も来なくなった。

《埼玉県加須市の経営者が言うように「ペットの供養を望む人は増えており」が即、住宅地に霊園を開設していいこととは繋がらない。飼い主が生前可愛がっていた家族同然のペットとはいえ、他人には何の関わりもない。住民の合意を得ていなければ、霊園から立ち上る排煙や臭いは嫌悪感を呼ぶだけだ。》
    
  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »