銃 二題
毎日新聞(8/18)から
1)動物による農作物被害が全国で後を絶たない中、被害に加えて地元猟友会の高齢化と人手不足に悩む富山県魚津市で、市職員有志が来春までに猟銃免許を取得し、市が購入した猟銃を使ってサルやカラスなどの有害鳥獣駆除に参加する準備を進めている。
同市では、ツキノワグマやニホンザルが山間部の畑を荒らし、07年度の被害額は1110万円に上った。サルはここ数年、市街地にまで出没し、市への住民からの苦情も急増している。
市は、被害額を10年度までに45%減少させる目標を設定。通り道にわなを設置しているほか、サルが人間の存在を嗅ぎ取って畑に近づかないよう、畑の周辺で牛を放牧するなどの手を打っている。
だが、決定的な解決策はなく、駆除を市猟友会の有志による「有害鳥獣捕獲隊」に頼っている。30年前は170人以上いた市猟友会も、現在は38人になった。大半が60歳以上で、捕獲隊の編成も年々困難になっているという。市から連絡を受け、集合して出掛けても、サルなどが既に立ち去っていることも多いのが現状のようだ。
そこで、市が捕獲隊に参加する職員を募集したところ、消防職員を中心に9人が応じた。20代の女性職員もいる。市が免許の取得者数分の散弾銃を購入し、警備の厳重な消防署で保管する。沢崎義敬市長は「職員なら平日の日中でも、追い払いなどの駆除に参加しやすい。少しでも被害の減少につながれば」と期待している。
《06年3月、滋賀県で京都府と滋賀県で同じようなニホンザル被害があった。県では「猿の群れ射殺します」と対策を練った。田畑を荒らされるのは、勝手な人間の開発の結果ではあっても、今を生きなければならない地域の人たちの苦境を忖度(そんたく)しないで動物愛護団体の連中が、可哀そう、人間に一番近いから、或いは利口だから殺生は反対と、口を挟んだ。今回の富山県魚津市の駆除対策も、いざ実効の段になった場合、必ずシーシェパードばりの反対が起こる。
参照 「命」の授業 06/03/17
開発、開発で地球を破壊、破滅させるところまで来た人間の愚かさはとどまるところを知らない。動物愛護どころではない、もう既に人間の方が先に絶滅するかも知れない危機に陥っているのではないだろうか。》
2)同、8/19日から
こちらは海の向うの未だに開拓時代の憲法が生きている国の話。ところは米テキサス州の一部公立校で、今秋から教師の銃携帯が認められる見通しとなったという。学校などを舞台にした銃乱射事件を踏まえ、各州・市が銃規制強化に動く中、教室内への銃持ち込みを容認するのは全米で初めてのことになる。
ロイター通信によると、同州北部のハロルド学校区で小中高を管轄する教育委員会の理事会がこのほど全会一致で承認した。スワッド教育長は「監視カメラの設置台数が増えても、現実に侵入してくる不審者に対策を講じる必要がある」と語った。
ただ、導入に際しては施設内で銃携行が明確に分かるようにするほか、十分な事前訓練と理事会の最終許可などを義務付ける。米国では昨年4月にバージニア工科大学で32人が殺害された銃乱射事件以降も、学校、教会で児童らへの銃撃が続発している。
米国では個人の銃所持が憲法上保障されているが、テキサス州法は許可がある場合を除き校内での銃所持を原則禁じている。
《ここまで荒れた銃社会になっている現実を、憲法が保障しているからということで、無法状態とも言えるまま無策に放置している米国という国、より重装備をすることでしか、人の命を守ることができないのだろうか。結果、やられたらやり返せで、より装備を厚くして他国へ攻め入り、戦火を広め、解決する術を見失う結果を招いているのだ。》
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント